[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む16 [転載禁止]©2ch.net (683レス)
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73
(8): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/17(土) 20:25:38.31 ID:ZRSuwEga(5/16) AAS
>>71 つづき

では、私から >>3「問題:複素数体Cの「加法」部分群全体の集合の濃度を求めよ。」を
”もう一つは、「 C^*の部分群全体の集合は実数体のべき集合の濃度を持つ 」に帰着させるんだが、簡単な方法を見つけたので、それを書きます”>>

1.まず、実数体Rに対する有理数体Qからの超越基底Sによる体の拡大を考える
2.超越基底Sは、全て正に取ることができる。(∵もしs1∈Sで、s1<0なら、-s1に基底を取り直すことで、正の超越基底Sに直すことができるから)
3.ここで、実数体Rで、0より大の実数(+Rと表す)の成す乗法群を考え、G(+R)と表す
4.有理数体Qの正の部分と超越基底Sとの組み合わせから成る群を考える。これをG(S,+Q)とする。明らかに、G(S,+Q)⊆G(+R)である
5.超越基底Sの任意の二つの部分集合S1,S2でS1≠S2を考える。一般性を失わずに、集合S2に含まれないs1'∈S1が存在するとできる。(∵もしs1'∈S2にそのような要素があればS1,S2の番号付けを変えれば良いから)
5.4と同じように、超越基底Sの部分集合S1,S2による正の乗法群を考える。明らかにG(S1,+Q)≠G(S2,+Q)である。(∵超越基底の定義から、s1'はG(S2,+Q)に含まれないから)
6.よって、0より大の実数(+Rと表す)の成す乗法群G(+R)の部分群の集合の濃度は、超越基底Sの部分集合からなる集合の濃度に等しい
7.超越基底Sは、連続無限の濃度を有する(証明略。>>3参照)から、その部分集合からなる集合の濃度は実数体のべき集合の濃度を持つ。
8.さて、0より大の実数(+Rと表す)の成す乗法群は、対数関数logによって、加法群に変換できる。
9.G(S1,+Q)≠G(S2,+Q)であれば、この二つの群を対数関数logによって、加法群に変換した群も異なる。(証明略。背理法によって証明できる。)
10.従って、加法群から成る群の集合も実数体のべき集合の濃度を持つ。
11.蛇足だが、複素数体Cは、実数体Rに虚数iを添加した体だから、加法としては単純で、R+Riの形になるから、複素数体Cの「加法」部分群全体の集合の濃度も同様である。
74
(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/17(土) 20:28:52.35 ID:ZRSuwEga(6/16) AAS
>>73 訂正

>>61が抜けていた)
”もう一つは、「 C^*の部分群全体の集合は実数体のべき集合の濃度を持つ 」に帰着させるんだが、簡単な方法を見つけたので、それを書きます”>>
 ↓
”もう一つは、「 C^*の部分群全体の集合は実数体のべき集合の濃度を持つ 」に帰着させるんだが、簡単な方法を見つけたので、それを書きます”>>61
78
(4): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/17(土) 21:24:01.65 ID:ZRSuwEga(9/16) AAS
>>77 つづき

1.まず、>>3の564さんの証明にならって、複素数体Cの有理数体Q上の超越基底Sをとる。このときSは非可算濃度を持つ。
2.あとは、>>73と類似
3.超越基底Sの任意の二つの部分集合S1,S2でS1≠S2を考える。一般性を失わずに、集合S2に含まれないs1'∈S1が存在するとできる。(∵もしs1'∈S2にそのような要素があればS1,S2の番号付けを変えれば良いから)
4.有理数体Qに対し、部分集合S1,S2による拡大体を考える。これをF(S1),F(S2)とする。明らかにF(S1)≠F(S2)である。(∵超越基底の定義から、s1'はF(S2)に含まれないから)
5.F(S1),F(S2)からゼロを除いた乗法群を考えると、明らかにこの二つの群は異なる。(∵超越基底の定義から、s1'はF(S2)から成る群に含まれないから)
6.これによって、”C^*の部分群全体の集合は実数体のべき集合の濃度を持つ”が従う。(証明略。>>3参照)
7.同様に、F(S1),F(S2)から加法群を考えると、明らかにこの二つの群は異なる。(∵超越基底の定義から、s1'はF(S2)から成る加法群に含まれないから)
8.6と同様に、複素数体Cの「加法」部分群全体の集合の濃度は、実数体のべき集合の濃度に等しい。

この証明は、一見「 C^*の部分群全体の集合は実数体のべき集合の濃度を持つ 」に帰着させているように見えるかも知れない
が、本質は”超越基底Sの任意の二つの部分集合S1,S2でS1≠S2なら、F(S1)≠F(S2)”ってこと。これから、乗法群も加法群も異なることが導かれる
つまり、これ超越基底Sの本質(定義)そのもの

もっと言えば、超越基底Sを個別の要素として見るのではなく、超越基底Sを全体(集合)として見るってところが、ポイントだと思うんだ
まあ、おそらくこれが出題意図だろう(^^
79
(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/17(土) 21:35:57.33 ID:ZRSuwEga(10/16) AAS
>>73 補足

