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現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む63 (1002レス)
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む63 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1553946643/
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522: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/04/15(月) 07:29:04.67 ID:GY+CIXbC >>521 つづき この Deligne の仕事は,大 域的 Langlands 予想における「Galois 表現の構成問題」の特別な場合に位置付ける ことができる.(GLn の)大域的 Langlands 予想とは,代数体 F に対し,GLn(AF ) の保型表現(のうち特別なもの)と Gal(F /F) の n 次元 ? 進表現(のうち特別なも の)の間に自然な一対一対応が存在するという予想であり,そのうち,保型表現 Π から始めてそれに対応する ? 進 Galois 表現 ρ(Π) を構成する問題が「Galois 表現の 構成問題」である.この問題は今日でも完全に解決されてはいないが,できている 場合も比較的多く,それが Sato-Tate 予想の完全解決をはじめとする最近の整数論 の発展の基礎となっている.Galois 表現の構成についての詳細は吉田輝義氏の記事 を参照していただくことにして,ここでは,現在知られている Galois 表現の構成 のほとんど全てがエタールコホモロジーによるものだということを強調しておきた い.保型表現の合同関係を用いる方法(例えば [DS])も有名であるが,これは別の 場合([DS] では重さが大きい場合)に対応する Galois 表現が既に構成されている ことを用いるので,結局エタールコホモロジーが必要となる.近年では Galois 表 現の代数的取り扱いに関する研究の進歩が目覚ましく,ついそちらに目が行きがち になるが,そのような理論とともにエタールコホモロジー論をはじめとする数論幾 何学が Galois 表現の研究を支えていることをこの記事を通じ改めて喚起できれば と思っている.また,エタールコホモロジーの応用範囲は整数論や代数幾何にはと どまらないことにも言及しておくべきであろう.例えば,有限 Chevalley 群の既約 表現の構成(Deligne-Lusztig 理論)や Kazhdan-Lusztig 予想など,表現論におい ても重要な役割を担っていることは有名である. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1553946643/522
523: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/04/15(月) 07:29:21.38 ID:GY+CIXbC >>522 つづき さて,本稿を執筆するにあたって,筆者は二つのことを目標とした.まず一つ目 は,エタールコホモロジーの理論そのものの概説である.エタールコホモロジーに ついては SGA ([SGA4], [SGA5], [SGA7], [SGA4 12]) というこの上ない基本文献が あるうえ,そのダイジェスト版としても [SGA4 12, Arcata] という極めて優れた文献 がある(エタールコホモロジーの理論の基礎が,証明付きでたった 70 ページ程度で 紹介されている!).そのため本稿の前半部では,エタールコホモロジーの導入部 分や各基本定理の間の相互関係などを強調することで,これらの文献へと円滑に入 門できることを目標とした.二つ目は,エタールコホモロジーを用いて如何にして Galois 表現を構成するか,また,如何にして構成した Galois 表現を調べるかをで きるだけ一般的な立場から紹介することである.Galois 表現の理論へのエタールコ ホモロジーの応用が盛んになったのは SGA 以後であることもあり,エタールコホ モロジーを用いて Galois 表現を調べる技術をまとめた文献はほとんどないようで ある.そのため本稿の後半部では,このような内容についてなるべく詳しく解説す ることにした.理解の助けになると思われる具体例や練習もいくつか入れてある. 後半部を読むにはある程度コホモロジー論に対する慣れが必要かもしれない.本稿 で初めてエタールコホモロジーに触れる読者の方は,3.3 節まで読めば十分だと思 われる.逆に,SGA の内容を把握している読者の方は,第 1 節は飛ばしても支障 はないはずである. なお,コンパクト台コホモロジーや係数理論と 6 つの関手についてなど,本稿で 一切触れることができなかった重要な概念もいくつかある.これらについては適宜 文献を参照していただきたい.SGA, [Del3], [BBD] といった定番の他,[KW] もな かなかよい本だと思う. この記事が少しでも読者の方々のエタールコホモロジーに対する理解の助けとな れば幸いである. (引用終り) 以上 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1553946643/523
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