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67(4): 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP [] 2020/07/01(水) 07:34:57.77 ID:ccoy8kKe(1/4) AAS
星裕一の論文
宇宙際 Teichmuller 理論入門 PDF (2019) (Indexあり)https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/244783
(抜粋)
P177
§ 27. まとめ
最後に, 本稿で行われた議論を, 後半で説明した “Hodge 劇場の構成” の観点からまとめて, 本稿を終えましょう:
・ ある Diophantus 幾何学的定理 (§4 の冒頭で述べた主張を参照) を証明するためには,
(a) 対数殻
(b) 楕円曲線の q パラメータの (1 より大きい) ある有理数による巾
(c) 数体
という 3 つの対象の (ある適切な設定における) 多輻的な表示 の存在を証明すれば充分である.
(§4 から §8 の議論や §12 の議論の一部を参照.)
・ (b) と (c) の多輻的な表示を得るためには, 正則構造から単解構造への移行によって生じる不定性から,
(b) と (c) を防護/隔離しなければならない.
そのために, (b) と (c)を, “ただの数” としてではなく “ある適切な関数の特殊値” として扱う.
そのような関数として, (b) に対してテータ関数, (c) に対して “k 系関数” が用いられる.
(§11 の議論を参照.)
・ テータ関数に代入するべき点たちの内, 我々の議論において重要となるものは,
LabCusp±K〜= Fl という集合の元たちで自然にラベル付けされる. j ∈ Fl に対して, j でラ
ベル付けされた点でのテータ関数の値は − Fl = {−l*, . . . , 0, . . . , l*} という自然な
同一視のもと − “μ2l・ qj2/2l” の元となる. (§13 や §18 や §19 の議論を参照.)
・ 上述の各 j ∈ Fl での特殊値に関する考察から, F×l = Fl \ {0} でラベル付けされ
た点での特殊値によって (b) が得られ, そして, 0 ∈ Fl でラベル付けされた点での代入に
よってある単数的加群 “O×μv” が得られることがわかる. この単数的加群は, 後に, 対数写
像 “O×μv〜→ (Fv)+” を通じて, (b) (や (c)) に対する適切な “入れ物” としての (a) となる.
(§19 や §20 の議論や §8 や §9 の議論の一部を参照.)
・ 考察しなければならない様々な局所的な状況におけるテータ関数の特殊値や代入
点を大域的に管理するために, 局所的な設定と大域的な設定とを関連付けなければならない.
(§19 の議論を参照.)
つづく
68(1): 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP [] 2020/07/01(水) 07:36:09.51 ID:ccoy8kKe(2/4) AAS
>>67
つづき
・ また, 上述のように, F×l = Fl \ {0} の元での特殊値として得られる (b) を, 0 ∈ Fl
での代入によって得られる適切な “入れ物” に収納したい − つまり, F×l の元と {0}
の元を関連付けたい. そのために, AutK(XK) から生じる Fx±l → LabCusp±K という加
法的/幾何学的な対称性をもとに, 局所的な設定と大域的な設定との関連付けを行う. これ
らの結果として構成される概念が, D-Θ±ell Hodge 劇場や Θ±ell Hodge 劇場である.
(§20の議論を参照.)
・ 上述の説明から, 非常に大雑把なレベルでは, D-Θ±ell Hodge 劇場や Θ±ell Hodge
劇場 は,テータ関数, その代入点のラベルの管理, 及び, その特殊値 (つまり, (b)) のため
の “入れ物” (つまり, 最終的には (a) となるもの)のための設定だと考えられる.
・ (c) の多輻的な表示は, Θ±ell Hodge 劇場による Fx±l 対称性を用いたラベルの管
理を破壊してしまわないようなラベルの管理のもとで実現しなければならない. そして,
Θ±ell Hodge 劇場の大域的な部分に現れる数体 (つまり, これまでの議論の “K”) が, 多
輻的に表示されるべき (c) (つまり, これまでの議論の “Fmod”) よりも大きくなってしま
うため, そのラベルの管理は, 数体のこの拡大の降下情報に関連するものでなければなら
ない. また, (c) は最終的に “値群的” かつ “輻的” な対象となるため, そのラベルの管理
は, “単数的” かつ “コア的” なラベルである “0 ∈ Fl” を隔離する形で与えられなければ
ならない. (§21 の議論を参照.)
