世界征服 (23レス)
世界征服 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/
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5: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:41:10.25 ID:F6GUZQU90 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 00.大綱序 生きとし生ける者たちは迷っているために、帰るべきわが家を知らないから、地獄や餓鬼や畜生(三趣)の世界に沈んで、四種の「生あるもの」(母胎から生まれる・卵から生まれる・湿気から生まれる・突然に生まれる)に生まれかわり死にかわりして、さまよい苦しんでいる。 如来は、そのような無知な者をあわれんで、その帰るべき道をお示しになったのである。帰り道には、まっすぐなものもあれば、まがったものもある。 しかし、密教のすばらしい車は、虚空を速やかに飛び越えて、この一生の間に、かならず到着することができる。 いま、この「大日経」を根拠として、真言行を実践する者の、心のありかたの次第を明らかにしてゆこう。 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 01.異生羝羊心(いしょうていようしん) - 煩悩にまみれた心1 羝羊(雄羊)は動物の中で、もっとも性向が下劣で劣っている。それは、ただ水と草と淫欲とのみを思って、ほかに知ることがない。故に、インドの語法の上から、迷える者の類に喩えたのである。 大火事の家の中にいるような、八つの苦しみを直視しなければ、どうして「罪の報いとして、地獄・餓鬼・畜生の三悪道に堕ちる」と信ずることができようか。 迷いの世界における、「生」「老」「病」「死」が四苦。 さらに、「愛別離苦(愛する者と離別する苦)」「怨憎会苦(にくむべき者と会う苦)」「求不得苦(求めても得られない苦)」「五蘊盛苦(肉体上・精神上の苦)」を加えて八苦。 身体の「悪しき、はたらき」には三種ある。殺すこと、盗むこと、男女の道を乱すこと。 言葉の「悪しき、はたらき」には四種ある。嘘をつくこと、ののしりの言葉を使うこと、二枚舌、うわべを飾った言葉。 意の「悪しき、はたらき」には三種ある。貪り、怒り、癡(おろか)さ。 以上のような、十種の「悪しき、はたらき」は、その一つずつが、みな「三種の悪しき世界(三悪道)」に至る原因となる。 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/5
6: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:42:23.96 ID:F6GUZQU90 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 01.異生羝羊心(いしょうていようしん) - 煩悩にまみれた心2 ・地獄趣 二つの八大地獄がある。炎と寒であって、たがいに通ずることはない。煮られ、ただれることは、魚や鳥のようであり、焼かれることは、いつの年に終わるのであろう。 極熱地獄は、「殺し」「盗み」「男女の道を乱すこと」「飲酒」「虚言」「偏見」「修行の尼に過失を起こさせること」の七悪による。 無間地獄は、「殺母」「殺父」「殺阿羅漢」「出仏身血」「破和合僧」という五つの重罪による。 ・餓鬼趣 すべての餓鬼は、みな貪りや妬みが原因となって生ずる。さまざまな悪心によって、さまざまな悪業をつくり、飢渇の火によって、その身を焼かれる。 少しの食物も分かち、甘味を割きあたえる者は、そのままに、この災難から脱れることができる。 「正法念処経」に依る。――もし邪まな道を実践し、邪まな考えによる教えを説き、「これは真実である」と思って、正しい真実の教えを信じなければ、魔羅身餓鬼の中に堕ちる。 ・畜生趣 畜生はどこから出現したのであろうか。もとはと言えば愚癡の人間である。 情も身もほしいままにし、聖人・賢人のいましめを信ずることがない。悠々たる彼の愚かな者は、これこそ畜生と生まれる原因である。 強弱たがいに食いあって、助けを誰にむかって呼べばよいのであろうか。 「正法念処経」に依る。――相随畜生というものは、誰でもが、ただ生死のために布施をなすとき、ついで二人ともに、「来世に再び夫妻となろう」という願いを起こし、のちに命命鳥・オシドリ・ハトとなって生まれ、多く楽しんで愛欲をなす。 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/6
7: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:42:52.64 ID:F6GUZQU90 69かと思いきや89 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/7
8: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:48:06.08 ID:F6GUZQU90 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 01.異生羝羊心(いしょうていようしん) - 煩悩にまみれた心3 ・龍趣 「正法念処経」に言う。――法にしたがう行為をなす龍王の住む宮殿には、熱沙を雨降らさない。それは、前世において外道の戒をうけ、布施をするけれども、清浄ではない。 ――善心をもっているので、時には雨を降らし、もろもろの世間の五穀をみのらせ、豊作の安楽をあたえ安穏にして、霰の災厄を降らさず、仏・法・僧の三宝を信じて、四天下に甘露の雨を降りそそがせる。 ――理法にかなった行ないをしない龍王の住むところには、常に熱沙が降り、宮殿やその眷属を焼き尽くし、それらは滅してまた生ずるのである。 ・阿修羅趣 「おもねり」「たかぶり」の心によって布施をする者は、死後、かならず阿修羅道に至るであろう。 「正法念処経」に言う。――あらまし二種類がある。1.餓鬼道におさめられるもの。2.畜生におさめられるもの。 ――餓鬼道におさめられるものは、魔身餓鬼であり、神通力をもっている。信仰がなく、常に戦闘を願うものは、羅ご阿修羅の中に生まれる。 ――種々の食物を破戒雑行の人に施して、心に正しく思念することがない。このように施しをした者は、陀摩ご阿修羅の中に生まれる。 ――精進持戒第一の人が来るのを見て、その乞い求めに応じて一食を施し、「お前は下賤の人である、何の福徳があろうか」などと言う者は、鉢呵婆阿修羅の中に生まれる。 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/8
