鉄道貨物輸送研究スレッド (2993レス)
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1: ■とはずがたり 2002/11/04(月)21:56 AAS
鉄道貨物輸送研究を通じて不振のJR貨物を応援するスレッド
2823: 荷主研究者 2020/11/02(月)21:41 AAS
外部リンク[php]:373news.com
2020/09/19 12:00 南日本新聞
豪雨被災の肥薩おれんじ鉄道 収益の柱・貨物ストップ続く 「会社始まって以来の危機」

大量の土砂で線路が覆われた佐敷トンネル付近=7月4日、熊本県芦北町(肥薩おれんじ鉄道提供)

 7月豪雨で被災した肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)の八代-佐敷駅間が不通になっている影響で、JR貨物(東京)の貨物列車が運行できない状況が続いている。おれんじ鉄道は営業収益の6割以上をJR貨物からの線路使用料収入で占めており、経営への打撃は避けられない。11月の運行再開を目指し、復旧作業を急いでいる。

 7月4日の豪雨では線路や電力、信号設備が被災した。佐敷トンネル(熊本県芦北町)付近では大規模な土砂崩れが発生、大量の土砂が出口をふさぎ線路を覆った。土砂の除去は順調で、今後は線路や電気設備関係の作業が進む予定。

 JR貨物は、おれんじ鉄道の線路を利用し貨物列車を1日3往復運行する。焼酎や野菜、紙類などを県外へ運び、荷物が増える時期は臨時便も出す。7月4日以降はおれんじ鉄道の線路が使えなくなり、鹿児島-熊本間の運行はストップ。7日からはトラックで代行輸送している。

 おれんじ鉄道の2019年度の線路使用料収入は10億5565万円で、営業収益の65%に及ぶ。線路や電線の維持にかかる費用を運行実績などに応じて算出するため、運休が続けば目減りする見込み。

 新型コロナウイルス感染拡大もあり、7月は輸送人員が前年同期に比べ4割減った。総務部の永井秀徳次長は「コロナで旅客運輸収入が落ち込んだ上、経営の大きな柱である貨物列車が途切れた。会社始まって以来の危機」と話す。

 鹿児島県と沿線3市、県市町村振興協会は19年度、経営安定化支援補助金として計2億8140万円を支出している。県は開発促進協議会を通じ、国に災害時のJR貨物運休に伴う減収補てんや貨物調整金の拡充を求めている。

 永井次長は「時間が正確で安定し大量に運べるのが貨物列車の強み。物流の大動脈を担うレールを一日も早く復旧させたい」と強調した。
2824: 荷主研究者 2020/11/02(月)21:51 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2020年9月24日 カーゴニュース 第4895号
JR貨物、東福山駅の新統合事務所が完成

2020.09.24

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、真貝康一社長)は15日、東福山駅(広島県福山市)の新総合事務所(写真)を完成させた。従来、別棟だった駅事務所と利用運送事業者の事務所を一体にして高層化し、新たに創出された用地を駅のさらなる機能強化に活用する。同事業は、貨物駅が持つ“物流結節機能”の高度化などを目的とした「駅のグランドデザイン策定」プロジェクトの第1号案件。同駅を含めた約40駅がプロジェクトの対象に挙げられており、今期中には他の駅についても大まかな計画が完成する予定にある。

盛岡タでも来年メドに新統合事務所を開設

 東福山駅の新統合事務所は、延床面積1000㎡の鉄骨造3階建てで、駅事務所と利用運送事業者の事務所が入る。施設内には多目的トイレやスロープなどのバリアフリー化も施して職場環境の改善にもつなげる。さらに、ハザードマップによる浸水対策も講じて災害にも対応。新事務所の開設にあわせて、駅北側用地には災害時における代行輸送トラックの駐車スペースも確保した。

 これにより、従来、駅事務所と利用運送事業者の事務所が置かれていた用地1800㎡が新たに生まれることから、同所での総合物流施設の建設やトラック駐車場の造成といった有効活用策を、今後検討していく。

 同駅は、福山通運が専用列車を発着させる主要駅だが、「平成30年7月豪雨」で被災し、早期のBCP対策が求められていたことに加え、事務所の老朽化も進んでいた。さらにJR西日本の設備更新のタイミングなどもあり「いち早く整備すべき」との判断に至り、プロジェクトの中でも先行的に事業着手された。

 その上で、第2号案件としては盛岡貨物ターミナル駅(岩手県盛岡市)における新統合事務所の開設が予定されており、今期中には計画の詳細を詰め、来期完成を目指す。同駅も、トヨタ自動車の専用列車が発着し、日本オイルターミナルのタンクも設置される、東北の基幹駅。東福山駅と同様に、現在の駅事務所と利用運送事業者の事務所を高層化した新事務所へ統合し、新たに創出される用地を、駅機能のさらなる高度化に活用する。

駅施設の最適化を現場主導で考える

 「駅のグランドデザイン策定」プロジェクトは、利便性や収益性の向上が見込める駅について、駅機能の高度化を目的に、不要設備の撤去と建物の合築、用地の生み出しとその活用方法について検討するもの。昨年度より取り組みに着手し、各支社との意見交換から選定した40駅の「優先実施箇所」を対象として、貨物駅の利便性や災害時対応力の向上、職場環境の改善といった駅施設の最適化を、現場の意見を重視しながら決めていく。

 16日の会見で真貝社長は、同プロジェクトについて「今の貨物駅は基本的に平面利用で、使われていない線路などもそのまま残っており、結節機能を高めるにはどのような駅であるべきか考えていく」と説明。一方で、単に用地を生み出して有効活用することだけが狙いではなく、「利用運送事業者の利便性を高めるために、例えば、駅への入り口を変更するなどの施策もある」とした。

 また、移転新設工事中にある仙台貨物ターミナル駅の例を挙げ、「新技術やITを駆使して新しい駅のスタイルを作ることも将来を見据えた新しいグランドデザインのひとつ」と指摘。さらにBCPにも言及し、「東福山駅もそうだが、災害は激甚化しており、一旦線路が寸断されれば代行輸送が必要になり、トラックの駐車スペースや留置スペースを作ることが鉄道輸送の強靭化にもつながる」と述べた。

(2020年9月24日号)
2825: 荷主研究者 2020/11/02(月)22:36 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2020年10月1日 カーゴニュース 第4897号
2021年度中にCRU比率5割へ=コマツ物流

2020.10.01

 コマツ物流(本社・東京都港区、高橋康社長)は、トラックドライバー不足や拘束時間規制への対応を強化する。内陸の拠点を活用したコンテナラウンドユース(CRU)では、シャーシとコンテナを切り離す“台切り”運用を組み合わせ、2021年度中に東日本地区のCRU比率を現状の3割から5割まで引き上げる目標を掲げた。500㎞を超える長距離輸送については内航、鉄道の利用を原則化するとともに、工場間輸送の実車率向上、他社との往復・共同輸送を積極的に進めていく。

車庫を活用した“台切り”運用を開始

 東日本地区のコンテナドレージはコマツ小山工場(栃木県小山市)、栃木工場(同)、郡山工場(福島県郡山市)からの輸出が9割を占める。東京港の混雑回避やドライバー不足によるドレージのひっ迫、運賃の上昇などを念頭に、輸入で使ったコンテナを内陸で輸出に転用するCRUを推進することで、輸送の効率化とCO2削減を図っている。

 各工場のCRU実施にあたっては、坂東(茨城)、太田(群馬)、白河(福島)の3つの内陸デポを活用し、バンニングのタイミングを調整。また、シャーシからコンテナを降ろさない「オンシャーシ」方式により、コマツの輸入貨物(リターナブルパレットや海外調達品等)や工場近隣の輸入企業が使用した後のコンテナに輸出貨物をバンニングし、再利用している。

 小山工場では昨年9月から、バンニング時の待機時間をなくすため、近隣の運送会社の車庫を活用した“台切り”運用(写真)を一部で開始。バンニング場所に到着したコンテナ・シャーシからヘッドを切り離し、バンニング済みのコンテナ・シャーシに接続。車庫にいったん持ち込み、夜間・早朝の空いた時間に東京港へ輸送する仕組みだ。

 空コンテナ・実入りコンテナの一次搬入先を内陸に持つことで、工場では空コンテナの到着時間が読みやすくなり、バンニング作業の手待ちロスが解消。運送会社は工場~車庫のショートドレージの回転率を上げられる。ショートドレージは日中の業務となるため、女性や高齢ドライバーにも従事しやすいメリットがある。

