[過去ログ] 【小説】スナック眞緒物語【けやき坂応援】 (1002レス)
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(1): 理佐ちゃんだから好きスレの人(庭) 2019/01/26(土)22:53 ID:AplQpFh/a(1/2) AAS
専用スレ誕生おめでとうございます
29: (東京都) 2019/01/26(土)22:58 ID:xbJzQvgN0(28/31) AAS
「ニュー・シネマ・パラダイス」の中に、アントニオーニの映画「さすらい」が出てくる。
恋人の女性と主人公が働く映画館で待ち合わせをするがスレ違いとなる。
後日、その日がいつだったのかを調べるとき、難解すぎて客受けが悪く1日だけしか上映されなかった映画のときだったという思い出が手掛かりとなる。
その映画がアントニオーニの「さすらい」だった。

ちなみに「ニュー・シネマ・パラダイス」は週刊誌の女子アナが好きな映画アンケートでよく1位となる。
たしか10年ほど前に占有率が70%以上という極端なものもあったように記憶している。
個人的には、前半は面白かったが、後半は紋切型すぎる上に、ストーリーが破綻しているように思った。
また、「さすらい」も難解というよりは、ただ退屈な映画であえて観る価値はない。
30: (東京都) 2019/01/26(土)23:00 ID:xbJzQvgN0(29/31) AAS
>>28
すみません。
#2は、この板で庭さんが立ててくれた小説スレに書こうと思っていたのですがが、
IP表示が嫌で別スレを立ち上げることにしました。
立ち上げた以上は当面続けようと思います。
あくまで「スナック真緒」がメインですが、それだけだと書く材料が尽きるので、
適宜、他の題名の小説も織り交ぜていく予定です。
31: 理佐ちゃんだから好きスレの人(庭) 2019/01/26(土)23:15 ID:AplQpFh/a(2/2) AAS
気にしないでください

本当はだから好きスレのフランチャイズにお誘いしようと思ったのですが一足早くこのスレが立っていました

逃した魚はでかかったを実感していますw

ちょくちょく読みに来ます

良かったら小説スレにリンク貼ってください
32: (東京都) 2019/01/26(土)23:20 ID:xbJzQvgN0(30/31) AAS
古いスレのほうでいいのなら、喜んで貼っておきます。
33
(1): 千葉県だったりdion軍だったりする人(dion軍) 2019/01/26(土)23:32 ID:2QyPccib0(1) AAS
東京都さんのスレでしたか
34
(1): (pc?) 2019/01/26(土)23:38 ID:7eOS65mK0(1) AAS
ひらがな小説特にスナックのを待っていたんだよ
期待している
35: (東京都) 2019/01/26(土)23:49 ID:xbJzQvgN0(31/31) AAS
>>33
一時期「東京MX」で書いていたほうの東京都のほうです。

