[過去ログ] 僕と彼女の話を書きたい思います。 (566レス)
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55: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)18:35 ID:cvAyhavj0(24/45) AAS
>>54  
見てくださってありがとうございます。

トリップつけました。
56: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)18:36 ID:cvAyhavj0(25/45) AAS
では続けます。

相変わらず書き溜めはできてないので、
まったり進行にお付き合いください。
57: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)18:39 ID:cvAyhavj0(26/45) AAS
軽いキスから二人の関係が始まりました。
お互い相手が初めての相手です。

始めこそはぎこちない感じはありましたが、一緒にお昼を食べたり、
彼女の部活が終わるのを、ぼくが図書室で勉強して待ってそれから一緒に帰ったりするうちに、
お互いに二人でいるのが当たり前になりました。

周囲の友人たちも、理解のある人が多く、二人の関係を見守ってくれていたと思います。(冷やかし半分ですがw)
58: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)18:46 ID:cvAyhavj0(27/45) AAS
二回目のテストも無事に乗りきり、高校生活初めての夏休みになりました。

ただ、このころ彼女は一年生ながら金管楽器のパートリーダを任されていて、
部自体が毎年全国のコンクールの常連だった為、練習も厳しく、
夏休みとはいえ、二人で合う時間は少なくなっていました。
59: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)18:57 ID:cvAyhavj0(28/45) AAS
それでも彼女の部活が午後から休みの日曜日には、
学校の図書室で課題をしたり、本を交換したりしました。

図書室でよく会うようになったのは、冷房が効いていてお互いに本が好きだった、
ということもありますが、お互いの家が中々に厳しく、親には隠れて付き合っていた手前、
お互いの家に行くわけにはいかなかったのが一番大きいと思います。

こうして相変わらず友人たちの冷やかしを受けつつ、日曜日の午後と彼女のたまの休みに、
図書室でデートする夏休みを過ごしていました。

そしてついに彼女のコンクールの日を迎えるのです。
60: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)19:15 ID:cvAyhavj0(29/45) AAS
コンクールの前日、彼女に電話をすると珍しく弱気でした。

彼女は、「先輩方の最後のコンクールで自分がパートリーダ、
ミスをしてしまっては申し訳ない。」
と、いうようなことを、何回も繰り返していました。

僕は、「先輩方は、○○がパートリーダに決まったとき納得してついてきてくれたんでしょ?
○○が弱気になったら、それこそ先輩に申し訳ないじゃん。
胸を張って、自分が、部のみんなが、後悔しない最高の演奏をしようよ。
俺はずっと応援してるよ。」
みたいなことを言ったと思います。

彼女が電話越しに黙ったので、泣いてるのかと思って、
「泣かないでよw明日嬉し泣きするつもりなんでしょwww?」

すると彼女は、
「違うもん。目にごみが入っただけやもん。」

ちょっと拗ねた声でね・・・・・・。

萌えましたあぁん。
61: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)19:34 ID:cvAyhavj0(30/45) AAS
コンクールの当日、僕は予備校のテストがあったので、
どうしても彼女の応援に行くことができませんでした。

この日ほどスケジュールの噛み合わせを恨んだ日は後にも二回しかありません。

悶々しながらテストを受けて、彼女のコンクールが終わった頃に電話を掛けると、
電話の向こうからは泣き声しか聞こえてこず、電話に出た彼女も号泣しまくりで、
何を言ってるのか分からなかったんですが金賞をとれたらしいことは分かったので、
僕も「よかったね、よかったね」と繰り返しながらもらい泣きしてしまいました。

近くにいた友人からは変な目でみられる始末・・・・・・・。
ことの顛末をその友人に話すと、その友人も目に涙を浮かべちゃって、
何でお前がwwwとか思ってましたが、彼の人間性ですね。
メチャクチャ良いやつです。

今もたまにあっては、昔話に花を咲かせてます。
62: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)19:39 ID:cvAyhavj0(31/45) AAS
まあこんな感じで一年目の夏休みは終わりました。
彼女は部活に、僕は勉強に捧げた充実した夏休みだったと思います。

