[過去ログ] 【小説】スナック眞緒物語【けやき坂応援】 (1002レス)
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253: (東京都) 2019/03/31(日)23:16 ID:DQqLBx4e0(1/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その1)
カランコロン。
「あら、いらっしゃい」
お店のドアのベルが鳴り、スナック眞緒の店内に眞緒ママの甲高い声が鳴り響く。
河田陽菜が入ってくる。
「陽菜チャン、宇宙のことを勉強して宇宙博士になりたいって言っていたわよね。
今日は、陽菜チャンがやって来るという報告を受けたので、常連のお客さんで専門家の人を呼んでおいたわ」
眞緒ママが陽菜を座らせたテーブル席には男の客が座っている。
「こちらの人ね、天文学者なのよ。先生、このコに宇宙のことを教えてあげてください」
陽菜は知っている限りのことを話し出す。
省2
254: (東京都) 2019/03/31(日)23:17 ID:DQqLBx4e0(2/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その2)
愛萌もやって来ている。
「陽菜、『シャー少佐の火星探査車』って、早口で3回言ってみて」
「シャー・ショウシャのカシェイ・タンシャシャ、シャー・ショウシャのカシェイ・タンシャシャ、シャー・ショウシャのカシェイ・タンシャシャ・・・あれ?」
陽菜が可愛くて可愛くて仕方がないという様子で愛萌は笑う。
「こら、こら、愛萌、陽菜チャンを遊び道具にしないの」と眞緒ママがたしなめる。
「火星ですか、惑星物理学は専門ではないのですが、知っている限りのことはお答えしましょう」
興味深そうに愛萌が質問する。
「天文学も細分化されているんですね。
でも、天文学の他に宇宙物理学とかいう言葉もよく聞きますが、そもそもの違い何かはあるのですか?」(続く)
255: (東京都) 2019/03/31(日)23:17 ID:DQqLBx4e0(3/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その3)
「明確な違いというのはありませんね。
2011年にノーベル物理学賞を宇宙の加速膨張で受賞した2つのグループは宇宙物理学者と天文学者という紹介をされました。
これは、一方のグループの代表のパールムッターが物理学を専攻していて、
もう、一方のグループの代表のシュミットが天文学を専攻していたので、そう呼ばれているだけですね」
「大学でそういう区分けをしていることになにか意味はあるのですか?」
「大学の因習でそうなっているというだけですね。
一つにまとめられると、研究室が統廃合になり、失職を恐れる大学教授陣から激しく反対されきて、そうなっているんですよ」
「縦割り行政と同じですか。その二つは全ての理系大学には設置されているんですか?」
「天文学科があるのは東大と京大と東北大だけです。
省2
256: (東京都) 2019/03/31(日)23:18 ID:DQqLBx4e0(4/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その4)
「せんせい、火星にはとてもたかい山ととてもおおきな谷があるんでしたよね?」と陽菜が尋ねる。
「ええ、よくご存知ですね。
エベレストの高さの3倍ほどあるオリンポス山とグランドキャニオンの長さも幅も10倍もあるマリネリス峡谷がありますね」
「たしか地球のほうが火星よりもおっきいんですよね。なのに、なぜ山と谷は火星のほうがおっきいんですか?」
「地球の内部構造はゆで卵に譬えられますが、聞いたことありますか?」
「いえ、しらないです」
「地殻とマントルと核の3つの部分に地球は分けられますが、殻と白身と黄身の3つの部分からなるゆで卵によく譬えられます。
ざっくりいえば、地殻だけが硬く、マントルと核は柔らかいと思ってください」
「なるほど、ゆでたまごも殻だけがかたいですね」
省2
257: (東京都) 2019/03/31(日)23:19 ID:DQqLBx4e0(5/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その5)
「すっごくよくわかりました。これでわたしゎもう火星博士ですっ。
もうひとつだけしつもんいいですか?」
「ええ、どうぞ」
「『夕方パラダシ』というラジオ番組でいただいた本には火星の周期ゎ687日とあったんですが、別の本では780日とありました。
どちらがほんとうなんですか?」
「ああ、それは、それぞれが火星の公転周期と会合周期ですね。どちらも本当です」
「どーちがうのですか?」
「中心に太陽があり、その周りを地球も火星も回っています。1周したときが公転周期です。
それに対して、地球と火星とが接近してから再び接近するのが会合周期です」
省5
258: (東京都) 2019/03/31(日)23:20 ID:DQqLBx4e0(6/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その6)
「こうてん周期とかいごう周期って、けーさんできるのですか?」
