[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
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761: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)22:24 ID:aXIempxZ0(1/16) AAS
>>758

>>759

皆さんこんばんは!

シロッコ好きなんですよねー!笑
傍観者だの何だの言って大物感出してる割にシャアとハマーンの痴話喧嘩劇場に付いてきて結果艦隊壊滅させちゃったり…これでは勝てん!じゃないよ…笑
他のZ本編キャラよりは描写多めにしたいと思ってるのでご期待ください!

>>760
ありがとうございます!
読んでたのは村上春樹とか北方謙三とか、親の持ってた小説を読んでた感じですね!雑食です!笑
762: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:42 ID:aXIempxZ0(2/16) AAS
アトリエ大尉を登場させるべきかは悩みましたが、彼がいると話が動かしやすいもので…つい頼っちゃいますね。笑
スクワイヤ少尉もようやく主人公らしくなってきたので、他の面子共々引き続きよろしくお願いします!

さて、更新ペースが落ちてきているのでやっぱり小出しにしていこうと思います!笑
こっちが連載でpixivが単行本みたいな感覚で読んでいただければ良いかなと。
2話ほど投下しますので、よろしくお願いします。
763: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:43 ID:aXIempxZ0(3/16) AAS
「ったく…。大丈夫なのか?」
 ワーウィック大尉が覗き込むコックピットの中、スクワイヤ少尉は模擬戦の準備に取り掛かっていた。
「急でしたけど、私がこの機体に見合うパイロットなのかはずっと疑問でしたし」
 まともに戦績もないままに託されたガンダム。表沙汰に出来ないデータが使用されているとは言うが、それにしても優先順位がある筈だった。アトリエ大尉の様な人物が居るならば、本来そちらに回されるものではないのか。
「私を評価してくださるのは有り難いんです。でも、自分で納得できてない部分があって。この模擬戦で何かしら答えが欲しいんですよ」
「わからんではないが…」
 困った様に大尉が頭を掻く。
「それに…隊長は私の事信頼してくださいよ。彼は戦友なんでしょうけど」
「!…そうだな。折角の機会だし…あんなやつ、打ちのめしていいぞ」
 ハッとした様に大尉が笑った。ワーウィック大尉が任せてくれるならば、出ない力も出せる気がした。
764: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:43 ID:aXIempxZ0(4/16) AAS
 大尉が離れて独りになったコックピットで、スクワイヤ少尉は準備を終えた。通信が入る。
『聞こえるか少尉』
 フジ中尉からだった。
「聞こえてます」
『模擬戦だそうだな。例のガンダムパイロットと手合わせなんて、なかなか無い機会だ。しっかり勉強させてもらえ』
「あっちにこそ勉強させてやりますよ」
『ほう…また強気だな』
 ひと通り支度してヘルメットのバイザーを下ろす。映し出されたモニターには模擬戦の作戦範囲が表示されている。
『表示の通り、基地周辺の月面試験場が指定場所だ。適度な量のコロニー残骸、凹凸のある地形…低重力とも相まってMSの操縦技量を確かめるには良いフィールドといえる』
 いつもの様に中尉が解説する。確かに色んなことが出来そうだ。
省10
765: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:43 ID:aXIempxZ0(5/16) AAS
『さーて!やろうか!アトリエ大尉、百式改…出るぞ』
 先にアトリエ大尉の百式が出る。少尉は、ワーウィック大尉の機体に彼が乗っているのも癪に触った。
「スクワイヤ少尉、マンドラゴラ出ます」
 続くようにして少尉も出る。すっかり見慣れた月面だが、気付くとアトリエ大尉の姿が見えない。スクワイヤ少尉も近くにあった岩場に身を潜める。
『それでは模擬戦を開始します。致命傷の被弾を確認するかどちらかのリタイア、或いはタイムアウトまで続けます。いいですね?』
「了解」
『では…これより開始します』

