[過去ログ] ほむら「時間遡行にQBがついてきた」 (512レス)
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62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] 2014/05/11(日) 11:51:36.94 ID:P5ZJhwKyo(1/39) AAS
キュゥべえ「ほむら、君は少し食い意地が張っているんじゃないかな」

ほむら「……どの口が言うのかしら」

キュゥべえ「もしお腹がいっぱいになったら、いつでも声をかけて。待ってるからね!」

ほむら「そんな小さい体で丸ごと一つ平らげておいて、まだ足りないの?」

キュゥべえ「君たち少女もよく言うじゃないか、甘い物は別腹だって」

ほむら「…………」

キュゥべえ「…………」

ほむら「異星人がそれを言うと、物理的にあり得そうだわ」

キュゥべえ「それは僕も思った」

ほむら「そもそもあなた、満腹になるということはあるの?」

キュゥべえ「どういうことだい?」

ほむら「以前あなたをぶちまけた時、胃袋のような物は無かった気がするのだけど」

キュゥべえ「本人を前にしてそういうことは言わないでよ!複雑じゃないか!」

ほむら(……一度インキュベーターのX線写真を見てみたいわね)
63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] 2014/05/11(日) 11:58:35.20 ID:P5ZJhwKyo(2/39) AAS
キュゥべえ「まあ僕たちインキュベーターは、君たちのように経口摂取による栄養補給がなくても」

キュゥべえ「肉体を維持することはできるんだけどね」

ほむら「そう」

キュゥべえ「どうだい、すごく進化的な肉体だと思わないかい?」 ドヤァ

ほむら(インキュベーターのドヤ顔って初めて見たわ)

キュゥべえ「僕たちインキュベーターは、とても効率的な進化を遂げたからね!」 ドヤァ

ほむら「そうなの」

キュゥべえ「うん!」

ほむら「じゃあ今後、あなたの食事は用意しなくてもいいということね」

キュゥべえ「それとこれとは話が別だよ!」

ほむら「必要ないんでしょう?」

キュゥべえ「美味しいご飯は日々の潤いだよ、生きる活力だよ!」

ほむら(……やっぱり味覚はあるのね)

ほむら「インキュベーターに活力も何も無いと思うわ」

キュゥべえ「ひどい!」
64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] 2014/05/11(日) 12:07:07.79 ID:P5ZJhwKyo(3/39) AAS
ほむら「そもそも、食事を用意するのにもお金と手間がかかるのよ」

キュゥべえ「?」

ほむら「あなた、穀潰しって知ってる?」

キュゥべえ「定職も持たずに遊び暮らす、無為徒食の人を罵る言葉だね」

ほむら「ええ」

キュゥべえ「……?」

ほむら「…………」

キュゥべえ「!!僕は穀潰しじゃないよ!」

ほむら(やっと会話の意味を理解したのね)

キュゥべえ「ほむらは随分と僕に冷たく当たるね」

ほむら「そうかもしれないわね」

キュゥべえ「もしかして、僕のことが嫌いなのかい?」

ほむら「当然よ」

キュゥべえ「クレープ美味しかったね、ほむら!」

ほむら(あのインキュベーターが現実逃避したわ)
65: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 12:11:10.72 ID:P5ZJhwKyo(4/39) AAS
酉つけときます
66: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 12:20:07.61 ID:P5ZJhwKyo(5/39) AAS
 
─ほむホーム─

ガチャッ

ほむら(……退院初日にこれほど疲れたのは初めてだわ)

キュゥべえ「…………」 コソコソ

ほむら「だから、あなたは普通の人には見えないんだから隠れなくてもいいでしょう」

キュゥべえ「それはそうなんだけど、気分的にね」

ほむら「心配しなくても、この家には私しかいないわ」

キュゥべえ「君もマミのように一人暮らしなのかい?」

ほむら「……そうよ」

キュゥべえ「退院早々に一人暮らしは大変じゃないかい?家族の人は?」

ほむら「……インキュベーター」

キュゥべえ「?」

ほむら「人間と一緒に暮らすのなら、あまり踏み込んだ質問はしないことね」

キュゥべえ「?よくわからないけど、そうするよ」
68: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 12:27:29.44 ID:P5ZJhwKyo(6/39) AAS
ほむら(やっぱりこのインキュベーターには、感情のようなものが芽生え始めている)

ほむら(とはいえインキュベーターはインキュベーターね、用心しないと)

