[過去ログ] さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜 (1002レス)
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730: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/10/27(土)03:12 ID:U5eNztmHo(6/7) AAS
 しかし、着地からステップで体勢を整えた零は、狙いを定め――。
 軽い助走から大きく前に跳び、足を突き出す。  

「っぉりゃぁあああああ!!」

 勢いのついた飛び蹴りが、無防備な命の胸に叩き込まれた。
一切の慈悲もなく、雄叫びを上げて突撃する様は、いっそ冷酷ですらあった。
 直撃を受けた命は、ザザザッ――と床を擦りながら滑り、遂には横たわって動かなくなった。
 
 零は動かない。追撃も、警戒を解きもしない。
 この程度で終わるはずがないと知っているから。
 むしろ、ここまでは前哨戦に過ぎない。ここからが本番。

 しかし、ここで優位に立っておくことは無意味ではなかった。
 然してダメージは残せないだろうが、ここからの戦いに有利にはなる。

 両手を腰に回し、双剣を抜き放つ。
 右手も完全とは言えないが、剣を握れる程度には回復していた。
逆手に持った双剣を胸の前で構えると、命もピクリと動いた。

 足を引きずりながら立ち上がった女は、幽鬼の如き表情。
 肘から先は黒く刺々しく、岩のように固い異形のそれに変異していた。
他が美しい女なだけに、非常にアンバランスな光景だった。
 
 だが、命が両腕を顔の前で交差させることで、それも終わる。
 交差した腕を振り広げると同時に、魔獣は夕木命の殻を脱ぎ捨て、
完全にホラー・モロクの正体を現した。
731: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/10/27(土)03:21 ID:U5eNztmHo(7/7) AAS
ここまで
日曜は無理かもしれないので、一週間以内に

漫画など見ながら想像のモデルだけで書いているので、
ちょっと人体の構造的な意味で無理な動きをしているかもしれません
何やってるか上手く伝わっているでしょうか
文字で動きを詳細に書くのは、労力の割に面白くないかも

いつもコメントありがとうございます
考察も小話も楽しく読ませていただいています
牙狼のCGは美麗なので、映画は今から楽しみです
もちろん3期も、横山さんが総監督ということで、どんなものに仕上がるのか

>>697
アドバイスありがとうございます
うまく書けているでしょうか

>>714
そのへんも、今後書いていきたいと思います
732: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/10/27(土)09:30 ID:2wj5zsWAO携(1) AAS
うぉぉ、待ってたぜーーー!!
733: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/10/27(土)23:12 ID:qanVW2tP0(1) AAS
大乙獣陣!

杏子「バ・・バカ!何が魅力的だよ!///」

ううむ、モロクなどもはや牙狼絶狼クラスからすれば雑魚なのに結構食い下がれてますな。
カゲミツのケースしかり生身時が魅せ場だから命さんもけっこう強いww
魔界に一回送還されたホラーは対策を練れるというのもあるでしょうが。
でも余裕で沈めちゃえる零くんやはり最強クラスの魔戒騎士。

原作では烈火炎装で氷のほうを溶かしての勝利だったけど、さて今回は・・・。

なんと、横山監督。ということはアクション無双か!
734: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/10/27(土)23:35 ID:O1XYJdAP0(1) AAS
乙です!

次回辺りに絶狼のテーマが聞けそうかな。
カゲミツやヤシャウルと戦うときのあの曲結構好きだったりする。

3期は横山監督が総監督なのでアクション面は心配ないでしょう。
ただ総監督が雨宮監督でなくなることで圧倒的な雨宮センスがなくなるのはちょっと惜しいかな…
735: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/10/28(日)10:51 ID:HOY2gT2DO携(1) AAS
乙です!

