刑死者慰霊塔の近くに引越しするか悩む (31レス)
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26: 04/27(土)09:48 ID:iMzk/iSR0(1/6) AAS
空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 04.唯蘊無我心 (ゆいうんむがしん)- 上座部仏教のうち声聞の境地1
修行僧(比丘)の戒律である二百五十戒は、身・口の非法なることを防ぎ、三十七菩提分法は、身心の善の実践をすすめる。
この世は苦であり(苦諦)、苦の原因は煩悩であり(集諦)、妄執を断つことで「さとりへの世界」が開かれ(滅諦)、そのために八正道を実践する(道諦)。
八正道とは、正しく四諦の道理を見て(正見)、正しく四諦の道理を思惟し(正思惟)、正しく四諦の道理を語り(正語)、正しい行動をし(正業)、正しく日々を過ごし(正命)、八正道の実践に努め励み(正精進)、四諦の道理を憶念して邪念を払い(正念)、清浄なるさとりの境地に入る(正定)、八種の生活規範である。
これは、自利のために修行する、声聞のさとりの成果であり、煩悩のとらわれから離れる方途である。
・声聞の教えを唯蘊無我という理由
大日如来が秘密主(金剛薩た)に、次のように仰せられた。――「ただ存在要素のみが実在し、実体的な自我は存在しない」のを明らかにさとることである(「大日経」住心品)。
「華厳経」に言う。――すぐれた十の善き行為で、自分のための修行をする。その智慧は、まだ狭く劣っているので、三界の輪廻を怖れて、生きとし生けるものの苦を救う大悲が欠けている。他の師の、教えの声を聞いて理解し、さとりを得ることができるので、声聞と名づける。
「唯蘊無我」という一句のなかに、すべての小乗の教えがおさめられている。「蘊」は、「積み集められたもの」の意。
「存在を構成する五要素(物質・感覚・表象・意思・識別)のみが実在(唯蘊)であり、個々別々の存在には実体がない(無我)」という心のあり方である。
省1
27: 04/27(土)09:49 ID:iMzk/iSR0(2/6) AAS
空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 04.唯蘊無我心 (ゆいうんむがしん)- 上座部仏教のうち声聞の境地2
・声聞の修行階梯の第一「五停心観」
煩悩を停止するための五つの観法が、五停心観である。
一には、外界の不浄な様相を観じて、貪りの心を止める(不浄観)。貪欲に悩まされる、多くの人が実践する。
二には、生きとし生けるものを観察して、慈悲の心を起こし、怒りを静める(慈悲観)。
三には、「あらゆる存在が、原因と条件とによって生ずる」と観察して、愚かな心を止める(因縁観)。
四には、五蘊などを観察して、「存在には実態がある、とする妄見」を止める(界分別観)。「色(物質)」「受(感覚)」「想(表象)」「行(意思)」「識(識別)」を「五蘊」と言う。「五蘊」は「五つの集まり」の意。
五には、自らの呼吸を数えて、心を治める(数息観)。あれこれと思い煩うことの多い人が実践する。
[阿字の子が 阿字のふるさと 立ち出でて また立ち帰る 阿字のふるさと](cf)「十住心論」9巻の「真言の密意」
※智積院(京都)智山派総本山の阿字観ネット予約外部リンク:chisan.or.jp
省5
28: 04/27(土)09:50 ID:iMzk/iSR0(3/6) AAS
空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 04.唯蘊無我心 (ゆいうんむがしん)- 上座部仏教のうち声聞の境地3
・声聞の修行階梯の第二「別相念住」
「倶舎論」に言う。――別相念住とは、五停心観を修めおわって、四念住という観想法を修習し、妄見を破ることである。
――1.肉身は不浄である(身念住)。2.煩悩を有する存在の本性は不楽である(受念住)。3.心は無常である(心念住)。4.存在する、すべてのものには実体がない(法念住)。
・声聞の修行階梯の第三「総相念住」
「倶舎論」に言う。――総相念住とは、無常・苦・空・無我の、四つの心のはたらきを実修することである(四行相)。
――苦聖諦を観察する。恒存性がなく苦であり、仮の存在で、実体性がない。
