[過去ログ] 【小説】スナック眞緒物語【けやき坂応援】 (1002レス)
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446: (東京都) 2019/07/15(月)22:21 ID:BLyeVWUl0(7/7) AAS
まあ、その本と著者の名誉のために言っておけば、微分記号dが抜けているなどの些細なミスはあるが、根本的な間違いは見た限りそこだけだった。
それと分かりやすく説明されていい本だと思う。
447: (大阪府) 2019/07/16(火)21:03 ID:LXDCML3t0(1) AAS
凄く知的だねw
448: (東京都) 2019/07/16(火)23:06 ID:/pvNJgm10(1/5) AAS
「なっとくする相対性理論」に触れたついでに、サイエンス社「グラフィック講義 相対論の基礎」にも触れておこう。
これも理工書で、主なターゲットは理学部の大学生あたりか。
相対性理論の理工書は説明の仕方が旧態依然としていて、土地コロガシならぬ相対論コロガシをやっているとしか思えないものが多い。
ところが、その本はとてもこなれていて、読者に言葉を届かせようとする工夫がなされている。
それができるためには、相当に高い能力が必要となる。
449: (東京都) 2019/07/16(火)23:10 ID:/pvNJgm10(2/5) AAS
著者は東京大学の理学部物理学科を終了して、その本が出版された2012年の肩書は東大講師となっている。
主任教授のカバン持ちが嫌でアカポスを得ることができなかったのか?
他大学にならその口はあったけど東大に残ることにこだわったのか?
大学教授の地位を得ることはできなかったようだ。
450: (東京都) 2019/07/16(火)23:13 ID:/pvNJgm10(3/5) AAS
大学教授は研究者であって、教育者ではないとよく言われるが、
国から高い給与と法外な研究費をもらって、ろくな研究成果も上げていない大学教授よりは、
多くの人間に役立つ本を何冊も書いている大学講師のほうがはるかに尊いと個人的には思う。
451: (東京都) 2019/07/16(火)23:20 ID:/pvNJgm10(4/5) AAS
さて、本題はここからだ。
相対性理論の本の例にもれず、その本にも座標平面を回転させたときの変換式が書かれている。
間違っているというわけではないのだが、回りくどい説明がなされている。
最初にその変換式が挙げられたのはローレンツ変換との比較のためだから、その回りくどい説明が筋なのだが、
その後に、ベクトルの共変性を示すときとユークリッド空間の距離の不変性を示すときの二度にわたってその式を再掲している。
相対的に点Pが−θ回転すると説明しておけば、その変換式はソッコー空で浮かぶので、
わざわざ前のページを見返す必要はなくなる。
452: (東京都) 2019/07/16(火)23:24 ID:/pvNJgm10(5/5) AAS
前述したように「グラフィック講義 相対論の基礎」はできる限り読者に負担をかけないような工夫がなされている。
そういう良書でも、座標平面を回転させたときの変換式の楽な求め方が書かれていない。
これから相対性理論を学習する機会がある人は「相対的に点Pが−θ回転する」ということを肝に銘じておいて損はないと思う。
453: (東京都) 2019/07/17(水)23:00 ID:19tcPZ+c0(1/8) AAS
金村美玖が来客する「スナック眞緒物語♯1」の>>10で、以下のように書いた。
>特殊相対性理論はミンコフスキー空間という数学の一つの形式の中で完備している
これについて、ちょっと補足しておきたい。
454: (東京都) 2019/07/17(水)23:05 ID:19tcPZ+c0(2/8) AAS
特殊相対性理論の世界を表すのに二つの考え方がある。
一つは特殊相対論の時間は虚数なんだというものである。
虚数単位iを時間tにくっつけて、時間軸をitとすれば、三平方の定理が形式上は成り立ち、
回転させる角度も虚数角とすれば、実数角を回転させる場合と形式上は同じと見なせる。
虚数という想像上のものを使ってはいるが、
実数時間や実数角とのアナロジーから特殊相対性理論の世界を直観的に理解できる。
455: (東京都) 2019/07/17(水)23:09 ID:19tcPZ+c0(3/8) AAS
もう一つがミンコフスキー空間である。
それは、ユークリッド空間とはそもそも幾何学が違っていると考える。
ユークリッド空間では成立しないt^2−x^2=t´^2−x´^2が成り立つというのがミンコフスキー空間である。