生身無茶苦茶戦闘は結構本編でもやってるから大丈夫かと。

そういや鋼牙と零の戦闘スタイルって、

鋼牙=静
零=動

って感じな気がする。
736: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/10/28(日)12:33 ID:x/MAlBwAO携(1) AAS
体重の乗った素手ゴロだな。杏子戦では如何にも優しくお姫様と闘うようにあしらっていたのがよくわかる。

双剣解禁!魅せてくれよ、銀牙騎士!
737: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/10/28(日)12:53 ID:I7G8nBgi0(1) AAS
AA省
738: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/10/30(火)09:54 ID:qdT1sCmAO携(1) AAS
まどマギ第9話オクタヴィア戦のテーマ(曲名知らない)はどう?音楽に縁のあるホラーだし。
739: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/10/30(火)12:33 ID:eW7Pr4Cp0(1/2) AAS
おお。たしかに元のモロクは珍しく悲しい過去を持つ人物に憑依されてるしいいかも。

ちなみにオクタヴィアのテーマは曲名「Symposium magarum(魔女たちの饗宴)」らしい。
740: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/10/30(火)16:32 ID:eW7Pr4Cp0(2/2) AAS
何を言っているんだ、俺は・・・。

×憑依されている
○憑依している

カゲミツでもあるまいし・・・。ごめん。マミられてくるわ。
741: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2012/10/30(火)20:03 ID:amqKiTNno(1) AAS
生身の戦闘と言えば2期1話のが印象深いな
スタイリッシュに戦う竹中直人が可笑しいやらかっこいいやら
742: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/01(木)22:08 ID:ZmeTYbkw0(1) AAS
うむ、裏拳で鋼牙を吹っ飛ばしたときの顔がたまらんww

二期で生身アクション見るならその【火花】、【妖刀】、【仙水】、【赤筆】、【時代】を特にお勧めする。

『おいシルヴァ、ゴルバ、俺たちの映画もうまい棒とコラボしてみるか?』
743: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) 2012/11/01(木)22:39 ID:L8i6B2DWo(1) AAS
ソウルメタル味のうまい棒…ゴクリ
744: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/11/01(木)23:11 ID:2gp3eroAO携(1) AAS
杏子「美月カオル?プロデュースのうまい棒?」
745: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/02(金)00:36 ID:s/hP1nBF0(1) AAS
とりあえず鋼牙=コンポタだってのは思いついたww金と緑的な意味で。

ほむ「・・・あっ;(また落とした」
レオ「諦めてはダメです!ほむらさん、落ち着いて・・・」
746: ◆ySV3bQLdI. [sage saga] 2012/11/03(土)02:58 ID:Yugzk/Sko(1) AAS
一週間経ってしまいましたが、詰まっていたりで投下できません
土日で取り返したいと思います
747
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/11/04(日)12:03 ID:yUDhBebAO携(1) AAS
ゴンザ「>>1様、お茶でございます。どうぞ」→ビンテージダージリン

杏子「食うかい?」→うまい棒(コンポタ)

阿門「肩の力を抜き、鋭気を養え。お主の闘いはまだまだ始まったばかりよ。ま、一献」→赤酒
748
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/04(日)12:25 ID:qTAAW03I0(1) AAS
≫1様

鈴「ヤマレェー、ヤマレェー、レザロエアーメッ♪」
カオル「≫1さんに届け私の思い。願心画狼!」

ところでまどマギ最終話のQB「さぁ、鹿目まどか、その命を対価に・・」のところからRRサントラの【決意】→【RED REQUIEM】→一期サントラ【英霊】リピート・・・ってやるとピッタリすぎて目から仙水な件。
749: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:12 ID:VPkeJGs0o(1/9) AAS
 話には聞いていたが、その姿は異様としか言いようがなかった。
 恐ろしく、醜悪な容貌自体はホラーとしては珍しくないが、最も特徴的なのは両肩の輪。
右の輪の中には炎が、左には氷の結晶を思わせる水色の物体が。
 既に零も味わっている、切り離して自在に飛び回る腕も、付け根に肩と同色の光があった。

