【恋と魔法と】魔法検定試験【ちょっとのげじげじ】 (1000レス)
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73
(1): ◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)18:04 ID:T0YCDSjI0(1/357) AAS
【カフェのスクリーン】
本日の検定内容_
‘冬を越える宅配’
〔ジャンル〕
輸送
〔推薦適性値〕
運搬C+~A
悪路旅B
移動B+
〔開催地〕
省41
74
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)19:08 ID:T0YCDSjI0(2/357) AAS
>>73

「さて、久しぶりの検定なんですけど……運搬はともかく移動手段はゴーレムくらいしかないですね」

 転移魔導具を所有しているが制限もあり乱用は控えているために厳しいものがありそうだ。
そして相性の悪い地形に劣悪天候、悪条件が随分と重なっていた。

「ですが折角ですので参加しましょう」

 なのに案外簡単に転送装置に乗り込み開催地へと飛んだ。
75
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)19:19 ID:T0YCDSjI0(3/357) AAS
>>74

【有名避暑地カールウィザードアワー】

 避暑地として有名なこの土地は植林なども盛んであり理想的な田舎とも評される場所だった。

「寒いっ!?」

 この季節だけは例外ではあったが。近くが吹雪いているのに寒くないはずが無かった。
元々植林が盛んとなったのは有名になるよりも前、この唐突過ぎる寒さを凌ぐ燃料確保のためだった。
省3
76
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)19:34 ID:T0YCDSjI0(4/357) AAS
>>75

 少し馬を走らせれば吹雪の真っ只中、そんな環境では風も強く外出している人はとても少ない。
当然吹雪を越えて山村へ行こうとする者など検定参加者以外にいない。
盗賊すら出ないだろうと常識的に考えれば誰でも思うであろうその道端に、それをみつけた。

「……」

 カールウィザードアワーを出てしばらくした道端には、倒れている人がいた。
当然ながら既にここは吹雪の中。視界も狭くそれを見つけたのも感知魔法によるもの。
だというのに当然既に凍死しているその屍達は、盗賊のように見えた。

「……いえ、本物かどうかは分からないですから」
省4
78: クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)19:59 ID:T0YCDSjI0(5/357) AAS
>>76

 砂の獣を走らせ道があるのかも分からない吹雪の中をなるべく真っ直ぐに突き進む。
感知魔法により常時前の道を確認しながらの悪路走破はこの寒さの中では想像以上に厳しいものであった。
錬金術師ではあるが魔法使いとしても相当の実力を持っているという自信が多少はあったが、向き不向きを感じざるを得なかった。

「何やら谷っぽい場所があるみたいですね、これでようやく半分ですか」

 既に谷周辺まで足を進めていたらしい。
この周辺には劣化九頭竜が出没するという情報があったが、今のところはその気配もない。

「ですが、どうやって谷を渡りましょうかね~」
省1
79
(1): ◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)20:05 ID:T0YCDSjI0(6/357) AAS
>>77

 固形燃料は価格の安さも手伝い需要もあるため大量に用意されているらしい。
他に参加者がきても十分にノルマ分は運べるだろうほどに大量に積んであった。

しかし辺りを見回しても積み込みを補助するような人間はおらず監視用の魔導具がある程度だった。
積み込みも運搬も防衛も求められる、難度が高めの検定であることがこの時点であっても窺えた。
81
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)20:26 ID:T0YCDSjI0(7/357) AAS
【谷】

「少し強引ではありますが、仕方ないですよね~」

 谷の片側の大地を操作し少しずつ一時的にでも安全に渡れる橋を構成していく。
本職の橋と比べれば脆く崩れやすいだろうが、ワンシーズン程度ならギリギリ持ちそうな程度にまで構成していく。
ただし、劣化九頭竜などに見つかって崩されたりしなければの話だが。

>>80

 雪はどちらかといえばパウダースノーというよりは都会の湿った雪との中間のような平均的な雪だった。
どんな気候が影響しているのか、しかしこの雪なら雪上移動に使う道具なら大抵は問題なく運用できそうだった。
板でもあればソリやスノーボード、スキーのように移動が楽になるだろう。
84
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)20:49 ID:T0YCDSjI0(8/357) AAS
>>82
「貨車ですが、レンタル料金は無料ですけど壊したら弁償となりますのでご注意ください」

