【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (774レス)
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608: 2016/10/26(水)23:15 ID:gJgv6h30(1/5) AAS
これは、真九郎以外の五月雨荘の住人が所用で出払っている時のお話。
環は空手の全国大会の出場者として、闇絵は旅に、紫は九鳳院での職務を
全うするために日本各地へと飛び立っていた。
「真九郎さん。真九郎さん」
肌寒い秋の朝、真九郎の耳に優しい声が雨のようにしみこむ。
「もう、仕方がないんだから」
ほほえみを浮かべた崩月夕乃は、未だに眠りこける世界で一番大切な
弟分の布団の中に躊躇いもなく、その身体を滑り込ませる。
現在六時二十分。真九郎の起床時間は午前七時ジャストである。
「よいしょっと...」
自分とは逆の方向に寝返りを打とうとした真九郎の身体をころりと
自分の向きへと転がし直した夕乃は、自分の胸を押さえ込む窮屈な
制服のボタンを全て空け、その柔らかな胸に真九郎の頭を抱え込んだ。
「んぅ〜...むにゃむにゃ...」
「か、可愛い...///」
明日の命さえ危うい裏社会の荒浪に揉まれながらも、真九郎も自分も
奇跡的に今日まで生きてこられた。
九鳳院の一人娘から端を発した最近の出来事はより大きなうねりを伴い、
かつての兄弟子との再会からの悪宇商会との小競り合いを経て、真九郎は
より強くなった。
だけどその分、危うくなったとも夕乃は思う。
609: 2016/10/26(水)23:16 ID:gJgv6h30(2/5) AAS
「真九郎さん真九郎さん。ああ、真九郎さん」
そう、真九郎の命は勿論だが、自分が真九郎を想う気持ちに歯止めがかけられない。
真九郎の全てが愛おしく、夕乃の全てを知ったその上で自分と一生を添い遂げて欲しい。
鉄火場を潜り抜ける度に凜々しく、激しさを増す少年の輝きに夕乃は既に骨抜き、
いや、メロメロになっていた。
「んー...なんだ、これ?」
強く抱きしめた頭の圧迫感に違和感を覚えた真九郎が目を覚ましかける。
無論、自分の許可なく起きるなんてことを夕乃が許すわけもなく...
「んっ...はむっ...ちゅっ」
さも当然のように真九郎の唇を普通に貪り始めたのだった。
「ん〜...すぅ...ん、むっ...すう〜」
「ちゅうぅうっ...ぷはぁっ、ちゅるるっ...」
真九郎の呼吸のリズムを見切り、かつ目を覚まさない程度のキスの嵐を
夕乃は自分の持てる限りの技術を尽くして真九郎に施す。
それと同時に、夕乃の利き手は真九郎の股間をまさぐり始める。
八年前とは比較にならないほど大きくなった逸物をデリケートに
扱いながらも、その根元と先端を巧みに動かす手つきは既に熟練の域。
あっという間に真九郎の愚息はパンパンに張り詰めた。
「イケない子ですね...真九郎さんは」
イケないことだと分かっている。分かっているのだが...
真九郎が悦んでいるのだ。眠っているとは言え自分のキスで感じている。
変態じみた倒錯感が夕乃の身体を稲妻のように駆け巡り、自制心という名の
ブレーキを瞬く間に全て粉砕していく。
首筋に紅い痕跡を残しながら、夕乃は更に真九郎の耳を舐め始める。
首筋から耳朶にかけ、白く透明な唾液の跡が線を引く。
紅くかぶれる首筋に軽く歯を立て、真九郎を刺激する。
その間も軽い愛撫で焦らされた彼の愚息は、もどかしさのあまり
ピクピクと動きながら、窮屈なズボンの中で愚図りだした。
610: 2016/10/26(水)23:16 ID:gJgv6h30(3/5) AAS
ぴゅっ、ぴゅっ。
パジャマにじわりと滲む、粘り気のある染みは徐々に大きく広がり始めた。
布団の中にたちまち立ちこめる青臭い臭いの正体は言うまでもない。
女の子のように喘いだ真九郎は射精の快楽に抗えず、遂には夕乃の前で今まで
処理しきれなかった白い欲望を、無意識のうちに吐き出し始めた。
「んんっ...あっ...ああ...ふぁあ...///」
「イッっちゃったんだ...」
女のように喘ぎ、腰がかくかくと震える真九郎の痴態はこの上なく夕乃の
性欲に火をつけてしまう魅力を放っていた。
理性に歯止めが効かなくなる状態に陥りそうな自分を無理矢理押さえつける。
このまま腕力に物を言わせ、真九郎を強姦したい衝動に駆られる。
しかし、そんなことをしてしまえば間違いなく真九郎は自分と絶交し、
あの忌々しい柔沢や眼鏡、そして彼が本当に好きな...