 情熱と哀しみを表しているかの如き炎と氷は、
闇の中で煌々と輝き、不覚にも美しいと感じてしまう。
 しかし、この炎が人を焼き、氷が人を凍らせて砕く。
故に、この世界に絶対にあってはならない光。

 ホラーは何も語らない。もう命の名残は、どこにも残っていないのだろうか。
 零は少し考えて、無意味だと首を振る。どの道、ここに至っては言葉など無用。
 人を喰い、人に憑依するホラーと魔戒騎士は決して相容れない。殺し合うしか道はないのだから。

 戦いは睨み合いから何の前触れもなく、静かに始まった。
 掛け声も合図もない。それぞれ相手の思考を察し、結果ほぼ同時に動いた。
 零が双剣を手に駆け出し、ホラーの両腕が飛ぶ。

 モロクの攻撃に対し、零は正面から突き進む。
 飛ばせる両腕は想像以上に素早く、変幻自在。
遠距離、少なくとも視界が届く範囲はモロクの独壇場である。勝つには近距離で戦うしかない。

 左の剣で確実に切り払い、右の剣は撫でるように逸らして避ける。
右手の握力さえ戻り切っていれば、右も難なく弾けたのだが。
 と、嘆いてみても仕方ない。零は一気に距離を縮めた。

 連続して襲い来る腕をかわす度に手の痺れは強まる。
 気を抜いて剣を落とせば、即座に死に至る緊張。ほんの数メートルが遠い。
750: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:15 ID:VPkeJGs0o(2/9) AAS
 零は切り払い、或いはかわして、モロクにあと一歩まで接近したところで反転。
クルリとモロクに背を向け、首元目掛けて迫る腕を右で牽制しつつ、後ろ手で左の剣を刺した。 
 胸を突かれ、姿に似つかわしくない女の叫びが迸る。
 
 苦痛に満ちた悲鳴も、耳に届いても心に響くことはない。
 冷徹にバックキックで剣を引き抜き、前転で腕を潜り抜け、仕切り直す。

――勝てる……!

 一連の攻防の中で零が得たものは確信。
 右手が負傷していても、自分が圧倒しているという手応え。
 後は右手が回復次第、鎧を召喚して勝負を決める。

 冴島鋼牙が一度は倒したホラーだ。
 あの頃の鋼牙の力量を、既に零は凌駕している。
もっとも、鋼牙は更に先へ行っているのだから慢心できようはずもないが。
 
 零に油断はなかった。
 ただ、この時は意識から外れていた。

 人は短い生涯の中で成長し、経験を次の世代に伝え、
そうして魔戒騎士の知恵と技は連綿と受け継がれていく。
 だがホラーもまた封印の度、魔戒騎士との戦いの記憶を持ち越し、
より悪辣に、より狡知に長けて、この世界に再び現れることを。

 それも油断と言えるかもしれないが、この目で見てきたのだ。
数多の戦いを切り抜け、強大なホラーを滅してきた騎士でさえ、
些細な歯車のズレから格下のホラーに敗れる場合もあると。
751: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:19 ID:VPkeJGs0o(3/9) AAS
 自分も、いつそうなるかもしれない。

 肝に銘じていたはずだったのに。

 零は攻め手を緩めない。再び腕をかわし、懐に入ろうとする。
 流れはこちらにある。回復まで時間稼ぎするよりは、攻撃した方が却って安全。
 二度目は比較的、楽だった。モロクの反撃が左腕の一本のみだったからだ。
 
 では右腕はどこに行ったのか。
 モロクの右腕は右肩の後ろ。輪の中の炎を握っていた。 
同時に、左腕が零の動きを封じようと掴みかかる。

 背筋に走る悪寒。魔戒騎士の直感が身体を衝き動かす。
 魔戒剣を下から振り、

「っぁあああ!」

 左腕を斬り上げた勢いのまま床を蹴り、横に回転。
その傍らを放たれた火球が飛び、着弾。一時、闇に明かりを灯す。
 炎か結晶を握り込んだ手から、対応する炎弾ないし氷弾が出るらしい。