 静寂。照明の類、それとデブリが漂う以外は動くものもなく、まるで時が止まったかのようだ。
 しばし時間を置いてスクワイヤ少尉が機体を動かしたその時、早くも被弾した。背後から右肩を撃たれた様である。
「うそっ!?何処から!?」
省10
766: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:44 ID:aXIempxZ0(6/16) AAS
『やるじゃねぇか。だが…』
 追い抜いたのも束の間、視界から百式が消えた。位置に気づくよりも早く、下からの弾丸。咄嗟に後退すると、機体の目の前を弾が通り過ぎた。
『まだまだぁ!』
 そのまま急上昇してきた百式に背後を取られた。
「く…!」
『これに頼り過ぎなんだよ』
 ライフルを交わし損ねポットにペイント弾を浴びる。どうにか振り払おうともがくと、あっさり百式は距離を離した。
『寝ぼけてんのか?』
 正面で向き合う形になり、百式は腹部目掛けて強烈な蹴りを見舞った。弾き飛ばされたマンドラゴラはそのまま地面に叩きつけられる。
『終わりかな』
省16
767: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:44 ID:aXIempxZ0(7/16) AAS
 しかし、そこにあったのは自立して飛ぶバーニアポットだけだった。
『なっ…!』
 恐らくアトリエ大尉にはバーニアの残光が見えていたのだろう。いや、見逃すはずがないと少尉は確信していた。
「喰らえッッッ!!!」
 振り返った百式の正面からライフルを放つ。
『んなもん喰らうかよ!』
 百式はシールドでそれを防ぐ。ここまで少尉の読みどおりだった。
「防ぐのはわかってた。でも気にするべきなのはそっちじゃないわ」
『あぁ?』
 百式の足元に背後から大きな影が落ちる。彼が背後を振り返った時、そこには倒れてくるコロニーの外壁があった。
省8
768: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:45 ID:aXIempxZ0(8/16) AAS
『ちぃ…何も見えねぇ』
 一旦場所を変えようと百式がバーニアを吹かしたその瞬間を彼女は逃さなかった。咄嗟に位置を把握した少尉は、百式の足を掴みそのまま砂塵に引き摺り戻す。
『ぐおっ!』
「そっちこそ…甘かったわね…」
 辺りの視界が開けてきた時、マンドラゴラは叩きつけた百式の両肩を抑え、上から跨っていた。ブリッジからの通信で歓声が聞こえる。勝った。
『やるじゃねぇか…スクワイヤ少尉』
「模擬戦だったからですよ…じゃなきゃやられてた」
『それは違うな』
「え?」
 聞き返したその時、マンドラゴラのコックピットがペイント弾に塗れた。完全に砂埃が落ち着くと、いつの間にか百式が懐にライフルを手にしているのが見えた。
省9
769: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:46 ID:aXIempxZ0(9/16) AAS
 その後帰還した両機はメンテナンスを開始した。機体を降りた少尉はトボトボと格納庫を歩く。
「嬢ちゃん!良かったぜ」
 後ろから乱暴に背を叩いたのはアトリエ大尉だった。
「あそこまでやって駄目なんて…」
「相手が俺じゃなきゃ上手くいったかもな」
 笑うアトリエ大尉にはまだまだ余裕が感じられた。仮に作戦が上手くいったとしても、何かしら対策を打たれていた様に思える。完敗だった。
「執念を感じる戦いぶり…。まるでいつかの俺達の様な。そうだろ?アトリエ大尉」
 そう言ったのは、出迎えたワーウィック大尉だった。傍にはフジ中尉も居る。
「敵の力量を測り、尚且つ機体特性や地形条件も活かした作戦。そして何より、失敗の許されない作戦を咄嗟に実行する胆力…。模擬戦である事を開き直って、使えるものを使った大胆さもありました」
 フジ中尉が眼鏡を掛け直しながら言う。
省8
770: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:47 ID:aXIempxZ0(10/16) AAS
「ちょっと待てよ!別にガンダムにサーベル向けた訳じゃないぜ!?」
「ルールはルールだ。それに、あの状況でサーベルを使わざるを得ない形に追い込んだのは流石と言う他あるまい?他に手が無かったんだろ?」
 ワーウィック大尉がニヤニヤと意地悪く笑っている。
「ちぇ、アウェーでやるもんじゃねぇな」
 アトリエ大尉がやれやれと両手でジェスチャーした。
「それじゃ…」
 恐る恐る少尉は切り出した。
「おう。ガンダムは置いていってやるよ。お前の勝ちでいいぜ…変に粘っても格好がつかねえ」
 腕組みしたアトリエ大尉がフンと鼻を鳴らした。
「やった!」
省6
771: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:47 ID:aXIempxZ0(11/16) AAS
「楽しそうなところ申し訳ないが」
 格納庫の入り口からの声に場が凍りついた。ロングホーン大佐である。
「お前達…何をやっている?」
「その、模擬戦を…」
「見ていたよ。私は各部隊に待機を命じていた筈だが、何やらドンパチ騒ぎを起こす連中が目に入ったものでな」
 アトリエ大尉の声を遮りながらロングホーン大佐が言った。カツカツと靴を鳴らしながら少尉達の前までやってくる。
「アトリエ大尉!歯を食いしばれ」
「へっ…?はっ!」
 言うなりロングホーン大佐はアトリエ大尉を殴り飛ばした。大尉は派手に尻餅をついた。
「これで不問とする。全く…よその部隊にけしかけて模擬戦などと。只でさえ問題が多いのだぞ貴様は」
省7
772: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:48 ID:aXIempxZ0(12/16) AAS
 アレキサンドリアの面々は、ジュピトリスに到着していた。ジュピトリスはパプテマス・シロッコ大佐が木星より伴った超大型艦である。MSの整備のみならず、開発設計までも行える工蔽を備えている。
 艦同士の船体を接続し、司令部へと足を運んだ。
「ウィード少佐以下、只今帰還致しました」
 ウィード少佐を筆頭に、ドレイク大尉とソニック大尉、オーブ中尉やレインメーカー少佐も伴っていた。