途中ですが、休憩がてらご飯食べてきますね。
かなりペース遅めですけど、途中簡潔に書いて、結論を先に書いた方が良いですかね?
それともこのままのまったり進行が良いでしょうか?
65: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)20:24 ID:cvAyhavj0(32/45) AAS
ただいま戻りました。

>>63>>64
レスありがとうございます。
では、自分のペースでゆっくり書きたいと思います。
68: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)20:45 ID:cvAyhavj0(33/45) AAS
続けます。

彼女がコンクールで金賞を受賞したことが学年集会でわかると、
彼女はちょっとした有名人になりました。
取り立てて奥手でもなかった彼女は、DQNからオタクまで誰にも分け隔てなく接していました。
それどころか、委員会の仕事をかってでたり、積極性が増したように思います。

コンクールの結果からか、部員も増えて彼女の部活は一層忙しさを増しました。
なので、僕と彼女は毎日一緒に帰ることこともできず、世間一般よりも控えめな交際を続けていました。
以前はお昼を一緒に食べていたのですが、人気になった彼女をクラスの女子が放っておくわけもなく、
彼女は仲の良い女子グループと昼食を食べるようになりました。

僕と彼女の学校での繋がりは、たまに図書室で勉強したり、おしゃべりをする程度で、
端から見れば二人が付き合っているとは考えられなかったと思います。
メールや電話はよくしてたんですが。

今思うとこれがちょっとまずかったんですよね・・・・・・。
69: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)20:46 ID:cvAyhavj0(34/45) AAS
>>66>>67

ありがとうございます。

では、まったり進行にお付き合いくださいませ。
70: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)21:00 ID:cvAyhavj0(35/45) AAS
部活で有名になって、積極性が増した彼女。
ましてや男の影が薄いとなると、飢えた男たちが放っておくはずがありません。

ものの二三ヶ月の間に、彼女は先輩、他校の男を含め七人から告白されました。
そのたびに彼女は付き合っている人がいるからと断ったそうです。

ただ断った他校の男のなかにストーカー気質の男がいて、
実際に帰り道に待ち伏せされて、ストーカー被害にあったということです。

彼女は僕や警察に相談をしていましたが、男もバカではないらしく、
何回かつけたあとは、ほとぼりがさめるの待っていたようで、
中々尻尾を捕まえることができませんでした。
71: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)21:18 ID:cvAyhavj0(36/45) AAS
流石に僕としても心配だったので、できる限り一緒に帰るようにしました。
この時には12月にはいっていたので、二人が帰る下校時間には辺りは真っ暗で、
寒波の影響でとても寒かったのを覚えています。

そして一緒に帰るようにしてからしばらくはストーカーも現れることなく、クリスマスイブの日を迎えました。
彼女は部活の練習、僕は図書室での勉強が終わったあと、
二人で近くのイタリアンのお店に行くことになり、
学校を出るまでは、「イブも、25日も練習や〜。年始も四日からずっと練習やし〜。
一緒にいれなくてごめんねw」などと、彼女の愚痴を聞きつつのろけあっていました。

そして目的の店までの道中のことです。
72: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)21:40 ID:cvAyhavj0(37/45) AAS
ふと振り返った彼女が明らかに震えだして、僕の袖を掴んできました。
どうしたのかと訊くと、震えた声で「あの人、ストーカー」と、言ったので僕も振り返ると、
看板の陰からとっさに隠れたであろう男の半身が見えました。

これはまずいと思った僕は、彼女の手を引いて明るみに走りました。
走ってしまったことで、ストーカーを刺激してしまったのか、
ストーカーがものすごい勢いで走って追いかけてきました。
みるみるうちに距離を詰められ、ものの10メートル後ろにストーカーが迫ってきたので、
僕は覚悟を決めて彼女を後ろ手にかばい、ストーカーと向き合いました。

ストーカーは僕が向き直ったことに驚いたのか、10メートル先で立ち止まりました。
ストーカーの息は荒く、よく見ると右手にカッターのようなものを持っているようです。

流石にこの時は生きた心地がせず、ストーカーと見つめ合う形になりました。
73: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)21:43 ID:cvAyhavj0(38/45) AAS
すいません。途中なんですが風呂に入って来ます。
ストーカーの名前だけ安価で決めたいので、よろしくお願いしますw

