大西武文(平成退屈男)のねずみ講にご注意 (541レス)
1-

485: 2016/02/14(日)00:50 ID:GVzIhUrj0(1/2) AAS
 日本海戦争が勃発して、二ヶ月目の十月だった。遂に、日本を導いてきた、本田壮一が、病気で倒れた。そのため、副首相の国分寺が、首相代行に就任した。
 超強硬派の国分寺がトップに立った事で、状況は一変した。国分寺は、「戦争反対」を叫ぶ分子の、弾圧に乗り出したのだ。
 本田の時代に、デモは禁止されていたが、それでも国民は、戦争反対を訴えて、デモや集会を開いた。国分寺は、軍隊を投入して、これらを徹底的に弾圧し、政府の方針に異議を唱える人間を、全員、逮捕した。
 この国分寺のやりかたに、遂に、日本の治安が、再び乱れ始めた。軍隊が犯罪者を徹底的に処刑するが、一向に、治安は良くならない。
状況は、本田政権のときとまったく違っていた。犯罪者を処罰するほど、治安は乱れたのである。

 そんな中、亮は、都内の病院へ、入院している、本田を訪ねた。花と果物を持っていった。
 本田は、痩せ衰えていた。亮は、ベッドの傍に座った。
 「総理、病状は如何です?」
 本田は、寝たまま、
 「人工透析を受けている。腎臓が悪いらしい。食事もできない。たぶん、もう駄目だろう」
 「総理、国分寺が首相代行に就任してから、国民は反発し、治安が乱れています。今、総理が出て行って、これらの暴走を、止めてください」
 「りょう・・・時代は、人間が動かすものではない。神が操る。わし一人では、もう、この流れは、止められない・・・」
 「何を言われます。あなたは、あの地獄のような、暴乱を収めたではありませんか」
 「あれも、神の助けがあったからだ。すべて、必要とされるから、時代は動くのだ」
 「どのような必要性で、今の混乱が起こっているのです?」
 「それは、神だけが知っている。俺には分らん」
 「総理・・・私にできる事は、無いでしょうか」
 「それは、自分で考えよ。神に祈れば、心の声が、答えを出すだろう」
 「私はただの俳優です。政治は無知であり、無力です。政府に逆らえば、私も逮捕されるでしょう」
 「ならば、逮捕されないような、方法を考えよ」
 「たとえば?」
 「わからん・・・ゴホゴホ・・・すまない。疲れた」
 本田は首を横にして、目を閉じた。亮は、立ち去った。それが、二人の最後の対面になろう事は、本田のやつれた顔で、容易に推測できた。
1-
あと 56 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.004s