キュゥべえ「でも大丈夫だよ、ほむら!」

ほむら「何が大丈夫なの?」

キュゥべえ「僕がついているからね!心配ないよ!」

ほむら「…………」

キュゥべえ「僕がいるということは、もう一人暮らしじゃないってことだよね!」

ほむら「私の中では、あなたは一人じゃなく一匹としてカウントされているわ」

キュゥべえ「!?」

ほむら「さてと、荷物の整理をしておきましょう」

キュゥべえ「ひどいなぁ」

ほむら(……何だか、本当に、やりにくいわ)

キュゥべえ「それで、僕の寝床はどこなのかな?」

ほむら「貰ってきた段ボールがあるから、今から作るわ」

キュゥべえ「地味にひどい扱いだね、さすがの僕も落ち込むよ?」
69: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 12:33:41.62 ID:P5ZJhwKyo(7/39) AAS
ほむら「そもそもあなた、寝るの?」

キュゥべえ「どういうことだい?」

ほむら「本来は食事も必要ないんでしょう?」

キュゥべえ「そうだね、僕たちインキュベーターは君たち人間と違って」

キュゥべえ「食事、睡眠、排泄などを行わなくても肉体を維持できるよ」

ほむら「それなら寝床もいらないんじゃないかしら」

キュゥべえ「でも、以前マミにね」

キュゥべえ「寝ている時に部屋の中をうろうろされると落ち着かないって言われたんだ」

ほむら「……確かに、そうかもね」

キュゥべえ「だから、正確には眠るというわけじゃないけど」

ほむら「?」

キュゥべえ「こう、プチッと、シャットダウンのように」

ほむら「便利なんだか不便なんだかわからないわね」

キュゥべえ「スリープモードと言った方がわかりやすいかな」
70: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 12:40:53.24 ID:P5ZJhwKyo(8/39) AAS
ほむら「……というか、あなた」

キュゥべえ「?」

ほむら「巴マミと暮らしていたの?」

キュゥべえ「前の時間軸でマミと同居していたのは、僕という個体ではないけどね」

ほむら「……ああ、そういうこと」

ほむら(やけに甘党だったりするのは、彼女の影響なのかしら)

キュゥべえ「ちなみに、鹿目まどかの家に泊まったことならあるよ」

ほむら「…………」

キュゥべえ「その時はベッドで寝させてもらったんだけど、ほむらの家では」

ほむら「床ね」

キュゥべえ「えっ」

ほむら「床で寝なさい」

キュゥべえ「何故だい、訳がわからないよ!」

ほむら(まどかの家にお泊りなんて、私もしたことがないのに)

ほむら(インキュベーターの分際で生意気だわ)

ほむら(……羨ましい!) ギリギリ
74: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 14:09:19.65 ID:P5ZJhwKyo(9/39) AAS




キュゥべえ「ほむら、ほむら」

ほむら「……何」

キュゥべえ「床が冷たいよ」

ほむら「……これでも使いなさい」 ポイ

キュゥべえ「タオルケット……まあいいけどね」

ほむら「文句があるなら返しなさい」

キュゥべえ「ありがたく使わせてもらうよ」

ほむら「はぁ……じゃあ、もう寝るから」

キュゥべえ「わかった。ほむら」

ほむら「?」

キュゥべえ「おやすみ、また明日ね!」

ほむら「……ええ」 プイッ

キュゥべえ「ひどいなあ、おやすみくらい言ってくれてもいいじゃないか」
76: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 14:39:03.94 ID:P5ZJhwKyo(10/39) AAS
 
─転向初日、朝─

キュゥべえ「さあ、ついに学校だね!」

ほむら「……あなた、本当に来るつもり?」

キュゥべえ「君と行動を共にすると言ったじゃないか」

ほむら「現時点で、あなたに学校をうろつかれるのは困るのだけど」

キュゥべえ「どうしてだい?」

ほむら「ほとんどの生徒にはあなたが見えない。でも、まどかと美樹さやかは別なのよ」

キュゥべえ「なるほどね、急に僕が現れたら二人ともびっくりするだろうね」

ほむら「そういうことよ」

キュゥべえ「わかった、その辺はちゃんとやるよ」

ほむら「どうするつもり?」

キュゥべえ「ちゃんと自己紹介をするよ!」

バタン

キュゥべえ「!?」

キュゥべえ「ひどいよほむら!置いて行かないでよ!」 カリカリ
77: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 14:46:21.49 ID:P5ZJhwKyo(11/39) AAS




