【21XX年】エクスマキナ22TRPG [無断転載禁止]©2ch.net

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8: 創る名無しに見る名無し [sage] 2017/05/17(水) 20:03:55.79 ID:WAAH8kyp

名前：北楽　紫門（ほくらく　しもん）
コードネーム等：ロストプラトゥーン沼
年齢：３７
性別：男
身長：１０センチ
体重：１．２キロ
スリーサイズ：引き締まっている
種族：小型工作人型ロボット
職業：無職無所属
性格：厭世的かつ好戦的
主兵装：生体兵器スライム
副兵装：
防具：探知特化型センサー
特技・秘儀：潜入破壊工作
所持品：部隊のボディーパーツ
容姿の特徴・風貌：１８０センチではあるが横幅と縦幅故に数値以上に巨大に見える。
右手には頑丈なアタッシュケースを持っている。
全身を覆うポンチョにフードを眼深に被っており、その表情をうかがうことはできない。
しかしたとえフードをとっても表情を見ることはできないだろう。
なぜならばそれは巨大な人型のスライムなのだから。
本体はそのスライムの中を自在に遊泳し操る１０センチほどのロボット。
６/１００スケールの人型ロボットでは表面は耐酸性コーティングされた鏡面装甲。
頭部に表情はなく大きなモノアイが光っている。
　
簡単なキャラ解説：
小型人型ロボットに意識を同調させ操作し潜入破壊工作を行う無人工作兵器であった。
北楽紫門をはじめとして、操縦者は基地の特殊装置で操作をしていた。
が、潜入作戦中に基地が爆発し、跡形もなく消し飛ぶ。
当然操縦中のパイロットたちも全員死亡。
操縦者を失った無人人型兵器も機能を停止するはずであった。
しかし、無人人型兵器に繋がっていたパイロットの意識はＡＩに取り残され、肉体を失った今も活動を続ける。

この事態にパイロットたちは自問を始める。
果たして自分はいま生きているといえるのであろうか？
電子的に意識が無人工作兵器にコピーされているだけで、それがいつ剥離するかもわからない恐怖。
事実突如として糸の切れた人形のように動かなくなる部隊員たち。

また、独立した秘密工作部隊であり、基地が破壊され戻る場所もない。
メンテナンスを受けられない状態で故障すれば回復の見込みもなし。
そんな過酷な状況の中、一人、また一人と部隊は減っていく。
最後の一人となった北楽紫門は自問を繰り返す。
自分は人間なのか？生きていると言えるのか？いつまでこの意識と機体は保つのか。
　
ただひとつわかるのは、戦っている時だけは自分を自分として感じられる。
部隊も軍も失った北楽紫門は戦場でただ一人闘い続ける。

【生体兵器スライムについて】
元は１ミリに満たないアメーバ状の生物であるが、特殊容器から出されると爆発で気に増殖する
その増殖方法は同化
強酸性の体液であらゆるものを腐食させ溶かし、同化していく。
スライムに侵された機器は内部を溶かされ破壊しつくされる。
そしてスライムは危機からあふれ出て周囲のあらゆるものを同化させようと襲うのだ
焼却にて消滅させることができるが、相応の炎量が必要で、侵された機器、生物の救出はまず不可能。

当然国際条約で使用は禁止されている。
故に、特殊電磁波でスライムの使役を可能とした事は極秘事項であり、部隊も非公式のものとなっている。
そういったことから基地の爆破は敵による攻撃なのか、味方による抹消なのか判断はつかぬまま敗戦という形で終戦を迎えた。

部隊及びスライムについて一般の認知度は限りなく０に近い
一部の軍部の者も真偽不明の噂程度の知識しかない

http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1494864385/8

12: 創る名無しに見る名無し [sage] 2017/05/19(金) 22:49:50.91 ID:0ieOePwr

名前：北楽　紫門（ほくらく　しもん）
コードネーム等：少佐
年齢：６８
性別：男
身長：１４０
体重：１３５
スリーサイズ：７０−６５−７５
種族：サイボーグ
職業：関東・茨城方面軍
性格：自信過剰・機械化至上主義
主兵装：磁極式レールガン
副兵装：左腕超振動システム
防具：磁界発生装置
特技・秘儀：磁界殻展開
所持品：携帯式バッテリー
容姿の特徴・風貌：
脳を含め完全機械化したサイボーグ
被弾面積を少なくするため搭載用量的に許される限りである１４０センチと小柄なボディー
背中から突き出た四対の黒い支柱は磁界を発生させる装置である。
左腕が不自然に太く、右に比べて３倍の太さとなっている。
頭部は被弾し ても弾と衝撃を逃がすように流線形のヘルメット状態で、目の部分に捕捉筋が入っている程度。
表情などは戦闘に不要な出力装置と廃されている

