[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
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1: 2019/07/24(水)00:50 ID:XfFrIQoe0(1/20) AAS
小説書いたこともなければスレッド建てるのも初めてなんだけど、もし誰か見てるなら投稿してみる
2: 2019/07/24(水)00:59 ID:XfFrIQoe0(2/20) AAS
これちゃんと建てれてるんかな?
まあいっか、とりあえず冒頭だけでも

エピローグ

私は若かったーーーーー
 当時19歳。熱い志とそれを支える健やかな身体は、まさしく瑞々しく水を弾く肌と同じ様に純朴だった。何もかもが真に自由であり、それと同時に、我々を抑えつけようとする見えない大きな手に立ち向かわなければならないという義憤も併せ持っていた。
 サイド3という暗い宇宙の片隅に掲げられたジオニズムの旗は、そんな私を奮い立たせるには充分すぎるほどに輝き、そしてどこか妖しく、はためいていたのだった。
 機動部隊に志願しロールアウトしたMS-05の姿を垣間見た時、私はもう引き返すことのできない処へ足を踏み入れていたのかもしれない。
3: 2019/07/24(水)01:08 ID:XfFrIQoe0(3/20) AAS
 開戦当初は新兵器MSの華やかな活躍もあり初戦で優勢なジオン公国であったが、自らの故郷であるコロニーを質量兵器として使用するなど、明らかに常軌を逸した作戦も決行されていた。
 大きな目的の為には犠牲も厭わない苛烈な作戦の数々。私は自らの行為の正当性を言い聞かせる様に手を挙げ、叫んだ。
 同じスペースノイドをも弾圧しながら侵攻を続ける公国。その凄惨な景色は、操作された情報の中で戦勝に沸く民衆の目に映ることはなかった。
4: 2019/07/24(水)01:09 ID:XfFrIQoe0(4/20) AAS
 そんな折、公国では地球侵攻作戦が閣議決定される。今にして思えば、連邦のレビル将軍の演説後、休戦の機を逃した公国はかなり追い詰められた状況下にあった訳だが、降下部隊の人員が組織される運びとなった時、私の胸はこれまでにないほど躍ったのである。
 そもそも私は、人工的に造られた筒の中で産まれ、育ち、そしてそこで死んでいく事が耐え難かったのだ。
5: 2019/07/24(水)01:10 ID:XfFrIQoe0(5/20) AAS
 開戦前と変わらぬ暮らしを享受している友人達の姿を尻目に、戦いに参加することで変わりゆく世界を最前線で感じることが出来る自分。古めかしい装飾の制服すらも誇らしかった。
 そして何より、私の搭乗を待つ美しい曲線を描いた巨人。造られた風ではなく、自らの足で踏み出して風を切り、思う様駆け回りたい。その想いはこのMSからも伝わってくる。
 予定調和に管理された天候の中、自らの吸う空気すら対価を必要とする小さな揺り籠は、まるで自分の中にある矮小な価値観を具現化したかのようだった。そんな自分を打ち破る為にはここに居てはいけないとも思った。
6: 2019/07/24(水)01:11 ID:XfFrIQoe0(6/20) AAS
 降下作戦を開始する母艦の中、コックピットのハッチを閉め起動シーケンスを開始する。モニターや計器が目を覚ますと、動力パイプは私の血を運び、動き出す動力炉は心臓と共に高鳴った。
 暫しの静寂。モノアイに火が灯ると共に、私は面前にある蒼い星を見据えた。地球。それは我々の故郷であり母であり、また謙虚で傲慢な神でもあった。先人の環境破壊を赦しながらも、しかしその一方で我々を宇宙へと追いやった。
 私はこの星で、この宇宙で、生き延びることが出来るか。その答えを求め、コムサイは大気圏へと飛び込む。

 紅く燃え始めたその星が、底無しの重力の井戸とは知らずに。
7: 2019/07/24(水)01:15 ID:XfFrIQoe0(7/20) AAS
反応無いとなんか怖いなこれ。
とりあえず長いけどエピローグ続くよ。

 皆の知る通り、ジオン公国は敗戦した。私は地球侵攻作戦失敗後も地球に留まり、星一号作戦の最中も東アジアで反抗作戦を続けていたが、もう後はジリ貧になるだけなのは肌で感じていた。
 終戦の知らせが入った時もさして驚く事は無く、そこに至るまでがとても1年の出来事とは思えない長さだったという事だけ重くのしかかった。
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