【ミ】『その地の記憶』

483：鈴木　怜『メカニカル・ライフ』：2016/08/14(日) 00:36:14: >>481

「負けたら裸や裸。恋愛でもなんでも負けたら裸んぼやろ？」

けらけらとうそぶきながら作業を終える。
実にいい顔だ。
額縁に入れて飾った後で商店街の掲示板にでも張っておいてやりたいね。

「あ、下着……女の子になりたいんやったら、三角の使わんとねぇ」

問題はそこではないのだが今のこの男にはどんな言葉もナイフだろう。
刺しつくしてやろう。
こいつが今までしたことはこれ以上であると思うし。

「ん？」

「お、おぉぉ」

人の群れに驚く。
つまりはこれだけの人間をだまして使役していたわけで。
自分の土俵で一方的にやっていたとはいえ、すごいものだ。

「どないする？」

「あんさん、殺されても文句言えんけどぉ？」

「逃げてみる？　そのカッコで」

「それともまた商談？」

「なんかに縋り付いてみる？」

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