簡単なキャラ解説：
「血肉と死がなくして何が戦争か」が口癖だった老兵士。
生涯現役、前線を貫き、強化装甲を身にっつけて常に最前線に立っていた。
そんな彼も作戦中に瀕死の重傷を負い、今わの際に秘めていた思いを打ち上げ、その願いは叶えられた。
　
サイボーグとして復活した北楽紫門はもはや血肉と死の踊る戦場を求めた老兵士ではなくなっていた。
歴戦の経験と人を越える機能を有する肉体を併せ持ち、老いから解放されたのだ。
更なる戦いを、そしてそれに応えられる機会の体に酔いしれ、いつしか人は機械へと段階を進むべきという思想を持ち始めるに至るのに時間はかからなかった。
人間を不完全な生物よ呼び、トキワのような肉体部分を残す機会人間を半端者と云い完全機械化を勧めるの だ。

体の大部分を占めているのが磁界発生装置
強力な磁場を作り出すことにより飛行可能。
障壁としても使えると同時に、専用の磁界式レールガンは棒状の金属であれば弾を選ばず強力な武器となる。
左手は超振動によりあらゆるものを粉砕する鉾であり、銃弾程度ならば簡単にはじく盾でもある。
しかしあまりにも強力な振動ゆえに、振動自体は掌部分だけであるが、その振動中和の為に巨大な左腕になってしまった。
ただしどの兵装もエネルギー消費が激しく、長期的な戦闘は望めない。
予備バッテリーは完全に戦線離脱用として携帯されている。

http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1494864385/12

17: 北楽　紫門 ◆9qvf69jpDM  [sage] 2017/05/21(日) 00:02:14.24 ID:HTNrDB+I

生まれは決して治安のよい場所ではなく、そして間違っても裕福ではなかった。
クスリと暴力で藁のように無意味に死んでいく大人たちを見て、意味ある生を、そして死を迎えようと誓った幼少期。
この原体験がなければ周囲の大人と同じように、暴力を撒き散らしそしてただ無意味に死んでいっただろう。
体格もよく力もあり１４歳の時に年齢をごまかして軍に入隊。
以降半世紀以上軍に籍を置き、様々な戦場を駆け巡り、作戦に従事してきた。
戦争の様相も様変わりし、歩兵は強化装甲兵に、そして機械人間にと移り変わっていった。
その流れに乗るには北楽紫門は既に年を取り過ぎていたのだ。

強化装甲を身にまとい爆炎と血煙の上がる戦場をかける。
周 囲が続々と機械化されていく中において、性能差を経験と技術で覆し続けてきた。
司令部に入ることなく、生涯現役最前線と決め一兵士として戦うのは軍人の矜持でもあった。

しかし、寄る年波には勝てず。
イメージに体がついてこない。
体力の衰え、判断力の低下、精度の劣化……拭えようのない老化による戦闘力の低下に苦しみならが、ついには最期の時を迎えるのであった。
　
激しい戦闘の末、致命傷を負った北楽紫門には後悔の念しか残っていなかった。
本来の自分ならばこんな傷負わなかった。
まだまだ戦える……戦いたい、と！

「血肉と死がなくして何が戦争か」そう云い捨て機械化を断り続けてきた北楽紫門はついに人の体を捨てたのだ。
更なる戦争の為に。
更なる戦いの為に 。
老体という事もあり、再生可能な肉体部分はなく、脳を含めた全てを機械化したサイボーグとして。
強襲用機動歩兵の試験機の一つの体を得た北楽紫門は文字通り生まれ変わったのだ。

＊＊＊＊＊充電完了＊＊＊起動準備完了＊＊＊＊＊
電子音とともに専用シートに接続されていた部分が取り外され、北楽紫門は起き上がる。
「ふぅ〜よっし！今日も体が軽い！」
一つ軽くジャンプをしてから歩き出す。
老いた肉体に縛られていたいた反動で、体の駆動を確かめずにはいられないのだ。
部屋を出ながら駐屯地情報部から送られてくる状況データを確認。

