[過去ログ] 【小説】スナック眞緒物語【けやき坂応援】 (1002レス)
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404: (東京都) 2019/07/06(土)21:47 ID:nxElsvyI0(1/5) AAS
ハーツ(その35)
翌日、彼女から電話があり、あの薬のおかげで完全に治癒したという報告があった。
「お礼をしたいので、もう一度、私のお家に来てもらえますか?」
礼などを受ける資格はないと思ったが、治療費と慰謝料の支払いで話し合う義務はあると思った。
ただ、彼女と再び会うことを俺は恐れた。
アパートに入ってすぐに、金銭的な話し合いをして早く終わらせようと思った。
「そんなのは後でいいじゃないですか」
彼女は手料理を差し出してくれた。
おそるおそる口にして、やっぱりそうかと思った。
「時々でいいから、私の作ったものを食べに来てもらえませんか?」
省6
405: (東京都) 2019/07/06(土)21:52 ID:nxElsvyI0(2/5) AAS
ハーツ(その36)
俺は答えに窮した。
彼女を嫌う要素など皆無だからだ。否、それどころか・・・・
頭が混乱して、とんでもない言葉が口から飛び出した。
「目の近くに目立つホクロがある女は嫌いなんだ」
そんなことを言うなんて信じられないといった様子で彼女は俺を見つめた。
しばらくして泣き出した。
俺はいたたまれなくなった。
自分自身の心の変化を俺は恐れていたのだ。
彼女は美玖とはタイプは異なるが、美しかった。
省9
406: (東京都) 2019/07/06(土)21:57 ID:nxElsvyI0(3/5) AAS
ハーツ(その37)
常識外れた言動を詫び、彼女の疑問に答えた。
今まで誰にも話したことのなかったあの谷間での生活のことを打ち明けた。
一言一句も聞き漏らすまいと集中して彼女は聞いてくれた。
少し驚いた様子はあったが、何の疑念も抱いていないようだった。
美玖が死の床についたときの話をすると激しく号泣した。
「貴方の心の中にその人がこれからも居続けるということは分かりました。
でも、その人の心ごと貴方の心の全てを私は受け止めます」
俺は抗しきれなかった。彼女と付き合い、しばらくして結婚した。
神との誓いを破ったことに対する罰も恐れなかった。
省7
407: (東京都) 2019/07/06(土)22:01 ID:nxElsvyI0(4/5) AAS
ハーツ(後書き)
原案
・「エレオノーラ」(エドガー・アラン・ポオ)
参照文献
・「催眠術の掲示」(エドガー・アラン・ポオ)
>>221-225でも挙げた「Hearts」(Yes)
・金村美玖のブログ
408: (東京都) 2019/07/06(土)22:03 ID:nxElsvyI0(5/5) AAS
このスレはもうちょっと存続させたいので、保守がてら、原案と参照の引用部分について、一つずつ明日から書いていくことにします。
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