顔はスネ夫を千回殴ったような、がりひょろ眼鏡ですw

では>>75
78: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)22:26 ID:cvAyhavj0(39/45) AAS
戻りました。

>>75
スネ夫でいきたいと思います。
まあ髪型が劇的に似てただけで、
顔はそんなに似てないんですがw

彼女の名前も便宜的に静でいきます。

続けます。

スネ夫と向き合うこと数秒、
スネ夫がいきなり叫びだし、半狂乱状態になりました。
手に持っていたカッターを振り回し始め、
僕は焦って足が震えていたと思います。

この状況で一番落ち着いていたのは、静でした。
ポケットに手を入れてゴソゴソしだしたかと思うと、
小声で何度か「△△高校北口を出た所です。」と、呟きました。
79: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)22:42 ID:cvAyhavj0(40/45) AAS
静の意図を汲んだ僕は、必死に時間を稼ごうとしました。

スネ夫を逆上させないように、穏やかに話しかけました。
(足も声もgkbrです。)

最初こそは猛り狂っていたスネ夫も次第に落ち着き、
取り合えずカッターを持った手を下ろさせることが出来ました。

そこからスネ夫が話し始めたのですが、
・自分は他校の吹奏楽部だと言うこと。
・夏のコンクールで静に一目惚れしたこと。
・静に彼氏がいたのは知らなかったこと。
・イブかクリスマスの日に告白しようと思っていたこと。
みたいな内容だったと思います。

こうやって箇条書きにすると、場は落ち着いているようにみえますが、
実際は、カッター片手にスネ夫が荒めの口調でしゃべり、
僕が逆撫でない程度に、相槌を打つ感じです。
冬の寒さに相まって、空気はかなりはりつめていました。

そうこうしているうちに、スネ夫の後方から足跡が聞こえました。
82: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)22:54 ID:cvAyhavj0(41/45) AAS
足音の主は、さっき静が密かに呼んだ警察二人組のものでした。

警官の一人が、カッターを持ったスネ夫に突っ込んでいきます。
遅れてそれに気づいたスネ夫はとち狂って、持っていたカッターを首にたてようとしました。

それでも警官の方が一歩早く、スネ夫の手を薙ぎ、薙いだ手をそのまま蹴りあげたため、
スネ夫が手に持っていたカッターは、スネ夫後方の側溝に落ちました。

武器となるものを失ったスネ夫は、そのまま警官に取り押さえられ、
僕と静はもう一人の警官に保護されました。
83: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)23:01 ID:cvAyhavj0(42/45) AAS
>>80
コーヒー吹きましたwww
そのAAだとストーカーの軍団にしか見えないですw

>>81
めちゃめちゃ似てたんですよね。
スネ夫の実写化がされると、普通は髪型にこれじゃない感が漂いますが、
ストーカーの髪型は万人がスネ夫を連想するんじゃないかって位似てました。
84
(1): 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)23:16 ID:cvAyhavj0(43/45) AAS
続けます。

警官に取り押さえられたスネ夫と僕たちは、
近くの交番に連れていかれました。

交番では全員の家の住所、電話番号を聞かれ、
それぞれの親が呼ばれることになりました。

まず最初に来たのが僕の母で、次にスネ夫の両親が来ました。
スネ夫父の髪型はやっぱりスネ夫ヘアー、・・・・・・・・ハゲでした。

最後に来たのが静の両親で、静に聞いていた通り厳しい感じの人達でした。

交番の中での話は事務的なもので、スネ夫も落ち着いていたので、
スネ夫一家から一通りの謝罪を受けたあと、スネ夫の厳重注意が言い渡されて、僕と静は解放されました。

交番から出たあとスネ夫は、スネ夫父にぶっ飛ばされていて、
スネ夫の泣き声が聞こえてきました。(というより断末魔)
86: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)23:20 ID:cvAyhavj0(44/45) AAS
交番から出たあと、静のご両親に呼び止められ、
一番近くにあった例のイタリアンに入ることになり、
イブの日に僕の家族と、静の家族が対面する運びとなりました。

