【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
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745: [sage saga] 2016/12/01(木)01:18 ID:qO1WsCuS(30/43) AAS
例え、紫の心が砕けようと夕乃が止まることはない。
何故なら今の夕乃は恋に狂ってまともな精神状態ではないのだから。
「貴女が真九郎さんと添い遂げようとすると、また軋轢が生じます」
「わかりやすく言うと、九鳳院の九割が今度は真九郎さんの敵になります」
「崩月を預かる身としては、これ以上の厄介は抱え込みたくありませんが」
「まぁ貴女の二番目のお兄さんは喜々として真九郎さんを嬲るでしょうね」
九鳳院竜士。
かつて自分を犯そうとした、実の兄にして卑劣漢。
あの一件の後、外国に留学という名目で九鳳院から放り出されたが、
どうでもいいプライドだけが肥大したろくでなしが、自分をボコボコにした
真九郎に対して抱く感情と言ったらただ一つしか無い。
「そんなこと!」
夕乃の言う自分と真九郎が迎える最悪の未来も絶対に起きないという
保障も可能性もどこにもない。
否定したいのに、今の自分にはそれを覆すことができない。
紫は夕乃の言葉に虚勢を張るしかなかった。
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