 なにやらやってきた爽やかなお兄さんが爽やかな笑顔で注意事項を提示してきた。
貨車はそれなりに立派で丈夫なものだからおそらくは心配ないだろう。
そして雪上を進むためソリのようにもなるらしく、借りたことは正解だったと思えるような代物だった。

>>83
「は~い、他の参加者の方ですか? ちょっと今橋をかけているのでもう少しお待ちくださ~い」

 地属性の魔法で橋を作っているが吹雪のせいで少し手間取っていたらしい。
そばにいる砂の獣とは違い石でできているため強度的には問題はなさそうだが。
87
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)21:15 ID:T0YCDSjI0(9/357) AAS
>>85
「あ、ありがとうございます。 どうにも雪に含まれる氷のマナが常に干渉するので時間がかかっていたのですよ」

 橋の形成速度が目に見えて上がり、最終的には橋が簡単に出来上がってしまった。
ただしその形状はあまり雪が積もることを想定したものではなく、ただ幅が広く落ち辛いだけの物であった。
雪が踏み固められ滑るようになれば滑り止めの無い靴では危険かもしれない、しかし急造の物としては上等なのだろう。

「これで進めますね~」

>>86

 強い吹雪はどうやら全然弱まらないらしく、これこそがこの検定の理由だと納得できるだろう。
この貨車はこんな環境下でならどうしても必要だったのだろうとも実感できそうだった。
省2
90
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)21:32 ID:T0YCDSjI0(10/357) AAS
>>88
「実は谷の壁の内側を削ってしまったので手間をかけないと後々崩れやすくなるので本当に緊急処置なんですけどね」

 何やら悪戯の種明かしをする子供のように笑みを浮かべてみせた。
既に薄らと橋を雪が覆っており、そろそろ橋の材質も見えなくなりそうだったが、その橋は確かに丈夫だった。

「ではいきましょうか」

 橋を進む。この橋であればある程度並んで通っても転落することはないだろう。

>>89
省5
93
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)21:59 ID:T0YCDSjI0(11/357) AAS
>>91>>92

「……ふぅ、同行は全く持って問題ないのですが、少し肝が冷えました」

 注意深く橋を点検したが問題は無かったようで落ち着きが戻る。

「まあ橋が崩れても砂をクッションに使えますしたぶん命は助かりますけどね~」

 しかし谷に落ちたら恐らく劣化九頭竜との遭遇は避けることはできなかっただろう。
何事も安全が一番。橋を渡りもう半分の道を突破しよう。
谷の向こう側は更に寒気が強まっているように感じられるかもしれない。無夏の山村に近づくということが実感できるだろう。。
96
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)22:32 ID:T0YCDSjI0(12/357) AAS
>>94>>95

「九頭竜とは基本的に土砂崩れや土石流の神格化ですから、たぶん現れるときは雪崩っぽい何かがあったりすると思いますよ?」

 明らかに不吉な旗が立つように不穏な話題になったが、想定しないよりは何倍もいいだろう。
何やら遠くから地響きのような唸り声のような何かが吹雪の風に乗り聞こえてきた。
進めるだけ進むべきか、待ち構え谷に落ちるよう誘導するべきか、あるいは強行突破を試すか。

「さて、この先はどういった方針で進みましょうか?」
99
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)23:05 ID:T0YCDSjI0(13/357) AAS
>>97>>98
「では、こちらから積極的に行きましょうか」

 音の響く方向は若干分かりづらい。しかしその性質上多少上の方に陣取っているはずだ。
緩やかな上がり坂を観測してはその方向に進んでみる。道が分かるようにクオンは定期的に地面を操作し旗を作っていた。
鞄から取り出す布は観測しやすい暖色系の色ばかり、これなら迷いづらいだろう。

【谷付近の小さめの山】

 そこは案外谷に近い場所であり、山といっても大した大きさの山ではなく、ちょっとした丘という程度の場所でしかなかった。
それでもこんな場所に住み着くのは、雪崩が起きやすい場所が限られているからなのだろう。

 多少の枯れ木が倒れているのみで開けた傾斜の上に陣取るのは、首が九もあり尾が三本という奇妙なドラゴン。
知能は獣に近く、また人々の恐れを『受けられず』餓えた獣そのものといった表情を浮かべる頭ばかりであった。
省3
102
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)23:39 ID:T0YCDSjI0(14/357) AAS
>>100

「……これは、既に対処する意味を失っていますね。 これが人に大きな危害を加えられるとは思いません」

 何せ放置しても構わないような存在だ。今も恐怖さえ向けなければどんなに近づいても気付かれることすらないだろう。
だが、実力に覚えのある者がこの哀れな獣に何故恐怖を覚えられようか。