サンタさんは飛びっきりのプレゼントを用意してくれたみたいです。
87
(1): 1◆ilG1GceQB. 2012/03/26(月)23:38 ID:cvAyhavj0(45/45) AAS
まずは当然のように静のご両親に僕と静の関係を
根掘り葉掘り聞かれました。

厳格なご両親だと聞いていたので、内心gkbrでしたが、
正直に関係を全て話しました。

すると静のご両親は、頷きながら話を聞いてくれて
最後には、条件付きで交際を認めてくれました。

その条件が、
・一度正月に改めて挨拶に来ること。
・静の門限(10時)は絶対に守ること。
・婚前交渉は一切なし。キスは年相応のものに限る。
・勉学に勤しむこと。二人とも第一志望に合格できなかった場合、
 浪人してでも、そこを目指すこと。
 (因みに僕は都内国立、静は都内有名私立が第一志望でした。)
・以上を守れない場合、交際は一切認めないということ。

というもので、「僕は絶対に約束は守ります。静さんを絶対に幸せにします。」
みたいなことを言うと、
静のご両親に笑いながら、「二人が結婚するかどうかは別の話だ」
と、たしなめられました。

でも最後にご両親から「応援はする」と、
言われて静と二人で喜びあったのを覚えています。
94: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)00:00 ID:PA58ud/60(1/18) AAS
正月には約束の通り静の家に挨拶に行きました。

静のご両親、お兄さん、そして静に挨拶をし、豪華なおせちを囲みました。
おせちをいただいた後、静のお父さんに別室に呼ばれ、
静もついてこようとしたのですが、結局は僕とお父さんの二人で書斎で話をすることになりました。

お父さんとは、進路の話、将来どんな職に就きたいのかを聞かれ、
最後には静のことは本気なのかと、念を押すように聞かれました。

僕は、「約束はしっかりと守ります。静さんがどう思っているかは分かりませんが、
少なくとも僕は、静さんと一緒に歩いていきたいです。改めてお付き合いを認めてください。」
と、答え頭を下げました。

頭を上げると、お父さんに思いっきり殴られた後、
「私たちの大事な娘だ、この前の事件のことではないが、
これからもそばにいて、娘を守ってやってほしい。」
と言われ、殴られた痛さも相まってちょっと泣いてしまいました。

書斎から出たあと、お兄さんにも大事な妹を、と殴られ、
静にも、何泣いてるのよ、と小突かれたのはまた別のお話。
98: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)00:09 ID:PA58ud/60(2/18) AAS
>>88
厳格なお父さんの前だと嫌でも背筋が伸びましたw

>>89
そうですね。
お互いの親の理解があってこその僕と静の関係だと思います。

>>90>>91>>92>>93
キスの件は当時はなんとも思ってなかったんですが、
今思い返すとお父さんお茶目ですよねw
キスの話を真面目にしてたんですからw

まあ面と向かっては言えませんが。

キスの報告はしてないですよw
そんな雰囲気じゃなかったですw
100: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)00:19 ID:PA58ud/60(3/18) AAS
>>95
後に聞いた話ですが、かわいい娘を持つ親として
一発は殴っておきたかったらしいです。
機会をうかがっていたとも聞きましたw

因みにお兄さんも一発殴ってみたかったらしいですw

>>96
まあ当時はかなり怖かったです。
後に一緒に飲みに行ったときに、お父さんの可愛らしい一面も発見したんですけどねw

>>97
お休みなさい。
またまったり進行にお付き合いくださいませ。

見てくださってる方に申し訳ないんですがちょっと休憩してきますノシ
101: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)00:41 ID:PA58ud/60(4/18) AAS
戻りました。

>>99
そうですね。かなり信頼されていましたね。
上に書いてあるので書きますが、僕が浪人することになった時にも
自分たちの息子のように励ましてくれました。

では続けます。

ここから二年生になるんですが、ストーカー事件のインパクトが強すぎて
これといったイベントはなかったですね。
ただこの事件は、学校ではちょっとした噂話にはなっていたみたいです。

