ノーベル化学賞 2013 (448レス)
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437: 2023/10/05(木)01:31 AAS
1980年代後半にブルース氏の研究室に加わったバウェンディ氏は,
溶液中で様々な粒径の量子ドットを安定して作成する手法を開発。

量子ドットの表面を化学修飾することで溶液中に一様に分散させ,コロイド状態にした。
均一な量子ドットを安価に作ることができ,そのまま色々な形状の面に塗ったり,
フィルム状に加工したりすることも可能になった。

バウェンディ氏はコロイド状量子ドットの研究を世界的に牽引し,様々な応用が一気に広がった。

生命科学への応用はその一例だ。

生体内の小さな細胞や分子の挙動を顕微鏡下で見ようとすると,試薬などで色をつける必要がある。
同じ物質でもサイズの制御で自在に色を変えられる量子ドットは,
生体内の複数種の分子を別々の色で可視化できる。

しかも,量子ドットは非常に輝度が強く,蛍光色素や蛍光タンパク質を使うより検出感度も高い。

生体内のイメージング技術を長年研究してきた理化学研究所生命機能科学研究センターの神隆上級研究員は「
様々な病気に関連した生体分子を多色蛍光イメージングできるのが利点だ」と話す。
イメージング用の様々な量子ドットが開発され,2000年代に入って活用が進んだ。

その後,量子ドットの応用は実験室を飛び出して実社会にも広がった。
代表的な例がディスプレーだ。
量子ドットなら狙った波長の光をピンポイントで出すことができ,「純度の高い」色が出せる。

現在,量子ドットは液晶ディスプレーの発光体として使われているが,
ピクセルを表すLEDに量子ドットを利用すれば,さらに高精細なディスプレーとなり,
手術の現場やVR(ヴァーチャルリアリティ)などの用途で活躍しそうだ。

「量子ドットのマーケットは今後,急速に拡大していくだろう」と齋藤氏は話している。
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