・ テータ関数の非単数的特殊値は, LabCuspK〜= F*l という集合の元たちで自然にラ
ベル付けされる. また, このラベルの集合に関する対称性 F*l → LabCuspK は, 数体の降
下情報に関連する. この乗法的/数論的な F*l 対称性をもとにした, 数体やその上の数論的
直線束たちと, テータ関数の代入点との間の適切なエタール的関連付けが, D-ΘNF Hodge
劇場という概念で実現される. (§18 や §21 の議論を参照.)
つづく
69(1): 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP [] 2020/07/01(水) 07:36:41.67 ID:ccoy8kKe(3/4) AAS
>>68
つづき
・ それぞれ大域的な設定, 局所的な設定における数体やその完備化たちの復元, 及び,
それらに対する Kummer 理論と両立する形で, 上述のエタール的関連付けをフロベニオ
イドのレベルに持ち上げ, そして, その上, それら数体に関わる設定とテータ関数に関わる
局所的なフロベニオイドとを適切に関連付けることで得られる概念が ΘNF Hodge 劇場
という概念である. (§24 や §25 の議論を参照.)
・ 上述の説明から, 非常に大雑把なレベルでは, D-ΘNF Hodge 劇場や ΘNF Hodge
劇場 は,(c) の多輻的な表示, 及び,
* その (c) と
* (D-Θ±ell Hodge 劇場や Θ±ell Hodge 劇場におけるテータ関数への “代
入” という操作を行うことによって得られる) (a) や (b) との間の関連付けのための設定だと考えられる.
・ 加法的/幾何学的な対称性 Fx±l → LabCusp±K をもとに構成された D-Θ±ell Hodge
劇場や Θ±ell Hodge 劇場と, 乗法的/数論的な対称性 F*l → LabCuspK をもとに構成され
た D-ΘNF Hodge 劇場や ΘNF Hodge 劇場を (対称性の出自の観点からは “非従来的な
形” で) 貼り合わせることで得られる概念が, D-Θ±ellNF Hodge 劇場や Θ±ellNF Hodge
劇場である. (§26 の議論を参照.)
・ 2 つの Θ±ellNF Hodge 劇場を − それぞれの下部 D-Θ±ellNF Hodge 劇場の間
の同型のもと − 部品である様々な Frobenius 的 “OΔv” の間の (無限素点の場合の説
明は省略, 有限素点の場合には) “OΔv ⊇ O×v O×μv = Fev ⊇ OeΔv〜→ OΔv” という関係で
貼り合わせることによって得られる結び付きが, 対数リンクである.
(§9 や §26 の議論を参照.)
つづく
70: 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP [] 2020/07/01(水) 07:37:12.47 ID:ccoy8kKe(4/4) AAS
>>69
つづき
・ 対数リンクによって, 単数的乗法的加群 “O×μv” を, (a) というコンパクトな加法的
加群に変換することができる. しかも, それは (b) や (c) の “入れ物” となる.
(§8 や §9の議論を参照.)
・ 一方, “対数写像は正則構造に依存する” という事実によって, (単一の) 対数リンク
による直前の (a) という “入れ物” は, 正則構造と両立しないリンクに対する両立性を持
たない. この問題を回避するために, 対数リンクの無限列から生じる “Frobenius 的対数
殻の対数写像による関係の無限列とそれぞれ Frobenius 的対数殻とエタール的対数殻の間
の Kummer 同型” の総体である, 対数 Kummer 対応 を考えなければならない.
(§9 や§10 の議論を参照.)
・ エタール的部分の不定性や対数殻の Kummer 同型に付加されてしまう不定性に
よって, (a) の多輻的な表示を得るためには, (a) に対するそれぞれ (Ind1), (Ind2) という
不定性を許容しなければならない. また, さきほどの対数 Kummer 対応が上半両立性を
満たすことしか確認することができないという事実によって, (a) の多輻的な表示を得る
ためには, (a) に対する (Ind3) という不定性を許容しなければならない. (§10 の議論を参照.)
・ これまで考察/構成を行ってきた様々な概念を用いることで, (Ind1), (Ind2),
(Ind3) という不定性 のもと, (ある適切な設定において)
(a) 対数殻
(b) 楕円曲線の q パラメータの (1 より大きい) ある有理数による巾
(c) 数体
を 多輻的に表示 することができる.
謝辞
(引用終り)
以上
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