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現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む79 (1002レス)
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む79 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1573769803/
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407: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/12/14(土) 19:19:28.35 ID:s6Tab8iq メモ https://mathsoc.jp/publication/tushin/index18-2.html 「数学通信」第18巻第2号目次 2013 https://mathsoc.jp/publication/tushin/1802/abe-saito.pdf 阿部知行氏の平成 25 年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞受賞に寄せて 東京工業大学理工学研究科理学研究流動機構 斎藤 秀司 (抜粋) 阿部氏に出会ったのは,私が 2004 年に東大数理に赴任して最初の年,彼がまだ大学 3 年生の時である.Deligne の Weil 予想の証明 (Weil II) を勉強したいので付き合ってほし いと個人的に頼みを受けた.ご存知の方も多いかと思うが,この論文は EGA はもちろん SGA といった代数幾何の最先端理論を駆使した難解な論文であり,こんな論文を大学3 年生がはたしてどれほど理解できるのかといぶかりながら始めたセミナーであった.が, 彼の理解度は驚くほど深く,その類まれなる才能には目を見張らされた (東大に赴任した ばかりだったので,東大生はみなこんなにできるのかと驚愕したのだが,これについて は私の思い過ごしであることがのちに判明している).修士課程に入って私が指導教官と なってからも最先端の理論を次々に吸収していく様は見事というしかない.このような逸 材を「研究指導」の名のもとに私の狭量な数学のなかに制約することは憚れる思いであっ たのだが,そうこうするうちに「数論的 D 加群」という私の専門を逸脱した研究テーマ を自分で勝手に見つけてくれた.私は立場上は大学院指導教官ではあるが,彼との数学交 流において多くを学ばせてもらっているのは私の方であると感じている. 阿部氏の研究のエッセンスを抜き出して表現すると,大局的な視野に立った問題意識, 問題の本質を見通す深い洞察力,そこから湧き上がる着想を実現する強力な計算力,そし て忘れてならないのは,阿部氏の数学に脈々と流れる豊かな感性である.阿部氏の数学に は,多くの優れた業績に共通する芸術的ともいえる美的感覚がある.実は,阿部氏はピア ニストとしても人並み外れた才能を持っており,彼の音楽的感性が数学にも表現され恩恵 をもたらしているのだろう. つづき http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1573769803/407
408: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/12/14(土) 19:20:27.33 ID:s6Tab8iq >>407 つづき 阿部氏の業績を解説するためにまず,その中核をなす「数論的 D 加群」について簡単 に歴史的背景を説明しよう.有限体上の多様体の L 関数に関する Weil 予想に触発された Grothendieck は,一般の体 (特に有限体) k 上の代数多様体にたいして定義される良いコ ホモロジー理論 (Weil コホモロジー) のひとつとして ? 進エタール・コホモロジーを導入 した.ここで ? は k の標数 p とは異なる素数で,? 進エタール・コホモロジーは k の絶対 ガロア群が自然に作用する Q? 上の線形空間である.これは C 上の代数多様体の特異コホ モロジーの数論的類似物とみることができる.しかし,? 進エタール・コホモロジーは代 数多様体の p 進的性質に関する情報を十分に与えるものではないため,Qp 上の線形空間 に値を取る p 進コホモロジー理論の構成が求められることになる.滑らかでアファインな 代数多様体にたいしては Monsky と Washnitzer が,滑らかで固有なときは Grothendieck がそのようなコホモロジー理論を構成した.Berthelot はこれらを統合かつ一般化して, リジッド・コホモロジーと呼ばれる一般の代数多様体にたいする p 進コホモロジー理論を 構成した.さらに Berthelot はリジッド・コホモロジーの変動理論ともいえる数論的 D 加 群の理論を提唱した.リジッド・コホモロジーは標数 0 の体上の代数多様体に対するド・ ラーム・コホモロジーの正標数類似であり,数論的 D 加群は柏原らによって詳細に研究 された D 加群の理論の正標数類似と考えられる.数論的 D 加群の構成は標数 0 の場合よ りはるかに難解で,まず多様体をそれが定義されている体を剰余体とする完備離散付値環 上の形式的スキームに持ち上げ,その上の無限階数を許した微分作用素環を適当な位相に ついて完備化して定義される.数論的 D 加群は数論幾何の諸問題へのさまざまな応用が 期待される強力な理論である.しかし,いまだ多くの未解決問題が存在する未完成な理論 でもある. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1573769803/408
421: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/12/15(日) 09:49:20.86 ID:BvQtIPz4 >>407 追加 https://www.nippyo.co.jp/shop/magazine/8170.html 数学セミナー 2019年12月号 * ∞圏/圏論を超えて……阿部知行 43 「極端に複雑になっている現代数学において感覚的な理解はきわめて重要であり、 ∞圏を使うことにより直観的かつ構造が分りやすい証明ができることが多々あるのである。」 って、あってね ”感覚的な理解はきわめて重要” ”直観的かつ構造が分りやすい証明” のキーワードに惹かれたしだいです http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1573769803/421
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