――集聖諦を観察する。愛執は苦の原因であり、苦を集起させ、苦の助縁である。
――滅聖諦を観察する。苦滅の理想郷は繋縛を滅し、煩悩を静め、殊妙の境地で、災禍から離れている。
――道聖諦を観察する。苦滅への聖道は、聖者実践の正道であり、迷いの生存を超出する。
省2
29: 04/27(土)09:51 ID:iMzk/iSR0(4/6) AAS
空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 04.唯蘊無我心 (ゆいうんむがしん)- 上座部仏教のうち声聞の境地4
・五位七十五法の修行体系
「倶舎論」の巻二十三に言う。――「解脱の因となるもの」を種えようとする者は、速い者で、三たび生を受けて、解脱の因を得る。
――第一生で、解脱の因にしたがう心を起こす。第二生で、四つの聖なる真実の理法を見て、智慧の因にしたがう。第三生で、聖者の道に入り、解脱を得る。
生けるものが人間界で、あるいは他に一食を施し、あるいは戒律の一つを守り、解脱する願いを捨てないから、解脱の因となる善を増長させる。
遅い者だと、六十劫(「劫」は、カルパの訳語で「時分(顕教)」「妄執(密教)」)という、無限に長い時間を要する。[巻末要語29]
第二生に入るための、準備的な修行には三種類ある。(ア)智慧の実修と、(イ)身器を整えること、(ウ)さとりを求める修行である。
(ア)世親は智慧の相を注解して、次のように述べている。――「教えを聞くことによって生ずる智慧」が聞所成。「正しい理法を思惟することによって生ずる智慧」が思所成。「定(瞑想)を修することによって生ずる智慧」が修所成。
(イ)身器をととのえるとは、「倶舎論」に言う。
――1.身心遠離。悪友から離れる。不善を求めることから離れる。
省4
30: 04/27(土)09:52 ID:iMzk/iSR0(5/6) AAS
空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 04.唯蘊無我心 (ゆいうんむがしん)- 上座部仏教のうち声聞の境地5
・煩悩を断つ依りどころ
三空とは、「我と我の所有するものには実体がない」と観じ(空三昧)、「空であるがために差別の相がない」ことを観じ(無相三昧)、「故に何も願い求めるものはない」と観ずる(無願三昧)。
「道理に迷う」とは、まず苦諦に迷うことで、十の煩悩を引き起こす。理に迷う知的な煩悩(見惑)と、事象に迷う情意的な煩悩(思惑)がある。
1.「実体としての身体がある」と執着する。2.極端な見解を「正しい」と執着する。3.因果の道理を認めない。4.誤った見解を「正しい」と執着する。5.低劣な誤った見解などに執着する。6.むさぼり。7.いかり。8.おごり。9.真実を疑う。10.おろかな迷い。
・さとりの定まっている人と、そうでない人の相違
声聞の最高境地である、阿羅漢果を得る人に、二種類の別がある。
一には、「かならず声聞となる」と約束された定性。二には、声聞・縁覚・菩薩のうち、いずれの成果を得るか確定していない不定性である。
不定性の者は、教え導く人に遇って、大乗の教えに向かい、菩薩の善行を実践して、如来の正しいさとりを成就する。
道宣律師は、「四分律刪繁補闕行事鈔」で、次のように述べている。
省4
31: 04/27(土)09:53 ID:iMzk/iSR0(6/6) AAS
空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 04.唯蘊無我心 (ゆいうんむがしん)- 上座部仏教のうち声聞の境地6
・真言の密意
――ケ(声聞の実践行)イ(瞑想)ト(声聞が入るところの絶対真実)ハ(声聞が観ずる絶対真実)ラ(煩悩)チヤヤ(声聞の教え)ビ(煩悩)ギヤタ(離れる行)キヤラマジリジヤタム(恐るべき障害)
「大日経」巻二に、声聞の真言が説かれている。
「恐るべき障害」という言葉を含む。声聞の人は、生死を厭い怖れることが、極めて切実だからである。
声聞の教えは、そのまま、「すべての生けるものが成仏すべき道」を説く仏乗であり、両者は別々でなく一体である。
もしも理解しようとしない者がいれば、菩薩に対して毒となる。
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