[過去ログ] 現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む46 (692レス)
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(1): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2017/11/26(日)13:27 ID:1WQ1V5QH(4/34) AAS
>>552 補足

「有界要素」について、明確な定義がないんだな〜(^^
「有界要素」関連箇所を抜粋する

http・//argent.shinshu-u.ac.jp/lecture/files/pdf/cfracb5.pdf
A. Ya. ヒンチン(Khinchin)著 連分数 (訳:乙部厳己)

P17
(抜粋)
第2章連分数による数の表現
5 実数の表現機構としての連分数

定理14. 任意の実数α に対して、α に等しい値を持つ連分数が一意に存在する。こ
の連分数は、もしα が有理数なら有限であり、無理数なら無限である。

P19
(抜粋)

無限連分数[a0; a1, a2, ・・・] が与えられたα という値を持つことを示している。
従って任意の数α が連分数として表現できることが示された。この分数はもしα が有理数なら有限であり無理数なら無限である。

これで実数が連分数で一意に表現できるということを示すことができた。こうした
表現ができるということの基礎的な重要性というのは、もちろん、実数を表現する連
分数がわかれば、あらかじめ任意に与えられた精度でその数を決定できるという事実
にある。従って、連分数という仕組みは、少なくとも原理的には、たとえば10 進や
体系的分数(つまり、ある計算の体系に基づいて作られた分数)に似た実数の表現が
その役割であるといえる。

つづく
556
(1): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2017/11/26(日)13:28 ID:1WQ1V5QH(5/34) AAS
>>555 つづき

P34
(抜粋)
前節までの結果から自然にわき上がる最初の問題といえば次のようなものになる。
どのような定数c に対して、任意のα に対する不等式

|α−p/q|< c/q^2 (33)

が無限に整数解p; q(q > 0)を持つだろうか。前節の最後の結果によると次の定理を得る。

定理21. 任意のα に対して、c >= (1/√5) のとき不等式(33) は無限に多くの整数解
p, q(q > 0)を持つ。しかしながらもしc < (1/√5) であれば、適当なα に対しては
(33) は有限個の解しか持たない。

P35
(抜粋)
これによれば、与えられたa0, a1, ・ ・ ・ , ak に
対して、それに続くak+1 がより大きければ大きいほど、pk=qk はα をより近く近似
するということが明らかである。そして近似子はいかなる場合であっても最良近似な
のだから、大きな数を要素として含むような無理数ほど有理分数でよく近似できると
いう結論を得る。この量に関する注意は不等式(34) によって定量的に表わされてい
る。特に有界な要素を持つ無理数は最悪にしか近似できない。従って、今まで固定し
た程度よりも高い近似を持たない無理数を例示しようとしたときに、数
(√5 + 1)/2= [1; 1, 1, ・ ・ ・]
を何故何度も繰り返して持ち出したかということが明快になった。すべての無理数の
中で、この数は明らかに可能な中で最も小さな要素しか持っていない。(a0 は除く。
これは何の役割も果たさないから。)だから有理数で最も近似されない数だったので
ある。
有界な要素しか持っていない数に特有の近似性は次の命題で完全に言い表される。
そしてこれは、すでに述べたように、ほとんど明らかなことである。

定理23. 有界な要素を持つ任意の無理数α と十分に小さなc に対して、不等式

|α−p/q|< c/q^2

は整数解p, q(q > 0)を持たない。他方で、非有界な要素の列を持つ数α に対して
は、任意のc > 0 に対して(33) は無限にそのような解を持つ。
言い換えれば有界な要素を持つ無理数は決して1/q^2 よりも高い近似を持たないが、
非有界な要素を持つ無理数はより高階の近似を持つ。
(引用終り)

以上
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