[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
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745: ◆tyrQWQQxgU 2020/02/05(水)11:32 ID:35+2VBiK0(6/18) AAS
アイリッシュ級に帰還したものの、スクワイヤ少尉はコックピットハッチを開けられなかった。
『大丈夫か!?』
「大丈夫です…。大丈夫なんですけど…」
ワーウィック大尉の呼びかけに応えながら、少尉は自分の身体が自分のものでない様な感覚に襲われていた。あの時感じた恐怖を、身体が跳ね除けられずにいる。コックピットの中で、小さく丸まる様にしてうずくまった。
しばらくしてコックピットが外から開けられた。覗き込み、様子に気づいた大尉が近づく。
「…どうした」
「わかりません…。ただ…恐ろしくて…」
大尉はそれ以上は何も言わず、少尉が落ち着くまでそのまま傍に居た。
「光に包まれた時…死ぬんだと思いました。いや…身体がそう思ってしまったっていうか」
少尉は、僅かに震える肩を手で抑えた。
「今までは被弾したって何てことは無かった…。高を括ってたんです…きっと。まさかこんなとこでやられるはず無いって。自惚れてたんです…!」
そこまで言って、少尉は今までの自分が酷く矮小に思えてきた。噛み締めた唇から血が滴る。
「怖かった…!何も出来ないまま唐突に…!理不尽でどうしようもなくて!!頭より身体が…それを受け入れようとしたのが…どうしようもなく…怖くて…」
昂ぶった気持ちが、喋りながら萎んでいった。涙が溢れ出す。
「死にたがりが聞いて呆れますね…」
血と涙を拭いながら、上手く笑えない頬が引きつった。
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