「二つの惑星の公転周期が与えられていれば会合周期は簡単に求められますよ。
まず簡単な数値でやってみますか。二つの惑星の公転周期が3年と4年であるとします。
二つが最接近しているときから次に最接近するまでが会合周期となりますが、何年かわかりますか」
「えーーーーっと、最小公倍数を求めればいいので、12年ですか?」
「ええ、それで正解ですよ。では、3年と5年の場合はどうですか?」
「おなじように考えればいいので、15年ですか?」
「残念ながら不正解ですね」
「なぜなんですか?」
省4
259: (東京都) 2019/03/31(日)23:20 ID:DQqLBx4e0(7/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その7)
陽菜はしばらく頭の中で動かしてみるが、頭がパンクしそうになる。
「ああ、ダメです。あたまの中がごちゃごちゃですぅ」
「実際にやってみたら」と愛萌が助け舟を出す。
テーブルの真ん中に百円玉を置き、さらに五十円玉と五円玉を愛萌は置く。
「百円玉が太陽ね。この五十円玉が内側を回る惑星で、五円玉が外側を回る惑星ね。
私が五十円玉を回すから、陽菜は五円玉を回して」
二人は何度も試行錯誤するが、お互いの手がぶつかり、うまく一周させることができない。
「まーなーもー、じゃましないで」
「陽菜のほうこそ邪魔」
省1
260: (東京都) 2019/03/31(日)23:21 ID:DQqLBx4e0(8/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その8)
「じゃあ、私が5回まわしたときに陽菜は3回だけぴたりとまわすのよ」と愛萌が言って、二人はまた回し始める。
「まーなーもー、はーやーいーよ。わたしゎまだ2回しかまわしてないのに、なんで5回もまわしているのー」
「陽菜がトロすぎるの!」
さらに何度も試行錯誤して、5回と3回のタイミングをうまく合せることができた。
「陽菜さん、なにか気づくことありましたか?」
「わたしが3回、まなもが5回まわしおわる前に、ふたつの惑星は一度ちかづいていますね」
「そうですね、だから15年というのは次の次の接近ということになります。
では、次の接近はいつでしたか?」
「ひと回り半のときでしたから、ひと回りが5年なので、7.5年ですか?」
省1
261: (東京都) 2019/03/31(日)23:22 ID:DQqLBx4e0(9/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その9)
「ええ、それで合っています。確認ですが、そのときにお二人が回した回数の差はいくつになりますか?」
「まなもゎ2.5回で、わたしゎ1.5回なので、1回となります」
「ああ、そうか!回した回数の差が1回となるときが会合周期なので、15年というのは会合周期が2回分となるのか!
そして二つの惑星が出会えばいいだけなので最初の位置に二つの惑星が戻ってくる必要はなく、回数が整数である必要もないんですね」と愛萌は納得する。
「そうです、二つの惑星の一度目の出会いが最初の位置になるときだけ、会合周期は最小公倍数と一致します。
では会合周期をT年として、それを求める式はどうなるか分かりますか?」
陽菜は考え込むが、分からない様子だ。
「陽菜、差が1回ということに注目すればいいんじゃないの。
T年の間には内と外の惑星は何回まわる?」と愛萌が陽菜に言う。
省3
262: (東京都) 2019/03/31(日)23:22 ID:DQqLBx4e0(10/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その10)
ママが陽菜に鉛筆と紙を渡し、陽菜は計算する。
「あっ、7.5年と求まりました!」
「では、もっと一般的な式にしましょうか。地球と火星の公転周期をE年、M年として、会合周期を求める式をつくってください」
「なーんーで、EとMなんですか?」
「記号は何でもいいんですが、英語のアースとマーズの頭文字を取りました」
「こーれーは、かんたんですぅ。3と5をEとMに置き換えればいいので、T/E−T/M=1ですーか?」
「その通りですね。その両辺をTで割った1/E−1/M=1/Tが覚えやすいということで、それを公式として覚えておくといいでしょう。
では、地球と火星の公転周期を365日、687日として、会合周期を計算してみてください。もちろん、電卓は使ってかまいません」
「約779日ですか?」と陽菜はスマホの電卓機能で答えを出す。
省2
263: (東京都) 2019/03/31(日)23:23 ID:DQqLBx4e0(11/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その11)
「いえ、大接近ということになると、単純に地球と火星が出会えばいいということにはならないんですよ」
「え?どう違うんですか?」と愛萌は納得がいかない。
「太陽の周りを回る惑星の軌道は真円ではなく実際には楕円となっています。
地球の場合は真円に近いと見なせても、火星はそう見なせません。
太陽に最も近づく近日点と最も遠ざかる遠日点の距離は1.38AUと1.67 AUで、その差は0.29AUあります。