 こうした仕組みは、来年の東京オリンピック・パラリンピック開催時における東京港の混雑回避策としても有効とみられる。また、小山工場、郡山工場では輸出貨物の一部について常陸那珂港区から内航フィーダー船を活用し、東京港から輸出しており、内航フィーダーコストを吸収するため、輸入企業との常陸那珂港区を起点としたCRUを模索している。

往復輸送や共同輸送を推進、他社とも連携

 今年1月に発足した「ドライバー不足対応プロジェクト」では長距離輸送と非効率な輸送を減らすため、内航船、鉄道コンテナ輸送の拡大を図るほか、他社との連携も視野に入れた往復輸送や共同輸送の推進、調達輸送の効率化をテーマに設定。一連の施策について、20年度末までに成果を上げ、21年度以降の活動につなげていくとしている。

 内航船の活用では、500㎞以上でまだモーダルシフトができていない粟津工場(石川県小松市)から南東北、関東向け、栃木工場から中国、四国向けについて運用を開始。内航船輸送のリードタイムについて販社の理解を得ながら、対象ルートのモーダルシフト率100%達成を目指す。

 鉄道に関しては、小山工場から粟津工場、大阪工場(大阪府枚方市)向けのキーコンポーネントの出荷で鉄道コンテナの輸送枠を増強。8月中旬から粟津工場と大阪工場向けに12ftコンテナによる輸送を拡大した。小山工場から粟津工場への鉄道輸送比率を7%から30%まで、小山工場から大阪工場では32%から41%まで引き上げたい考えだ。

 また、A工場からB工場が所在するエリアへの製品輸送にて、帰りにB工場製品をA工場エリアへ輸送する往復輸送化を進める。建機を扱う同業他社との往復輸送や同一方面向けの混載にも取り組む。サプライヤーからの調達輸送についても積載率を上げる最適な輸送方法を提案していく。

(2020年10月1日号)
2826
(1): 荷主研究者 2020/11/08(日)14:25 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2020年10月8日 カーゴニュース 第4899号
中越運送、新潟東港に同社初の危険物低温倉庫を開設

2020.10.08

 中越運送(本社・新潟市中央区、中山元四郎社長)は2日、新潟港に構える「新潟東港ロジスティクスセンター」(新潟市北区)内に危険物低温倉庫(写真)を開設した。同社として初めての危険物低温倉庫であり、大手化学品メーカーのグループ会社が生産する半導体原料の専用倉庫として13日から稼働する。これにより、同荷主企業の全製品を新潟東港ロジスティクスセンターで保管することとなり、従来は京浜港および名古屋港から輸出していた製品についても、中越運送の手配で新潟東港から通関・輸出できるようになる。

 危険物低温倉庫は延床面積963㎡、倉庫面積794㎡で、取扱品目は危険物第4類第2石油類。総事業費は5億円。倉庫内は5℃帯での管理温度をベースとするが、荷主企業の将来的な製品製造計画に対応できるよう2室に区切り、1室は15℃まで温度調整ができる施設として設営した。ドックシェルターは10t車用と2~4t車用の計2基を備え、前室も完備。倉庫内設備としては、約430パレットが収容可能な固定保管ラックを導入する。

 各荷室には温湿度データのロガーを設置し、事務所で常時監視できる上、温度逸脱時には警告音で通知されるなど温湿度管理を徹底。温湿度データは荷主企業にも月次で提出する。このほか、消火設備には二酸化炭素消火設備を取り入れるとともに、防爆仕様のフォークリフト1台を導入して荷役作業に使用。危険物低温倉庫の新設に合わせて、10t保冷車1台も新たに購入した。

 新潟東港ロジスティクスセンターは新潟東港コンテナターミナルの間近に立地し、1万4395㎡の敷地に、内貨倉庫約8010㎡と保税倉庫約2680㎡、野積み保税エリア約1410㎡を設けた複合機能型の物流拠点。内貨倉庫では常温庫のほか、定温(10~20℃)および低温(5~10℃)倉庫も運営する。今回、危険物低温倉庫を構えた場所は駐車場として使用していたスペース。

化学品メーカー工場の物流を“完全元請け”

 新設した危険物低温倉庫では、新潟県阿賀野市に工場を構える大手外資系化学品メーカー子会社が製造する半導体原料「フォトレジスト」を扱う。工場から出荷された製品を中越運送の10t保冷車が1日2便で危険物低温倉庫へ運び、同所で保管。オーダーに応じて、保冷車による国内輸送とリーファーコンテナによる輸出手配を行う。

 中越運送ではこれまでもこの荷主企業から物流業務を受託しており、人材を出向して工場倉庫内荷役を請け負うほか、新潟東港ロジスティクスセンター内でも一般品、温調品、劇薬品の保管業務と国内向け出荷手配などを行っていた。その上で、今年6月からは工場が調達する原料資材の保管・納品業務を受託。中越運送が新潟東港ロジスティクスセンターからトレーラで一括納入し、その帰り荷として製品をセンターへ移送する仕組みを構築した。

 さらに、今回の危険物低温倉庫で低温危険物の取扱いが可能になったことに加え、今月から通関業務も中越運送の直接受託へと移行することで、全製品の保管、輸送、輸出手配を担う“完全元請け”となった。

 これにより、新潟東港を利用した輸出スキームが実現し、京浜・名古屋港経由よりも国内ドレージ費用が圧縮できる上、外部倉庫でのバンニングが不要となることから荷扱回数が減り、温度逸脱をはじめとした品質管理も向上。船便のスケジュールは限定的となるが、新潟東港からは釜山港をハブに世界主要港へトランシップ可能な航路があり、荷主企業側でも生産計画を調整するなどして対応するという。

 2日に開かれた竣工式で小林和男会長は「この規模の危険物倉庫は県内でもあまりない」とした上で、「東港は新潟地区内でもポテンシャルが高い。保管・特積みのターミナル・保税・通関機能を持つ施設を構えてはいたが、『他社に負けないために、もうひとつ力を与えたい』と考えていたところ、お客様から原料資材の一括輸送と危険物低温倉庫のお話をいただいた。(今回の施設新設で)新潟地区に『東港』という“核”ができた」と述べた。
2827
(1): 荷主研究者 2020/11/08(日)14:26 AAS
>>2826-2827 続き

今後は関東での物流施設新設も

 中越運送では今年2月に愛知県一宮市で「中部ロジスティクスセンター」(敷地面積約1万1900㎡、延床面積約8900㎡)を開設し、2018年にも新潟県上越市の営業所内で新倉庫を増設。さらに、先月29日には同市の新物流センター建設用地を新潟県から取得し、開設は来年6月を予定するなど、物流施設の新増設が続いている。

 小林会長は「毎年コンスタントに施設を作っており、今後もこのペースで計画を確実に進めていきたい」と話し、中山社長も「ロジスティクスを展開できる倉庫を作り、単に輸送だけでなく付加価値を提供して、荷主企業の物流業務を請け負えるようになりたい」と話す。

 将来的な施設計画については「新潟は大体いい場所に施設を持てたので、次の拠点としては基本的に関東へ広げたい」と小林会長。中山社長も「関東は物流を含めた日本の中心地であり、いい土地とのご縁があれば、新しい施設を作っていきたい」と意欲を示す。一方で、荷主企業のターゲットとしては「お客様の求める能力が当社にあるかどうかが重要であり、当社がお客様の焦点を絞って提案するということはない」(小林会長)との方針にある。

(2020年10月8日号)
2828
(1): とはずがたり 2020/11/20(金)00:30 AAS
「新幹線物流」に乗り出したJR東日本の本気度 JR九州や北海道も検討する「貨客混載」の将来性
東洋経済オンライン / 2020年11月17日 8時20分
外部リンク:news.infoseek.co.jp

JR東日本が新幹線を利用した荷物輸送に本気で乗り出した。同社の最高幹部は「見ていてください。我々は本気でやりますよ」と話す。

11月10日に衆議院議員会館で開かれた「鉄道政策に関する勉強会」(武井俊輔衆院議員主催)。出席したJR東日本の赤石良治常務が「with コロナへの対処」として「新幹線など活用した物流サービスの拡大」を強調した。

■新幹線ならではの輸送の強み
JR東日本は2017年から、産直市場など地域創生イベントで東北新幹線を使った農水産品の輸送を行ってきた。

10月24日に高輪ゲートウェイ駅で開かれた農産物のマーケット「ポケマルシェ」。福島の鶏卵農家が郡山駅に運んだ卵50個が同日午前10時37分発の「なすの272号」に乗って午後12時16分に東京駅に到着。続いて青森から「王林」70個も届いた。これらはJR東日本の子会社で物流を手掛けるジェイアール東日本物流のトラックに載せられ、マルシェに並んだ。

