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886: Now_loading...774KB [age] 2007/11/28(水) 19:52:42 ID:zVqAWZ/r(1/4) AAS
【依頼テーマ】君が思い出になる前に
【概 要 半分実話ですがおおよそ作り話です
儚い恋話です。
【仕 様 曲 】 スピッツ 君が思い出になる前に
http://www.youtube.com/watch?v=uorqT-0oLjk
youtubeにあげてもらえればうれしいです。
とりあえずネタ書きます。
887: 886 [age] 2007/11/28(水) 20:28:05 ID:zVqAWZ/r(2/4) AAS
僕には想い人がいる。
そいつは小学時代にいつもいつも遊んでいた。
中学時代は遊ぶことはなかったがいつもしゃべっている中だった。
中学三年の春までは…。
野球部のエースの俺は、最後の大会に備えて、練習に取り組んでいた。
そのときだった。あるとき、偶然一緒に帰る機会が出来た。
正直二人だけで時間をすごすのはとても久しぶりだった。
どきどきして、何を話せばいいか…。
僕が「えっと…」といったとき。
「私、ここからいなくなるんだ。」
えっ…。
聞くと彼女はかなりの重病にかかってしまったらしい。
だから治療のためにアメリカに旅立つらしい。
それは、大会の日だった。
それから…、俺は彼女を避けてしまった。
自分自身も抜け殻のようになっていた。
部のコーチからは「ボーっとすんな」としかられた。
それから大会五日前彼女は学校を休んでいた。
その日、先生から彼女のことがみんなに伝えられた。
親しいやつらはそのことを知っていたが、やはりみんなショックだった
ようだ。
俺は改めてそのことを知って、叫びながら、涙を流しながら帰った。
888: 886 [age] 2007/11/28(水) 21:13:15 ID:zVqAWZ/r(3/4) AAS
大会三日前、俺はある友達から
「あいつを試合に呼べば」
といわれた。最後にあいつに俺の野球を見せたい。
大会の日。俺は先発を任された。
彼女に「暇ならきてくれや」とメールをした。返信は来なかったが、別に返事はなくてもいい。
来てくれればいい。
俺は全力で投げる。あいつに野球をしっかり見せたい。
俺が彼女にのこせる最後の記憶。
俺は六回をパーフェクトに抑えた。
しかし相手投手は有名高校からスカウトされている奴で、やはり点は取れない。
そして…、観客席には、やはりあいつはいなかった。
七回、俺は気の緩みから失投をホームランされた。
相手は、勝ったかのような雰囲気だった。
その裏、あっさりと二死になってしまった。
最後のバッターは、僕だった。
打席に入る。初球、二球を空振りし、あっさりと追い込まれた。
仲間の中では泣きかけの奴もいた。ここで、終わるのか…。
「打てぇっ!」
甲高い音がきこえた。
観客席には、車椅子に乗った、あいつがいた。
俺は彼女に微笑み返すと、相手投手をにらみつけた。
三球目。ガァンとライナーで飛んだボールは、左中間をわろうかとした。
しかし、パシリ、と乾いた音とともに相手投手はガッツポーズをした。
負けた。
889: 886 [age] 2007/11/28(水) 21:14:07 ID:zVqAWZ/r(4/4) AAS
涙が止まらなかった。あいつに、思い出を…。
そのとき、彼女の声が俺の名前を呼んだ。
「………!」
よく聞こえなかったが、彼女は僕に有難うといってくれた気がした。
彼女の笑顔は、俺の脳裏に焼け付いた。
その後、彼女はアメリカに旅立った。
だけど、彼女は骨と遺影になっていた。
その遺影の笑顔は、写真からはみ出しそうだった。
―一年後。
彼女の一回忌のときだった。
彼女の母親から、一通の手紙が渡された。
ピンクの封筒には、俺の名前が、かろうじて読めるくらいに雑な字だった。
本文も、ミミズみたいな字でかいてあった。
母親さんは、彼女が死ぬ直前に書かいた手紙だという。
俺は、徐々に字が汚くなっていって、ひらがなで書かれた手紙が
ぶわっと溢れた涙で、さらに読めなかった。
「ありがとう。わたし、とてもしあわせだった。
まだ、いきていたかった。ともだちとすごしたこと、
みんなでいろんなところへいったこと、そして、
だいすきだったよ」
終
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