UPLIFT(旧浪人)総合スレ★12

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685:  NSA ◆sNJGH5SMQEAk  ハンター[Lv.9][苗臭臭臭] [] 2025/08/21(木) 12:28:54.76 ID:JpP3d+UH

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『三人委員会』～NATO報告書が仕掛けた70年越しの民主主義骨抜き戦略

なぜ現代社会では「健康のため」「環境のため」「安全のため」と言われると、誰も反対できないのだろうか。実はこの構造には設計図がある。1956年にNATOが作成した「非軍事協力に関する三人委員会」報告書だ。 この70年前の文書が、今日の「道徳的官僚制」の完璧なテンプレートとなり、民主的な選択を技術的必要性にすり替える手法として世界中に広がった。

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1956年、NATOは軍事同盟として明確な役割を持っていた。加盟国への武力攻撃があれば共同で対処する。それだけだった。各国の議会がきちんと監視し、軍事以外のことには口を出さない。シンプルで分かりやすい組織だった。

ところが冷戦が激化すると、NATO幹部は「軍事だけでは足りない」と考え始めた。共産主義との競争は戦場だけでなく、政治、経済、文化、科学のあらゆる分野で行われている。だから「非軍事協力」も必要だ、と。

この時、彼らは天才的な発見をした。「安全保障」の定義を拡大すれば、どんな分野にも介入できるということを。政治が不安定なら安全保障の脅威、経済が弱ければ安全保障の脅威、科学技術で遅れても安全保障の脅威。こうして「安全保障に影響するすべての要因」が NATO の管轄になった。

表向きは軍事同盟のまま。でも実際は何にでも口を出せる。これが70年間、世界中の組織にコピーされ続けている手法の原型だった。

✅ ボールディングが仕掛けた知的な罠

三人委員会の報告書が出た1956年、偶然にも複数の「仕掛け」が同時に用意されていた。まるで誰かがシナリオを書いたかのように。

経済学者ケネス・ボールディングが「全システム理論」を発表した。これは「すべての分野に共通する法則がある」という理論で、専門分野の境界を取り払う知的正当性を与えた。軍事が経済に影響し、経済が文化に影響し、文化が政治に影響する。だから全部まとめて管理する必要がある、と。

同じ年、石油地質学者ハバートが「ピークオイル理論」を発表。地球の石油は有限で、いずれ枯渇する。だから世界規模でエネルギーを管理する必要がある。これも「全分野の統合管理」を正当化する根拠となった。

1957年には、ロックフェラー財団の資金でキーリングが大気中CO2の測定を開始。「地球全体を監視する」インフラの誕生だ。興味深いことに、この測定は核実験の監視技術とも連動していた。科学的監視と軍事監視が最初から一体だったのだ。

✅ ヨーロッパ統合という壮大な実験

1957年のヨーロッパ経済共同体（現EU）設立も、まったく同じ手法を使った。最初は「経済統合」と言っていたのに、いつの間にか教育、文化、移民、社会保障まで EU が決めるようになった。

理屈は簡単だ。「共同市場には労働者の移動が必要。労働者が移動するには資格の相互認証が必要。資格認証には教育制度の統一が必要。教育には文化的配慮が必要。文化には価値観の共有が必要」。こうして経済統合が全分野の統合に変身した。

http://kes.5ch.net/test/read.cgi/operatex/1741585840/685

686:  NSA ◆sNJGH5SMQEAk  ハンター[Lv.9][苗臭臭臭] [] 2025/08/21(木) 12:29:07.96 ID:JpP3d+UH

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1961年に設立されたOECD（経済協力開発機構）も同様だ。「経済発展」という名目で、教育、科学技術、環境政策まで指針を出すようになった。経済に影響するものはすべて経済問題だから、という論理で。

1960年代には、これらの組織を支える「管理技術」も完成した。レオンチェフの投入産出分析が国連や世界銀行に採用され、「あらゆる政策が他の分野に影響する」ことを数学的に証明できるようになった。そしてアメリカ国防長官マクナマラが開発したPPBS（計画予算システム）により、すべての予算が「他分野への影響」を考慮して決められるようになった。

✅ WHOによる健康帝国主義の完成

50年後、世界保健機関（WHO）が同じ手法を完璧に再現した。2008年までに完成した「健康の社会的決定要因」という概念がそれだ。

住宅が悪ければ健康に悪い。教育水準が低いと健康リスクが高い。雇用が不安定だと精神的健康に影響する。環境汚染は当然健康問題だ。文化的差別も健康格差を生む。

こうして住宅政策、教育政策、雇用政策、環境政策、文化政策まで、すべてが「健康問題」として WHO の管轄になった。誰が「健康は大切ではない」と言えるだろうか。

NATOとWHOの手法はまったく同じだ。核心概念（安全保障/健康）を拡大解釈し、「それに影響するすべての要因」を管轄に含める。評価システムを作り、専門家を配置し、監視体制を敷く。そして「反対する人は安全や健康を軽視する悪人だ」という空気を作る。

今では「ジェンダー主流化」「人権主流化」「気候変動対策」「デジタル化」「金融安定」など、あらゆる分野で同じ手法が使われている。国連の持続可能な開発目標（SDGs）は、この手法を集大成したものだ。17の目標がすべて「相互に関連している」ので、どの目標のためにも他の分野に介入できる。

📌 巧妙に仕組まれた民主主義の骨抜き

この仕組みの恐ろしさは、表向きは民主的に見えることだ。選挙で選ばれた政治家が「健康のため」「環境のため」「安全のため」と言って政策を決める。でも実際の中身は、選挙では選ばれない専門家や国際機関が作ったマニュアル通りだ。

しかも、一度このシステムに組み込まれると抜け出せない。環境規制を緩めようとすれば「健康に悪い」「安全保障上の脅威だ」と言われる。健康政策を見直そうとすれば「環境破壊だ」「人権侵害だ」と非難される。すべてが相互に関連しているので、どこか一つを変えようとすると他の分野から攻撃される。

まるで巨大な借金の連鎖のようだ。銀行Aが銀行Bに貸し、銀行BがCに貸し、銀行CがAに貸している。誰も破綻させられない。なぜなら一つが倒れると全部が倒れるからだ。

現代の「道徳的官僚制」も同じ構造だ。安全保障、健康、環境、人権、経済安定がすべて相互依存している。だから誰も批判できない。批判すれば「全体の安定を脅かす危険人物」とレッテルを貼られる。

こうして70年前にNATOの三人委員会が考案した手法が、今では世界全体を覆う巨大なシステムになった。私たちが選挙で選んだ政治家は、実は既に決められたシナリオを演じているだけかもしれない。「民主主義を守る」と言いながら、実は民主主義そのものを骨抜きにする。これが彼らの「民主主義」の正体なのだ。

参考文献：The Report of the Committee of Three on Non-Military Cooperation in NATO (1956) - Committee of Three
https://escapekey.substack.com/p/committee-of-three

http://kes.5ch.net/test/read.cgi/operatex/1741585840/686

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