生産者と消費者を直接つなぐマルシェを運営するポケットマルシェの山口幹生COOは、「新幹線はスピードが速く、揺れも少ない。こだわりをもってつくっている生産者が、本当においしいものを本当においしい状態、タイミングで消費者に届けることができるのは新幹線ならでは」と話す。

JR東日本はこれまで、地域創生や震災復興の一環として新幹線輸送を実施してきた。各種イベントでノウハウを積み上げ、10月からいよいよ有料のビジネスとして事業化に乗り出した。

その第1便となった10月16日の「やまびこ212号」は、東京駅の駅ナカ施設「グランスタ東京」に入る回転寿司店「羽田市場」が発注し、宮城県石巻でその日朝に水揚げされた太刀魚、メバル、ムール貝などを運んだ。運賃は非開示だが、トラック輸送に比べるとかなりの高額だ。それでも、その日のうちに鮮魚が店頭に並ぶメリットは大きいという。

JR東日本事業創造本部の内藤貢課長は、荷物輸送を「羽田市場のような荷物輸送の発注者を年度内に5~6社に拡大したい」と意気込む。だが、このままでは荷物輸送はすぐに限界を迎えるだろう。

荷物輸送に使う新幹線のスペースは、車内販売の縮小で余った車販準備室を活用する。外寸合計(縦・横・高さの合計)120センチ内の段ボール箱が40箱入る程度のスペースだ。1編成10両の新幹線で車販準備室は1室だけ。つまり、新幹線1本当たり40箱が輸送量の限度なのだ。

仮に1箱15キロを積められるとすると1回当たり600キロ。JR東日本は1日当たり新幹線を平均約330本を走らせるが、全車両で運ぶにしても1日200トンにも満たない計算だ。ちなみに、20両編成の貨物列車が1回に運ぶ貨物は500トンだ。

■パレット式専用車両を検討
新幹線による荷物輸送を事業として軌道に乗せるには、専用車両の開発が欠かせない。今回の取材で、JR東日本が荷物輸送の専用車両についても研究を進めていることがわかった。

内藤課長は「我々はあくまでも旅客会社。全車両を荷物専用車両にすることはありえない」と否定的だが、「例えば、7両を旅客用、3両を荷物専用とする発想はある。専用車両の勉強はすでに始めている」と話す。

詳細は明らかでないが、荷物をパレット(荷役台)に載せる「パレット式専用車両」を検討しているようだ。

新幹線物流の構想は東海道新幹線の建設時にも検討され、貨物新幹線のための用地買収も行われた(後に計画は頓挫)。1981年には、同新幹線で書類などの小荷物を運ぶ「レールゴー・サービス」が始まり、その後、順次拡大された。
2829: とはずがたり 2020/11/20(金)00:30 AAS
>>2828
東海道新幹線のレールゴー・サービスは2006年に廃止されたが、東北新幹線(東京-仙台間)、上越新幹線(東京ー新潟間)では今も同サービスは継続されており、JR東日本の新幹線荷物輸送はこのサービスのノウハウを活用している。

JR九州は佐川急便と連携して車販準備室を使った宅配便の輸送を計画し、JR北海道も佐川と組んで同様のサービスを検討している。いずれも佐川急便が営業所で集めた荷物を新幹線の駅まで運び、新幹線の車販準備室で運ぶシンプルな仕組みだが、途中駅で荷物を積み下ろす時間が確保できるのか、人件費がトラック輸送に見合うのかといった課題もあるという。

一方、JR東日本は営業も自前で行う覚悟だ。同社事業創造本部のSCM(サプライチェーンマネジメント)プロジェクトのメンバー5人が、航空便を頻繁に使う事業者を回って荷主の開拓に動いている。ただ、宅配会社との連携には慎重だという。

「もちろん宅配会社とも接触しているが、我々は宅配便の荷物を運ぶだけの業者になるつもりはない。新幹線物流を通して、事業創造、地域創生をやっていく」(内藤課長)

JR東日本のこうした動きに身構える会社がある。鉄道物流の本家、JR貨物だ。10月の会見で「旅客各社はライバルになるか」と問われた真貝康一社長は「社会交通インフラとして新幹線に磨きをかけるのであれば、物流でも活用していかなくてはいけない。旅客会社の取り組みを通じて事業性が確認できれば、旅客会社と協力して何らかの形で参画していきたい」と答えた。

■浮上する貨物新幹線構想

国土交通省は、新青森と札幌を結ぶ北海道新幹線の高速化を目指し、在来線との共用走行の解消を図っている。現在、青函トンネルの前後82キロでは、新幹線と在来線貨物列車が同じレールを走っているが、両者の速度の違いからダイヤ設定に制約があるうえに、上下線ですれ違うとき、新幹線の風圧で貨物列車のコンテナが損傷する恐れがある。そのため、営業時速320キロで走行できる新幹線を、青函トンネル区間では時速160キロに落として走行している。

これではとても飛行機に対抗できないということで、浮上したのが貨物新幹線構想だ。 貨物は専用の新幹線列車で輸送して在来線を廃止し、減速問題を解消するアイデアだ。

やはりパレット式で、E5系車両をベースに全10両が貨物専用車両となる。積載重量は1編成で70トン。ただ、1編成44億円とされる製造費用、積み替え施設の整備などに600億~1800億円の費用がかるとされ、財源のメドは立っていない。東北新幹線(仙台ー東京間)の過密ダイヤを考えると、走行区間は札幌-盛岡あるいは札幌-仙台になるだろう。このような条件でも運びたいという荷主がどれだけいるか不明だ。

新幹線の速度向上が悲願のJR北海道は貨物新幹線構想に前向きだが、JR東日本には今のところ連携の動きはない。

鉄道政策に詳しいある与党議員は、「駅内でのオペレーションは旅客会社にノウハウがあるが、荷物が増えてきたとき、駅から先の集配をどうするのか。東京発の荷物需要の開拓なども貨物会社が得意としており、一緒にやることで事業の最大化が図れるのではないか」と話す。

JR各社で思惑が交錯する新幹線物流。荷主はもちろん、消費者にとってメリットが大きな事業に成長することが期待される。

森 創一郎:東洋経済 記者
2830: 荷主研究者 2020/11/21(土)15:07 AAS
外部リンク[html]:www.agrinews.co.jp
2020年9/8(火) 8:09 日本農業新聞
行きはタマネギ 帰りは硫安肥料 貨物列車をフル活用 石北線維持へ試験 ホクレン

 ホクレンは今年からタマネギ列車の片荷運送をなくすため、札幌市など北海道の道央圏に荷物を積み下ろした後、北見市向けにほとんど空の状態で輸送されてきたJRコンテナに肥料を詰める実証実験を始めた。JAきたみらいに硫安肥料を送る。帰りの便も有効活用し、廃線の懸念が残る石北線の維持を目指す。

 8月中下旬から翌年の3、4月まで北見駅から道外にタマネギなど農作物を輸送するために石北線を走行する臨時貨物列車(北見─北旭川駅間)は、「タマネギ列車」の名称で親しまれる。同線はJR北海道が2016年に表明した、単独で維持困難な10路線13線区(うち既に2路線2線区は廃線)の一つだ。

 同列車は元々シーズン中に1日3往復走行していたが、「空コンテナ問題」などで採算が合わないことや列車の老朽化を理由にたびたび廃止が議論されてきた。11年8月には1日1往復に減少。現在は1回の走行で、11両が55個のコンテナ(1個5トン)を運んでいる。

 石北線は、日本最大のタマネギ生産地であるオホーツク圏のタマネギやジャガイモといった農産物などを道外に送り出すための物流の大動脈。仮に廃線となれば物流に深刻な影響を及ぼす。

 廃線を防ぐためホクレンは今年から、JAきたみらいに向けて、小麦などの初期生育を促すための追肥でよく使われる「硫安肥料」を、北見駅に戻る便に詰める試験運行を本格化している。

 同肥料はこれまで山口県で肥料などを作る宇部興産から釧路港までフェリーで運んだ後、トラックで150キロほど離れた訓子府町などの保管施設に輸送してきた。現在は5トンコンテナに同肥料を一つ500キロのフレコンで九つ詰める。

 ホクレンは1月にJR貨物などと協議し、宇部興産が負担する輸送費用をフェリーを使う場合と同じ水準まで抑えることに成功。今年の3月からJAきたみらいに年間2100トンほど送る同肥料のうち、およそ600トンをJRコンテナに換えて輸送している。