【モール５０５にて武装集団をトキワ曹長が鎮圧戦闘中】
「……ふむ、あの半端者がまた遊んでおるのか……ふひひひ……磁界 殻展開！」
言葉と共に背中の四つの突起が伸び、３０ｃｍほどの支柱となって広がる。
この支柱こそが試験機である北楽紫門の体の核とも言える磁界発生装置である。
強力な磁場が形成され、地磁気と反発して音もなくその体を宙に浮かび上がらせる。
　
北楽紫門の生前の階級は少佐。
現在もそのまま少佐と呼ばれることも多いが、実際の階級は少々特殊なものとなる。
実験機故に、データ取得という名目で軍機構にそれほど縛られることなく、ある程度な事由が許されているのだ。
であるからして、こうして思いつくままに駐屯地から飛び出し、モール５５へと向かう事にも躊躇がない。

というのは軍務上の理由。
だがそれ以上に北楽紫門の性格が由来するところが大きい。
【精 神は肉体の奴隷に過ぎない】とは中世の哲学者の言葉であるが、人間の精神年齢は年齢や経験だけでなく肉体によって大きく影響されるのだ。
すなわち、精神の円熟は生命体としての期待される残り寿命に影響される、というのだ。
実年齢６８歳という老齢である北楽紫門だが、機械の体を持つことで精神的に大きな変調……それは若返りといっても良いのかもしれない。
よく言えば柔軟性と瞬発力に富む、悪く言えば思慮が浅く唐突でるといえる。

まだ研究の余地が大きいが、今の北楽紫門は長き経験と強力に体を持ちながら精神は少年のような状態となっているのだ。
そんな北楽紫門がどのような戦いを繰り広げるのか、数分後、モール５５にて明らかになるであろう。

http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1494864385/17

21: 常葉 ◆R1wVu4Jk6E  [sage] 2017/05/25(木) 13:56:05.46 ID:hvlEu6bm

光子力光線、光子力光線、光子力光線…

常葉がサンマブレードを一振りする度に、鋭い一撃がタムロする武装団へと浴びせられる。
数は結構なものだ。機銃付きのバイクが一撃ごとに吹き飛ばされる。
乗っている者の生死は不明だが、恐らく一撃ごとに戦闘不能。

デウス・エクス・マキナ――いつの時代に言われた言葉、
機械より創造されし神。２０世紀では夢物語に過ぎなかったが、
核戦争を経て、今や機械こそが創造神という概念に取って変わろうとしている。

「くそっ、あの駐屯地の女、厄介だぜ、そろそろアレを出すか…」

数人の死者を出し、いよいよモールの武装団は徐々に引き上げていった。

常葉はというと、時折モールの複雑な建物から繰り出されるオートマチックRPGによる攻撃に対して
ジャマーやその優れた機動力で全て回避していた。
しかし、敵の無造作な銃撃や掃討移動中に発射されるガンカメラからの攻撃は受け、
それなりの負傷をしていた。
装甲部分については全身を覆う光子力と対徹甲防御によってほぼかすり傷（金属に対して）だが、
一部の弾丸は皮膚にあたる部分に食い込み、そこからは血が溢れていた。
銃弾は7.62mmのものが主流だ。

殺人用のアサルト・ライフル（5.56mmが多い）に比べこちらは装甲車などなら破壊できる攻撃力を持つが、
常葉にとってはそれほど変わりはない。
銃弾はまず光子力によって速度が相殺され、その後強化された皮膚へとめり込んでいく。
しかし金属化して鍛え上げられた皮膚組織・筋肉により貫通することはまず無い。
再生能力も高い。普段からダメージ慣れしている常葉にとって、患部の痛みもまた、快感の一つだった。
むしろ「戦闘に出る以上、負傷しなくては戦闘した気がしない」という考えすら持っている。
と、ボン、と胸部上の装甲が吹き飛ぶ。どうやら射撃角度が胸部の盛り上がりと頚部の凹みの間に入り、
丁度弾の破壊力を増していたらしい。リアクティブアーマーの一部が爆発して吹き飛び、胸元の一部が露になる。
射撃位置ははっきりしている。ジェットブーツで移動しつつ斜め上を観測していると、潜んでいる敵が見つかった。

