[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
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234: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)01:20 ID:U9I/WL1y0(12/36) AAS
「もう1機がこいつだ。リックディアス!正直こいつのデザインは気に入らねえんだけどな…ジオンのドムからインスピレーションを受けて製作…?
 その割にはカクカクしてやがる!おい!曲線美は!?何処行っちまったんだよおーい!!」
 「いや、ヴィジョンの頭のネジこそ何処行ったんだ」
「すまんすまん、取り乱した。こいつは別名γガンダム。装甲材に因んで付けられたらしいが、どう見てもガンダムじゃねぇよな。それでリックディアスって名前になった。
 その装甲材は言わずもがな、重装甲に見えて機動性、運動性も申し分ないってのはドムに似てるな。こいつはサドウスキー大尉が乗る」
「いい機体みたいだな」
 大尉が嬉しそうに見上げている。
235: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)01:21 ID:U9I/WL1y0(13/36) AAS
「受領するにあたってこれから整備チェックに入る。お前らもシミュレーションはしっかりやっとけよー」
 ヴィジョンは手を振りながら去っていった。
「私以外はみんな新型か。少佐もバックパックを換装するし」
「いやいや、大尉は初めから新型だったでしょ」
 シェクター少尉が笑う。
「ま、ここからは誰もあんたに遅れはとらんさ」
 サドウスキー大尉が胸を張る。
「各自出撃に備えて準備に入れよ。機体の準備が出来次第すぐに声を掛ける。食うなり寝るなり、今のうちにしておけ。私も機体が楽しみだが、とりあえず食事にいってくる」
 そういうと、少佐も笑った。
 皆それぞれに散っていく。私とメアリーだけがその場に残った。
省4
236
(1): 2019/08/08(木)06:55 ID:UkzNCJ8k0(1) AAS
書くのは良いけど毎回アゲるのはどうかと思うぞ
sage進行じゃいかんの?
237: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)11:01 ID:U9I/WL1y0(14/36) AAS
>>236
すみません、よくわかってませんでした…
これからsage進行にします!
238
(1): 2019/08/08(木)12:57 ID:WMepAPcd0(1/2) AAS
こっちからだとレスのage⇔sageが見えないけど
最初の一文をageるくらいなら別にいいんじゃないの?
作家さんも読んでほしくてここに書いてるんだろうし
239: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:37 ID:U9I/WL1y0(15/36) AAS
>>238
全部が全部上げちゃうと邪魔になるってことですよね、仰るとおり話の頭だけ上げるくらいにしようかと思います!
勉強不足ですみません、こういった事も教えていただけると非常にたすかります!
240: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:42 ID:U9I/WL1y0(16/36) AAS
「大体わかった。君は我が隊に編入という事だったが、その部隊自体再編の必要がある。それに今回はMS戦が主だ。
 君はそこには混ざらず、私の指揮下で単独で動いてもらいたい」
 アイバニーズ少佐は無表情にそう言った。感情の起伏が少ない男だった。メイにはこの男が考えている事が何だろうとどうでも良かったが。
「わかりました。それでは次はどのようにすれば?」
「後続のムラサメ研究所の所属部隊と接触してほしい」
「研究所ですか」
 きな臭い連中だった。人の頭をこねくり回して技術開発をしている気味の悪い機関だ。結局NTは連れ帰れなかったが、見たところ普通の女の子だった。
「今回の作戦にも一枚噛んでいる。情報交換を兼ねて出向し、機体の受領を任せたい。奴らが渋っても持ってくるんだ。機体の奪取には君が適任だろう?」
 冗談なのか皮肉なのか、表情からは読み取れない。
「いけ。もう失敗は許さん」
省2
241: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:43 ID:U9I/WL1y0(17/36) AAS
 適当なベースジャバーを見繕い、出撃出来る様メカニックに準備をさせた。それを待つ間、外の空気を吸いに行く。
 昨晩ふたりきりで静かだったこの島も、今はティターンズの部隊が到着した為に一時的に騒がしくなっていた。
 旧式のU型潜水艦から物資を受け取りつつ、後続の部隊との合流準備に追われている。
 何の気無しに、昨日不時着した場所を訪れる。時間があれば機体も接収しておきたいところだが、動きもしないボロボロの機体を回収していられる程の余裕は無かった。
 スティレットは無事に帰還できただろうか。メイが脱出して間もなく、エゥーゴだかカラバだかの機体がこの島を訪れていた様だ。
 少なくとも、メイが今朝ここに戻ってきた時には既にスティレットは居なかった。
 アイバニーズ少佐の部隊と交戦した機体がスティレットを回収したものと同一かはわからないが、無事を祈るより他ない。不時着した2機のネモに近づき、手を触れる。また会えるだろうか。