 JAきたみらいの生産資材グループは石北線がなくなると物流に大きな影響が出ることを強調。「コンテナへの詰め方など改善点は多いが、物流を守る上で注目すべき取り組みだ。今後の動向を注視しつつ、前向きに協力したい」と期待する。
2831: 荷主研究者 2020/11/21(土)21:16 AAS
外部リンク:www.hokkaido-np.co.jp
2020年11/04 19:43 北海道新聞
<論点・並行在来線-新幹線時代を前に>7危機管理 噴火時の迂回路 物流維持

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目名駅の手前で分岐して延びる待避線。レールは赤くさびついている

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 蘭越町にある目名駅は小さな駅だ。停車する列車は1日9本。1日平均乗車人数は7・6人しかいない。

■さびた待避線

 そんな駅の構内に長さおよそ300メートルに及ぶ立派な複線のレールが敷かれている。全体がさび、最近使われている形跡はない。

 このレール、単線が続くJR函館線小樽―長万部間で長さ200メートルの貨物列車がすれ違えるよう20年前につくられた。待避線と呼ばれる。

 2000年3月31日、洞爺湖の南にある有珠山が23年ぶりに噴火した。近くを通るJR室蘭線は不通になり、北海道と本州を結ぶ貨物の大動脈が寸断された。

 年度替わりの時期。大量の引っ越し荷物などが札幌や函館の貨物駅に滞留した。フェリーやトラックと共に、代替路になったのが長万部から山越えで小樽に向かうJR函館線(山線)。貨物便増便のため、目名駅では噴火18日後に待避線の工事が始まった。

■「幹線の使命」

 翌年、JR北海道が出した資料には「北海道の各地と函館を結ぶ唯一の鉄道路線となった山線は(中略)主要幹線としての使命を担うこととなった」と記されている。

 実際には噴火から1カ月ほどで室蘭線の運行は徐々に再開され、2カ月目の6月上旬には再び山線から貨物列車の姿が消えた。

 有珠山は周期的に噴火を繰り返している。次がいつなのか、どのくらいの規模なのかは誰も分からない。仮に山線を廃止し使えなくした場合、食糧基地の北海道と全国をつなぐ物流が滞るリスクとならないか。

 交通計画が専門の岸邦宏北大大学院准教授は「線区を残す切り札にはならない」とした上で「貨物の面から残すなら、新たな(費用負担の)仕組みが必要になる」と従来と異なるアプローチの必要性に言及する。

 危機時の迂回路(うかいろ)としての役割をどこまで重視するのかも、存廃論に欠かせぬ論点だ。(宇野沢晋一郎)=おわり=
2832: 荷主研究者 2020/12/05(土)12:19 AAS
外部リンク:www.nikkan.co.jp
2020/11/18 05:00 日刊工業新聞
JR貨物、“理想の駅”デザイン策定 参加型で20カ所対象

グランドデザイン実現の第1号となった東福山駅の総合事務所

 JR貨物は全国20の貨物駅・ターミナルを対象に、将来を見据えた駅の理想的なあり方「グランドデザイン」の策定を進める。現場の社員らが主体となって、駅スペースの有効活用策をまとめ、駅改修時の実現を目指す。鉄道貨物の使い勝手を高めるには、他の輸送モードとの結節点である駅・ターミナルの機能強化を進める必要がある。現場を知る社員のアイデアを重視するとともに、参加型として働きやすい貨物駅の環境づくりを狙う。

 現場発の駅改修プラン策定は2019年秋から一部の駅で先行していた。20年10月には第1号となる山陽線・東福山駅(広島県福山市)で、老朽化が進んでいた複数の事務所棟を統合した新総合事務所が完成した。事務所の集約で生み出した約1800平方メートルの敷地を、今後、駅機能と相乗効果のある収益施設に活用する考えだ。

 21年度には盛岡貨物ターミナル(盛岡市)でも、グランドデザインに基づいた事務所棟の集約に取り組む。

 策定対象の駅・ターミナルは、各支社が、老朽化によって建物や構内信号施設の改修時期が近づいている箇所をリストアップした。貨物取扱駅だけでなく機関区も含まれる。

 策定は支社や現場社員を中心に合宿形式で取り組む。現場で感じている通運事業者らのニーズや建物配置の無駄といった改善意見を集めて、駅構内図に落とし込む。その後、本社で実現に向けて原案を練り込んでいく。

 鉄道貨物はコンテナ輸送の拡大など、使われ方が変わる一方で、駅施設の多くが古くから変わっていない。配線見直しや低層建物の集約などでスペースを捻出。特積み事業者向けのトラックからコンテナへの貨物積み替え拠点や、エキナカ物流施設などに再開発することで、収益化およびグループの総合物流事業につなげたい考え。

(2020/11/18 05:00)
2833: 荷主研究者 2020/12/21(月)21:42 AAS
外部リンク:www.hokkaido-np.co.jp
2020年11/22 05:00 北海道新聞
第2青函トンネルに新案 産業協議会 上に自動運転車、下に貨物列車 関係者「集大成に近い」

画像リンク


 建設会社や商社など全国200の企業・団体でつくる日本プロジェクト産業協議会(JAPIC、東京)が、本州と道内を海底で結ぶ新たな第2青函トンネル構想をまとめた。「第2青函」を巡っては道内の研究会なども発表しており、今回が4案目。新たな案は自動運転車両と貨物列車が走行できるのが特長で、関係者からも「集大成に近い案」との声も上がっている。

 今月上旬に札幌市内で開かれたシンポジウムで発表した。年内にも赤羽一嘉国土交通相に提案する。

 トンネル名は「津軽海峡トンネル」で、最大の特長はトンネル内部を上下に分け、下部に貨物列車用の単線、上部に自動運転専用の2車線の道路を整備する。

 総工費7200億円。JAPICは「第2青函」として2017年に貨物列車用と自動運転車用道路の2本のトンネルを建設する案を発表しているが、今回は上部と下部に分けてトンネルを1本化し、前回案よりもコストや工期を抑えた。既存の青函トンネル東側の海底を想定。通行料は大型車1万8千円、普通車9千円で、32年で整備費用を回収できると試算する。

 JAPICの新案について、以前に自動車用の第2青函トンネル案を発表した道内の有識者らでつくる「第二青函多用途トンネル構想研究会」座長の石井吉春・北大大学院客員教授は「10~15年後を想定すれば、自動車の自動運転も可能で安全性は高まる。貨物列車専用だと経済効果も小さい。これまでの案の折衷案であり、現時点では最も可能性が高い」と評価する。

 第2青函を巡っては大手ゼネコンや民間コンサルタントらでつくる「鉄道路線強化検討会」も貨物列車用のトンネル案を発表している。

 青函トンネル内は現在、北海道新幹線と貨物列車が路線を共用しているため、新幹線のトンネル内の最高速度を160キロに制限している。抜本的な解決策として貨物列車用の第2青函トンネルをつくり、新幹線の高速走行が可能になれば観光面などでの経済効果が期待される。(徳永仁)
2834
(1): 荷主研究者 2020/12/21(月)22:08 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2020年11月24日 カーゴニュース 第4911号
【ズームアップ】JR貨物の新座(タ)「積替ステーション」

2020.11.24

 JR貨物(本社・東京都新宿区、真貝康一社長)が総合物流企業グループへの成長を図るための施策の一環として、今年7月に新座貨物ターミナル駅(埼玉県新座市)に開業した「積替ステーション」。駅構内で貨物を12ftコンテナに積替えできるようになることで、コンテナ専用車だけでなく、一般トラックによる持ち込み・持ち出しが可能になり、鉄道コンテナ利用の〝間口〟を広げる取り組みとして期待が高まっている。

1日最大35コンテナを積替え

 同社はこれまでにも、東京貨物ターミナル駅や熊本駅で同様の積替え機能を提供してきたが、今回の新座タでの開設を機に名称を「積替ステーション」に統一。今後は貨物駅機能の高度化施策の一環として全国の主要駅で設置を進めていく。

 新座タの積替ステーションは、屋根付きの上屋施設内に開設。天候に左右されずに、安全に積替え作業ができることが最大の特長だ。エリアは7つに区分されており、同時に最大7個の12ftコンテナの積替え作業が可能。利用時間帯は当初、①9:20~10:40②11:00~12:20③13:10~14:30④14:50~16:10の4回転を設定し、最大1日当たり28個の積替えが可能としていたが、利用運送事業者から夜間にも利用したいとの要望があったことから、9月末から新たに⑤17時~翌9:00の時間帯を新設し、計5回転・最大35個まで対応可能になった。①~④は当日の列車に積載可能だが、⑤は翌日の列車への積載となる。

