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728: 2019/06/21(金)21:53 ID:VUS4XtpX(1/12) AAS
ITU (国際電気通信連合) について

情報通信分野の国際標準規格を取りまとめる機関
世界中の企業、業界団体、研究機関などが作成したレポートや規格を元に
国際標準規格をまとめ、世界中に告知することが目的

ITU内部組織 3部門
ITU-R 無線通信部門
ITU-T 電気通信標準化部門
ITU-D 電気通信開発部門

ITU-Rが発行する規格書の分類
BO 衛星配信
BR コンテンツ制作の記録、保存と送出; テレビ用フィルム
BS 放送 (音声)
BT 放送 (テレビ)
F  固定サービス
M  携帯、無線測位、アマチュアおよび関連衛星サービス
P  電波伝搬
RA 電波天文学
RS リモートセンシングシステム
S  固定衛星サービス
SA 宇宙応用と気象学
SF 固定衛星と固定サービスシステム間の周波数共有と調整
SM スペクトル管理

ITU-R BT規格書のうち、テレビ導入機種選考、画質評価、カラーマネージメントなどに関わりそうなもの
下記22点について、投稿を分割しながら簡単に紹介していく。
500 / 601 / 709 / 710 / 814 / 815 / 1127 / 1128 / 1129 / 1210 / 1846 / 1886 / 2020 / 2022 / 2035 / 2087 / 2095 / 2100 / 2129 / 2246 / 2390 / 2408
729: 2019/06/21(金)22:05 ID:VUS4XtpX(2/12) AAS
BT.500
Methodology for the subjective assessment of the quality of television pictures
テレビ画像品質を主観的評価するための方法論

映像機器の画質評価にはさまざまなテスト方法、設定条件がある。
その基礎と位置付けられる規格書が、IRU-R BT.500だ。
初版発行は1974年だが、最新13版は2012年1月。時代の変化に合わせ、改訂を13回も行っている。
テスト条件を加えたり、条件を絞り込む場合は、他のBT規格書も併用する。

・映像機器を人間が目視し、主観的な印象で画質に5段階評価をつける
 (実際には複数の評価方法があるので、規格書の精読が必要)

・以下2パターンを見比べ、優劣をつける
 1. 映像ソース -> テレビ直結
 2. 映像ソース -> 検査対象の映像機器 -> テレビ直結

・評価用映像ソースは、かつては35mmフィルムスライドスキャナーを想定していた
・テレビ設定値と室内照明は、以下二通り、それぞれ条件設定されている
 (1)研究所実験室 (2)一般家庭に準じる環境

・観察者は、最低でも15人以上そろえる
・評価集計レポートには、観察者の属性を書き添える
 (例 映像機器専門家 or 非専門家, 映像制作関係者 or 無関係, 学生 or 社会人, など)

・観察者の目視作業時間は、1人当り30分以内にする
・観察者全員の評価記入シートを集め、指定された計算式を使い、スコアを出す

外部リンク[500]:www.itu.int
730: 2019/06/21(金)22:16 ID:VUS4XtpX(3/12) AAS
BT.601
Studio encoding parameters of digital television for standard 4:3 and wide screen 16:9 aspect ratios
標準4:3およびワイドスクリーン16:9のアスペクト比に対するデジタルテレビのスタジオエンコーディングパラメータ

SD解像度時代のテレビ規格、色空間を定義したもの。
HD解像度向けのBT-709とは、白色点の位置が違う。
編集ソフトによっては、白色点の自動合わせ込み機能が誤動作する可能性もある。
古いSD素材を、HD解像度プロジェクトへインポートする際は注意が必要。

外部リンク:www.itu.int

BT.709
Parameter values for the HDTV standards for production and international programme exchange
番組制作および国際番組交換用のHDTV規格パラメータ値

HD解像度のために定義された色空間。
ブラウン管を前提としており、液晶やプラズマなどフラットパネルを考慮していなかった。
ブラウン管互換のガンマカーブをフラットパネルへ当て込むため、
のちにBT.1886が策定されることになる。

