[過去ログ] マミ「私は……守りし者にはなれない……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第三章 (805レス)
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(11): ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/03/06(水)03:08 ID:7WDhRFYso(3/6) AAS
「けどマミちゃん。人を待つにしても、中学生が一人でいるには遅い時間だよ。
連絡してみるなり、日を改めるなりした方がいいんじゃない? 
最近このあたりも物騒だから。さっきも警察らしき人を見掛けたし」

 聞き流していたマミがピクリと反応した。

「それは……でも……」

 言い淀む。
 命とは連絡先の交換もしていない。今日を逃せば、次にいつ会えるかわからない。
いや、会えるかどうかさえも。

 ただでさえ不安定だった心は容易く揺さ振られ、零の発言に言及するのも忘れていた。
 目線や立ち振る舞い、身体つきから私服警官を見抜いた彼を訝る余裕もなく、
 彼が魔法少女の存在を知り言い当てたことも、頭の片隅から消え去っていた。

 もしも警官に見咎められ、帰れと言われれば帰らざるを得ないだろう。
店外のどこかで待とうにも、制服姿では目立つ。
二度目は学校や親戚へ連絡されるかもしれない。

 深々と溜息をつくマミ。
 いつだって、ままならないのだ。

 常識、世間、社会。
 如何に人が恐れる怪物を葬る力を手にしていても、
人の中で生きていくには、それらの枠組みを逸脱できない。

 この力は、どこまで行っても暴力。排斥されない為には、隠して生きていくしかない。
自分を取り囲む人の世界に対しては無力に等しい。
 彼女のように欲望に任せて力を振るうことも、こっそり小賢しく利用することも、
マミにはできそうになかった。
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