Welcome to the new 'mitemite' board! (3レス)
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1: Board maker さん [] 2023/10/01(日) 11:18:48.00 ID:automakeR(1) AAS
Welcome to the new 'mitemite' board!
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2: 創る名無しに見る名無し [sage] 2025/04/07(月) 17:05:15.49 ID:41V6L/LD(1/2) AAS
第一章「名なき赤子」
その日、王都カレオスの地下に広がる屍の谷に、ひとりの赤子が遺棄された。
血に濡れた布、腐った臍の緒。
産声すら上げぬその赤子の額には、忌まわしき印が刻まれていた。
「CHNPK」――死を呼ぶ名
やがてその赤子は、屍を喰らい、骨を舐めて育った。
飢えと渇き、狂気と暴力だけが彼の乳母だった。
やがて十数年、地下に差し込む光を裂くように、
少年は地上に這い出した。
名はない。だが、奴らは彼をこう呼んだ。
「チーンポコ」
それは、誰もが笑った、蔑みと軽蔑の音。
だが、その名を笑った者たちは――
皆、“内臓を裏返された状態”で死んだ。
3: 創る名無しに見る名無し [sage] 2025/04/07(月) 17:05:51.00 ID:41V6L/LD(2/2) AAS
城壁の外、闇の森にて
チーンポコの瞳は赤黒く、
皮膚は灰色、指には骨のような棘が浮かびあがっている。
彼が歩いた跡には、血と呪いが残る。
「……喰わせろ……命を……誰でもいい……」
彼の中には“何か”がいる。
夜ごと耳元で囁く、あの声――
「目覚めよ、チーンポコ。我はお前の王。お前の肉をもって、世界を焼け」
⸻
その日、チーンポコはある村にたどり着く。
笑い、歌う子供たち。
優しき神父。
穏やかな母娘。
だが――村の者たちは、少年の額の印を見て言った。
「呪印者(のろわれびと)だ――!」
そして、村は火に包まれた。
燃える木々の中、立ち尽くすチーンポコの口元には、初めての“笑み”があった。
⸻
闇が目覚める。
少年は知るだろう、世界が己を棄てた理由を。
そして、己が何者であるのかを――
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