【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」 二匹目 (797レス)
上下前次1-新
1(1): 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga] 2024/05/01(水) 21:08:53.38 ID:iiJDb4My0(1/6)調 AAS
進撃の巨人安価コンマスレ
前スレ
【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」
vip2chスレ:news4ssnip
巻き戻し制限有り
コンマゾロ目は全てスーパークリティカル扱い
コンマの連取り無し(選択肢等を間に挟んだ場合有効、単発末尾Oが取った連続で取った場合は確認する時有り)
ストーリー中の選択肢取った後の変更は原則的に無し
俺の初期設定(ウォールローゼ北部の領民、クリスタとは極めて仲が良い)
好感度数値化システム無し
現在は少年期(訓練兵時代)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1714565332
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:16:34.38 ID:sVUFIHo10(1/9)調 AAS
「よくぞ参られた、異界の勇者……」
ド――――――――ン!
ゴテゴテと着飾った厚化粧の女が、芝居っ気たっぷりに始めた話をぶった切るように爆発音が響いた。
俺達から百メートルほど離れた場所に生えていた巨木が、燃え上がりながらメキメキと音を立てて倒れていく。
クラスメイトだけでなく、俺達を取り囲んでいる兵士達までもが、ポカーンと口を開いて倒れる巨木を見守っていた。
ズダダダダダダダ──ン!
更に直径五十センチぐらいある火球が立て続けに撃ち込まれ、倒れていく巨木を粉々に吹き飛ばした。
「うひゃひゃひゃ……サイゾーのやつ、飛ばしてやがる」
火球を放ち、ドヤ顔で中二ポーズを決めているのは桂木才蔵かつらぎさいぞう、普段は教室ではあまり目立たないオタ[ピザ]だが、今は奴にとって独壇場と言える状況なのだろう。
放課後のショートホームルームが始まるのを教室で待っていた俺達は、いわゆる異世界召喚に巻き込まれたようだ。
省続4
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:17:14.65 ID:sVUFIHo10(2/9)調 AAS
サイゾーには、たぶん火属性の魔法が与えられたのだろう。
それを素早く理解し、実際に使ってみせるあたり、普段から繰り返している妄想は伊達じゃない。
そして俺は、このカオスと呼ぶべき状況を前後、左右、上下、全周を囲むVRスクリーンのようなものを通して見物している。
ここは俺、黒井善人くろいよしひとに与えられた魔法、アイテムボックスの内側だ。
アイテムボックスの中からは、外の様子が見られるし音も聞こえるが、こちらの姿は外からは見えないようだ。
たぶん別次元の空間なのだろうが、容量は掃除用具を入れるロッカー程度で、両腕を広げる余裕も無く立っているのがやっとの状態だ。
俺もまたサイゾーと同様に、教室の床が光り出した時点で事態を予想し、魔法を把握した直後にアイテムボックスの中に身を隠した。
なにゆえに姿を隠したのかと言えば、オタクの常識として異世界召喚には大きく分けて二つのパターンが存在するからだ。
一つは、強力なチート能力を得て、好き勝手な生き方を楽しめるイージーモード。
もう一つは、思い通りに生きるどころか、現地の人間に酷使されるハードモード。
省続8
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:17:43.31 ID:sVUFIHo10(3/9)調 AAS
サイゾーが魔法を使ったのを見て、クラスメイトたちも自分達に与えられた魔法を試し始め、一旦静まった空気がまた大騒ぎになった。
「静まれ、静まれ! 女王アルフェーリア様の御前であるぞ、静まれ!」
隊長格と思われる大柄な鎧の男が怒鳴りつけて、周囲を取り囲んだ兵士が盾を打ち鳴らして黙らせたが、クラスメイト達は不満げな表情を浮かべている。
クラスメイト達が話をやめたのを確認して、厚化粧の女王が改めて口を開いた。
「よくぞ参られた異界の勇者達よ……」
「てゆっかー、さっさと元の世界に帰してよ、おばさん」
典型的な黒ギャルのクラスメイト、白川清夏しらかわきよかに再び話の腰を折られて女王の顔が引き攣った。
「お、おばさん……」
「貴様、アルフェーリア様に向ってなんて無礼な!」
「まぁまぁ! お互い冷静に、まずは話を聞きましょう!」
省続12
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:18:33.46 ID:sVUFIHo10(4/9)調 AAS
クラスの誰がどんな魔法を手に入れたのか、今後の対策を立てる上で把握しておきたいが、聞き取りと魔翌力測定が行われる場所まで少し距離がある。
話を盗み聞きするには少し遠い。目立たないように、後ろの方で身を隠したのが裏目に出たようだ。
一旦アイテムボックスから外に出れば簡単に移動できるが、それでは俺の存在に気付かれてしまう。
現状クラスの連中は、いい感じに俺がいなくなっているのに気付いていない。
元々、教室では目立たないように振る舞っていたから、気付かれなくても悲しくもない……悲しくなんかないやい。
せっかく、せっかく気付かれていないのだから、アイテムボックスに入ったまま移動したい。
容量的にかなり狭いアイテムボックスだが、更に左右の幅を狭め、前後の幅を広げてみる。
これで、なんとか一歩踏み出すスペースが確保出来た。
前の壁ギリギリまで移動して、後ろのスペースを減らし、また前方にスペースを作り一歩踏み出す。
これを繰り返して、魔翌力の測定場所まで近付いた。
省続7
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:19:17.71 ID:sVUFIHo10(5/9)調 AAS
クラスメイト達が手にした魔法は様々で、火、風、水、土などのポピュラーなものから、清掃とか調理といった生活関連の魔法を得た者もいた。
そして、全員の測定が終わったところで、また騒動が発生した。
「それでは、これより魔法の暴走を防ぐ首輪を配る。魔法の扱いに慣れるまでは、事故を防ぐためにこの首輪を付けて……」
「ちょっと待った! それは本当に魔法の暴走を防ぐ首輪なんですか?」
赤い石が嵌った銀色の首輪を掲げた隊長に、サイゾーが待ったを掛けた。
「ど、どういう意味だ? 我々が騙しているとでも言うつもりか?」
「魔法の暴走を防ぐということは、その首輪を嵌めていると自由に魔法が使えなくなる……そうですね?」
「その通りだ。でなければ、魔法の暴走を防げないだろう」
「その首輪、どうやって外すんですか?」
「そ、それは……」
省続14
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:19:47.11 ID:sVUFIHo10(6/9)調 AAS
一触即発の状況は、突然頭上で弾けた巨大な火球によって打ち消された。
火球を打ち上げたのは、勿論サイゾーだ。
「はいはい、みんな落ち着いて。まだ奴隷にされた訳でもないし、帰れると決まった訳でもないから冷静にいきましょう」
確かにサイゾーの主張は正しいのだが、芝居がかったオタ[ピザ]はイラっとする。
てか、イケメンとかヤンキーは奴隷にされちまえば良かったのに、割って入るの早過ぎじゃねぇの?