あっ、AUというのは天文単位のことで、太陽と地球との距離を1 AUとしています。
だから、0.29AUというのは大きく、無視できないんですよ。
火星が近日点にあるときに地球が接近したときを『大接近』と呼んでいます」
「ああ、なるほど、そういうことですか。では、その火星の大接近の周期も求めることはできるのですか?」
省1
264: (東京都) 2019/03/31(日)23:24 ID:DQqLBx4e0(12/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その12)
「じゃあ、またお手数を取らせることになりそうなので、ネットとか本とかで陽菜と一緒に調べますね」
「う〜ん、日本語のサイトでその求め方を書いているものはないですね。本もおそらく同じですね。大学の講義でもあまりやらないですね」
「え?なぜなんですか」
「現代天文学というのはやるべきことが多すぎるんですね。
力学、電磁気学、流体力学、量子力学など、物理のありとあらゆる分野を履修しておく必要があります。
火星の大接近の年月日はすでにプログラミングされたデータがあるので、そういうことに頭を浪費させる余裕はないんですね。
なので、遠慮はいりませんから、ここで考えてみましょうか」
「近日点から近日点までは火星の公転周期となりますよね。
それと会合周期とをさらにさっきの公式に入れるということではダメなんですか?」と愛萌は尋ねる。
省2
265: (東京都) 2019/03/31(日)23:24 ID:DQqLBx4e0(13/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その13)
「大接近周期をDとすれば、1/M−1/T=1/Dとすればいいんですよね」と言いながら、愛萌はスマホの計算機能で求め始め、陽菜も続く。
「約5762日となりました」と陽菜が言う。
陽菜が答えを出すのを待って、「私もそうなりました」と愛萌が言う。
「では、その中に火星の公転周期と会合周期はそれぞれ何回ありますか?小数第2位まで求めてみてください」
「8.39回と7.39回となりました」と陽菜が言い、「その差は1回となっていますね」と愛萌が言う。
「ええ、計算はそれで良さそうですね。
ただし、さっきの会合周期の場合には地球と火星とはどの場所で巡り合ってもよく、それらの回数は小数点以下があってもよかったのですが、
今度はきっちりと整数とならなければいけないんですね」
「え?きれいな整数になることってあるんですか?」と愛萌は驚く。
省2
266: (東京都) 2019/03/31(日)23:25 ID:DQqLBx4e0(14/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その14)
陽菜は頭がパンクしそうになっているが、天文学者は話を続ける。
「二つを同時に整数にするのが無理なら、どちらを優先させて整数にすべきだと思いますか?」
二人とも黙っている。
「まず、火星を真円軌道と見なしたとき、地球から火星がもっとも遠ざかるときと近づくときの差はいくらになるかわかりますか?」
「えーと、太陽から地球までの距離が天文単位というやつで1AUでしたね。
でも、太陽から火星までの距離が分からないと求まらないんじゃないんですか?」と愛萌は困惑する。
「その距離は約1.5AUですが、それはここでは必要はないんですよね」
「ああ、そうか、火星軌道と地球軌道の差のところが相殺されるから、地球の公転軌道の直径の長さになるんですね。2 AUです」
「ええ、その通りです。近日点と遠日点との差は0.29AUですから、
省4
267: (東京都) 2019/03/31(日)23:26 ID:DQqLBx4e0(15/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その15)
眠りかけている陽菜の耳に息を吹きかけると、陽菜はびっくりして目を覚ます。何事もなかったように愛萌は言う。
「あー、なんとなくはわかります。でも、7.38回という半端な数字である以上、ずっと会合周期の7倍間隔というわけにはいきませんよね」
「鋭いですね。7.38、14.76、22.14、・・・となりますので、7、15、22、・・・という整数に直します。
だから、火星の大接近は会合周期が7回、ときには8回だけサイクルしたときに起こることになります」
「780×7÷365=約15年、780×8÷365=約17年なので、火星の大接近は約15年、ときには約17年となるんですね」
「よく頑張りましたね。ただ、あくまで概算ということになります」
「さっき仰った連分数展開とかいう技法を用いれば正確な値はもとめられるのですか?」
「いえ、その方法でもやはり概算にすぎないですね。正確な値は専門家が教えてくれるので、それに従えばいいでしょう。
でも、概算にすぎないにしろ、自分で計算すると宇宙がぐっと身近になりませんか」
省2
268: (東京都) 2019/03/31(日)23:27 ID:DQqLBx4e0(16/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その16)
「宇宙には見えない暗黒物質というものがあると聞いたのですが、見えないのになぜあるというのがわかるのですか?」と愛萌が尋ねる。