バレンタインの萌えエピソードがあるんですが、それは割愛して
彼女二回目の夏のコンクールについて書きます。
102: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)00:56 ID:PA58ud/60(5/18) AAS
彼女の二回目のコンクールですが、一年前からは想像もできないほど彼女は前向きでした。
二年生にして、全体のパートリーダに任命され自信に溢れていたようで、
三年生の妬みも全くなかったそうなので、とても良い環境だったみたいですね。

そんな良いメンバーが集まっていたからか、当然のように彼女たちは金賞を受賞しました。
後で聞くと、満場一致での金賞だったそうです。

その頃僕と静は、前回のような事件を起こすまいと普段から一緒にいることが多くなっていて、
そのためか、顧問の先生が気を利かしてくれて、僕も打ち上げの場に呼ばれました。

打ち上げはかなり盛り上がり、そろそろお開きかというところで静が立ち上がりました。
おもむろに立ち上がったので、一同ぽかーんとしていましたが、構わずに静が話始めました。
103: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)01:09 ID:PA58ud/60(6/18) AAS
ここからはうろ覚えなんですが、
・引退される先輩方、最後のコンクールでリーダーを私に譲ってくださってありがとうございました。
 最後のコンクールで金賞をプレゼントできて良かったです。

・一緒に頑張ってきた友人たち、皆の支えがあったから私はここまで頑張れました。
 本当にありがとう。

・後輩の皆、金賞にこだわるあまりキツいことも言ってしまったけど、最後までついてきてくれてありがとう。
 皆はこれからは部の中心となって頑張ってください。

・顧問の先生、二年間本当にお世話になりました。この夏が終わったら、早いですが引退して受験に専念します。
 本当にありがとうございました。次は受験で良い結果をご報告します。

みたいなことを言ったと思います。
あまりにも突然のことだったので、皆ぽかーんとしながら泣いていました。
静も号泣してて、僕も当然のようにもらい泣きしました。

告白しましょう。僕>>1は、メチャクチャ涙もろいです。
今もこのこと書いてて思い出し泣きしてる位ですから。
105: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)01:20 ID:PA58ud/60(7/18) AAS
後日静に訊くと、「部活を引退するのは名残惜しいけど、模試の結果が全然伸びない。
このままだと志望校合格は厳しいだろうから、けじめをしっかりつけて、
私とお父さんと>>1君とでした約束を守りたい。だから>>1君、私と一緒に頑張ってください。」
と、言われこの時静が、単に愛しいという存在から、尊敬できる存在へ変わりました。

僕は、「こんな人と出会えて本当によかった。この人となら、
これから先どんな困難も乗り越えられる。一緒に幸せになりたい」
と、深く決心をして彼女と一緒に一層受験勉強に勤しみました。
106: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)01:26 ID:PA58ud/60(8/18) AAS
>>104
彼女を静にしたときにいつかは言われると思ったんですが、
案の定言われちゃいましたねw

小栗旬が眼鏡かけて、涙もろいんのび太を演じたと想像していただければw
107: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)01:41 ID:PA58ud/60(9/18) AAS
そして迎える受験シーズン。

彼女は吹奏楽部で培った集中力をいかんなく発揮し、
ぐんぐんと成績を伸ばしました。

一方の僕はというと、早い段階から受験を意識した勉強を続けていたため
実力はかなり身に付いており、模試の判定もAかBで安定していました。
学校の先生にも予備校の先生にも、合格圏内だからこれからも頑張ればきっと合格できる。
と、言われていました。

ただ自分で気になっていたのが、英語が伸び悩んでいて、
一定以上の偏差値はキープしているものの、夏の時点からほとんど点数が伸びていなかったのです。

こうなるとその事が気になってしまい、英語に割く時間が多くなってしまいました。

それでも伸びない英語の成績。
僕は本当に焦って、勉強時間の殆どを英語に割くようになり、次第に他の科目の点数が落ち始めました。
そんなことも気にすることもなく、僕はただひたすらに英語を解き続けました。

