【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】 (325レス)
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(1): シリル ◆X4hrf3EOqI 2018/08/23(木)23:34:46.99 ID:eQZ6pAH/(3/3) AAS
忘れてた……宣伝にちょっとageておくね。
僕に免じて許してくれたまえー。
129: シリル ◆X4hrf3EOqI 2018/09/23(日)00:00:07.99 ID:SmwHZXKy(1) AAS
一度入り口まで戻ってきた僕たちは宝を探り当てるため、
火で焙ったりして何とか正解が分からないか知恵を搾っていた。

戻る途中、スケルトンの洞窟で人間に戻った人たちは忽然といなくなっていた。
その答えは呪いの正体と併せてダンジョン攻略に見出すしかない。

ちなみにトロルスケルトンはあの洞窟の主でもあるらしく、とどめを刺す必要もないのでそのままにしておいた。
まさか外れを引いた上に頭脳労働までやらされるとは、まったく僕たちはルイージの墓場を見縊っていた。

「うーん……聖水をかけてみるなんてどうかな……?」

懐から聖水を取り出し蓋を開け、ばしゃっと洞窟の壁に浴びせる。効果なし。
そりゃそうだ。聖水とこの洞窟に因果関係はない。何の意味があるんだ。

「……そうだ! チャラララー、シリルの占いコーナーッ!」

こういう時こそ魔法使いが「難題を一刀両断に解くが如く」答えを導き出すものだ。
ハイこれが有名なゴルディアスの結び目ね。ここテストに出るからメモしといて!
古来より強力な力を持つ予言者は権力者達に重用され、為政に欠かせない道具とされてきた。
経験は一切ないが今ここで都合良く占いの才能に目覚めれば正解の洞窟が分かるかもしれない。

僕は入口の中央で静謐さを湛えた神秘的な瞳で三つの洞窟を見据える。
そして神妙に杖を立たせ、神の気まぐれに全て託すことにした。
述懐していて思ったがこの時の僕はまともではない。

「ダラララララ↓……(※ドラムロールの口真似です)……ランッ↑」

その時、そよそよと吹いた風が墓場の入り口に注ぎ込み、運命の杖は羅針盤の針の如く道を示した。
杖はくっきりと左から二番目の洞窟を指している。すると杖が指した洞窟から微かに羽音が聞こえた。
ばさばさ、ばさばさ、羽音は次第にその音を大きくさせ、迂闊な冒険者達を待ち受けるかのようだ。

「……棒倒しじゃダメか……ヤバい気配がするよ」

そういえば死相が出ているという話をすっかり忘れていた。
185: シリル ◆X4hrf3EOqI 2018/10/23(火)21:18:31.99 ID:PclpP39v(1) AAS
リッチは呪術の発動に必要なまじないの詠唱を始めた。
いかに死後魔力を高めたリッチといえど呪いには相応の準備が伴う。
念話でぶつぶつと文言を唱えていたそのとき、キャトラが果敢に距離を詰めた。

喉元を狙った一撃を咄嗟に飛び退いて躱すも、それはフェイントに過ぎなかった。
キャトラは隠し持っていたベルを振りかぶると脳天に一撃見舞う。
涼やかな音を響かせながら、衝撃でリッチの首が千切れ飛び、地面へ転がり落ちる。

「……おのれ……おのれ……ただではおかぬぞ!貴様らを永劫呪ってくれるわ!」

「いいや、年貢の納め時だ。君が誰かを呪い殺す時は永遠に来ない」

懐から取り出した聖水をリッチに浴びせると、彼は苦痛に悶え苦しんだ。
聖水が調味料で出来ているという事は言わないでおいてやろう。
苦痛の上に屈辱まで与える気はない。

「うぼあぁぁ……ま、魔王よ……どうかこの世を闇に包んでくださいますよう……
 それが我が唯一の望み……私を排斥した世界など滅べ……ば……い……い……」

冒険者達を苦しめた死者の魔術師が聖水によって昇天していく。
何とも後味の悪い最期(調味料だけに)だったが、これでリッチは倒した。
すなわちルイージの墓場は忌まわしい呪いから解き放たれたのだ。

「やった……やったんだ。これで亡くなった冒険者達も浮かばれる!」

そう言ってはしゃいだのも束の間、体中を異常な疲れが襲った。
ドーピングしていたとはいえ、無理に上級魔法を使ったせいに違いない。
僕の本来のレベルでは中級魔法を扱うのが関の山だ。
慣れない水魔法だった事も相まって反動も大きいのだろう。

「疲れた……キャトラ、信じられない話は……また後でするとして、そこの道を見て。
 その先にきっと勇者が使っていたという伝説の武器が眠っているはず……!」

死の淵に立った時、法衣の人物が助けてくれて水魔法を教えてくれたこと。
今すぐ話したい気もしたけど、それは探索しながら話せばいい。
勇者の墓が荒らされていないかも気掛かりだし、あの道を探索しない手はない。
230: 2018/11/15(木)00:08:14.99 ID:yb70hXSF(1) AAS
そうするとキャトラのウンスジが見えますが

よろしいですかな?
283: シリル ◆X4hrf3EOqI 2019/01/21(月)18:21:18.99 ID:qmcbbyUS(2/2) AAS
話が終わると早速地下に眠る超古代帝国の遺跡へと一行は向かう。
出発には神殿騎士の人たちが見送りに来てくれた。

「シャンバラの守りは我らにお任せください。聖女様もお気をつけて」

001こと"鏡の騎士"ロートレックが神殿騎士を代表して言う。
優男風ながら実力の高さを窺わせる歴戦の面持ちだ。

「よしなに。勇者に選ばれる者達はいずれも後に大成する冒険家達だと聞きます。
 遺跡の探索においてもその力を存分に発揮して下さることでしょう」

「大船に乗ったつもりで……と、言いたいところだけど、今回は小船に乗ったつもりでいてくれたまえ……。
 あの恐ろしいお伽話にもなっている闇の軍勢とニアミスするんだぞ。僕は身体が震えっぱなしだよ」

出立の雑談もそこそこに一同はシャンバラの中央に聳える封印の塔へと赴いた。
中へ入ると永遠とも思えるような巨大な螺旋階段が下へと伸びている。
一段、また一段と松明を片手に降りていくと、その終着には無窮の遺跡が広がっていた。
かつて一夜にして闇の軍勢に滅ぼされたという超古代帝国の名残。

「ここが今や名も無き超古代帝国の遺跡……!広すぎてどこを探せばいいのやらだね!」

遺跡は昔の建築の跡や瓦礫の山で入り乱れていた。最早迷路の様相を呈している。
松明で空間をぶんぶんと引っ掻き回すシリルをよそに、聖女は足元を見て戦慄した。

「……見てください。誰かが先に侵入した形跡があります。
 件の"邪悪なる召喚士"なのかもしれません」

シリルが無言で足元を照らすと、そこにはくっきりとブーツの足跡が残っているではないか。
足跡は点々と遺跡の奥へと続いている。

【遺跡に先客がいる模様……】
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