和子「おはよう、暁美さん。ずいぶん早いのね」

ほむら「転入初日ですから」

和子「私が担任の早乙女和子です。困ったことがあったら何でも言ってね」

ほむら「はい」

和子「とりあえず、鞄だけでもロッカーに入れてきたら?教室まで案内してあげるから」

ほむら「結構です、場所はわかりますから」

和子「……?そ、それならいいんだけど」

ほむら「それでは、失礼します」

キュゥべえ『話は終わったかい?もう顔を出してもいいかな?』

ほむら『まだダメよ』

キュゥべえ『でも、鞄の中は暗いし息苦しいよ』

ほむら『黙ってなさい』

キュゥべえ『あっ、これはお弁当かな?』

ほむら『……手をつけたら後で木っ端微塵にするわよ』

キュゥべえ『じゃあ早く出しておくれよ』
80: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 14:54:55.26 ID:P5ZJhwKyo(12/39) AAS
ほむら「……もういいわよ」

キュゥべえ「よいしょっと……ふぅ、苦しかった」

ほむら「あなた、呼吸しているの?」

キュゥべえ「気分の問題だよ」

ほむら「……あなたって、本当に面倒ね」

キュゥべえ「あっ、ほむら!」

ほむら「何?」

キュゥべえ「部員募集のポスターがあるよ、どの部活にしようか」

ほむら「……魔法少女に、そんな余裕があるわけないでしょう」

キュゥべえ「じゃあ同好会にしておくかい?」

ほむら「人の話を聞いてるのかしら」

キュゥべえ「?」

ほむら「…………」 イラッ
81: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 14:58:12.22 ID:P5ZJhwKyo(13/39) AAS
 
ほむら「もういいわ」

ガチャッ

ほむら「あなたはこの中で」

スッ

ほむら「大人しくしていなさい」

バタン!

キュゥべえ『!?』

ほむら「ようやく落ち着けたわ」

キュゥべえ『鞄から出られたと思ったら、今度はロッカーの中かい!?』

ほむら『放課後には出してあげるわ』

キュゥべえ『ほむら!ここも狭くて暗いよ!』

ほむら『中の物には触らないで、触ったら木っ端微塵よ』

キュゥべえ『ひどい!』
83: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:08:23.33 ID:P5ZJhwKyo(14/39) AAS




ほむら「暁美ほむらです、よろしくお願いします」

和子「暁美さんは心臓の病気でずっと入院していたの。久しぶりの学校だから……

まどか(……!?あの子……)

ほむら「…………」 チラッ

まどか「えっ……?」

ほむら(……まどか)

ほむら(たった一人の、私の友達……)

ほむら(あなたを救うためなら……私は永遠の迷路に閉じ込められても、構わない……!)

ほむら(例えあなたに嫌われても、怖がられても……)

まどか「…………」 ジッ

ほむら(…………)

ほむら(おかしいわね)

ほむら(こんなに興味津々で見つめ返されるのは予想外だわ)
84: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:13:47.53 ID:P5ZJhwKyo(15/39) AAS
和子「それじゃあ席は、中沢くんの隣が空いているわね」

ほむら「…………」

和子「暁美さん?」

ほむら「えっ?あ、はい……わかりました」

まどか「…………」 ジッ

ほむら(見られてる……)

ほむら(私、何かしたかしら……) オロオロ

ほむら(もしかして、私に睨まれたと思って)

ほむら(いえ、まどかはそんなことで睨み返すような子じゃないわ)

ほむら(じゃあどうして……)

和子「それじゃあ、HRを終わります」

ほむら(まどかぁー……)

和子(暁美さん緊張してたのかしら、さっきから机に伏せたままだけど……)
86: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:27:28.17 ID:P5ZJhwKyo(16/39) AAS
モブA「暁美さんって、前はどこの学校だったの?」

ほむら「東京の……あれよ、そういう感じの……」

モブB「前は部活とかやってた?運動系?文化系?」

ほむら「いいえ、特にそういうのは……」

モブC「すごい奇麗な髪だよねー!シャンプーは何使ってるの?」

ほむら「まあ色々よ、色々……」

モブABC「「「……そ、そっかー……」」」

ほむら(……まどかぁー……)

仁美「不思議な雰囲気の人ですよね、暁美さん……何と言うか、上の空と言うか」

さやか「ねえまどか、あの子知り合い?」

まどか「えっ?」

さやか「なんかさっき、思いっきりガン飛ばされてなかった?」

まどか「いや、えっと……」
88: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:34:31.28 ID:P5ZJhwKyo(17/39) AAS
ほむら(ダメよ、ダメよほむら)

ほむら(まずはまどかとコンタクトを取らないと)

ほむら(まずはいつもの忠告をやらないと……!)