 すると、ネモのコックピットで物音がした。ここには自分以外いない筈。メイは恐る恐る近づく。
「…スティレット?」
 その声を聞いてか、コックピットから人が這い出してくる。
省3
242: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:44 ID:U9I/WL1y0(18/36) AAS
 医務室へ担ぎ込まれた謎の男は、治療の後ベッドに寝かされていた。傍の椅子に座り、医師から話を聞く。
「かなり憔悴してます。怪我自体はそこまで酷くは無いですが…体力の回復が第一といったところですかね」
 医師はひと通りの説明すると、席を立つ。
 綺麗にしてみると、彼がガルダに乗っていた間抜けな2人組の片割れだとわかった。それを知るのはガルダ級に潜入したメイだけだが。
 何故ネモのコックピットに居たのか定かではないが、少なくとも傷ついたまま放っておく訳にもいかない。
 運が良かったのか悪かったのか、生き延びた彼は尋問なりを受けて取引にでも使われるだろう。メイの知るところではない。
 男は静かに眠っているようで、今すぐ話を聞けるような状態ではなさそうだ。
 とにかく命は助かった。目処がついたところでメイも任務へ戻ることにした。ベースジャバーの元へ急ぐ。
243: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:46 ID:U9I/WL1y0(19/36) AAS
「それでは、行ってまいります。少佐もご武運を」
 簡単に挨拶を済ませ、ベースジャバーに乗り込む。
 ムラサメ研究所から派遣されてきた軍艦はここより幾らか北東の位置を巡航している最中だ。それほど時間は掛からずに到着出来るだろう。
 エンジンに火を入れ、オペレーターの指示を待つ。

「下手な動きはするなよ」
 背後から男の声がした。
「なんなの全く」
「さっきは助けてもらって礼も言えなかったし、挨拶くらいしとかないとってな」
 顔を見えないが、察するに先程の男だった。
『こちら管制。いつでもいけます。…どうかされましたか?』
省6
244: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:48 ID:U9I/WL1y0(20/36) AAS
「それで?ハイジャックでもする訳?」
 作戦を中断する訳にも行かず、メイは男を乗せたまま航行していた。

「いやいや、好きなとこへいけよ。お前だけ単独行動なんだろ?話してるの聞いたぜ」
 メイよりも諜報員に向いていそうだった。乗り込んできた男は、図々しくも私の隣の座席へふんぞり返った。
「あなた、よく動けるわね。死にかけてたのに」
「幸いどこも折れたり千切れたりしてなかったしな。顔の傷は残りそうだが…」
 頬の傷を触りながら事もなさげに男が言う。致命傷が無かっただけで、総合的にはボロボロもいいところだった筈だ。

「南下しないんだな。別の部隊と合流か?」
「あなたに話す必要はないわ。着艦したあとどうするのよ」
「お前に話す必要はないな。」
省2
245: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:49 ID:U9I/WL1y0(21/36) AAS
「見たところ、お前はここぞってとこでドジだが、間抜けではなさそうだ。いっちょ手を組まないか」
 男が突拍子もない提案をしてきた。
「見たところ、あなたって間抜けだけどここぞってとこは上手くやるみたいね。要求は何?」
 さっきの仕返しに丸々返してやった。
「ふふ。そうだな…この場はお前の邪魔はしねぇ。その代わりといっちゃ何だが、俺が家に帰るのを邪魔しないってのはどうだ?」
「…敵の逃亡に手を貸せっていうの?それに、今あなたが私の邪魔をしなかったとして、その後約束を守る必要も無いのによく言うわね」
「勘違いしてねえか?今この場でお前をぶっ殺してそのまま帰ってもいいんだぜ?どうせ死んでた身だ。そのくらいの博打はやってもいい」
 男から獣じみた殺気を感じた。思わず身構える。
246: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:49 ID:U9I/WL1y0(22/36) AAS
「嘘だよ!冗談冗談!命の恩人に手荒い真似はしたくねぇのさ。それに…」
「それに?」
「お前、スティレットって確かに言ったよな?シェクター少尉の彼女か何かか?」
 やはり間抜けな男だった。メイは思わず笑ってしまった。
「…そうね、一夜を共にした程度の仲よ」
「あいつしれっとよくもまあ!助けなきゃ良かったぜ!」
 嘘は言っていない。別に何もしてはいないが。メイは少し楽しくなってきていた。こんな巡り合わせもあるのだなと。
「彼は無事なの?」
「恐らくな。見届けてはいないが、脱出は出来た筈だ」
 良かった。本当に良かった。今目の前にいる男はスティレットの命の恩人らしい。
247: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:50 ID:U9I/WL1y0(23/36) AAS
「わかった。手を貸すってほどの事は出来ないけど、気付かなかった体でいてあげるわ。上手くやるのね」
「オーケー。因みに何処目指してるんだ?」
「ムラサメ研究所から出向してきている艦よ。」
「ムラサメ研究所か…これも縁だな」
 男はニヤリと笑った。