 積替ステーションの予約受付けや駅構内でのコンテナ移送は、グループのジェイアール貨物・北関東ロジスティクスが担当。利用する際には、前日までに希望日や時間帯、コンテナ個数を利用運送事業者経由で予約する。利用者は予約した時間帯に一般トラックで貨物を持ち込み、割り当てられたエリアで積替え作業を行う。基本的には日曜日は休みだが、事前相談があれば対応は可能だという。

定期利用も始まり、徐々に浸透へ

 「7月のスタート当初はコロナ禍で思うような営業活動ができなかったこともあって利用は低調だったが、10月に入ってから徐々に利用が増えてきた」と語るのは新座タの安達光宏駅長。引越し荷物の利用が多いというが、ここにきてBtoB貨物の定期利用が始まるなど手応えを感じ始めている。ピークは引越しが繁忙期を迎える3月頃を想定しており、現在は周知期間と位置づけて施設使用料・移送料を大幅に割引く「お試しキャンペーン」を展開中。通常の利用料金は2500円(施設利用料2000円、コンテナ移送料500円)だが、11月までは移送料500円のみ、12~1月は1500円(施設使用料1000円、移送料500円)で利用が可能だ。

 また、大型トラックで積替えをしたいという要望があったことから、9月末から10t車での持ち込み・持ち出しも可能にした。利用する際は、7エリアのうち番号5~7の3スパンを使って積替え作業を行う。安達氏は「混雑状況によって対応できない場合もあるが、今後もお客様や利用運送事業者の要望を汲みながら柔軟な運用を心掛けたい」とする。

発着インバランスの解消にも

 今回、積替ステーションを開設した新座タは、国鉄時代の1973年に開業した武蔵野線の拠点駅であり、コンテナ取扱量は全国6位の100万7800t(19年度)を誇る。近隣に印刷・製本工場などが多く立地している関係から紙製品の取り扱いが多く、駅構内にはグループ会社である日本運輸倉庫が専用倉庫を構えている。ただ、同駅が抱えている課題のひとつが発着コンテナ数のインバランス。19年度実績でみると、発送29万7500tに対し到着が71万tと2倍以上の開きがある。「発送と到着が同レベルだとコンテナが滞留せずに、空コン回送が減り、効率化や駅収支の改善につながる。新座タの場合、発送コンテナ数を増やすことが大きな課題」(同)だと説明する。

 そのための施策のひとつが積替ステーションの開設でもある。「本社から積替ステーションの設置を進めていくという説明があった時、真っ先に手を挙げた。屋根のついた大きな上屋施設があったことも、当駅に開設が決まった大きな理由のひとつだと思う」(同)。積替ステーションに生まれ変わった場所は、もともとは利用運送事業者が資材置き場や駐車場代わりに使用していたが、趣旨を説明して移動に協力してもらったという。
2835
(1): 荷主研究者 2020/12/21(月)22:09 AAS
>>2834-2835 続き

駅構内の安全確保にも効果

 安達氏が新座タへの積替ステーションの開設にこだわった理由がもうひとつある。それは駅面積の狭さだ。新座タの敷地面積は東京ドーム約3個分となる約14万㎡あるが、コンテナ取扱量の多さに比べて広さは十分ではない。同駅のコンテナ留置個数は700~750個が適正とされているが、発着のインバランスもあり繁忙期の留置数は最大1800個に達することもあり、スペースを圧迫していた。利用運送事業者は繁忙期などに駅構内の空きスペースで積替え作業を行うこともあり、安全確保の面から課題となっていた。「積替ステーションの開設を機に、駅構内全体の作業スペースの見直しを図り、積替え作業が安全かつ天候に左右されないスペースで行えるようになったことは大きい」(同)と語る。

鉄道コンテナ利用の多様化へ

 新座タは関越自動車道の所沢ICや東京外環自動車へのアクセスも良く、周辺には大型物流施設の立地が進むなど、将来的な発送コンテナの増加が期待できる。鉄道コンテナ輸送には、緊締装置が付いたコンテナ専用トラックが必要だと考えられがちだが、一般トラックによる持ち込み・持ち出しという選択肢が広がったメリットは大きい。安達氏は「利用運送事業者の皆さんも、コンテナ専用車による集荷・配達に加え、積替ステーションの利用をベースにした一般トラックによる集配を使い分けることで、サービスの多様化を実現してほしい。我々も〝使いやすい鉄道コンテナ輸送〟〝使いやすいJR貨物〟を積極的にアピールしていきたい」と今後の利用拡大に期待を寄せている。

(2020年11月24日号)
2836: とはずがたり 2020/12/24(木)22:28 AAS
凸型機関車終点へ SLの「敵」、晩年も大仕事の60年
有料会員記事
外部リンク[html]:www.asahi.com
臼井昭仁
2020年12月24日 9時00分
 どこかの町の沿線で見かけた記憶はないだろうか。朱色で凸型のディーゼル機関車「DD51形」。1960年代の高度成長期に誕生し、蒸気機関車(SL)に取って代わり、北から南、地方の鉄路で客車も貨車も引っぱってきた。大半が引退し、唯一残っていた現役車両も来年春に退く。昭和から令和まで働き続け、晩年まで輝いた機関車に記者が同乗した。(臼井昭仁)

DD51形 軽油を燃料とするディーゼル機関車。朱色をベースにし運転台が中央にある「凸型」車体が特徴。運転台には前後二つの運転席がある。1962(昭和37)年から78(同53)年に約650両造られ、主に電化されていない路線を運行。寝台特急「北斗星」(上野―札幌)など数々の名車を引っ張った。

 エンジンがうなりを上げると、5畳ほどの運転台が小刻みに揺れる。煙突から吐く白い煙が見え、油のにおいが鼻をつく。冷え込みが本格化した師走のある日、名古屋近郊のJR貨物・稲沢駅(愛知県稲沢市)で回送中の51の運転台に同乗した。1973(昭和48)年製で走行距離は220万キロを超える。

 ブシュー、キーッガタン、ピー、グオングオン……。ブレーキを緩める音に線路との摩擦、汽笛、エンジンと様々な音が交差する。

 「速度がもっと上がればこんなもんじゃない。うるさくて無線も聞こえないぐらい」。案内役の主任運転士・今川由一さん(59)はそう説明した。

定期運用あと3両
 天井にはすすけた扇風機。自動車用のエアコンも改造して取り付けているが、「夏は暑いし、冬はすきま風が入る。乗り心地? そんなのわかるでしょ」と苦笑する。

 JR貨物が保有している現役の51は現在、稲沢の愛知機関区にある6両だけ。うち輸送で定期運用しているのは3両だ。稲沢から関西線・四日市駅(三重県四日市市)を1日3往復、名古屋貨物ターミナル駅(名古屋市)を1日1往復して、石油類や化学工業品、部品、食料を運んでいる。

DD51の「デビュー」時の評判は決していいものばかりではありませんでした。記事の後半では、次第にディーゼル機関車の主役となり、晩年に特別な役割を果たした場面を関係者の証言でふり返ります。

 51は来年3月のダイヤ改定で…
2837: とはずがたり 2020/12/24(木)22:29 AAS
あと3両か~。
2838: とはずがたり 2020/12/24(木)22:31 AAS
朝日新聞,急にマニアックな記事連発w

日本最古120歳超の貨車「奇跡のタンク」は生き残った
会員記事
外部リンク[html]:www.asahi.com
臼井昭仁
2020年12月1日 16時00分

【動画】日本最古とみられる鉄道の貨物タンク 貨物鉄道博物館へ=臼井昭仁撮影
写真・図版
軽貨車の上に仮置きにされているタンク。表面は塗装がはげて、さびた状態。溶接技術が普及する前の製造とあって、鋼板を接合するためリベットが打ち込まれている。後ろは1900年製の貨車=2020年11月12日午前11時20分、三重県いなべ市大安町、臼井昭仁撮影

 120年以上前に製造・輸入され、おそらくは日本に現存する最古の鉄道の貨物タンクが、9月に貨物鉄道博物館(三重県いなべ市)に引き取られた。修復に向け保管するタンクの隣には、120年前に製造された貨車が1両。博物館は「日本最古と2番目に古い二つの貨車がそろった」と、その縁に驚いている。

 タンクは長さ4・6メートル、直径1・9メートルと、現在の石油輸送のタンクよりかなり小さい。それでも重さは推定4トンある。表面は赤くさびているものの、目立った損傷はない。台車がないため、タンクよりは新しい、1930年代製造の軽貨車の上に仮置きをしている。