ほむら「……ごめんなさい、何だか緊張し過ぎたみたいで……ちょっと気分が」

ほむら「保健室に行かせてもらえるかしら」

モブA「あっ、じゃあ私が案内してあげるよ!」

モブB「じゃあ私も」

ほむら「いえ、お構いなく……係の人にお願いしますから」 スッ

ほむら(大丈夫よほむら、もう何度もやってきたことじゃない……そう、何度も同じことを)

まどか「……あっ」

さやか「…………」

ほむら「……鹿目まどかさん。あなたがこのクラスの保健係よね」

まどか「えっ?う、うん……」

ほむら「連れて行ってもらえる?保健室」

まどか「!!」
90: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:45:05.55 ID:P5ZJhwKyo(18/39) AAS
ほむら(忠告するためとはいえ、厳しいことを言うためとはいえ……)

ほむら(やっぱりまどかに怯えた表情で見られると、心が……)

まどか「ほ、保健室だね!わかった!」 ガタッ

ほむら「えっ」

まどか「じゃあさやかちゃん、ちょっと行ってくるね!」

さやか「えっ?あ、ああ、うん……私も行こうか?」

まどか「ほ、保健室に行くだけだから大丈夫だよ!ねっ?」

ほむら「え?そ、そうね」

まどか「えっと……こ、こっちだよ、暁美さん!」

ほむら(……何かしら、この反応)

ほむら(今まで何度もやり直してきたことなのに、これは予想外だわ……)

仁美「どうしたんでしょう、まどかさん」

さやか「さあ……なんか緊張してるって言うか、舞い上がってるって言うか」
92: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:52:06.95 ID:P5ZJhwKyo(19/39) AAS
まどか「それにしても、私が保健係ってよくわかったね……えっと、暁美さん?」

ほむら「先生から聞いていたの……それと、ほむらでいいわ」

まどか「あっ……うん、ほむらちゃん」

ほむら「…………」

まどか「あのね、私もほむらちゃんに聞きたいことが……」

キュゥべえ『今日のほむらのお弁当は……牛乳とカロリーメイト?』

ほむら「!?」

まどか「あれ?何か聞こえたような……」

キュゥべえ『育ち盛りなのに、こんなお昼ご飯はよくないよ!』

キュゥべえ『まったく仕方ないなぁ、ここは僕がちゃんと面倒を見てあげないと』

キュゥべえ『ほむらは本当に世話が焼ける子だね!』

ほむら「ごめんなさい、ちょっと待っててもらえるかしら」 

まどか「えっ?う、うん」

まどか(ほむらちゃん、何で怒ってるんだろう)
93: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 15:57:54.13 ID:P5ZJhwKyo(20/39) AAS
ガチャッ

キュゥべえ『やあほむら!もうお昼の時間かい?』

ベシッ

キュゥべえ『いたい!』

ほむら『ロッカーの中で独り言はやめなさい』

キュゥべえ『喋ってないよ!』

ほむら『独りテレパシーもやめなさい!』

キュゥべえ『普通の人には聞こえないんだからいいじゃないか!』

ほむら『まどかや美樹さやかには微妙に聞こえてるのよ!』

キュゥべえ『えっ……じゃあさっきまで歌ってたのも聞こえていたのかい?それは恥ずかしいな」

ほむら『いえ、前を通りかかった時に聞こえたから、多分ある程度近づかないと……』

ほむら『というか歌って何よ、インキュベーターが歌ってどういうことよ!』

キュゥべえ『喋ることができるんだから歌だって歌えるよ、当然じゃないか!』

まどか「ほむらちゃん、ロッカーを開けて何してるんだろう……?」
94: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:04:52.53 ID:P5ZJhwKyo(21/39) AAS
ほむら『とにかく、ロッカーの中では大人しくしていて』

キュゥべえ『やれやれ、束の間の自由も許されないのかい?』

ほむら『もし同じことをやったら、あなたの食事は三食ホウ酸団子よ』

キュゥべえ『つまり死刑ということだね、大人しくしているよ』

バタン!

ほむら「待たせてしまってごめんなさい」

まどか「ううん、気にしなくていいよ!」

ほむら(まどか……本当に優しい子)

ほむら(だからこそ、まどかは私が守らないと)

ほむら(全ての魔女から……そして、インキュベーターから……!)

まどか「えっと、保健室だよね?こっちだよ!」

ほむら「……ところで、鹿目まどか」

まどか「ティヒヒ、まどかでいいよ!」
96: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:10:07.18 ID:P5ZJhwKyo(22/39) AAS
ほむら「……まどか、さっき私に聞きたいことがあるって」

まどか「あっ、うん……あのね?」

ほむら「?」

まどか「えっと……いきなり、変な質問かもしれないけど」

ほむら「…………」

ほむら(この様子、まさか)

ほむら(魔法少女のことについて、何かを察している……?)

