【リレー小説】殺人鬼スネ夫の事件簿 (43レス)
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32: 創る名無しに見る名無し [] 2025/04/07(月) 22:34:13.96 ID:JxLkJe9i(1) AAS
第四話:「しずか、地の底から帰還す」

スネ夫の“事件簿”にしずかの名前が書き込まれた翌朝。
だが、しずかの遺体はどこにも見つからなかった。
河川敷、廃工場、山中の小屋。警察は各所を捜索したが、何の手がかりも得られなかった。

スネ夫は焦っていなかった。
「証拠も証人もない。俺は、完璧だ」
そう自分に言い聞かせるように笑う。

――しかし、夜。

スネ夫の部屋に届いた一通の手紙。差出人不明。
開くと、中にはたった一言だけ。

《わたし、知ってる。》

その瞬間、スネ夫の喉が音を立てて鳴った。



場面は変わる。
廃屋の奥、埃にまみれた地下室の中――
目覚めたしずかは、手足に巻かれた結束バンドを自力でほどいていた。

あの夜、スネ夫の紅茶に仕込まれた睡眠薬で眠らされた彼女は、廃屋に“処分”される寸前だった。
しかし、彼女を助けたのは――

「……しずかさん。間一髪だったね」

現れたのは、のび太だった。



のび太はずっと疑っていた。
あの母の死も、ジャイアンの変死も、スネ夫の笑顔の裏に何かあると。
けれど、彼は馬鹿だった。臆病だった。だからこそ、行動できなかった。

「でも、しずかちゃんを“事件簿”に書き込んだと聞いて……やっと決心がついたんだ」

二人は地下で静かに身を潜めながら、スネ夫の“事件”を洗い直す。
スネ夫が見落とした、わずかな矛盾。小さなほころび。
ひとつずつ、復讐の糸が編まれていく――。



スネ夫の机の上に、また一通の手紙。

《次は、君の番。》

スネ夫ははじめて、心から「恐怖」を覚えた。

「誰だ……誰が、俺の“事件簿”を――?」
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