そして運命の大学受験当日。
108: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)02:01 ID:PA58ud/60(10/18) AAS
ぼくは静、静のご両親、自分の親からもらった御守りを握りしめ、受験に臨みました。

一科目目は英語。
最後まで苦手意識を払拭出来ていなかったので、開始の合図があるまでものすごく緊張していました。

そして鳴る開始のチャイム。
一斉に紙をめくる音。鉛筆を動かす音だけが教室に静かに響きます。

まずはパッと長文を眺めてみる。
すると今までに経験したことのない感覚が体を駆け巡りました。
パッと文を眺めただけで、その文が何を意味しているのかが分かったのです。

まさに、「分かる。分かるぞおおお!」状態。

僕は、一度も鉛筆を止めることなく英語を解き終えました。

周囲からは、終わりのチャイムが鳴るまで鉛筆の音が止むことはなかったので、
相当難化した年だったようです。

英語を乗りきったという安心感から、二時間目の数学にはかなり落ち着いて臨みました。
109: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)02:24 ID:PA58ud/60(11/18) AAS
落ち着いて臨んだはずの数学でしたが、この時ばかりは落ち着きが空回りしました。

いつもの自分なら、もしくは最後まで数学を勉強し続けた受験生なら
まず見落とさないような項をすっかり見落としてしまいましたのです。

それに気づいたのが終了の十五分前。遅すぎた。

結局、ほとんど修正がきかないまま終了のチャイムが鳴りました。
終了と同時に襲い来る脱力感と虚無感。

休み時間に切り替えよう努めるも、
一度脱力してしまった自分を持ち直せるほど、僕は強くありませんでした。

休みが明けて、三教科目の化学。
いつもの力を発揮できず大問完答なしという結果に。

この時点で疲れと焦りはピークに。

この時ふとポケットに手をやると皆から貰った御守りがありました。
それを見て、静のご両親、静と交わした約束を思い出し、
「ここで踏ん張れないと、これからの人生ずっとズルズルいく。」
と思い直して、自分の両頬を打ちました。

四時間目は自分が最も得意な物理でした。
気持ちもリセットし、もう後がない自分はいつも以上の力を発揮しました。
大問を全答して、見直しをしても時間が余りました。

終わってみると、英語と物理の自信と、数学化学で失った自信は五分五分で、
解けた感触も五分五分でした。

ダメかもしれない。という報告を、先生、静、静のご両親、
自分の親に連絡して地元に帰りました。
110: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)02:35 ID:PA58ud/60(12/18) AAS
この時彼女は私立に絞って受験していたため、すでに結果を知っていました。
それでも僕にはその報告をせずに、後期試験に備えた勉強をする僕に最後まで付き合ってくれました。

そして迎えた前期試験の結果発表日。
祈るように見つめた掲示板に、僕の受験番号はありませんでした。
(後の結果開示で2点足りずに落ちていたことがわかります。)

僕はかなり落ち込みました。
この時、一番になって励ましてくれたのが静でした。
「私も最後まで付き合うよ!だから、ね?頑張ろうよ!」

この時涙腺の脆い僕は涙を堪えるのに必死でした。
それでも最後まで涙を流さなかったのは、皆の期待に応えないと泣いてはいけない、
という使命感からだと思います。

そして運命の後期試験前日。

悲劇は起こりました。
111: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)02:40 ID:PA58ud/60(13/18) AAS
すいません。

昨日からあまり寝てなくて眠気がピークなのでここで落ちます。

今まで見てくださった皆さん、明日には完結させるつもりのなので、
今日はゆっくり休んで、また明日いらしてください。

ではまた明日ノシ。
話の転機で切ってしまって申し訳ないですw
115: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)13:43 ID:PA58ud/60(14/18) AAS
今日は午後から時間があるので続けたいと思うのですが、
誰かいらっしゃいますかね?
119: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)14:06 ID:PA58ud/60(15/18) AAS
>>116
ありがとうございます。
では続けたいと思います。
相変わらず書き溜めはありません。

後期試験に向けて、僕は前回と同じ過ちをおかさないために、
全教科満遍なく勉強をしました。
前期試験が終わってから後期試験まで毎日18以上勉強をしていたと思います。