「まずは、我々を騙そうとした事に対して、女王様より謝罪をしていただきたい」
「なんだと、貴様!」
「貴方が僕の息の根を完全に止めるのと、僕が女王様に全力の魔法を撃ち込むのと、どちらが速いと思います?」
「貴様……」
「良い。下がれゴルディ……」
省続21
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:20:18.85 ID:sVUFIHo10(7/9)調 AAS
クラスメイト達は馬車に乗せられて、デカい城へと連れて行かれた。
ちなみに俺は、女王の馬車へと乗り込んで移動した。
アイテムボックスの形を変化させて歩けるようにしたのと同じ要領で、馬車に乗り込んで腰を下ろす。
女王の斜向かいの座席に座っているような形だが、実際に俺が座っているのはアイテムボックスの壁だ。
馬車が動き出した途端、おれだけ擦り抜けて置き去りにされる可能性も考えたが、どうやら一緒に移動出来るようだ。
それに、これはイメージの問題なのだろうが、アイテムボックスには馬車の揺れは伝わって来ない。
現状クッション性が皆無の座面なので、振動が無いのは有難い。
馬車が動き出すと、厚化粧の女王は醜く顔を歪ませて愚痴を吐き捨てた。
「なんと忌々しいガキだろう。この私に頭を下げさせたこと、いずれ必ず後悔させてやる」
まぁ、桂木才蔵という人間を知っている俺でもイラっとするのだから、初対面の女王がムカつくのも無理は無い。
省続10
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:21:27.64 ID:sVUFIHo10(8/9)調 AAS
最初に向かった先は、城の厨房だ。
さすがにデカい城とあって、沢山の人間が動き回っている。
厨房に入り込んで、一番最初に注目したのは衛生状態だが、現代日本の一流ホテルの厨房などと較べれば足元にも及ばないだろうが、場末の汚い中華屋よりはマシに見える。
流しや調理台は石か木、現代日本のようなステンレス張りではない。
水は厨房の隅にある井戸から、釣瓶で汲み上げて使っているようだ。
火は薪や炭を使い、煙は煙突を通して外に出しているみたいだ。
「なんだよ、もっと魔道具的なものがあるのかと思ったのに、ちょっと期待外れだな」
魔道具は無いが、厨房には冷蔵庫があった。
といっても、一番上の棚に氷の塊を入れておく、原始的なタイプだ。
その氷はどこから持ってくるのかと思いきや、厨房の隣の部屋で、魔法を使って氷をつくっている者が居た。しかも2人。
省続6
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [] 2024/05/01(水) 21:21:55.86 ID:sVUFIHo10(9/9)調 AAS
俺が一番先に厨房に来たのは、清潔な水を手に入れるためだ。
見たところ、この城では汲み上げた井戸水をそのまま使っているが、現代の清潔大国日本から来た俺達は、生水なんか飲めるはずがない。
ほんの少しならば大丈夫かもしれないが、普通に飲み続けたら高確率で腹を壊すだろう。
たぶん今夜あたり、クラスメイト達は下痢ピー祭りになるはずだ。
治癒魔法を使える女子に頼るしかないだろうが、全員の治療が済むまでには時間が掛かるだろうし、そもそも上手く魔法が使える保証も無い。
煮沸した水を手にいれるためにも、小ぶりの鍋と食器、それに火種が必要だ。
食堂を出て、城の中をアイテムボックスに入ったまま歩き回っていると、火種は見つかった。
なんか偉そうにしているオッサンが、葉巻に魔道具で火を付けていたのだ。
長さが10センチ、幅が3センチ、厚さ1センチ程度の板状で、刻印の部分に指を押し当てて使うらしい。
事務方の偉いさんみたいだが、席を立った隙にパクらせてもらった。
省続3
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage] 2024/05/01(水) 21:36:12.89 ID:+j7hjANWo(1/3)調 AAS
1000は上手くいかなかったか
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
あと 786 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル
ぬこの手 ぬこTOP 0.181s*