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【艦これ】赤城「……さて、と」提督「昔話を、しようか」
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>>895 > その瞬間、提督は無言で、勢いよく机から立ち上がった。 > 足柄と目を決して合わせないようにしながら。 > ガチャン!と大きな音がして、足柄がビクつく。 > > 足柄「な、何……?」 > > まさか怒らせちゃった?という思いから、疑問が思わず口をついて出た。 > しかし、それを提督は無視し、肩を怒らせたまま、異様な程静かに、しかし確かに、足柄に近づいて来る。 > > 足柄「何?……何なの?怒ったの……?」 > > 提督はそれも無視。 > 顎を引いて、歩きながらも視線は決して合わせない。 > > 足柄「い、嫌よ……あなた、怖いわ……」 > > いよいよ不気味に思い、足柄は弱々しい声を発してしまう。 > 今、この人が何を考えているのか全くわからない。 > 理解できない故に、恐ろしい。 > > 無意識に足が後ずさりし、いつしか足柄は壁際まで追い込まれていた。 > 気がつくと、至近距離に無言の提督。 > 肉薄し、もはや逃れられない。 > > 突然。 > > 提督「ーーこれがァ!!」 > > 提督が怒鳴り、足を思い切り踏み鳴らし、足柄がもたれていた壁を殴る。 > あまりの音量と恐怖に身がすくみ、足柄は動けない。 > > まさに壁ドン。 > > 提督の顔は、足柄が少し顎を前に出せば唇同士が触れ合うような距離にあった。 > しかし、ロマンチックさは微塵も無い。 > その相貌は先程とは打って変わり、足柄の目を上から見下ろすようにして、しかし真っ直ぐに見つめている。 > その視線は恐ろしく冷たくて。 > > 足柄「いやっ……」 > > 怖い。純粋に怖い。 > その恐怖心から、足柄はギュッと目を瞑り、声を上げた。 > 何か酷いことをされる予感がする。 > 事態に備えて筋肉が収縮し、身が縮こまった。 > > が。 > > 提督が足柄にした事は、優しく頬を撫でる事だけだった。
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