このミンコフスキー空間は直観を受け付けにくいが、実数の範囲の中だけで考えればいいという安心感はある。
456: (東京都) 2019/07/17(水)23:11 ID:19tcPZ+c0(4/8) AAS
「ハーツ」の>>389で、以下のように書いた。
>虚数域での三角関数の特性を実数域で使えるようにうまく定義した双曲線関数を教えた。
457: (東京都) 2019/07/17(水)23:15 ID:19tcPZ+c0(5/8) AAS
θを虚数角とした三角関数sinθおよびcosθとθを実数角とした双曲線関数sinhθおよびcoshθとは形が似ていて、
実数と虚数との垣根を飛び越えて、その二つの間の関係には深いつながりがあることはわかる。
そして、ミンコフスキー空間での変換式、つまりローレンツ変換は、sinhθとcoshθを用いて表すことができる。
それらのことから、ミンコフスキー空間上での回転というのもぼんやりとだが直観的な見方ができるようになる。
458: (東京都) 2019/07/17(水)23:18 ID:19tcPZ+c0(6/8) AAS
なお、「スナック眞緒物語♯1」では、唐突に数学を持ち出したが、理論物理学者テグマークの主張するレベル4の宇宙が頭にあったからだ。
レベル1〜3の宇宙というのも面白いんだけど割愛して、ここではレベル4だけ簡単に説明しておこう。
459: (東京都) 2019/07/17(水)23:23 ID:19tcPZ+c0(7/8) AAS
あらゆる数学的な構造に対応した物理現象が存在する。
微分方程式の解が見つかれば、それは単に数学的な形式解にとどまらない。
実際に、中性子性、ブラックホール、ダークエネルギー、陽電子などはいずれもこうして実際に発見されてきた。
数学的に整合性が取れているものであれば、現実では絶対にありえないものでも、必ずどこかに存在する。
どこにか?
それはマルチバース(多元宇宙)の中である。
460: (東京都) 2019/07/17(水)23:27 ID:19tcPZ+c0(8/8) AAS
そういうテグマークの主張を聞いたとき、真っ先に思い浮かべたのが、ミンコフスキー空間に特殊相対性理論がびっくりするくらいうまく対応するということだった。
まあ、特殊相対性理論はこの宇宙の中に存在し、しかもカーナビの原理などから卑近なものになっているが。
「数学の考え方は世界を把握して記述する方法を教えてくれる」と書いたのは、そういう訳である。
461: (東京都) 2019/07/18(木)19:23 ID:EkWbXW5i0(1) AAS
これは相当変態なヲタクだね…(褒め)
462: (東京都) 2019/07/18(木)23:39 ID:byTyFi920(1/3) AAS
「ハーツ」の>>389で書いた「リンドラー変換式」の導き方を書いた本を紹介しておこう。
丸善「相対論の正しい間違え方」という本を推薦しておきたい。
著者が勘違いしているとしか思えない章もあるけど、第6章の加速度運動編は根本的な間違いはないように思う。
「リンドラー変換」という言葉は出てこないが、その内容を丁寧懇切に説明してくれている。
ただし、特殊相対論の基礎は完全に理解しておかないと、読みこなすのは厳しいだろう。
463: (東京都) 2019/07/18(木)23:46 ID:byTyFi920(2/3) AAS
後、学術書の同人サークルである暗黒通信団の「双子のパラドクスの定量計算」もお勧め。
細かい説明はしていないので、上の本以上に学力を要するが、まとまりがよくとても見やすい。
双子のパラドクスを定量的に説明するとき、一瞬のうちに方向転換するというアバウトな状況設定の本は多い。
計算がとても楽なので、すぐに分かったような気分にはなるが、一般的な状況に対応できているわけではない。
その本は時間をかけて方向転換するより一般的な状況で厳格に説明してくれている。
方向転換するということは加速度が生じるので、そこでリンドラー変換式が必要となる。
464: (東京都) 2019/07/18(木)23:48 ID:byTyFi920(3/3) AAS
πやeの値を数十ページにわたって延々と記すだけという資源の無駄としか思えない本も暗黒通信団は出しているが、
相対性理論関連の本は総じていい本が多い。
465: (東京都) 2019/07/19(金)23:30 ID:5lN7/bUZ0(1/4) AAS
「ハーツ」の>>387-390に書いているように、物質項が0の場合をド・ジッター宇宙という。
宇宙論にまで言及している相対性理論の本として次の二冊を紹介しておこう。
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