 もともと石川県七尾市の石油製品販売会社、共立商事の敷地に置かれていた。さびたこのタンクが「日本最古」と言われるようになったきっかけは、22年前にさかのぼる。

 一般社団法人・能登里海教育研究所(同県能登町)の主幹研究員・浦田慎(まこと)さん(46)は大学院生だった98年、廃線をたどっていてタンクを見つけた。

 寸法と形状を調べ、古い写真や…
2839: 荷主研究者 2020/12/27(日)20:03 AAS
外部リンク:www.sanyonews.jp
2020年12月01日 12時00分 山陽新聞
謎の線路
コラム|岡山鉄道雑記

赤い線が土を運んだ線路=5万分の1地形図「岡山南部(部分に加筆)」、地理調査所、1951年

かつてはこの景色どこかに線路があった。高架道路上の中央左に見える白い建物が岡山市立市民病院。そのすぐ左が北長瀬駅=岡山市北区日吉町付近

水道橋と並んで架かる、二輪車なら渡れる橋の上から南を見る。この景色の中、あるいは橋のあたりに鉄道橋があったはず=笹ヶ瀬川

トロッコはこの景色のどこかを走っていた=岡山市北区尾上

線路があったあたり。背後の山の麓から土が運び出された=岡山市北区尾上

赤い車の向こうが土を取っていたところ。線路とトロッコもこのあたりに残されていた=岡山市北区尾上

機関車を疎開させる線路が計画されたのがこの道沿い。写真左に「工」と彫られた用地界標が写っている。「工」は明治時代、鉄道を管轄した工部省の頭文字。国鉄からJRになったいまも続けている=岡山市東区宍甘

枕木と有刺鉄線に囲まれた一帯が機関車疎開予定地。山裾にも「工」の用地界標がある=岡山市東区宍甘

小西伸彦さん

 その線路は、地理調査所が1951(昭和26)年5月30日と1954(同29)年4月30日に発行した5万分の1地形図「岡山南部」に描かれている。国鉄線(日本国有鉄道の路線)のようだ。岡山駅の西南西3.2キロメートルあたりで山陽線から分かれている。分岐点は今、岡山ドームがあるあたりだろうか。謎の線路はしばらく西北西に向かい、笹ヶ瀬川の手前で北西に進路を変え、岡山市北区花尻の山裾で消えている。総延長約2キロメートル。駅を表す地図記号がないので、旅客鉄道ではなかったようだ。

 11月のある午後、1951年に発行された地形図と、現在の地図を持って北長瀬駅で下車した。北長瀬駅の開業は2005(平成17)年だから、1951年の地形図には載っていない。北口階段の少し北が分岐から200メートル地点で、線路は田んぼの中を走っていたはずだ。しかし、いまは住宅や工場などが建っている。新しい道路や新幹線の高架橋もできていて、1951年の地形図とはまったく様子が違う。線路跡の特定はまず困難だ。

 それでも、このあたりを線路が走っていたのではないか、と勝手に思い描きながら2時間ほどさまよった。そして線路消滅地点とおぼしき辻に着いたとき、幸運にも、当時を知る方からお話しを聞くことができた。「線路の上を走っていたのは、山から削り出した土を運ぶトロッコで、土は岡山操車場の造成現場に運ばれた。その場所は、岡山市北区尾上字向山から南町にかけてで、火薬庫もあった。跡地は住宅地になっている。運び出しが終わった後も、麓の線路とトロッコはそのまま残されていて、よくそこで遊んだ。1956(昭和31)年ごろのことだ」

 国鉄や片上鉄道の機関士だった方に、機関車を疎開させようとした場所にご案内いただいたことがある。山陽線東岡山駅の北北東約1.2キロメートル付近だ。第二次世界大戦末期の計画だったが、線路が敷かれ、機関車が疎開することはなかった。岡山市東区宍甘(しじかい)の往来神社から続く、車1台がどうにか通れる道を歩いて行くと、両側に「工」と彫られたコンクリートの用地界標が現れ始め、やがて枕木と有刺鉄線で囲まれた疎開計画地が目に飛び込んでくる。空から見れば、機関車を隠したことなどすぐにわかってしまうような気がするが、戦時中、運輸通信省あるいは運輸省は宍甘の道と土地を買い上げたのだ。

 1951年だから、いまから69年前に発行された地形図に、北長瀬で山陽線から分岐して尾上で消える線路の地図記号を見つけたとき、宍甘への機関車疎開計画を思い出した。しかし1951年は終戦から6年が過ぎている。もう一つの地形図が発行された1954年も、『経済白書』に「もはや戦後ではない」と記された2年前だ。戦後復興を遂げる日本で、鉄道輸送はふたたび活況を呈するようになっていた。操車場の拡幅造営と聞いて納得した。しかし、傾き始めた太陽に照らされた吉備の中山をながめながら、吉備線一宮駅に向かって歩いていたら、つぎの疑問が浮かんできた。ではなぜ尾上の山土に白羽の矢が立てられたのだろう。

     ◇

 小西伸彦(こにし・のぶひこ)専門は産業考古学と鉄道史学。「還暦を過ぎても産業遺産、特に鉄道と鉱山の遺産を見て喜ぶ、よく言えば研究鉄、ふつうに言えばただのもの好き」とは本人の弁。就実大学人文科学部総合歴史学科非常勤講師、産業遺産情報センター研究員、鉄道記念物評価選定委員、倉敷市文化財保護審議会委員、新修津山市史近現代編執筆者、産業遺産学会理事。著書に「鉄道遺産を歩く 岡山の国有鉄道」「みまさか鉄道ものがたり」(ともに吉備人出版)など。1958年総社市生まれ。香川大経済学部卒。
2840: 荷主研究者 2020/12/27(日)22:27 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2020年12月15日 カーゴニュース 第4917号
JR貨物、「東京レールゲートEAST」着工

2020.12.15

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、真貝康一社長)は10日、東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)構内でマルチテナント型物流施設「東京レールゲートEAST」を着工し、同日関係者などが参加して起工式を執り行った。同施設は延床面積17万㎡超で、東京23区内にある物流施設では最大規模。貨物駅構内にあり、東京港や羽田空港にも至近な陸・海・空の結節点という絶好の立地条件を活かし、幅広い業種に向けテナント誘致を進める。三井不動産が事業パートナーとして参画することで、同社の物流不動産開発のノウハウを活かしてリーシング活動を強化していく。竣工は2022年8月の予定。

BCP・環境面を強化、冷凍・冷蔵ニーズにも対応

 東京レールゲートEAST(完成予想図)は敷地面積7万6493㎡、地上5階建て・延床面積17万4404㎡。ダブルランプウェイ方式で、各階への直接乗り入れが可能。ワンフロアの面積が約2万9040㎡と広大なスペース提供が可能な一方、最少約2300㎡から賃貸可能で、小規模の賃貸ニーズにもフレキシブルに対応する。

 最大の特長はBCP・環境対応で、建物は免震構造を採用したほか、ハザードマップで安全とされる高さからさらに1m嵩上げすることで防潮浸水対策に万全を期している。また、施設内に8000ℓの燃料タンクや最大72時間の電力供給ができる非常用発電設備を備えた。環境面では、倉庫内照明点灯の自動化や屋上緑化、雨水利用システムなどを採用し、竣工時にCASBEE認証でAランクを取得する計画。このほか、テナント従業員向けに多数収容可能なカフェテリアも設ける。

 幅広いテナントニーズにも対応するため、近年需要が高まっている冷凍・冷蔵ニーズにも対応。施設内にマイナス20℃の冷凍や5℃に対応できる機能を備える計画。

「あらゆる面でナンバーワンの物件」

 起工式終了後に、真貝社長と三井不動産の三木孝行・常務執行役員ロジスティクス本部長が会見。真貝社長は「貨物鉄道の最大の特性は環境優位性と労働生産性の高さであり、その価値を物流の価値向上につなげていきたい」と述べたほか、「今年2月に稼働した隣接の東京レールゲートWESTは満床となった。22年5月には札幌貨物ターミナル駅構内にDPL札幌レールゲートも竣工する。物流施設と鉄道輸送をシームレスにつなぐことで、JR貨物グループが目指す総合物流企業グループを実現していきたい」と語った。

 また、三木常務は東京レールゲートEASTについて「日本における物流施設のナンバーワンだと思う。立地やグレード、BCPや環境への配慮などあらゆる観点から見て最高の物件になると思っている」と語り、「竣工時に満床稼働になるようリーシング活動に注力していく」と意欲を見せた。現時点での引き合いについては「まだ、正式な活動を開始していないが、すでに日用品やEC事業者などからの問い合わせが来ている」ことを明らかにした。