”乗法群は、対数関数logによって、加法群に変換できる”ってところ
複素数の場合には、log(z)は、偏角2πiの不定性があるので、この処理が少々やっかい
多少手間をかければ、可能だが
ややこしいので、まず実数 log(x) | x >0 に限定した
85: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/17(土) 23:46:24.51 ID:ZRSuwEga(15/16) AAS
>>73 補足

”実数体Rに対する有理数体Qからの超越基底Sによる体の拡大を考える”のところ
超越基底Sは、連続無限の濃度を有するの証明は、>>66-68の証明を見ると、アナロジーとして

実数体Rを有理数体Q上のベクトル空間と見たときの基底を1つとってHとする(ハメル基底)。

実数体Rを、有理数体Q上の代数拡大体Aのベクトル空間と見たときの超越基底を1つとってSとする(超越基底)

が、本当かもね
代数拡大体Aなら、超越基底による拡大体がRになるけど
有理数体Q上の超越基底による拡大体には、代数的数は含まれないから
まあ、「超越基底Sは、連続無限の濃度を有する」を基礎論として認めてしまえば、有理数体Qで考えても同じだが
86
(9): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/17(土) 23:56:29.81 ID:ZRSuwEga(16/16) AAS
>>53
で、結局、おっちゃんの結論
「複素数体Cの「加法」部分群全体の集合の濃度は、2^{ℵ_0}つまりcになる。」が、違っていると思うんだ
理由は、
>>73の”乗法群は、対数関数logによって、加法群に変換できる”とか
>>78"本質は”超越基底Sの任意の二つの部分集合S1,S2でS1≠S2なら、F(S1)≠F(S2)”ってこと。これから、乗法群も加法群も異なることが導かれる"とか
これを見て、ご納得頂ければ幸いです(^^
92
(13): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/18(日) 09:12:37.75 ID:AbOcHf9K(5/9) AAS
>>91 つづき

ここらを、基礎論的かつ厳密に証明するのは、スレ主の能力を超えている
なので、問題を実数にして簡単化しよう

>>70より
問題「問題:複素数体の閉集合全体の集合の濃度を求めよ。
ただし複素数体にはユークリッド位相が入っているものとする。」

簡易化
問題「問題:実数体Rによる数直線上の閉集合全体の集合の濃度を求めよ。
ただし実数体Rにはユークリッド位相が入っているものとする。」

で、>>83と同様の議論を行うものとする。重複する部分は省略する
(選択公理と超限帰納法を認める)
1.実数体R内の有理数体Qに対する超越基底Sが存在する(証明略)
2.超越基底Sの任意の二つの部分集合S1,S2でS1≠S2を考える。
3.和集合S1∪S2の各要素を、数直線上に並べることができる。(選択公理より)
4.並べた要素で、任意の隣接する3点を考える。s1<s2<s3とする。
5.超越基底の性質から、s1<s2<s3の間に有理数r1,r2を取って、s1<r1<s2<r2<s3とすることができる
6.普通の距離を考えて、d < min(s2-r1,r2-s2) (minは、最小値を取る関数)として、s2から、間の有理数r1,r2を含まない半径dの開球を設定できる
7.同じことを、全ての隣接する和集合S1∪S2の各要素について行い、各間にある有理数r1,r2を含まない半径dの開球を設定できる(記述が厳密でないがご容赦)
8.選択公理と超限帰納法を認めるならば、和集合S1∪S2が無限集合であっても、1〜7は成り立つ。
(注:これはハウスドルフというより、実数の定義と完備性から従う>>90

よって、>>83の議論は、実数体Rによる数直線上の閉集合全体の集合の濃度に対して、同様に成り立つ
但し、3〜5に対する注釈を再度強調しておく(ここは結構いい加減だという自覚はあります(^^; )

では、上記を、元の問題の複素数体にバージョンアップするにはどうするか?
いろいろ考えられるが、>>73に書いたように、「複素数体Cは、実数体Rに虚数iを添加した体だから、加法としては単純で、R+Riの形になる」としてうまく処理するのかね?
簡易化版を補題として、使えそうに思うが・・・
直感的には自明なんだが、数学の答案としてどうまとめるか。すぐ浮かばないので、スルーします(^^;
94: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/18(日) 09:22:21.92 ID:AbOcHf9K(7/9) AAS
>>84 補足

>”複素数体の部分集合から成る集合の濃度以下。つまり、実数体のべき集合の濃度以下(この証明略 )。”も、証明略でなく、簡単な理由付けを書きたいところだが、浮かばなかった(^^

いま思うと、>>73に書いた「複素数体Cは、実数体Rに虚数iを添加した体で、R+Riの形になるから」くらい書いておけば良いかも
215
(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [] 2015/10/31(土) 14:30:17.67 ID:e+POqdBI(13/27) AAS
>>207

このスレでも、私スレ主は1問正解をしているよ。、>73>>77-79
ID:a5sAw5TAさんは、ハメル基底を使った見事な解答だった>>66-69が、私のは、それとは違う別解だよ

それはそうと、ID:GtgS+prUくん
>>201や、元の問題>>92を考えてみてくれないか?
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