まどか「えっと、初めて会った人に、こういうことを聞くのは変かもしれないけど」

ほむら(その可能性はある……)

ほむら(まどかが契約してしまう場合、そのタイミングには毎回誤差がある)

ほむら(最後の最後で契約する場合もあれば、私が転入してきた時点で既に契約していたことも……)

まどか「あのね、ほむらちゃん」

ほむら(……まさか……!)

まどか「ほむらちゃん、ぬいぐるみ好き?」

ほむら「」

ほむら「えっ?」
98: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:18:00.33 ID:P5ZJhwKyo(23/39) AAS
まどか「あ、あのね?私ほむらちゃんと、どこかで会った、ような気がして」

ほむら「……え、ええ」

まどか「ほむらちゃん、昨日商店街にいたよね?駅前の」

ほむら(……まさか)

まどか「ほむらちゃん、バッグの中に白いぬいぐるみを入れて歩いてて」

まどか「私、すっごく可愛いなって思ったの!」

ほむら「!?」

まどか「私もね、ぬいぐるみとか大好きで」

まどか「でも、もう中学生なのに子供っぽいかな、とも思って」

まどか「だから、もし同じ趣味の友達ができたら」

まどか「それは、とっても嬉しいなって」

ほむら「まどかちょっとここで待っててすぐ戻るわごめんなさい」 ダッ

まどか「ほむらちゃん!?」

バタバタバタ

ガチャッ

キュゥべえ『やあほむら!もうお昼k

ベシッ

キュゥべえ『いたい!』
100: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:26:00.31 ID:P5ZJhwKyo(24/39) AAS




ほむら「ごめんなさい、待たせてしまったわね」 ファサッ

まどか「う、ううん、気にしないで」

ほむら(それにしても、参ったわね……まさかまどかにインキュベーターを目撃されたなんて)

ほむら(それもこれも、バッグの中は嫌だと駄々をこねるあいつのせいだわ)

まどか「ねえ、ほむらちゃん?」

ほむら「な、何かしら」

ほむら(このままでは私がぬいぐるみ好きというキャラにされて、せっかくのクールなイメージが)

ほむら(いえそんなことより、インキュベーターに対する警戒心が薄れてしまう可能性が……!)

まどか「あの白いぬいぐるみ、とっても可愛かったよ!」

ほむら「まどか……!」 ガシッ

まどか「えっ?」

ほむら「あいつは、そんな可愛いものではないわ」

ほむら「目的のためなら手段を選ばない、効率主義の手先のようなものよ」

ほむら「決して心を許しては駄目」

ほむら「あいつの言うことに、耳を貸しては、駄目……!」
102: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:30:27.63 ID:P5ZJhwKyo(25/39) AAS
まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「…………」

まどか「……うん、わかるよ」

ほむら「わかってくれるの?」

まどか「うん……私も」

ほむら「…………」

まどか「ぬいぐるみに名前をつけたりしてたから!」

ほむら「……えっ」

まどか「でも、ほむらちゃんほど凝った設定は考えなかったなぁ」

ほむら「いえ、これは」

まどか「ほむらちゃん、小説家とか向いてるかもね!ティヒヒ!」

ほむら(違う、違うのよまどか!設定とかじゃないの!)

まどか「ほむらちゃん、あの子の名前は?」

ほむら「あっ、キュゥべえよ」

まどか「設定はかっこいいけど、名前は可愛いんだね!」

ほむら(あああああああどんどんドツボにはまっていくわ!)
106: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:36:17.14 ID:P5ZJhwKyo(26/39) AAS
まどか「今度ほむらちゃんと、ぬいぐるみについてゆっくりお喋りしたいなぁ」

ほむら「そ、そうね……」

まどか「あのね、ほむらちゃん。もし良かったら」

ほむら「?」

まどか「今度、私のお家に遊びに来ない?」

ほむら「!?」

まどか「私の部屋にもね、ぬいぐるみがたくさんあって」

まどか「同じ趣味の人に、みんなを見てもらいたいなって……」

ほむら(趣味じゃないけど……全然趣味じゃないけど)

ほむら(まどかの家にお呼ばれなんて、そんな……)

まどか「だ、ダメかな?いきなり馴れ馴れしいかな?」

ほむら「そんなことないわ!」

まどか「!」

ほむら(……つい思いっ切り否定してしまったわ)

ほむら(でも、いいのかしら)

ほむら(私はまどかのために、まどかを救うために、まどかとは距離を置くべきなのに……)
108: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:43:04.71 ID:P5ZJhwKyo(27/39) AAS
まどか「えへへっ、嬉しいな」