 一撃の威力が高いのは厄介。けれども決定的な弱点もある。
 そうそう連射できず、しかも音と光を放つこと。
無音で闇に紛れたりしないので至極、読み易い。

 何発か避けるうち、零は火炎弾の軌道、間隔を見切った。
後は左腕さえ排除すれば、残るは本体。
752: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:21 ID:VPkeJGs0o(4/9) AAS
 行く手を阻む左掌に右の魔戒剣を突き立てる。
 如何に岩のように強固な肌であっても、
手のひらは防御も薄く、握力の弱った右手でも刺すには充分だった。

 だが、剣を抜こうとした時、零は驚愕に目を見開いた。

「な……にっ……!?」

 モロクの左手は刺さった魔戒剣を握り締めたのだ。
 当然、ソウルメタル製の剣である。そんなことをすれば、傷が深くなるだけ。
現に、指の間を刃が切り裂いて、黒い体液がダラダラ垂れ落ちていた。
 
 急いで引き抜こうにも、がっちり食い込んでいる上に握られている。
左手も全力で零に抗っているせいか、簡単には抜けそうになかった。
 零は一瞬の逡巡の末――魔戒剣を手放した。

 手を引いた零と、剣を刺したまま素早く飛び去る左腕の間を、火炎弾が過ぎる。
 剣の取り合いを続けていたら、右手は黒焦げになっていただろう。
 偶然とは思えない。企んでいたとしか考えられなかった。

『まさか……!』

「魔戒騎士対策ってことかよ……!」

 腕一本を犠牲に、剣一本を奪う。
 双剣使いにとって、片方の剣を奪われれば戦闘に支障をきたす。
が、問題はそれだけに留まらない。
753: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:24 ID:VPkeJGs0o(5/9) AAS
 一対の剣が揃っていなければ鎧の召喚は行えない。

 よしんば可能だったとしても、防御と逃げに徹されたら、
一本では99.9秒の制限時間内に押し切れるか怪しい。
 次にモロクが取るであろう行動も、容易に察しがついた。
だとしても勝算には繋がらず、有利な状況がひっくり返されたことに変わりはないのだが。

 それから零は魔戒剣を奪還しようと右手を追うが、
案の定、右手はヒラヒラ逃げるばかりで攻撃すらままならなかった。
 援護に来るかと本体を狙っても、なかなか誘いに乗らない。
攻撃力と手数不足で、充分にダメージを与えられなかった。

 このままでは無駄に疲労するばかりで埒が明かない。
開かれた戦場も、今は枷にしかならなかった。
 零は敵に背を向け、階を上がる。
 どうにか、そこで迎え撃つ手段を考えなければ。

 三階は二階に比べて小奇麗で、さほど荒れてもいない様子だった。
 窓に面した長く狭い廊下と部屋がいくつかある。隠れて奇襲が適切か。
 零が顎に手をやり思案していると、

『面倒なことになったわね、ゼロ』

「ああ、まったくだぜ」

『随分と落ち着いてるのね。まぁ、あなたらしいけど。
でも、これからもっと面倒になりそうよ』

「へぇ……」
754: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:27 ID:VPkeJGs0o(6/9) AAS
 シルヴァと軽い調子の会話を交わしていると、背後から階段を上がる足音が響く。
 予想通りだが、やはり追ってきた。
 なるほど。面倒になりそうだ、と零は内心で嘆息した。

 それから零は長い廊下をひたすら逃げた。
 反撃の糸口も見つからない。
 みっともなく足をもつれさせ。
 命からがら。
 這う這うの体といった具合に。

 走りながら、攻撃を避けながら。
 零は廊下の窓ガラスを片っ端から割っていった。
 幸い屋内には可燃物がなかったせいか、炎が燃え広がることはない。
それでも新鮮な空気を取り入れる意味はある。

