プログラマひと夏の経験 (23レス)
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11: 仕様書無しさん [] 08/11(月)19:48:49.45
扇風機の風で髪の毛を乾かしながら葉月は小さくため息をついた。ブラウンに軽く染めたショートヘアが小さく踊っている。白い無地のTシャツにライム色の短パンというラフな格好で、扇風機の前にあぐらをかいて座っていたが、うっすらと寒くなり、ペディキュアをした爪先で扇風機をオフにした。

それからスマホを手に取ると、ため息の原因の辰哉からのLINEを見返した。今月、金欠でさ、いくらか貸して貰える?辰哉からのメッセージはそれ以降ない。既読を付けてしまったので返さないわけにはいかない。どんな返信がいいだろう。菜月は辰哉の彼女という立場で、2人は付き合って半年になる。初めのうちは辰哉を金銭的に支えている自分を心地よく思っていたが、辰哉からの度重なる金銭の要求に今ではその気持ちもぐらついていた。またか、菜月はそう呟くと、いったいいつになったら真面目に働くの?この間のバイトだって2ヶ月しか行かなかった。私は辰哉くんを支えてきたつもりだよ。でも辰哉くんはそんな私の気持ちをわかってないように感じてしまうんだ。辰哉くんのこと信じても良いの?一気に書き上げると送信した。直ぐに既読が付いて、長いよ、要約して、と返信が来た。
辰哉からのメッセージに既読を付けたまま、葉月は部屋のコンセントにドライヤーを挿すと中途半端な乾き具合の髪の毛に熱風を当てた。

菜月は、心に浮かぶ少しの寂しさを乾かすためにいま流行っている失恋ソングを小さく歌った。
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