(2020年12月15日号)
2841: とはずがたり 2020/12/30(水)11:19 AAS
もう普通にEF210が補機してるのか。

ギシギシ……日本最大級の急勾配で貨物列車を後ろから押す「補機」EF210に乗ってきた――2020 BEST5
広島貨物ターミナルー西条駅“セノハチ”貨物列車添乗ルポ #1
長田 昭二2020/12/26
genre : ビジネス, 社会, 企業, 旅
外部リンク:bunshun.jp
2842: とはずがたり 2020/12/30(水)17:59 AAS
行きはタマネギ 帰りは硫安肥料 貨物列車をフル活用 石北線維持へ試験 ホクレン
外部リンク[html]:www.agrinews.co.jp
2020年09月08日

 ホクレンは今年からタマネギ列車の片荷運送をなくすため、札幌市など北海道の道央圏に荷物を積み下ろした後、北見市向けにほとんど空の状態で輸送されてきたJRコンテナに肥料を詰める実証実験を始めた。JAきたみらいに硫安肥料を送る。帰りの便も有効活用し、廃線の懸念が残る石北線の維持を目指す。

 8月中下旬から翌年の3、4月まで北見駅から道外にタマネギなど農作物を輸送するために石北線を走行する臨時貨物列車(北見─北旭川駅間)は、「タマネギ列車」の名称で親しまれる。同線はJR北海道が2016年に表明した、単独で維持困難な10路線13線区(うち既に2路線2線区は廃線)の一つだ。

 同列車は元々シーズン中に1日3往復走行していたが、「空コンテナ問題」などで採算が合わないことや列車の老朽化を理由にたびたび廃止が議論されてきた。11年8月には1日1往復に減少。現在は1回の走行で、11両が55個のコンテナ(1個5トン)を運んでいる。

 石北線は、日本最大のタマネギ生産地であるオホーツク圏のタマネギやジャガイモといった農産物などを道外に送り出すための物流の大動脈。仮に廃線となれば物流に深刻な影響を及ぼす。

 廃線を防ぐためホクレンは今年から、JAきたみらいに向けて、小麦などの初期生育を促すための追肥でよく使われる「硫安肥料」を、北見駅に戻る便に詰める試験運行を本格化している。

 同肥料はこれまで山口県で肥料などを作る宇部興産から釧路港までフェリーで運んだ後、トラックで150キロほど離れた訓子府町などの保管施設に輸送してきた。現在は5トンコンテナに同肥料を一つ500キロのフレコンで九つ詰める。

 ホクレンは1月にJR貨物などと協議し、宇部興産が負担する輸送費用をフェリーを使う場合と同じ水準まで抑えることに成功。今年の3月からJAきたみらいに年間2100トンほど送る同肥料のうち、およそ600トンをJRコンテナに換えて輸送している。

 JAきたみらいの生産資材グループは石北線がなくなると物流に大きな影響が出ることを強調。「コンテナへの詰め方など改善点は多いが、物流を守る上で注目すべき取り組みだ。今後の動向を注視しつつ、前向きに協力したい」と期待する。
2843: 荷主研究者 2021/01/02(土)18:32 AAS
外部リンク:www.nikkei.com
2020年12月22日 13:52 日本経済新聞
花王とライオン、共同で往復輸送
2844: 荷主研究者 2021/01/02(土)18:55 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2020年12月24日 カーゴニュース 第4920号
JR貨物/ダイヤ改正、特積み向け専用列車を3本新設

2020.12.24

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、真貝康一社長)は18日、来年3月13日から実施するダイヤ改正の概要を発表した。新しい生活様式の浸透に伴うeコマース需要の高まりなどを受け、特積み事業者向けの専用コンテナ列車を3本(3往復)新設する。これにより、専用列車の運行は既存列車を含め10本まで拡大することになる。

 新設される3本の専用列車は、安治川口~盛岡タ(20両編成・輸送力100個=12ftコンテナ換算)、名古屋タ~福岡タ(24両編成・輸送力120個=同、一般貨物も一部積載)、東京タ~東福山(20両編成・輸送力100個=同、一般貨物も一部積載)で、いずれも特積トラック事業者が幹線運行で往復利用する。

 また、利用者から要望が強い区間で輸送力を増強する。具体的には、宇都宮タ発・福岡タ行きの列車の姫路貨物発・福岡タまでの区間、鹿児島タ発・名古屋タ行きの列車の姫路貨物発・名古屋タまでの区間、吹田タ発・札幌タ行きの列車の東青森発・札幌タまでの区間でそれぞれ12ftコンテナ5個分の輸送力を増強する。

 さらに、広島タ駅で31ftコンテナの取扱個数を拡大するほか、一部コンテナ列車の運転時刻を夜間から昼間帯に変更する。

 今回のダイヤ改正で、1日当たりのコンテナ輸送力は現行の2万1129個(12ftコンテナ換算)から2万939個に若干減るものの、「輸送力の大枠はほとんど変わらない」(吉澤淳・取締役兼常務執行役員鉄道ロジスティクス本部長)という。また、1日当たりの列車本数は、コンテナ列車が現行の353本から349本で4本減、車扱列車が現行の80本から75本で5本減となる。

今年度はコンテナの新製を見送り

 2020年度の機関車・フォークリフトへの投資では、機関車18両・フォークリフト99台を新製する。機関車はEF210形式(高速・重けん引用)を11両、駅構内入換作業用のHD300形式を1両、DD200形式(本線用および入換用)を6両製造する。ほとんどが更新用で、投資額は約63億円。

 また、フォークリフトでは12ft用を88台、20ft用を3台、31ft・40ft用のトップリフターを8台新製する。

 なお、今年度はコンテナの新製は見送った。吉澤氏は会見の中で「コンテナの老朽度合いや輸送需要との兼ね合いの中で、今期は新製しなくても対応が可能だと判断した」と述べた。21年度については4600個程度の新製を計画している。

(2020年12月24日号)
2845: 荷主研究者 2021/02/04(木)22:39 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2021年1月7日 カーゴニュース 第4921号
国交省、JR貨物に今後3年間で138億円支援

2021.01.07

 国土交通省は12月25日、JR3社(北海道、四国、貨物)の経営自立に向けた支援を来年度以降も継続・拡充すると発表した。これまで10年間続けてきた支援の枠組みが今年度で終了することを受け、新型コロナによる影響など各社の置かれた状況を踏まえ、支援を継続・拡充する。今月中にも召集される通常国会に、旧国鉄長期債務処理法(日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律)の改正案を提出する予定。

 支援策の概要は、JR3社に対する支援期限を2030年度まで10年間延長する。また、各社の中期経営計画期間内における支援として、JR貨物に対し23年度までの3年間で総額138億円を支援する。JR北海道に対しては23年度までに1302億円、JR四国へは25年度までに1025億円を支援する。

 このうちJR貨物に対しては、設備投資等についての無利子貸付を新規に創設するほか、廃線跡地などの不要土地について鉄道・運輸機構による引き取りなどを行う。また、JR北海道に対しては、貨物走行線区における貨物列車の運行に必要な設備投資等の支援、青函トンネルに係る修繕等の支援などを実施する。

 今回の措置を受けて、JR貨物は「多大なるご尽力を賜りました国土交通省をはじめとする関係機関等の皆さまに厚く御礼申し上げます」とした上で、今回の支援策を有効に活用することで「全国をつなぐ幹線物流鉄道ネットワークの強靭化と貨物駅の物流結節点機能の向上を図り、鉄道を基軸としたサプライチェーン構築による物流生産性向上を実現し、確固たる事業基盤を構築するとともに、グリーン社会の実現・持続可能な社会の形成に貢献して参る所存です」としている。

(21年1月7日号)
2846: 荷主研究者 2021/02/04(木)22:55 AAS
外部リンク:www.nikkan.co.jp
2021/1/11 05:00 日刊工業新聞
JR貨物、輸送強靱化 総合物流事業を推進

 JR貨物は総合物流事業の推進と不動産事業の拡大をメーンに、2030年度を目標年次とするグループ長期ビジョンを発表した。21年度からの10年間で4020億円の投資規模を設定。労働力不足や電子商取引(EC)市場の成長といった社会環境の変化に対応しつつ、多少の経済変動や自然災害にも左右されない安定的な収益基盤の構築を目指す。

 総合物流事業の推進では、災害が多発化・激甚化する中で幹線物流を担う鉄道ネットワークの強靱(きょうじん)化を進め、貨物駅における他輸送モードとの結節点機能の向上を図る。

 営業面は定期貸し切り列車「ブロックトレイン」の販売を強化。1編成まるごと定温コンテナを積載する列車も構想する。貨物駅の高度利用を加速し、駅ナカ物流施設の展開や自動運転などの新技術でスマート貨物ターミナルの実現を目指す。