ほむら「……まどか」

まどか「私ね、こんな性格だから」

まどか「初めて会った人と、上手にお喋りできないし……」

まどか「本当はね、自分からほむらちゃんに話しかける勇気も、無かったの」

ほむら「…………」

まどか「だけどほむらちゃんとお話したら、何だか初めて会った気がしなくって」

まどか「こんなに早くほむらちゃんとお友達になれるなんて、思ってなかったから」

まどか「私、すっごく嬉しいの!」

ほむら(……友達)

ほむら(まどかと私が、友達)

まどか「? ほむらちゃん?」

ほむら(最後にまどかに友達と言ってもらったのは、もういつだったか思い出せない)

ほむら(あなたを救うために、とっくの昔に、諦めたはずの関係なのに)

ほむら(やっぱり、私は……まどかと……)
110: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 16:51:44.64 ID:P5ZJhwKyo(28/39) AAS
まどか「ほ、ほむらちゃんっ!」

ほむら「あっ……ごめんなさい、ぼーっとしてしまって」

まどか「で、でもほむらちゃん、泣いちゃいそうだよ?」

ほむら「…………」

まどか「ご、ごめんね、やっぱり馴れ馴れしかったかな……?」

ほむら「……ううん、違うの」

ほむら「私もね、こんな性格だから」

ほむら「もう『友達』なんて、諦めてたの」

まどか「……そうなんだ」

ほむら(そう、私はまどかと友達になることなんて、もう諦めていた)

ほむら(それがまどかのためと言いながら、本心は……自分が一番、傷つかない方法を探していた)

ほむら(でも、やっぱり私にとって、まどかは……)

ほむら「だからね」

まどか「う、うん……」

ほむら「私も、まどかのような友達がいてくれて、本当に嬉しい」

まどか「!」

ほむら(やっぱり私、弱いわね……)

ほむら(まどかに手を差し出されると、どうしてもそれに縋ってしまう)
113: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 17:01:43.05 ID:P5ZJhwKyo(29/39) AAS
キーーンコーーンカーーンコーーーン

まどか「あっ……予鈴、鳴っちゃった」

ほむら「そうね」

まどか「保健室はあっちだよ、急ごう」

ほむら「別に、次の休み時間でもいいわよ」

まどか「ダメだよほむらちゃん、気分が悪いなら我慢しない方がいいよ」

ほむら「……それなら、私一人で行くから」

まどか「もうっ、連れて行ってってお願いしてきたのはほむらちゃんだよ?」

ほむら「それは……そ、そうだけど」

まどか「それに私も、もうちょっとほむらちゃんとお話したいし」

ほむら「……まどかったら、そっちが本音なのかしら?」

まどか「ほむらちゃんを心配してるのも、もっとお話したいのも、どっちも本音だよ!」

ほむら「……ふふっ」

まどか「それじゃあ改めて、よろしくね!ほむらちゃん!」

ほむら(やっぱり、まどかは優しいわ……)

まどか(ほむらちゃんってクールに見えるけど、笑った顔も可愛いんだなぁ……)
115: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 17:10:32.54 ID:P5ZJhwKyo(30/39) AAS
ほむら(まさかインキュベーターがきっかけで、まどかに友達と呼んでもらえることになるなんて……)

ほむら(…………)

ほむら(もちろん感謝なんてしないわよ)

ガチャッ

キュゥべえ『やあほむら!もうお昼かい?』

ほむら『あなたの体内時計はどうなっているのよ、教科書を取りに来ただけ』

キュゥべえ『そうかい』

ほむら『あと、これ』 ポイッ

キュゥべえ『?』

ほむら『大人しくしていて、あと絶対に食べカスを落とさないで』

キュゥべえ『いちごロッキーじゃないか!ありがとう、ほむら!これは一度食べてみたk

バタン!

ほむら(よく考えたらまどかとの関係がこじれたのだって、インキュベーターが原因のようなものだもの)

ほむら(つまり感謝する必要なんて全く無いのよ)

ほむら(あれはあくまでも諸悪の根源なのよ)
118: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:12:49.86 ID:P5ZJhwKyo(31/39) AAS
 
─放課後─

まどか「ほむらちゃーん!」

ほむら「な、何かしら、まどか」

まどか「あのね、今日さやかちゃんと仁美ちゃんと一緒に、ショッピングモールに行くんだけど」

ほむら「え、ええ……」

まどか「ほむらちゃんも一緒に、どうかな?」

ほむら(何が何でも一緒に行きたい……ところだけど)