外部リンク:www.itu.int
731: 2019/06/21(金)22:28 ID:VUS4XtpX(4/12) AAS
BT.710
Subjective assessment methods for image quality in high-definition television
HD解像度テレビの画質に対する主観評価法

観察者が目視するテレビ設定値を述べたもの。
画面上のピーク輝度 150-250cd/m2 、画面色温度D65、などの記述がある。

外部リンク:www.itu.int

BT.814
Specifications of PLUGE test signals and alignment procedures for setting of brightness and contrast of displays
PLUGEテスト信号仕様、ディスプレイの明るさ、コントラスト設定の調整手順

テレビ調整時に表示させる、単純な図形映像(プルージ)の取り決め。
以下の記載が見られる。

・ピクチャモニタに表示された状態
・波形モニタに表示された状態
・各図形のルミナンス値

外部リンク:www.itu.int

BT.815
Specification of a signal for measurement of the contrast ratio of displays
ディスプレイのコントラスト比を測定するための信号仕様

テレビ調整時のコントラスト測定用、単純な図形映像の取り決め。
50%グレー(126/235)を背景に、ブラック(16/235と、ホワイト(235/235)の四角形が表示される。

外部リンク:www.itu.int
732
(1): 2019/06/21(金)22:39 ID:VUS4XtpX(5/12) AAS
BT.1127
Relative quality requirements of television broadcast systems
テレビ放送システムの相対品質要件

外部リンク:www.itu.int

BT.1128
Subjective assessment of conventional television systems
従来のテレビシステムの主観評価法

外部リンク:www.itu.int

BT.1129
Subjective assessment of standard definition digital television (SDTV) systems
SD解像度テレビの画質に対する主観評価法

外部リンク:www.itu.int

BT.1210
Test materials to be used in assessment of picture quality
画質評価に使用する試験素材

画質評価のときに流す映像素材に必要な条件を述べている。
しかし抽象的な文言が多く、具体的な素材映像名は挙げていない。

外部リンク:www.itu.int

映像情報メディア学会 テストチャート
BT.1210などに適合する実物として作成された映像素材サンプル。有償頒布。

外部リンク:www.ite.or.jp
733: 2019/06/21(金)22:51 ID:VUS4XtpX(6/12) AAS
BT.1846
Notations for video systems
解像度/フレームレート/階調の表記方法

実際の記述例がある。(1920×1080/50/I 1080/30/PsF など)

外部リンク:www.itu.int

BT.1886
Reference electro-optical transfer function for flat panel displays used in HDTV studio production
HDTVスタジオ制作で使うフラットパネルディスプレイのEOTF

ブラウン管に近い表示をフラットパネルにさせるためのガンマカーブ(=EOTF)
詳しい内容は過去の投稿 >>673-678 に記載済み。

外部リンク:www.itu.int

BT.2020
Parameter values for ultra-high definition television systems for production and international programme exchange
番組制作および国際番組交換用のUHDTV規格パラメータ値

SD解像度の色空間 BT.601、HD解像度の色空間 BT.709
これらの規格に続き、4k/8k解像度の色空間として定義されたもの。
最新版は2015年10月発行、第2版となっている。

外部リンク:www.itu.int
734: 2019/06/21(金)23:02 ID:VUS4XtpX(7/12) AAS
BT.2022
General viewing conditions for subjective assessment of quality of SDTV and HDTV television pictures on flat panel displays
フラットパネルディスプレイでSD解像度/HD解像度テレビ画像品質を主観的評価するための一般的な視聴条件

研究所の実験室と、一般的な家庭の視聴環境では、規定値が異なっている。

実験室環境
部屋の照明: 低いこと
背景の色度: 分光分布 6500k
ピーク輝度: 70-250 cd/m2
モニターコントラスト比: 0.02以下
画像のピーク輝度に対する背景画像の輝度の比: 0.15

