保管用 隅にある山 (1レス)
1-

1: 2016/03/08(火)16:05 ID:WXyGuPQA0(1) AAS
初めは虫だった。
小学校の休み時間、愚鈍な級友たちとは離れ、校庭の隅で一人だけの儀式に没頭していた。
虫を捕まえては一本ずつ脚をもぎ、羽をちぎり、頭をむしり胴体を潰す。
少しずつ弱っていく姿を見るのが実に楽しかった。
この虫たちは自分に殺されることが生まれたときからわかっているに違いない。だからこそ僕のもとにやってくるのだ。
そう考え、虫をこのようにちぎり殺すことを自分に与えられた生来の権利として受け取っていた。
虫を一匹一匹捕まえては殺しを繰り返すとあっという間に時間がすぎる。
小学校六年間の休み時間、放課後の時間のほほすべてをこのことに費やした結果、校庭の隅には虫の頭部だけでできた山が出来上がっていた。
教師たちも近隣の住民もこの不気味すぎる少年には注意をしない。誰もがこの常軌を逸した行為には関わりたくなかったし、
彼はあまりにも優秀すぎたため、どんな大人よりも知識や論理力があり、誰も彼には敵わないと考えていたからであった。
省29
1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.050s*