ほむら「ごめんなさい、今日はちょっと用事があるの」 ファサッ

まどか「あっ……そ、そうだよね、転向初日だから忙しいよね」

ほむら「…………」

まどか「私こそ、急に誘っちゃってごめんね?」

ほむら(そんなに落ち込まないで、まどかが謝ることなんて無いのに……)

ほむら「今度」

まどか「えっ?」

ほむら「また今度、誘ってもらえるかしら」

まどか「あ……う、うん!もちろんだよ!」
119: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:17:27.45 ID:P5ZJhwKyo(32/39) AAS
まどか「ほむらちゃんに、二人を紹介したいし……二人にも、ほむらちゃんを紹介するね!」

ほむら「……ええ、そうね。楽しみだわ」 チラッ

さやか「…………」 ヤッホー

仁美「…………」 ニコニコ

ほむら「……二人にも謝っておいてくれるかしら」

まどか「うん、じゃあまた今度ね!ほむらちゃん!」

ほむら「ええ、また」

ほむら(本当は一緒に行きたいところだけど……仕方ないわ)

ほむら(そう、まどかは私の友達……まどかも、私を友達だと言ってくれた)

ほむら(私がここにいる理由、全てはまどかのため)

ほむら(まどかは絶対に、私が守る……!)
120: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:25:40.67 ID:P5ZJhwKyo(33/39) AAS
 

ガチャッ

キュゥべえ『やあ、やっと放課後かい?』

ほむら『ええ、ショッピングモールに行くわよ』

キュゥべえ『なるほどね!早く行こう!』

ほむら『……どうして微妙にテンションが上がってるのかしら』

キュゥべえ『あそこには美味しいクレープ屋さんがね』

ほむら『寄らないわよ』

キュゥべえ『まだ何も言ってないじゃないか』

ほむら『遊びに行くわけじゃないの、まどかたちの先回りをしないと』

キュゥべえ『そういえば、前の時間軸でもまどかたちはショッピングモールにいたね』

ほむら『そうよ』

キュゥべえ『そこで僕たちは、最初にほむらと会って……挨拶したら』

ほむら『…………』

キュゥべえ『えーっと、急に撃たれて、追いかけられて……ボロ雑巾に……』

ほむら『…………』

キュゥべえ『僕、まだ何もやってないからね?何もしないからね?』

ほむら『そうね、その方が懸命ね』
121: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:34:55.44 ID:P5ZJhwKyo(34/39) AAS
キュゥべえ『でも、ほむら』

ほむら『?』

キュゥべえ『まどかの契約を阻止するなら、彼女と一緒に行動した方が良いんじゃないかい?』

ほむら『もちろん、あなたたちとの契約も阻止するわ……だけど、問題は他にもある』

キュゥべえ『……なるほど、魔女だね』

ほむら『そう、これから行くショッピングモールの一角に、魔女が出現する可能性が高い』

キュゥべえ『過去の統計によるものかい?』

ほむら『ええ……それにまどかが巻き込まれる、その事態は何としても避けたい』

キュゥべえ『だとしたら尚更、鹿目まどかに同行するべきじゃないのかな』

ほむら『本来なら……まどかにも、美樹さやかにも、魔法少女なんていう存在を知らないまま過ごしてもらうのが理想なのよ』

キュゥべえ『なるほどね。確かに二人の契約を阻止するには、それが最も確実だ』

ほむら『だからインキュベーターも、全ての魔女も……私が片付ける』

キュゥべえ『君一人で、かい?』

ほむら『……何が言いたいの』
122: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:42:21.14 ID:P5ZJhwKyo(35/39) AAS
キュゥべえ『僕たちインキュベーターは、数え切れないほど多くの魔法少女を見てきた』

キュゥべえ『だからこそ、率直な意見を言わせてもらうよ』

ほむら『…………』

キュゥべえ『時間を遡ることができる魔法少女。君は確かに、飛びきりのイレギュラーだ』

キュゥべえ『でも君自身の資質は、突出して高いと言うほどではない』

キュゥべえ『時間遡行。その大きすぎる力に、その資質の殆どを費やしているのではないかい?』

ほむら『…………』

ほむら『……そうね、確かにその通りよ』

ほむら『巴マミのように、数多くの魔法を習得できているわけでもない』

ほむら『武器だって、魔法で作り出すことはできない』

ほむら『私が操ることができる時間も、あくまでも限定的なものだわ』

キュゥべえ『やっぱりね。時間への干渉、魔法少女一人が使うわりには大き過ぎる力だ』

ほむら『確かに私の資質は……そうね、美樹さやかにも及ばないかもしれないわ』

ほむら『それがあなたに、何の関係があると言うの?』

キュゥべえ『単純な話さ』
124: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:49:30.46 ID:P5ZJhwKyo(36/39) AAS
キュゥべえ『全てのインキュベーターの行動を妨害しながら、魔女と戦い続ける』