そのためか受験前日、母親に空港まで送ってもらった際
不安そうな母親に、「大丈夫だよ。今俺は日本で一番勉強が出来ると思うから、俺が落ちたら皆落ちるよw」
と、冗談混じりに声をかけられるほど落ち着いていました。
母も、「そうだね、あんたの頑張りは皆がよく知ってるよ。」
と、背を押してくれました。

「じゃあ俺もう行くから。」
母にそう声を掛けると母は、
「立派になったね。絶対合格してきな。」
と、返してくれました。

案の定僕はこのとき半泣きですw
120: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)14:07 ID:PA58ud/60(16/18) AAS
>>117>>118
ありがとうございます。

結論は・・・・・・・もうちょい待ってくださいw
122: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)14:20 ID:PA58ud/60(17/18) AAS
母親と別れたあと、空港内に悪天候で便が遅れる、とのアナウンスがありました。
この日は晴れてこそいたものの、風がものすごく強く、離着陸が困難だったようです。

僕は出発まで時間ができたので、エントランスのソファに座って単語帳を確認していました。
もう何百周したかわからない単語帳。ボロボロだけども愛着があります。
背表紙には静の几帳面な字で一言。「頑張れ!」

てに持っているだけで、安心できました。
123: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)14:22 ID:PA58ud/60(18/18) AAS
すいません。急用ができたのでちょっと落ちます。

再開したばかりなのにすいません。
128: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)17:45 ID:ah2wO5RI0(1/18) AAS
ただいま戻りました。
待っててくださった皆さん、ありがとうございます。

では続けたいと思います。

使い込んだ単語帳で時間を潰すこと30分。
僕が乗る飛行機の搭乗案内が流れました。

僕も人の流れに身を任せ、ゲートを潜ろうとしたときです。

ポケットに入れていたマナーモードの携帯が震え、なんとも言い難い、嫌な予感がしました。
130: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)18:10 ID:ah2wO5RI0(2/18) AAS
着信があったのは母の携帯からでした。
すぐには出ることができず、10秒位震えている携帯を握りしめ、
一呼吸置いてから電話に出ました。

「もしもし?あなたは、この電話の持ち主の方とどういったご関係ですか?」

捲し立てるような男性の声がしました。
僕は何かを悟って、見ず知らずの男性に「息子です。」とだけ答えました。

すると、「そうか息子さんか。落ち着いて聞いてほしい。君のお母さんが事故に遭って
意識不明の状態で、□□病院運ばれている。今すぐ向かってあげてほしい。」
と、電話の男性が言います。

僕は動揺に襲われつつも、「今すぐ向かいます。」とだけ返事をし、
人の流れに逆らって空港から飛び出しました。

いつの間にか雨が降っています。
僕はびしょ濡れになりながら近くのタクシー乗り場に走りました。
近くにタクシーを見つけ窓を叩きます。

雨に濡れながら駆け寄ってきて、「母が、母が。」としか言えない僕に、
運転席の女性が、
「落ち着いて。お母さんがどうしたの?」
「どこの病院?・・・・・・そこなら20分で着くから落ち着いて。」
と、なだめるように聞いてくれ、タクシーは発車しました。

この頃には、動揺はしていたものの少しずつ落ち着きを取り戻しつつあります。
131: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)18:27 ID:ah2wO5RI0(3/18) AAS
落ち着きを取り戻した始めた僕は色々なことを考えました。

母は無事なのか?嫌、無事じゃないなんてあり得ない!
母がいない世界は、僕が生まれたときから存在しなかったじゃないか!
父に先立たれて、女手一つで僕を育ててくれた母。
親戚も居らず、僕の家族は本当の二人きり。

そんな時に僕の前に現れた静。
君の笑顔に。正義感に。僕はいつだって助けられた。
無理を言ってごめん。今は母を助けてあげてください。

僕と静の関係を快く許してくれた静のお父さん。
父の存在を知らない僕に、あなたは本当の父のように振る舞ってくれた。
怒鳴られた。殴られた。今思うとそれも心地良かったのかもしれない。