「どうしますか? 終わらせて、あげますか?」

 それは、人のためではない。獣のための戦い。
省5
104
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/16(土)23:50 ID:T0YCDSjI0(15/357) AAS
>>103
「いえ、一応生命維持の魔導具に心当たりはありますが、運用は難しいですしペットとしての需要を感じません」

 それに生命を維持しても餓えを感じ続けるならば、獣にとっては眠る方がいいのだろう。

「では、終わらせましょうか」

 拙い殺意ではあるが、それを向けられた九頭竜は雄たけびを上げ、それに呼応し軽い雪崩が起きる。
雪崩の衝撃はクオンの砂が正面をガードしたためほぼ無意味に終わったが、これが戦闘の始まりだ。
106
(1): ◆YJMWmO4ZS6 2015/05/17(日)00:00 ID:T0YCDSjI0(16/357) AAS
>>105

「とてもありがたいことなんだがな、この村では飲み物も食事も全部スープだよ」

 お椀でコーンポタージュを差し出された。ただし屋外なのでよそいたてでも表面が既に固まり始めているのが分かる。

 ふと、村にまで軽い雪崩のような音が響いた。不思議と村からだとどの方向からのおとだか分かりやすい。
周囲の樹が音を吸収するせいで変に音が反響しないのが原因なのだろうか。
108
(1): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/17(日)00:10 ID:T0YCDSjI0(17/357) AAS
>>107

 複数の首は波打つように振り回され一気に落とすことは難しそうだ。
しかし、複雑な事を考えられる思考回路など既に残っていない。 九の頭の内、一は確実に、その奥底の骨を砕かれる。

 断末魔の叫び。死した首は雪の塊となり崩れ落ち、完全に崩れるよりも前に三本の尻尾がそれを弾き飛ばす。
死んでもなおその身を災害と化し攻撃する。 ただの災害としてのできそこないの神格を思わせる攻撃。

 だがその間にもクオンが一つ、尻尾を砂の刃で切り落とした。
尻尾が落とされた痛みに叫び、雪崩を起こそうとしても、既にそれが失敗するほどに獣は弱っていた。
111
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/17(日)00:26 ID:T0YCDSjI0(18/357) AAS
>>109

「いや~燃料が高いからね、村全体で押さえられる食費は押さえているんだよ」

 村の住人は雪崩の音を聞いても平然とした顔をしている。
次のシーズンには問題なくなっているといいがと呟くばかり。これが日常であるようだ。

 雪崩の音が聞こえた方向、そこでは遠めに雪が煙のように舞い上がるのが吹雪の中でもわかった。
気のせいではない。何かの獣の叫び声は雪崩の引き金になりそうなほどに響いている。

>>110
省5
114
(2): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/17(日)00:40 ID:T0YCDSjI0(19/357) AAS
>>112

 ただ暴れるだけの獣も、心臓部を狙われれば本能的に避けるだろう。
しかし移動のために重要な尻尾は、既にただの蛇の物。 そして頭部は砂で動きが軽度に妨害されていた。
多少命中箇所がぶれることはあるだろう。だが既にこの状況では、命中しないということはない。

 その一撃は、大きくブレ首の付け根を穿っただけに終わったが、それは新たに三の首を雪へと変えた。
そして今まで一滴も流れることの無かった血が雪原を染める。

>>113

「あっ、どうも」
省2
117
(3): クオン◆YJMWmO4ZS6 2015/05/17(日)01:02 ID:T0YCDSjI0(20/357) AAS
>>115

 既にそこまで首を減らしたらのたうつ事も難しくなったのだろう。
首は大して振り回されない、潜り抜けるという動作すら必要ないほどにあっさりと首の根元にたどり着き、砕くより先に裂ける。
もはやその首に大した強度など残っていないのだろう。今ならば一般人ですら頑張れば首をもぎ取れるだろう。

 首を失うたびに血を流す胴体の色が黒に近づく。
残った三つ首すらも少しずつ汚れた雪のように灰色がかるのが見て取れる。
その度に獣は、恐怖など必要としないただの獣へと戻っていく。

 閃光が放たれるのと同時にクオンはそれをガードする。
自分も似た物を使うためそれは受け入れやすく、利用しやすかった。
クオンが砂の矢を放ち、また一つ頭が雪に還る。
省6
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