 8日都内で会見した真貝康一社長は「グループの総合力を生かしソリューションをコーディネートする」と、総合物流企業への進化に意欲を示した。

(2021/1/11 05:00)
2847
(1): 荷主研究者 2021/02/04(木)23:21 AAS
外部リンク:cargo-news.co.jp
2021年1月14日 カーゴニュース 第4923号
JR貨物、30年度までのグループ長期ビジョン発表

2021.01.14

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、真貝康一社長)は8日、同社グループの今後10年間のあるべき姿を打ち出した「JR貨物グループ長期ビジョン2030」を発表した。現在進行中の中期経営計画(JR貨物グループ中期経営計画2023)の延長線として長期計画を示したもので、鉄道を基軸とした総合物流企業グループとして社会価値向上に貢献する姿勢を明確にした。新たな輸送サービスでは、ブロックトレインや定温貨物列車を新設する方針を明らかにしたほか、JR旅客会社との連携による「貨物新幹線」の実現に取り組む考えも示した。収益面では、現中計で掲げる「連結経常利益140億円以上」を安定的に維持できる収益基盤を構築し、完全民営化への道筋をつける考え。

鉄道を通じて社会価値向上に貢献へ

 長期ビジョンではまず、大方針として「鉄道を基軸とした総合物流企業グループとして、最適なソリューションを提供し社会価値向上に貢献する」ことを掲げ、グループが社会に提供する価値として「物流生産性の向上」「安全・安心な物流サービス」「グリーン社会の実現」「地域の活性化」の4点を示した。

 また、グループが30年度に目指す姿として、総合物流事業では「鉄道を基軸としたサプライチェーンの構築による物流生産性・付加価値向上を実現」、不動産事業では「地域社会・経済の活性化に貢献し、総合物流事業とのさらなるシナジー効果を創出」の2点を挙げた。

 総合物流事業の推進では、鉄道機能にとどまらない他の輸送モードとの連携を含めたソリューションの提供を目指すコーディネート機能を強化。また、大型物流施設「レールゲート」の開発や積替ステーションの設置などを通じ、貨物駅の高度利用による物流結節点機能の強化をさらに推し進める。

 さらに、貨物駅の効率化や省力化などに資する新技術の導入にも注力し、仙台貨物ターミナル駅の移転に合わせ「スマート貨物ターミナル」に実現を図る。このほか、安全性の向上や災害対応力の強化などを通じて、幹線鉄道としての鉄道事業基盤の強靭化を進めていく。

社会・経済の変化に対応し、新たな輸送サービスを

 新たな輸送サービスでは、輸送力をブロック(区画)売りし、列車1編成を貸し切ったり、複数の顧客の荷物を混載する「ブロックトレイン」に加え、「定温貨物列車」の新設を打ち出した。eコマースの拡大による宅配便の増加や、食品・医薬品・精密機器などの温度管理が必要な貨物の旺盛なニーズに応えるもので、大量・中長距離・定時性という貨物鉄道の強みを活かしつつ、貨物駅での保管機能などを組み合わせながら商品力を高めていく考え。

 また、JR旅客会社との連携などを通じ、新幹線で貨物を運ぶ「貨物新幹線」の検討を進め、期間中に実現したい考えを示した。

10年で4000億円投資、収益基盤確立で完全民営化へ

 設備投資では、21~30年度の10年間で年平均400億円、総額4020億円を充てる考え。内訳は成長・戦略投資が1770億円、維持・更新投資が2250億円で、成長・戦略投資ではブロックトレインや定温貨物列車の新設、レールゲートの開発、駅機能の高度化、新技術の導入などを項目に挙げた。

 収益基盤については、多少の経済変動や自然災害が起きても、連結経常利益140億円以上を安定的に維持できる体制を構築することを目指し、国鉄改革時の目標である完全民営化を実現につなげていく。
2848
(1): 荷主研究者 2021/02/04(木)23:22 AAS
>>2847-2848 続き

真貝社長「10年単位での長期的視野が必要」

 8日に本社内で会見した真貝社長は、長期ビジョン策定の目的について「現在、中期経営計画が進行中だが、さらにその先を見通してグループとして目指す姿、あるべき姿を明確にした。内容的には中計の延長線上にあり、すでに着手したり実現しているものもある。鉄道を基軸として総合物流企業グループを目指すという基本路線は変わらない」と述べた。

 また、このタイミングでの発表になったことについて、「経済・社会環境が大きく変化している中で、中計での5年タームによる計画に加えて、10年スパンでの長期的視野が必要だとの認識で策定を進めていた」とした上で、「そこに、国鉄長期債務処理法の改正による経営自立に向けた支援措置の拡充というタイミングが重なり、今回の発表につながった」と説明した。

 長期ビジョンに線路使用料など同社の経営の根幹となるスキームについての言及がない点については「今後10年の間に基本スキームについての議論は当然出てくるだろうが、当社のスタンスとしては、あくまで現状のスキームを前提として経営を考えている」との立場を示した。株式上場など完全民営化の時期については「国鉄改革時に約束した使命であり、実現に向けて努力するが、具体的な時期については時期尚早だ。実現に向けて安定的な収益体制の確立を追求していく」と表明した。

(2020年1月14日号)
2849: 荷主研究者 2021/02/13(土)21:49 AAS
外部リンク[php]:www.chugoku-np.co.jp
2021/1/14 13:00 中国新聞
福通、乾汽船と提携 物流事業の効率化・生産性アップ目指す

 福山通運(福山市)は13日、海運、倉庫業などの乾汽船(東京)と業務提携したと発表した。ドライバー不足などの課題がある中、福通の全国の拠点網と乾汽船のノウハウを生かし、物流事業の効率化や生産性アップを目指す。

 両社は今後5年間をめどに国内の物流事業の効率化を図り、新規事業を模索する。乾汽船はITを使い、荷主と運送事業者を結び付ける方法を研究してきた。福通はこのノウハウを全国に展開。効率的な配送に加え、荷主の開拓も図る。具体的な協業の内容は今後協議する。

 福通は人手不足の中、荷台を連結した大型トラックや専用貨物列車の運行、トラック運転手のベースアップなどに取り組んできた。福通は「輸送効率の改善や働きやすい環境づくりに生かす」と説明する。

 乾汽船は1904年の創業で海運や倉庫業、貨物運送などを手掛ける。2020年3月期の売上高は217億8700万円、純利益は8千万円。(榎本直樹)
2850: 荷主研究者 2021/02/13(土)22:01 AAS
外部リンク:www.yomiuri.co.jp
2021/01/16 06:49 読売新聞
北海道のジャガイモ、本州の大雪で送れず…コンテナ山積み

 本州の日本海側を襲った記録的な大雪は、北海道内を発着する貨物列車にも影響を与えている。貨物列車が運行できない状態が続いたため、輸送に大幅な遅延が生じている。

大量のコンテナが留め置かれている札幌貨物ターミナル駅(15日、札幌市白石区で)

 JR貨物によると、青森県の津軽線で除雪が追いつかない事態となり、今月7日以降、北海道―本州間で貨物列車が運行できない状況が続いていた。15日早朝から運行を再開したが、宅配物や雑誌、自動車部品などを中心に輸送に遅れが出ているという。北海道から本州へ送るジャガイモやタマネギなどの農産物も道内で長くとどまっていたため、本州の一部の地域では価格が上昇している。

 貨物のコンテナは、本州側は青森県の八戸貨物駅構内、道内は札幌市白石区の札幌貨物ターミナル駅構内に留め置かれていた。札幌貨物ターミナル駅に滞留したコンテナは一時、2000個以上に上った。JR貨物は、急を要する貨物についてはトラックに積み替えて運ぶ対応を取っている。

 また、コンテナ置き場は屋外にあるため、長期間保管すると貨物が凍る可能性がある。JR貨物は、農産物を農協の保管施設に送り返すなどして対応にあたっている。

 運行再開を受け、JR貨物は、本来、本数を減らしている土日も増便してコンテナを輸送し、遅延に対応する計画だ。担当者は「週末にフル稼働で輸送し、来週にはコンテナの滞留を解消できるようにしたい」としている。
2851: 荷主研究者 2021/02/13(土)22:18 AAS
外部リンク:www.nikkei.com
2021年1月20日 1:00 日本経済新聞
JR貨物社長の期待と懸念、「第2青函」具体化後押し
2852: 荷主研究者 2021/02/13(土)22:29 AAS
外部リンク:www.nikkei.com
2021年1月22日 15:00 日本経済新聞
空気より貨物、北海道新幹線「貨客混載」の熱量不足
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