「…スティッチ！」

常葉は発見していない振りをして、右足のリモコンで「スティッチ」を操作する。
スティッチは高速で常葉を追尾しながら、砲の角度を上げ、無反動砲を発射する。

ギャアア！！　
恐らく一人ではなく、数人が潜んでいたのだろう。モールの一角が憐れな死体で満ちた。
それでも赤外線レーダーによれば多くの人間がここに留まっているのがわかる。

http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1494864385/21

23: 常葉 ◆R1wVu4Jk6E  [sage] 2017/05/25(木) 13:57:29.95 ID:hvlEu6bm

早速、轟音とともに、常葉に銃弾が浴びせられる。かろうじてまずはそれをかわす。
アヴェンジャー砲は生身の人間が食らえばたちまち赤い塊になり、戦車などが受けても一撃でエンジン部分まで貫通し破壊する。
まさに２２世紀のガン・シップといえるだろう。

常葉はすぐさま構えなおし、左手のＡＤＡＴＳの砲門を構え、無効と思われるレーダー誘導機能を外して放った。
目標はローター部分。

「食らえ！　円卓舐めんな！」

反動で常葉の肉体を若干後ずさりさせながら放たれたミサイルは、直線的軌道を描き、ヘリの機動力を凌駕するかに思われた。
ドォオン！

「何ッ？！」

ミサイルを撃ち落としたのはレーザー砲のようなものだった。
ただの投光装置に見えた正面の器具は、実は防御兵器だったのだ。

「くっ！」

ジェットブーツで素早くモールの上へと飛び跳ねるも、８門もあるガトリングを全て避けることは難しく、
既に肩と脚、そして腹部へと一撃が入る。
リアクティブアーマーの無い腹部は辛うじて金属化した筋肉で食い止めたが、腹部からは血が溢れだしている。

「くそっ、一日の適量な痛みを既にオーバーしちゃってるね。少佐、聞こえる？
あの空にいるデカブツを駆除しようか。『円卓』にも連絡を。あ、そうだ」

脚のリモコンでフェイス部分の通信を全開にする。一部が破壊されても数箇所からの通信が可能だ。
同時に警報スイッチを作動させ、駐屯地に「緊急事態」を伝える。

モールに隠れていた武装団の一人をヘリから逃げながら捕獲する。
尋問までは至ってシンプルだ。武器を落としてさっさと締め上げればいい。
腕力はそこらの男の十倍はくだらないだろう。

「アレの仕入れ先ルートを話せ」

「くそっ、俺ぁ単にここでタムロしてただけなんだよぉ…　命だけは助けてくれ。
ただのヤンキーだっつの。アレは南の…ごばべっ」

重要な部分に触れたあたりで団員は息たえた。どうやら会話は全て何者かに傍受されており、
その上で自爆装置のようなものも用意されているのだろう。

スティッチが応戦している。操縦は手動ではあるが、実はセミオート式で、
主人である常葉の敵対勢力に対する攻撃、学習システムが用意されている。
ドン、ドンと四門の無反動砲と機銃から対空射撃をしながら、高速で移動して牽制する。
しかし、それらは予測されてかわされるか、レーザーにより撃ち落とされていった。
とはいえ迎撃が遅れた数発が表面にそれなりの損傷を与えてはいる。

「少佐、こいつは結構厄介な相手だ。裏で動いてるヤツがいるぞ、ぐっ！」

途端、上から何かが降ってきたのに反応しそれをかわすも、誘導爆弾だと気付いた時には遅かった。
常葉は崩れたモールの瓦礫の中へと落下していった。

落ちていく中、目の前で大きな爆発音があった。
そこにはスティッチ――スクラップと化した６０式自走無反動砲があった。

「スティッチ――！！」
痛みと共に常葉は声を絞り出し、叫んだ。

【了解です、それで良い感じですね。あとはノリでいきましょうー】

http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1494864385/23

24: 北楽　紫門 ◆Tl.oG22djQ  [sage] 2017/05/27(土) 22:08:48.28 ID:JLDUVbU5

特殊磁場を纏い地磁気を利用し航行。
一気に目的地であるモール上空に辿り着いた時には既に戦闘は始まっていた。
そこかしこでマズルフラッシュが見られる。

磁界発生装置を搭載し、磁極式レールガンを操る北楽紫門からすれば火薬で弾丸を発射する銃は旧世代の遺物にしか映らない。
上空に静止したままおもむろにレールガンを突き出すと、その銃身が伸び１メートルほどの長さになる。
磁極の力によって射出される太さ１ｍｍ長さ１ｃｍほどの小さな鋼柱は音速の６倍で射出され凄まじい貫通力をもって戦車やサイボーグすらも破壊する。