9: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:48:46.28 ID:F6GUZQU90 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 01.異生羝羊心(いしょうていようしん) - 煩悩にまみれた心4 ・人間趣(前半) 「華厳経」に言う。――殺生の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、短命であること。二つは、多病であること。生命を傷つけ殺すからである。 「華厳経」に言う。――盗みの罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、貧窮であること。二つは、「共通の財産しかなく不自由である」こと。物を欠乏させるからである。 「華厳経」に言う。――邪淫の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、「婦人が貞節でない」こと。二つは、「意にしたがう仲間がいない」こと。人の愛する者を奪うからである。 「華厳経」に言う。――虚言の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、多く誹られること。二つは、人に誑かされること。誠実ではないからである。 「華厳経」に言う。――二枚舌の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、悪い仲間を得ること。二つは、不和の仲間を得ること。人の親愛を離れさせるからである。 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/9
10: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:49:56.94 ID:F6GUZQU90 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 01.異生羝羊心(いしょうていようしん) - 煩悩にまみれた心5 ・人間趣(後半) 「華厳経」に言う。――悪口の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、常に不快な声を聞くこと。二つは、「言葉を発するところに常に諍いがある」こと。もろもろの道徳に逆らっているからである。 「華厳経」に言う。――正しい意味内容のない言葉の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、「何を言っても人の信用を受けられない」こと。二つは、「何かを言っても意味をはっきりさせられない」こと。みな愚かであることによる。 「華厳経」に言う。――貪欲の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、多欲であること。二つは、満足に至らないこと。求めて厭くことがないからである。 「華厳経」に言う。――怒りの罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、「すべての人びとから常にその長所・短所を指摘される」こと。二つは、「常に他の人びとから悩まされ傷つけられる」こと。「他人を包容することができない」からである。 「華厳経」に言う。――邪見の罪は、生ける者を地獄・餓鬼・畜生に堕とすことになる。もし、人間界に生まれれば、二種類の報いを受ける。一つは、「邪まな見解の持ち主の家に生まれる」こと。二つは、おもねりの心を持つこと。正しい理法を知らないからである。 もし、よく悪に反して善をなす人がいれば、その人は、すなわち我が師である。 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/10
11: 名無しさん@京都板じゃないよ [sage] 2024/04/20(土) 10:50:34.04 ID:F6GUZQU90 空海コレクション「十住心論」(ちくま学芸文庫)抜粋 01.異生羝羊心(いしょうていようしん) - 煩悩にまみれた心6 ・羝羊外道 時間や物質要素や自在天が存在の本源だと考える外道、ヨガの実習で自我を究竟する外道、魂の存在を主張する外道、すべての存在は自然に有ると考える老荘、三十の大外道は、それぞれに、真実に迷い輪廻する。 仏教の中の犢子部と、および説一切有部との両部は、「過去・未来・現在の、三世を通じての実在がある」と主張している。 もし、「過去・未来・現在が実在している」のであれば、「数取趣(『さくしゅしゅ』と読み、『個体存在』の意)が存在している」のと同じであり、仏のお説きになった、三種の真理のしるし(諸行無常・諸法無我・涅槃寂静)に矛盾する。 インドのもろもろの菩薩が、種々の論を著して、これらの主張を論破している。 また、もし魂が輪廻の世界に遍在するのであれば、どうして、また生と死があるのか。 もし、仏教を信ずる人が、自らの心の、真実の姿を見ることなく、誤って認識し、それに執着すれば、「我あり」とする誤った見解と同じことになる。 http://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/kyoto/1711754889/11
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