[過去ログ] さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜 (1002レス)
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172: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2012/04/30(月)19:42:06.18 ID:vMBFihC0o(1) AAS
乙です。
鋼牙不在、謎キャラとマミさんが2人きり…と、まだ一波乱ありそうな予感だけど、
近くに黒コートの人が居てくれるみたいなので安心感が凄いw
266: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/05/28(月)03:07:16.18 ID:JqNzRaySo(8/9) AAS
「おかえり、まどか。心配――」

「まどか! こんな時間まで何……を……」

 この時ばかりは父と母の声も耳に届かなかった。
 床をドタドタ踏み鳴らし、階段を駆け上がる。
自室で鞄を投げ捨て、ベッドに身体ごと飛び込むと、やっと動きを止めた。

 枕に顔を埋めて洟を啜るまどかは、少しだけ冷静になり、鋼牙とのやり取りを思い出す。

――優しさを誤解していた。
 でも、それは冴島さんのせいじゃない。
 勝手に甘えて、期待を抱いて、何でも受け止めてくれるって心のどこかで思い込んでた。
 それで勝手に幻滅して馬鹿みたいだよぉ……――

 これから鋼牙の言葉の意味を考えてみようと思う。しかし鋼牙が何を伝えたかったのか、何を望んでいたのか。
そして、それを受けて自分がどうしたいのか、いつか確かな答えが出せるのだろうか。

――こんな私が、キュゥべえに煽てられたからって、
ちょっと力を得たくらいで冴島さんに並べるなんて、自惚れだったのかな――

 変わらない。
 何も変わらない。
 まだ暗闇を彷徨っているような気分。
 なのに闇に光を与えてくれるはずの黄金騎士の助けは期待できなかった。

「私、どうすればいいの……」
293: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/06/11(月)02:33:38.18 ID:tOv9yjbAo(4/9) AAS
「もう、しょうがないな。いいよ、なに?」

「学校とか、最近どうかなって。何か変わったことはあった?」

 変わったこと――そう問われて思い出すのは、何と言っても昨日と今日の出来事。
 信じてきた常識や世界を根底から覆され、自分も関わっていると言われた。
これ以上に変わったことなど、これまでのさやかの人生になかった。

「ん、と……そうだ! 昨日うちのクラスに転校生が来たよ」

「へぇ、どんな人? 男子? 女子?」

 興味を示す恭介に――自分で言っておいて何だが――さやかは渋面を表した。
 さやかにとってほむらは憎き敵であったし、恭介が彼女に興味を示すのも気に食わない。
しかし、本人のいない場所で他人を悪し様に罵る自分を彼はどう思うだろうか。
 さやかは迷った挙句、

「う〜ん……まぁ、女子だよ。運動も勉強もできるし、美人だけど、
あたしはあんまり好きじゃないかな。クールで他人を寄せ付けない感じでさ」

 ふぅん、と恭介は頷き、それ以上の詮索はしなかった。
 彼女にはまだ重大な秘密が隠されているのだが、言えるはずもない。
信じてもらえるとも思えないし、魔法少女としての彼女に興味がなかった。
彼女がどんな魔法少女であろうと、最早ほむらに対する印象は断固として揺るがない。

「それともう一人、ひょんなことから三年の巴マミさんって先輩とも知り合ったんだよ。
すっごい美人で大人っぽい人なんだけど……知ってる?」

「いや、知らないなぁ」

 さやかはマミの評価にも嘘を交えなかった。
 よくよく考えれば、もしこれで恭介がマミに興味を抱いたら。
女として数段格上のマミにさやかは太刀打ちできないのだが――どうにも、それが彼女の生来の性格だった。
467: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/07/26(木)03:18:22.18 ID:EBKYw+nEo(7/10) AAS
 キュゥべえは窓からベランダに出て、どこかに消えていった。
 だらんと垂れ下がったマミの手から零れた銃が、床に乾いた音を立てて転がる。
 にも関わらず、マミはキュゥべえが出て行った窓を虚ろに眺めていた。

 まるで、僕は気にしてないから、とでも言うかのようだった。
いや、キュゥべえは、これっぽっちも気にしていない。
 一人の魔法少女との関係が崩れようが、恨まれようが、彼には些細なこと。
 一方通行だとわかっていたのに、こんなにも胸が苦しい。

 魔法少女の正体、キュゥべえの本心と本性。
 独りになったマミに、真実は重く圧し掛かる。
 自らを押し潰す重みに耐えかね、マミはテーブルに突っ伏した。
 
「うっ……うぅ……」

 最初は小さくしゃくり上げるだけだったが、やがて肩の震えは大きくなっていく。
 そして遂に――。
591: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/09/06(木)11:07:27.18 ID:7DG4+EZAO携(1) AAS
>>588
この邪美もはやさとうやすえ本人だろコレ

そしてガジャリとホラーすらダシに使おうとする鋼牙さん必死すぎワロタ
719
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/10/25(木)14:50:19.18 ID:FdUtlP+P0(2/2) AAS
邪美「あはは、思い出すねえ、詢子。昔二人でブイブイ言わせてた頃のこと。」
詢子「ウェヒヒーwそうさ。だらしない騎士たちの前に出てってホラーボコボコにしてさ、「ほら、止めさしときな」ってなww」
知久「邪美法師とママは本当に強かったなー。ホラーも腰ぬかしてたっけ。(おつまみ作ってきた)」

翼「(よりによって奴に見られるとは・・・。)」
962: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/01/21(月)02:37:52.18 ID:CVB6/PeJo(2/4) AAS
 最早、押し潰されそうな不安は感じない。
ビクビクしながら日々を過ごすことも、ふと正気に戻った瞬間に後悔に苛まれることもない。
 女が恐れるとしたら、それは唯一の天敵の存在のみ。

 女は、恋人が死んだ廃ビルに通う。
 人間であった頃は犯罪の露呈を恐れ、また、あの日の出来事を思い出さぬようにと避けていた場所。
 だがホラーと化した今、忌まわしい記憶など顧みる必要はない。痛む良心など持ち合わせていなかった。
 
 ここはただの廃墟。むしろ、都合のいい餌場だった。
 その理由が、いつの間にか廃ビルに住み着いた魔女。
 この魔獣とも異なる異形に印をつけられ、連日の如く哀れな人間が誘われてくる。
 それを摘まみ食いするのが目的だった。

 人を狩るのは造作もない。だからこそ自分で物色し、手を下すのが醍醐味ではあるのだが。
 やはり、労せずして獲物が舞い込んでくるのも捨て難い。
絶望していたはずの人間でも、死の間際には表情を恐怖に歪める。

 魔女は移動を繰り返していたようだが、本格的にここを住処と定めたらしい。
 ホラーの気配に気付いていないとは思えないが、特に妨害する様子もない。
 魔女が何を考えているのか。見当もつかなかったし、どうでもよかった。

 そして彼女は、今日も屋上に立って獲物を待ち焦がれる。
 ただ、その日は少し事情が違った。

 現れたのは少女三人と男が一人。
 全員、はっきりとした意思の光が瞳に見て取れる。
特に、先頭の少女と最後尾の男の目つきは鋭い。一目で魔女に誘われたのでないと見抜く。

 こんな廃墟を、自らの意思で好んで訪れる者。
それは、ここを餌場とする怪物たちを狙う狩人だけ。
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