キュゥべえ『君一人には、あまりに荷が重過ぎると思うよ』

ほむら『……他に道は無いわ』

キュゥべえ『僕が知っている時間軸では、マミの他に佐倉杏子もいた』

キュゥべえ『彼女たちと共闘すれば、事態はよりスムーズに運ぶんじゃないかい?』

ほむら『…………』

キュゥべえ『ほむら?』

ほむら『……知ったような口を聞かないで』

キュゥべえ『…………』

ほむら『あなたに、あなたたちインキュベーターに……何がわかると言うの』

ほむら『私は見てきたのよ、巴マミも、佐倉杏子も……どういう結果を迎えたのか、何度も、何度も』

ほむら『だから私は、誰にも頼らない。誰にわかってもらう必要も、無い』

キュゥべえ『そうか……確かに彼女たちと過ごした時間は、僕よりも君の方がはるかに長い』

ほむら『……わかればいいのよ、今後は私のやり方に口を挟まないで』

キュゥべえ『わかった。余計なことを言ってごめんよ、ほむら』

ほむら『!!』

ほむら『…………理解できたのなら、それでいいわ』
125: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 21:54:56.36 ID:P5ZJhwKyo(37/39) AAS




さやか「それで、転校生の子は何だって?」

まどか「ほむらちゃんだよ、さやかちゃん……うん、今日は用事があるんだって」

仁美「転入の初日ですし……色々と忙しいのかもしれませんわ」

まどか「うん……だから、二人にも謝っておいてって」

さやか「あらら、随分な気遣いさんだね」

まどか「うん!ほむらちゃん、すっごく優しい子だよ!」

仁美「まどかさんったら、会った初日なのにすっかりお気に入りですのね」

さやか「まあ、クールでかっこいい感じの子だしねぇ……まどかったら、まさか一目惚れか!運命の出会いなのか!」

まどか「な、何言ってるのさやかちゃん!」

さやか「なーんてね、冗談だよー冗談」

まどか「ほむらちゃん、すっごく可愛いんだよ!」

さやか「……あらま」

仁美「あらあら」
128: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 22:04:29.47 ID:P5ZJhwKyo(38/39) AAS
さやか「まどかったら、すっかり転校生……ほむらがお気に入りだねぇ」

まどか「う、うん……まだ会ったばかりなんだけど、何だかね」

仁美「波長が合う、というものでしょうか」

まどか「難しいことはわからないけど……なんだかほむらちゃん、初めてお話したって感じがしなくって」

さやか「へえー……もしかしたら、向こうも同じかもね」

まどか「えっ?」

さやか「ほらあの子、自己紹介して早々にまどかのこと見てたでしょ?」

まどか「う、うん」

さやか「あの子にとってもまどかは、初めて会ったように思えなかったんじゃない?」

仁美「うふふっ、まるで前世からの運命のようですわね」

さやか「なんてね、それはちょっとメルヘンすぎるかな」

まどか「そ、そうだね……でも」

さやか「うん?」

まどか「もしも、ほむらちゃんもそう思ってくれていたら……とっても嬉しいな、って」

さやか「……まどかが初対面の人にそこまで言うなんて、もしかしたら本当にそうかもね」

仁美「いいですわ、素晴らしいですわ」 ニコニコ
129: ◆098PR7A.iI [sage] 2014/05/11(日) 22:10:57.24 ID:P5ZJhwKyo(39/39) AAS
まどか「も、もう二人とも、からかわないでよ!」

さやか「いやあ、わりと本気で言ってるんだけどねー」

仁美「さやかさんったら……あらごめんなさい、私はそろそろ」

まどか「仁美ちゃん、今日も習い事?」

さやか「仁美も大変だねー、毎日毎日さ」

仁美「ええ、残念ですけど……まどかさん!」 ガシッ

まどか「えっ?」

仁美「今度是非、ほむらさんとのお話を聞かせていただけませんか!?もっと深いところまでを!」

まどか「う、うん、わかった……えっ、深いところ?」

仁美「楽しみですわ!それではお二人とも、ご機嫌よう!」

さやか「うん、また明日!ごきげんようですわー」 オホホ

まどか「ま、またねー……あの、さやかちゃん」

さやか「うん?」

まどか「深いところって、どういうところかな?」

さやか「うーん、まどかにはまだ早いね」

まどか「え、えっ?」

さやか「さて、私CD見て行きたいんだよね!まどかも付き合ってくれる?」

まどか「それは別にいいけど、あの、深いところって……さやかちゃーん?」
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