家庭環境
スクリーンの環境照度: 200 ルクス
ピーク輝度: 70-500 cd/m2
非アクティブ画面の輝度とピーク輝度モニタのコントラスト比:0.02以下

(注) スクリーン上に落ちる環境からの入射光は、スクリーンに対して垂直に測定する必要がある
(注) ピーク輝度は部屋の照明に合わせて調整する必要がある

外部リンク:www.itu.int
735: 2019/06/21(金)23:12 ID:VUS4XtpX(8/12) AAS
BT.2035
A reference viewing environment for evaluation of HDTV program material or completed programmes
HDTV番組素材または完成番組を評価するときの参照視聴環境

ピーク輝度値に要注意。前述のBT.2022と異なる。
BT.2022ではかなり幅を持たせていたが、BT.2035は100cd/m2の固定値。
どちらの規格書に従うかは、内容精読の上、個々の状況に応じて選んで頂きたい。

・基準白および基準黒基準白 (値940)
 100cd/m2に対応させること

・基準黒 (値64)
 0.01cd/m2未満にすること

・白色点
 D65にすること

・ガンマカーブ(EOTF)
 BT.1886に従うこと

・その他
 BT.2129に従うこと

外部リンク:www.itu.int
736: 2019/06/21(金)23:24 ID:VUS4XtpX(9/12) AAS
BT.2087
Colour conversion from Recommendation ITU-R BT.709 to Recommendation ITU-R BT.2020
ITU-R BT.709からITU-R BT.2020への色変換

外部リンク:www.itu.int

BT.2095
Subjective assessment of video quality using Expert Viewing Protocol
専門家による視聴手順を用いたビデオ品質の主観評価

BT.500で求められる観察者は最低15人。
用意すべき機材も考えると、実施はかなりの負担になる。
少人数・小規模で評価テストを行いたいという要求に応えて決められたのが
このBT.2095のようだ。
映像関係の専門家、最低9人から実施可能とされている。

外部リンク:www.itu.int
737: 2019/06/21(金)23:35 ID:VUS4XtpX(10/12) AAS
BT.2100
Image parameter values for high dynamic range television for use in production and international programme exchange
番組制作および国際番組交換に使うHDRテレビの画像パラメータ値

言及される事が多い規格書だが、原本は下記URLからダウンロードできる。
最新の第2版は、2018年7月発行。

外部リンク[2100]:www.itu.int

BT.2129
User requirements for a Flat Panel Display (FPD) as a Master monitor in an HDTV programme production environment
HDTV番組制作環境におけるマスターモニターとしてのフラットパネルディスプレイ(FPD)のユーザー要件

>>686-690 >>727 で紹介したもの。
自分の手で実際に業務用モニターを調整するとき、
印刷して手元に置けばチェックシート代わりにできるだろう。

外部リンク[2129]:www.itu.int
738: 2019/06/21(金)23:46 ID:VUS4XtpX(11/12) AAS
BT.2246
The present state of ultra-high definition television
超高精細テレビの現状

世界各国の基礎研究を包括的にまとめた内容。第6版発行は2017年。
実際の機材を運用するときのガイドブックにはならないが、さまざまな機関の研究成果が垣間見える。
考察レベルではなく、反証作業などを終えた確定レベルの情報も多い。
表示デバイスの先端研究成果を知ることができる、貴重な一次情報引用元として覚えておきたい。

外部リンク[2246]:www.itu.int

BT.2390
High dynamic rangetelevision for production and international programme exchange
番組制作および国際番組交換に使うHDRテレビ

OOTF, OETF, EOTFの定義、PQ<->HLG相互変換方法、各方式の概要などがまとめられている。

外部リンク[2390]:www.itu.int
739: 2019/06/21(金)23:57 ID:VUS4XtpX(12/12) AA×
>>703-705>>35->>41

外部リンク[2408]:www.itu.int
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