 モロクの外した、或いは切り払った火炎弾を外に出す為でもあった。
 弾く度にガラス片と火の粉を撒き散らされるよりはマシである。
 市街地のエアーポケットのような廃ビルは、敷地内も荒れ地だったはず。
これも火災の心配はまずないと見ていい。

 やがて、逃げて逃げて、とうとう追い詰められる零。
 もう少し下がれば突き当たりの壁。最早、逃げ込む部屋もない。
 最後の窓ガラスに手をついて外を見る。

 隣のビルまで20mは離れている。飛び移るのは流石に難しい。助走も足りない。
あちらの方が幾分か高い分、向こうの屋上から跳ぶのならいざ知らず。
 昼間か満月の夜ならまだしも、視界が利き辛い今は止めておくのが無難だろう。
 何より無意味だ。三階の高さなら楽に飛び降りられるのだから。
755: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:28 ID:VPkeJGs0o(7/9) AAS
 つまり、いざとなれば窓から逃げることも可能なのだ。
 考える時間はあった。
 モロクは零を嬲っているつもりか、ゆっくりと余裕の足取りだった。

 零から五歩の距離で立ち止ったモロクは、しかし攻撃をしてこない。
 ここまで醜態を曝した零を侮っている。
いつでも殺せると高を括っているに違いない。

――ホラーに剣を奪われたまま、情けなく尻尾巻いて逃げ帰る……か。
重大な掟破り……厳罰、少なくとも称号の剥奪は覚悟しないとな――

「けど俺……あんまり掟とか気にしないんだよね」

 誰にともなく呟くと、懐からライターを取り出し、着火。
 窓に向かって軽く腕を回すと、緑色の炎が輪を描く。
 ここにいるぞと、誰かに合図を送るように。

 すると、隣のビルの屋上で赤い光が一際強く輝いた。
756: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:30 ID:VPkeJGs0o(8/9) AAS
 外を見遣ると、何かが風を切り、高速で飛来してくる。
 零は後ろに飛び退きながらも、一瞬たりとも目を逸らせなかった。

 まるで放たれた矢――いや、この速度と予想される破壊力を形容するには到底足りない。
 砲弾。
 或いはミサイル。
 様々な比喩が頭に浮かぶ。

 だが幽かに赤く光の尾を引く様は、美しく、どこか一瞬で消えそうなほど儚く。
 彼女の姿は零の目に、まるで流れ星のように映った。

 そして窓に飛び込んでくる流星。
 けたたましい音を響かせながらガラスを派手に砕き、床に槍を突き立てた。

「ちっ……外したか」

 憎々しげに呟いて立ち上がったのは、魔法少女、佐倉杏子だった。
757: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/06(火)03:34 ID:VPkeJGs0o(9/9) AAS
ここまで。次こそ日曜日にできれば

モロク戦については、原作の描写から変えてみました
wikiには火炎弾と氷弾を放って攻撃とありますが、改めて見返すと直接攻撃に使ってはいないんですよね
牙狼の動きを束縛?するのに使っていたようですが(あまり効いていませんでしたが)
正直よくわからなかったので、ここでは攻撃に使っています

実際1本で召喚できるかはわからなかったので、ここではできないものとしています
できたらすみません

>>747-748
お気遣いありがとうございます
いろいろ牙狼らしくない点も多々ありますが、これからも頑張ります
758: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/11/06(火)13:35 ID:k7Rr3tyAO携(1) AAS
( ゚∀゚)♪ゆーっけーっ、かぜのごとくー!♪
759
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/06(火)17:02 ID:Sl6B5Tj+0(1) AAS
乙皇降臨!

チャララララーララララララー♪(♪RRサントラより【奪還】。)

杏子「零一人じゃ危なっかしいぜ。ち・・・力になってやんよ///」

真紅のドレスを身に纏った魔法少女。
佐倉杏子が戦列に加わった。
紅き幻影と白銀の牙が陰我を断つ!