「暗黒物質本体を観測するのではなく、その影響によって運動するものを観測しているんですね。
さきほど言いましたが、紐に重りを付けて手で持ってぐるぐる回すとき、手で引っ張る力を大きくすれば、重りは速く回りますね。
太陽から重力を受けて惑星は円運動していますが、その重力に見合うような速度で回転します。
もしその速度よりも大きな速度で回転しているとしたらどうでしょうか?」
「太陽以外に力を及ぼすものがあるということになりますね。それが暗黒物質ということになるのですか?」
「ええ、その通りです。ただし、太陽系内の惑星の実際の動きは、太陽の重力に見合うような速度で回転しています。
太陽系だけで考えるときには、通常物質に比べ暗黒物質は無視できるからなんです」(続く)
269: (東京都) 2019/03/31(日)23:28 ID:DQqLBx4e0(17/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その17)
「暗黒物質の存在を確かめることができる実際のケースにはどんなものがありますか?」
「たとえば天の川銀河全体の運動を見たときには暗黒物質の存在が確かめられています。
銀河中心部に巨大ブラックホールがあり、強烈な重力源となっていて、その回りを無数の恒星が回転しています。
さっきの太陽を巨大ブラックホールに、惑星を恒星に置き換えれば、同じような運動が予想されますよね。
まあ、実際には、太陽系ほど中心部に質量が極端に集中しているというわけではないのですが、同じようなものと考えていいでしょう。
つまり、遠方にいくほど重力は小さくなるので、回転速度も小さくなるはずです。
ところが、銀河の周辺部でも恒星の速度は遅くならず、ある程度の中心から離れれば、それ以後はほぼ速度が一定となっているんですね」
「なるほど、見えないけど、銀河周辺部の恒星を引っ張っているのが巨大ブラックホーの他にあり、それが暗黒物質というわけですね。
金子みすゞの詩『星とたんぽぽ』にも次のような一節があります。
省1
270: (東京都) 2019/03/31(日)23:29 ID:DQqLBx4e0(18/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その18)
「たしかに人間社会にも暗黒物質のようなものが存在していますね。
理詰めで考えても、何か妙なものが働いてうまくいかない。その妙なもの正体を調べても全く分からない」
「でも、今はこれだけスパコンやAIがこれだけ発達しているので、そういう妙な原因の正体は解明されていくんでしょうね」
「う〜ん、どうですかね、今の手法のままだとそうならないと思います。
AIのディープラーニングというのは論理的なものではないんですね。
理由は分からないけど、過去のデータから見るとたぶんこうなるという統計的なものなんです」
「失礼ですが、分かりにくいです。なにか具体例で教えていただきませんか?」
「たとえば、駒の数が少なく、常に王手をするという縛りがある詰将棋なんかでは、
あらゆる場合の可能性を潰していき、これしかないという最善手を導き出すという方法をおそらく取っています。
省2
271: (東京都) 2019/03/31(日)23:30 ID:DQqLBx4e0(19/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その19)
「じゃあ、AIはどのように判断しているのですか?」
「駒の配列のパターンを認識して、過去のデータから学習します。
こういう配列のときにはこういう手を指したら勝利の確率が最大となるというのを統計から判断するんですね」
「そうなんですか。でもそういう手法で何でも済ませれば、何か落とし穴がある気がします」
「人間がつくった不当な偏りをそのまま受け入れてしまうという大きな問題点が指摘されています。
たとえば、入社試験の書類審査でAIを使っている会社は最近増えていますが、女性のスコアが不当に低く表示されているようです。
これまでの採用が殆ど男だったというパターンを解析して、男を採用するのが望ましいとAIは判断するんですよ。
今の例は追跡をすることでAIの学びの偏りがわかるからまだいいんですが、
AIの学習履歴が終結すると追跡が困難となってしまう可能性もありますね」
省2
272: (東京都) 2019/03/31(日)23:31 ID:DQqLBx4e0(20/22) AAS
スナック眞緒物語♯6(その20)
陽菜はすやすやと眠っている。再び愛萌が陽菜の耳に息を吹きかけるが、起きない。
耳に指を入れて、愛萌がぐりぐり回すとようやく起きる。
「ねえ、陽菜。先生のお話は拝聴していた?」
「してたよ。あんこくぶっしつとかいうのゎみえないけどほんとうはあるんだよね」
「陽菜はそういうものがあると思う?」
「さっき、ゆめのなかで天使がでてきたけど、天使はみえなくてもいるとおもうよ」
「なんだ、やっぱり眠っていたんじゃない。でも天使とはね、頭の中がお花畑の陽菜らしいわ」
「せんせー、天使はいますよね」
「いえ、私はそういうのは信じないほうです」
省4
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