[過去ログ] マミ「私は……守りし者にはなれない……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第三章 (805レス)
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176: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/03/18(月)04:22 ID:7w+pZ8Vdo(3/13) AAS
 マミは俯き、沈んだ。
 あれこれ独りで考えていると、どうしても悲観的になってしまう。
 そこへ頭上から軽い調子の声。

「生きる意味なんて考えてる人の方が珍しいよ。
かくいう俺も意味なんてよくわかんないしね」

 だから生きる意味なんてなくたって平気だとでも言うのか。
そんなふうに、気楽に生きられない人間だっているのに。
 最初からないのと、あったものを失うのとでは、大きな差異がある。 
世界が色褪せて、何もかもが無味乾燥に感じられるのだ。

 その気楽さへの呆れは怒りに変わり、ひとこと言ってやろうとマミが顔を上げると――。
 同時に黒い物体が鼻先に突き出された。

「それでも、美味いケーキとお茶があれば、ちょっとは生きてて良かったって思える」

 ふわりと鼻腔をくすぐる香しさ。
 この香りは――チョコレート。
 零が注文していたチョコレートケーキだった。
 
「ほら。マミちゃんも食べなよ」

 いりません、と突っぱねようとした瞬間。

 クゥ〜、という音が。
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