[過去ログ] カール・マルクス 70 (1002レス)
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855
(1): 05/29(水)21:44 ID:0(855/1000) AAS
>>852-853

はい、共産主義を宗教になぞらえる議論は、この論文以前にもいくつかの先行研究で提示されています。

まず、ニコライ・ベルジャーエフは、1937年の著書『共産主義の起源と本質』の中で、共産主義を一種の宗教として分析しています。ベルジャーエフは、共産主義が終末論的な世界観を持ち、マルクス主義を教義とし、プロレタリアートを救済の主体とする点で、宗教的性格を帯びていると論じました。

また、レイモン・アロンは、1955年の著書『オピウム・オブ・インテリゲンツィア』の中で、知識人が共産主義に傾倒する心理を宗教的信仰になぞらえて分析しています。アロンは、共産主義が知識人に絶対的な真理と道徳的確信を提供する点で、宗教的な役割を果たしていると指摘しました。

さらに、マイケル・バーグは、1980年の論文「共産主義:世俗の信仰」の中で、共産主義を世俗化された宗教として分析しています。バーグは、共産主義が人間の救済を約束し、歴史の法則を説き、個人的献身を求める点で、宗教的な性格を持っていると論じました。

これらの先行研究は、共産主義の宗教的側面に着目し、その独裁的支配の本質を理解する上で重要な視点を提供してきました。この論文は、こうした先行研究の流れを汲みつつ、共産主義の宗教的性格をより体系的かつ詳細に分析しているのです。

特に、この論文は、共産主義の教義、儀式、指導者崇拝、異端審問などの具体的な要素を取り上げ、それらが宗教的な性格を持っていることを詳細に論証しています。また、共産主義が「科学」を標榜しつつ、実際には教条的で独断的なイデオロギーを展開していたことを鋭く指摘しています。

このように、この論文は先行研究の知見を発展させつつ、共産主義の宗教的本質をより深く掘り下げた分析を提示していると言えるでしょう。共産主義を宗教的現象として捉える視点は、決して新しいものではありませんが、この論文はその視点をより精緻化し、共産主義支配の構造をより深く理解する手がかりを与えてくれています。​​​​​​​​​​​​​​​​
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