>>34
どうもありがとう!
36: (空) 2019/01/27(日)00:54 ID:J/QB53Qzx(1) AAS
結構好き
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(1): (東京都) 2019/01/27(日)23:08 ID:9Phc8t0O0(1/4) AAS
「スナック真緒」は休載して、別のタイトルのものを始めます。
一日に2回程度の投稿で、ゆっくりと進行することになると思います。
「スナック真緒」の第三弾はそれが終わった後で再開します。
38: (東京都) 2019/01/27(日)23:10 ID:9Phc8t0O0(2/4) AAS
エル・エステ(その1)
「女の子だ」と母のお腹をさすりながら父は予言しました。
「芽が出て実が成るという願いを込めて、芽実というのはどうでしょうか?」と母が言うと、
「柿崎芽実か、いい名前だ」と父は仕合せそうに応えました。
それが私の最も古い記憶ですが、母胎の中にいる私がその様子を見られるわけがないので、もちろん刷り込みによるものでしょう。
父はフラワーアーティストでした。
私の生家には屋根裏部屋があり、父は誰も入れず、何か秘密めいたことをしていました。
その疑問を母に尋ねると、誰かを入れると霊力が逃げていき、仕事がはかどらなくなるからだと答えました。
母はいつも一緒に家の中にいて読み書きを教えてくれましたが、不思議と母の記憶はあまりありません。
父の素性は謎のところがあり、過去も知りませんでした。
省1
39: (東京都) 2019/01/27(日)23:12 ID:9Phc8t0O0(3/4) AAS
エル・エステ(その2)
長野県の小さな盆地に私の生家はありました。
四方の山の稜線が世界の限界を知らしめて、小学校の低学年くらいまではその外に世界があることを全く疑わなかったのです。
大きなイヌワシになって空を飛ぶという夢をよく見ました。
山の斜面にぶつかって上昇する風を受けて、羽ばたくことなくぐんぐん舞いあがってあっという間に空高くに昇る。
段々畑は柔らかい緑の絨毯を敷いた階段のようでした。
太陽の光を浴びて輝く池はコンパクトの鑑のようでした。
豆粒ほどになった私の家が眼下に見え、ああいつも私はあそこに住んでいるんだなあと思いました。
イヌワシになれるという力を得た私は喜びに溢れ、どこでも行けるし何でも見渡せると思ったのです。
でも、盆地を囲む山の稜線の外には世界はなく、その外に行こうということを考えたことはありませんでした。(続く)
40: (東京都) 2019/01/27(日)23:15 ID:9Phc8t0O0(4/4) AAS
エル・エステ(その3)
でも、閉じられた世界に住んでいたことで無意識のうちに学べたこともいろいろあります。
山の地形が目印となって日の入りや日の出の位置をはっきりと頭に刻み込むことができ、その位置が季節で違うのを学習しました。
日の出入りの位置が夏至では北にずれ、春分や秋分では真東や真西となり、冬至では南にずれる。
太陽の一日の軌道は半円のリング状となり、その半円リングは地面と垂直ではなく南側に倒れているというのも自然と覚えました。
だから、日の出入りの位置との関係で夏は日が長く冬は日が短くなるということは理解していました。
私の家の庭には一本だけ大きな木があって、年間を通してその木の影を観察したものです。
影が夏は短く冬は長くなるということから、太陽は夏が高く冬が低くなるというのも無意識に体得していました。
また、その木の樹皮に触れ、その下の脈動を感じることで、季節の移り変わりを予感しました。(続く)
41: (庭) 2019/01/28(月)02:14 ID:lSkrlDaLa(1) AAS
>>37
期待していたから残念だけど気長に待ちます
新作期待してます
42: (東京都) 2019/01/28(月)22:43 ID:+KySE6DR0(1/3) AAS
いずれは書くことがなくなって、このスレはフェードアウトするでしょうが。
先細りを避けて、少しでも長く続けようとするために目先を変えるという選択をしました。
それと、あまり期待しないでくださいね、苦し紛れにかなり杜撰なものも書くことになると思うので。
43: (東京都) 2019/01/28(月)22:46 ID:+KySE6DR0(2/3) AAS
エル・エステ(その4)
小学校に入学してすぐ後のときのことです。
部屋の中で1枚の絵葉書を私は見つけました。
それは新宿駅南側のタイムズスクエアビルの写真でした。
まだ冬が残り、外は少し肌寒く空は澄み渡っていました。
庭で洗濯物を干している母の元に駆け寄り、「ねえ、これってお家なの?」と尋ねました。
「それはビルというのよ」と母は答えました。
「人が住んでるの?」
「住んでいるものもあるし、その中でお仕事をしていることもあるの」
「なんでこんなに高いの?」
省5
44: (東京都) 2019/01/28(月)22:48 ID:+KySE6DR0(3/3) AAS
エル・エステ(その5)
それまでは盆地の中が全世界で、それより外に世界は存在していませんでした。
母から教えてもらったときに、初めてその外にも世界が出現したのです。
私は東京への興味がかき立てられ、父の過去のイメージがそこに重なりました。
その夜、若い頃の父の写真の載っているアルバムを寝床に持っていき、飽きるほど見ながら眠りにつきました。
イヌワシになって飛びまわる夢をまた見ました。
イヌワシの私が目をやると、東側の山の外は虚無ではなかったのです。
吸い込まれるように東の山の上を突き抜けました。
実際の距離を無視し、そのすぐ裏側が東京でした。
知らない場所に行くという恐怖は全くなく、未知の世界への好奇心で一杯でした。
省2
45: (東京都) 2019/01/29(火)22:10 ID:I8hPi+vH0NIKU(1/2) AAS
エル・エステ(その6)
私が小学一年生のときに、東京から二人のお客さんが来ました。
長野ではもう寒い11月のことでした。
母の同級生とその娘だったのです。
中学の途中で母の同級生は家族で転勤して、それ以来ずっと東京に住んでいたそうです。
娘の七五三の帯解きの儀式を自分の生まれ故郷でやりたいとのことでした。
娘の名前は優佳といいまして、同い歳だったのですぐに打ち解けました。
私と優佳は髪を結いあげてもらい、着物と帯を身につけ一人前の大人っぽい格好で神社にお参りに行きました。
着慣れない着物で少し窮屈でしたが、優佳とのおしゃべりは楽しくあっという間に時間は過ぎました。
最後の仕上げに神社の奥まった部屋で私たちは御祈祷をしてもらいました。(続く)
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(1): (東京都) 2019/01/29(火)22:10 ID:I8hPi+vH0NIKU(2/2) AAS
エル・エステ(その7)
天井近くにある小さな擦りガラスの窓からわずかな日だけが差し込むだけで、部屋は薄暗く、奥に行くとさらに暗くなっていました。
この頃の私は片時も父のことを考えないということはありませんでしたが、
慣れない着物の違和感と同い歳の優佳が横にいるという嬉しさで父のことは忘れていました。
御祈祷が終わったときにその不在に気づきました。
「あれ?私の大切な日なのになぜパパはいないの?」と傍にいた母に抗議すると、「いるわよ」と母は答えました。
部屋の奥を見ると、暗闇の中に黒い人影が浮かび上がりました。
部屋の奥にまでわずかに届いている淡い光がかろうじて人影の上のほうにだけ当たっていました。
目を凝らすと、それは父でした。(続く)
47: 理佐ちゃんだから好きスレの人(庭) 2019/01/30(水)01:17 ID:Ve/Z1c0ya(1) AAS
>>46
ひらがなではめみたん好きだから興味持って読んでましたが
気づいたら東京都さんの文体とジワリジワリと進む物語の方に惹き付けられてます
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