[過去ログ] 現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む76 (1002レス)
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841: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2019/09/08(日)07:58 ID:KY2miv9A(6/23) AAS
>>840
つづき

今回、Kavli IPMU の大栗博司 (おおぐりひろし) 機構長は、マサチューセッツ工科大学物理学教室の Daniel Harlow 助教と共同で、重力と量子力学を統一する理論では、対称性がすべて破れてしまうことを、ホログラフィー原理を用いて証明しました。ホログラフィー原理とは、量子力学の記述するミクロな世界での重力の振る舞いを、重力を含まない量子力学の問題として説明することを可能とする理論です。
中でも、1997年にプリンストン高等研究所のファン・マルダセナ (Juan Maldacena) 氏が発表した AdS/CFT 対応はホログラフィー原理を厳密に定義した代表的なものとして知られています。

今回の証明により、陽子崩壊の示唆やモノポールの存在が予測されました。しかしながら、陽子崩壊の崩壊時間を定義するまでには至っていません。対称性に関しても、どのように破られるかを定量的に示すには至っていないことから、研究グループは今後更に研究を進めていく予定です。

本研究に関して大栗機構長は「対称性は自然の基本的な概念であると一般的に考えられてきました。そして、多くの物理学者は、自然界には美しい一連の法則性が存在しなければならないと考えており、美しさを定量化する1つの方法は対称性であると考えています。
しかし、今回私達は、量子力学と重力が統一されている最も基本的なレベルの自然の法則では、対称性が保たれないことを明らかにしました。つまり、物理学者達が抱いてきた対称性に対する信念が間違っていることを示したのです」と述べています。

本研究成果は、アメリカ物理学会の発行するフィジカル・レビュー・レター誌 (Physical Review Letters) に2019年5月17日付で公開され、成果の重要性から注目論文 (Editors’ Suggestion) に選ばれました。

3. 発表雑誌
雑誌名:Physical Review Letters, 122, 191601 (2019)
論文タイトル:Constraints on Symmetries from Holography
著者: Daniel Harlow (1), Hirosi Ooguri (2,3)

DOI: 外部リンク:doi.org (2019年5月17日掲載)
外部リンク:journals.aps.org
論文のアブストラクト(Physical Review Letters のページ)
外部リンク:arxiv.org
プレプリント (arXiv.orgのウェブページ)
以上
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