「戻ったか」
 紫の髪を束ねた秀麗な面持ちの男、パプテマス・シロッコ大佐が振り返る。傍には若い女性士官を連れている。
「事前の報告の通り、機体を失いました。申し訳ありません」
 ウィード少佐に続き面々は頭を下げた。
「仕方あるまい。データを持ち帰ったならそれで良い…その為の試験だ。それに…」
 彼はウィード少佐の前に立つと、彼女の顎に軽く指を添え顔を上げさせ眼差しを合わせた。
省5
773: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:48 ID:aXIempxZ0(13/16) AAS
「既に機体のハードはあらかた完成しつつある。ソフト面で諸君のデータを活かす事になる予定だ」
「ありがとうございます…!しかし、相変わらず製作がお早いですね」
「時代は常に動いている。手を止めている暇は無いのだよ。新たな機体は再びエース用の機体として組み上げている…パラス・アテネとでも名付けようか」
 そう言いながら彼はモニターに機体のデータを映し出した。シルエットこそニュンペーと酷似しているが、緑主体のカラーリングと様々な武装オプションによりまた違った印象を受けた。
「アテネ…女神ですか。大佐らしい御命名です。量産型はまだ先送りになるのでしょうか?」
「いや、同時進行で開発を続けたい。その為の豊富なオプション群でもあるからな。エース機と量産機で規格を共通化することで、現場の整備性も向上する。アテネの元に集うニュンペー…実に美しい隊列になるだろう」
「早くお目にかかりたいものです」
「君達の働き如何だ。引き続き頼まれてほしい」
 そういってシロッコ大佐はウィード少佐達面々を振り返った。実際に量産へ漕ぎつければエゥーゴなど敵ではない。ジオン残党の駆逐も容易い筈だ。
「「はっ」」
省1
774
(1): ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:49 ID:aXIempxZ0(14/16) AAS
「ドラフラって、ああいう男がいいのね…?意外だわ」
 ドレイク大尉が天井を仰ぎながら言った。一行は補給物資が積み終わるまでアレキサンドリアのブリッジで小休止といったところである。
「別にそういうんじゃ…」
「うっとりしてたじゃない?」
 からかうドレイク大尉。顔が熱くなるのを感じた。
「ああ見えて野生的な強さを持っているのがわかる…俺と同じだな」
「どこがあんたと一緒なのよ。目まで筋肉になったんじゃないの?」
 ソニック大尉とオーブ中尉が一緒に絡んでくる。
「あの若さで先見の明を見抜いているあたり、やはり木星というのは未知の環境なのでしょうなぁ」
 うんうんと頷きながらレインメーカー少佐が感心している。
省7
775: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:50 ID:aXIempxZ0(15/16) AAS
 しばらくしてアレキサンドリアは再びジュピトリスから離れた。パイロット達に機体のチェックをさせている間、ブリッジにはウィード少佐とレインメーカー少佐が残った。
「行き先は再び月ですな。作戦指示があるまでは宙域で待機とのことですが、本隊は何やら企んでおるのでしょう」
 レインメーカー少佐が腕組みしながら艦橋からの景色を眺めている。遠くに映る月は変わらず静かな光をたたえている。
「今度こそ連中を叩く…。それに変わりは無いわ」
「いかにも」
 ジュピトリスでは失った機体の補給も済ませてきた。試験用に用意していた予備パーツから組み上げたニュンペー2号機を始め、ガルバルディ隊も新たな武装を受領した。
「まだ月までは掛かりそうね…。…!!」
 シートにもたれたその時、ウィード少佐はモニターに映った物に気付き身を乗り出した。
「これは…!?」
「…やはり考えるスケールが違いますな、上層部は」
776: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/10(月)23:51 ID:aXIempxZ0(16/16) AAS
 そこには、本来そこにある筈のないコロニーが写っていた。アレキサンドリアからは随分遠い場所にいる様だが、それでもどうにか視認出来る距離だった。
「ただの移送…ではないわね。…まさか」
「落とすんでしょうな、月へ」
 事も無げに言うレインメーカー少佐を見た。彼の表情は変わらない。
「いくらなんでも…それに我々は何も聞いていないわ」
「あくまでもティターンズは特殊部隊から始まった軍隊ですからな。必要以上に情報は漏らさんでしょう」
 飄々としたレインメーカー少佐に、彼女は一抹の不安を覚えた。
「しかし…」
「知ったところでどうなさるんです。ニュンペーで敵を撃つのか、コロニー落としで殲滅するのか…そこにどれだけの違いが?」
「違い過ぎます…」
省7
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