「!!」
少女の顔がその脳裏に浮かんだとき、夕乃は真九郎の身体から自分の身体を
素早く剥がした。
制服のボタンを全て留めたと同時に、真九郎が目を覚ます。この間僅か一分である。
「んん〜。よく寝た、って夕乃さん?」
「おはようございます。真九郎さん」
「ご飯、持ってきました。よかったらどうです?」
何も知らない風を装いながら、夕乃は食器を取り出しちゃぶ台の上に置く。
611: 2016/10/26(水)23:16 ID:gJgv6h30(4/5) AAS
「んんっ?!」
違和感の正体に得心してしまった真九郎が目に見えて慌てだした。
「どうしたんですか?」
「えっ、いい...いいいいいや?な、ななななんでも、ななないです」
当然だ。
真九郎の知る夕乃といえば古風な貞操観念の持ち主であり、加えて
目の前でスケベで卑猥なことをしようものなら(それがまきこまれたかどうかは
この際置いておくとして)鉄拳制裁を加える優しくてスパルタなお姉さんなのだ。
ましてや、生理的な問題とは言え夢精なんて無様を頭の上がらない夕乃の
目の前で知られてしまえば、間違いなく怒られると真九郎は思っているだろう。
きっと真九郎はどうすればこの危機を乗り越えられるだろうかとめまぐるしく
頭を回転させているだろう。無論、夕乃は真九郎を逃さないが、当の本人である
真九郎はそれを知らない。
「あ...あの、夕乃さん」
「ちょっと...なんていいますか、その...後ろを向いてて貰えないで...」
「真九郎さん。なにを隠しているんですか?」
「あ、そ、いえ...別に隠しているというわけでは、なくて...その」
べったりと自分の股間にぶちまけられた精液の冷えた感触と夕乃の視線が
真九郎の股間を縮み上がらせた。
素直に夕乃に全てを打ち明けられれば何も問題はない。
だが、真九郎にも男としての面子とプライドがある。
「し〜ん〜く〜ろ〜うさ〜ん?」
「Hな本を持ってても怒りませんから。ね?こちらを向いて下さい」
「ぅぅ...む、無理なんですってばぁ!」
612: 2016/10/26(水)23:17 ID:gJgv6h30(5/5) AAS
ここで真九郎を追い詰めるとかえってやり辛くなるのは分かっている。
彼のことだ、おねしょよりも恥ずかしい夢精を家族として、また一人の
尊敬できる女性である夕乃に知られた暁には死よりも酷いことになる。
下手をすれば一生崩月の敷居を跨げなくなってしまう可能性だって在る。
きっとそんなことを考えているのだろう。
(ああ...真九郎さん真九郎さん...すっごくかわいいなぁ)
自分を追い込んだ犯人はすぐそこにいるというのに、真九郎はなにもできない。
「夕乃さんっ。ごめんなさい!」
ニコニコと笑う自分の顔の前で命懸けの目眩ましをした真九郎は脱兎の如く
自分の部屋の鍵を開け、五月雨荘の洗濯機の場所へと一目散に駆けていった。
「油断しちゃいましたね...」
さて、真九郎が戻ってきたらどう説教してやろうか?
そう思いながら夕乃は指にこびりついた真九郎の粘りのある濃い精液を
口に運んだ。
「そろそろ...食べ頃かな?」
「うっ、なんか凄い悪寒がする...」
紅真九郎が崩月真九郎になる日は、そう遠くないかも知れない。
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