 程なくして目標に到達した。着艦指示が出る。従いながら手筈通り着艦した。よく見ると男はティターンズの軍服に着替えている。まさか堂々と出る気なのか。
「あなた、私は気づかない振りはしてあげるって言ったけど…」
「いいじゃねぇか。この方が確実だ」
「全く…敵同士なのよ…」
 メイはうんざりした。しかしスティレットのせいなのか、それに馴染んでしまっている自分に気付く。
省2
248: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:56 ID:U9I/WL1y0(24/36) AAS
『準備はどうか!』
 バッカス少佐の声がモニター越しに響く。私はマラサイのコックピットの中で戦闘区域の情報を整理していた。
「ワーウィック大尉。いつでもいけます」
『サドウスキー大尉!オーケーだ!』
『シェクター少尉です。指示を待ちます』
 全員出撃準備が整った様だ。エゥーゴの部隊に先駆け、我々がまずは仕掛ける。
『ガルダ級はまだ修理補給に時間がかかる。あの図体だからね。だがこれ以上待っている暇はない。先に我々MS隊のみで出撃し、第2陣の到着まで持ちこたえる。第2陣と入れ替わる形で、追いかけてきたガルダ級に戻って補給だ。いいな?』
『『「了解」』』
249: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:57 ID:U9I/WL1y0(25/36) AAS
 バッカス少佐のネモは、シェクター少尉のGディフェンサーをSFS代わりにして出撃した。私とサドウスキー大尉もそれぞれSFSに搭乗してその後を追う。
 数でいえば3,4機しかいないが、いずれも最新鋭の機体だ。第2陣の到着まで敵を掻き回すには十分過ぎるくらいの戦力といえる。
 早朝の索敵からいって、そこまで敵の戦力が回復しているとは考えにくい。
 早くともこちらの第2陣が到着する頃くらいまでは敵の増援部隊は参戦しないと思われた。だからこそ今のうちに叩けるだけ叩かねばならない。
「中尉のおかげだな」
 私は改めて、敵を撃つ意志を固めた。
250: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:57 ID:U9I/WL1y0(26/36) AAS
 戦闘区域に到着した。まずは例の孤島を目指す。
『あれは…敵の艦ですね』
 少尉からの通信が入る。目視すると、旧式のペガサス級が目に入った。
『ガンダムの次はペガサス級かい!正義の味方気取りやがって!』
 サドウスキー大尉が声を荒げる。
『あんなものは所詮旧式だ。我々の力を見せつけるにはいいカモだろう』
「私としては感慨深いものがありますよ。あれを叩けるというのはね」
 ペガサス級とガンダム。それに因縁を感じる私にとって、まだこの星の重力は根深い様だ。
 流石にこちらに気付いたのか、敵艦が離陸し始める。同時にハッチから数機のハイザックが出撃するのが見えた。
『よーし!始めるとしますかねぇ!』
省1
251: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:58 ID:U9I/WL1y0(27/36) AAS
 敵機は3機。いずれもハイザックだ。散開した我々とは対象的に、隊列を保ったまま距離を詰めてくる。最初の狙いは少佐のネモか。
『やらせんよ!』
 サドウスキー大尉がビームピストルで牽制するも、敵はうまくやり過ごしている。少佐は背後を取られた形で尚も敵機を引きつけた。
『そろそろか!少尉!ぶっ放しな!』
 バッカス少佐がそう叫ぶと、Gディフェンサーが急旋回する。敵と向かい合う形になった刹那、ロングレンジライフルが敵の隊列を貫く。
 先頭のハイザックには躱されたもののSFSは大破。その後にいた敵機は軽くビームに接触しただけで爆散した。

『まじか!おっかねぇな少尉!』
 大尉が吠える。しかし先程SFSを失ったハイザックが捨て身でネモへ迫る。
 すかさず割り込んだ私がナギナタで両断する。上半身を失った敵機はそのまま落ちていく。
 側面へ回り込んできた残りの1機がこちらへ射撃を行う。
省5
252: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)15:59 ID:U9I/WL1y0(28/36) AAS
 戦力を失ったとみえたペガサス級だったが、撤退する素振りを見せない。その時だった。海底からおびただしい量のミサイルがこちらへ向かってくる。
『まだ隠れてたみたいだね!』
 少佐が声をあげる。皆思い思いにミサイルを迎撃した。全てを防ぎ切れるのは難しく、いくらか被弾する各機。
『皆さん大丈夫ですか!?』
 斉射が一旦止むと少尉の声が響く。ミサイルの出処へ目をやると、海面からいくつものモノアイの光が見えた。ザクマリナー、マリンハイザック…それから旧ジオンのズゴックか。

 ペガサス級に屈服したかつての仲間達が、我々に牙を剥いていた。
253: ◆tyrQWQQxgU 2019/08/08(木)16:00 ID:U9I/WL1y0(29/36) AAS
タイトル付け忘れました!

22話 ペガサス級

あと1話分もまとめていきましょうかね!
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