人間悲しみと不安のどん底に落ちたとき、これまでに支えてくれた人の顔がよぎるものだと、この時初めて知った。

涙と雨で視界の悪い前方に、母が搬送された病院が見えてきた。
132: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)18:34 ID:ah2wO5RI0(4/18) AAS
ちょっと・・・泣いてます。

これまで無理やり忘れようとして、
記憶が風化しつつありました。
忘れてはいけないってことは分かってるんですがね。

思い出しつつ書きます。

遅くなるかもしれません。

ごめんなさい。
137: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)18:53 ID:ah2wO5RI0(5/18) AAS
病院の前にタクシーが停まったとき、僕はあることに気が付きました。

「財布・・・・。あの、すいません・・・・代金・・・・。」

電話に出てすぐに空港を飛び出した僕は、荷物を全部置いてきてしまったのです。
狼狽する僕に運転席の女性は、

「代金なんていいから早く行きなさい!
早くお母さんの近くに行って、手をとってあげるの。
お母さんの命を救うのはお金?お医者さん?違うでしょう?
それがわかってるなら早く行きなさい!」

運転手の諭すような目に背中を押され、僕はタクシーを飛び降りた。

お願い。間に合って・・・・・。
138: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)19:29 ID:ah2wO5RI0(6/18) AAS
遅れます。

すいません。
139
(2): 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)20:35 ID:ah2wO5RI0(7/18) AAS
すみません。

さっきの続きを思い出そうとしていたのですが、
病院に入ったところからどうしても思い出せなくて、
それでも何とか思い出せたところから続けたいと思います。

治療室で包帯、ギプスに身を包まれた母の隣に僕は座っていました。
その隣には静が座っています。部屋の外では静のご両親が一睡もせずに、
病院の先生とのやり取りをしてくれていました。

外は雨と風で大荒れだったと思います。

母の容体は、体に大きな怪我は負っていないものの、
頭を強く打っていて意識不明。
僕と静が手を握りしめても反応はありません。

このまま眼を覚ますかどうかは判らない。
今晩が山になるだろうと先生には言われました。
144: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)21:01 ID:ah2wO5RI0(8/18) AAS
僕と静が疲れからうとうとし始めた頃、母が眼を覚ましました。
静はすぐに先生を呼びにいってくれました。
僕は母の意識が先生が来るまでに途切れてしまわないよう、必死に話しかけました。

「母さん、大丈夫?」
「ここは病院だよ。」
「大丈夫俺はここにいるから。」
「静も来てくれてるんだよ。」

初めは焦点があっていないような顔をしていた母が、
突然こちらに眼を向けて、

>>1受験はどうしたの?」
「何でこんなところにいるの?」
>>1は夢を叶えるんでしょう」
「早く行きなさい!」

消え入りそうな声でこう言ってきました。

僕は顔をぐちゃぐちゃにして半分叫びながら、

「もう良い。もう良いよ母さん!」
「受験なんて受けようと思えばいつだって受けられる!」
「また一年頑張れば良いだけなんだよ!」
「だけど母さんは・・・・、母さんは・・・・・。」

「眼開けてよ!」

「俺、母さんに何も孝行出来てない!」
「大学出て、一生懸命働いて・・・・・、」
「静と結婚して・・・・、初孫も見せたかったんだよ!」
「だから、だから!」

ここまで捲し立てると、母がこれまでに見たこともないような優しい顔で、

「そう、二人は結婚するんだね。」
「初孫の顔はわたしが最初に見るから。」

と、だけ言って再び意識を失いました。

遅れてきた先生に少しの間退室を命じられたため、
僕と静は病室の外に出ました。

静は何も言わず僕の手をとってくれていました。
145: 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)21:02 ID:ah2wO5RI0(9/18) AAS
皆さんありがとうございます。

もう少し頑張ります。
148
(2): 1◆ilG1GceQB. 2012/03/27(火)22:02 ID:ah2wO5RI0(10/18) AAS
>>146>>147
皆さん本当にありがとうございます。

ゆっくりとですが再開したいと思います。
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