上空から流れるように放たれる。
レールガンからは火薬によるマズルフラッシュとは別種の放電光が眩 しく輝くのだった。

放たれた鋼柱は違えることなく標的を貫いたのだが、上空から見るマズルフラッシュの数は減らない。
数秒経ってからようやくパタパタと倒れていく姿が確認し、北楽紫門は小さく舌打ちする。
「ちっ、これだから肉はやり辛いんだ」
圧倒的な貫通力を誇るレールガンではあるが、だからこそ人間の体は柔らかすぎて素通りしてしまうようなものなのだった。

＞「くそっ、一日の適量な痛みを既にオーバーしちゃってるね。少佐、聞こえる？
＞あの空にいるデカブツを駆除しようか。『円卓』にも連絡を。あ、そうだ」
「あ？痛みだ？肉なんか残しているからそんな事になるんだ！
ふん、大型ヘリはこちらで処理してやるからお前のステッチは下がらせろ」
常葉か らの通信に毒づきながら返答し、サウザンドガンナーを見据えながら円卓に通信を入れる。
【チンピラ掃除かと思えば思わぬ収穫物、更に芋づる式に引き出せる可能性あり。暇な奴は出てこい】と。

最新兵器の大型武装ヘリ
３０ｍｍガトリングにミサイルポッド、グレネード。
装甲は各種防御に長け、みればレーザー砲まで積んでいる
ハリネズミのような武装ではあるが、北楽紫門からいればこれもまた旧世代の遺物でしかなかった。
「人」が乗り戦うための兵器。
その時点で既に時代に乗り遅れた遺物なのだ。
　
「ふはははは！そのような遺物を持ち出すとは！
既に時代は機人の物であり、人が戦いの場に立っていられる戦争などもはやありはせんのだ！」
威嚇射撃程度にレール ガンを放ち、サウザンドガンナーの周囲を飛行する北楽紫門。
当然それを撃ち落とさんとレーザーを放つのであるが、当たらない。
ミサイルすら撃ち落としたレーザーが当たらない。
　
ミサイルを補足するには当然レーダーによる照準によるものであるが、北楽紫門が展開する磁界殻によりノイズが発生し補足しきれないのだ。
となれば当然ガトリングによる弾幕を張る事になるのだがこれもまた悉くが外れていく。
高速飛行する１４０センチほどの小型ボディに当てること自体至難ではあるが、それ以上に展開された強力な磁場により弾の軌道が曲げられているのだ。
　
「鈍重な戦車や人間ならばともかく、旋回能力、慣性制御、ホバリング性能、ヘリの優位性など機人の前にはうしなわ れておるぞ。
唯一上げるとすれば積載能力くらいのものだわ！」
　
高らかな宣言と共にサウザンドガンナーの機体に取りつく北楽紫門
「さて、こうなってしまえばどうする事も出来まいなあ」
振り落とそうにも磁力によって張り付き、落とされる気配すらない。
それどころかゆっくりと巨大な左腕をコックピットのマジックミラー鋼材に這わせる。
　
ヘリのローター音に混じり異質な振動音。
これそこが北楽紫門の左腕に着けられた粉砕装置超振動システムの力である。
強固な装甲であっても超振動の前に亀裂が入り、やがて粉砕されてしまうのだ。
「さて、物資はいくらあっても困る事はないからなあ。我が軍が接収して有効利用してやろう。
旧世代の遺物でも武装や装甲は役に 立つからなあ。
だが、お前たちはいらん。
無事に着陸させ引き渡すのならば良し、拒否するなら座席は汚れるが仕方がない、ミンチにした後に我が着陸させよう」
むき出しになったコックピットに不気味な振動音を響かせる左手を突きつけながら迫るのであった

http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1494864385/24

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