なんか藤田君が杏子好きだとわかってからこのコンビをみると2828が止まらんww
というか隣のビルから光矢流星ばりに突進攻撃する杏子様パねえっすwwさすがは肉弾戦最強ww
760: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/11/06(火)22:46 ID:e921IejSO携(1) AAS

今度は零がホラーを釣ったか
実際、片方だけでも召喚できるのかね。無理そうな気がするけど

>>759
いやいや、あんこちゃん零を狙って突っ込んできたんじゃないのか、これww
761: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/07(水)03:46 ID:xPGU7Ypi0(1/2) AAS
あ・・・話の流れ上そのほうが自然か・・・。
つい日頃の癖でそういうことかとww

絶狼の鎧召還についてですが

絶狼と同じ流派の騎士である風雲騎士・バドは、剣を構えもせずに召還していることから、必ずしも召還に剣は必須・・というわけでもないように見えます
実際、一期【銀牙】にて零は光矢流星の矢のようなエフェクトが降り注ぐ中召還したことがあります。

・・・しかし、バドも剣を構えないだけで剣は携えていたでしょうし、零にも同じことがいえるでしょう。

よって、必ずしも剣や槍で空間を裂き、鎧を召還する必要はないけど、剣がなければ召還は不可・・・ということだと思われます。
このへんは魔戒剣=ソウルジェムという構図になるかもしれません。
762: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) 2012/11/07(水)21:12 ID:OpcCQXLK0(1) AAS
暗黒魔戒騎士篇こと、牙狼1期の連続放送がニコニコ動画で決定だよ! → 外部リンク:ch.nicovideo.jp 外部リンク:ch.nicovideo.jp

で21-25のあらすじを見てくれ。→ 外部リンク:live.nicovideo.jp
これGARO PROJECTのサイトから引用してるから( 外部リンク:garo-project.jp )ネタバレ全開すぎだぞw
763: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/07(水)22:42 ID:xPGU7Ypi0(2/2) AAS
おお!これはまた良い感じの時間帯ではないか。
9時半から四話分なら気分的にも牙狼の時間だ。かなり見やすいぞこれは。

ちょwwwwww龍崎=バラゴとかレオ=シグマ(顔的な意味で)なみのネタバレだぞwwww初見さん涙目すぐるww

「鋼牙さんの雄姿・・・この目で見る時が来たようね・・・。」

「零のヤツ、いったい何モンなんだ?」

「鋼牙さんの剣術、参考にさせていただきますよぉ!(ワクワク」

「何者にも操れないもの。それは「時計」。そうでもないわよ?」

「大切な人の希望になれる人・・・カオルさん、素敵です!」

「まぁ、人間との接し方として、参考程度にはなりそうだね。魔導輪とやらは。」
764: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/11/07(水)23:52 ID:C9UggRew0(1) AAS
4話ずつとか初見さんも生殺しだろうしDVD借りに行く人も多いんじゃないかな
分割してもクオリティが凄まじいし、より多くの人に見てもらう。たぶんそういう狙いもあると思う
当然このスレの住人も見る人多いんだろうねw皆と実況とか嬉しいw

映画公開前にRRやりそうだなこれ
765: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/11/08(木)09:12 ID:JFf77RVAO携(1) AAS
遅れた…>>1

中の人まで杏子推しだったのかw
766: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/09(金)22:52 ID:uG/gpX9M0(1) AAS
前回の魔戒閃騎の生でも初見さんが一番多かったし、一期でもさらに虜になる人が増えてくれるだろうね。

ただ、二期の威厳に溢れた鋼牙や丸くなった零、大人なカオルに慣れた人はびっくりすると思うww
そしてゴンザさんの安定さに感心すると思うww

とりあえずこのスレ的には【指輪】が一番の見所かな。

でもとりあえずあのネタバレ文をなんとかすれwwww
書いちゃいけないことがいっぱい書いてあるww昔のジャンプ系アニメの次回予告じゃないんだからww
767: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2012/11/10(土)15:22 ID:14ZRfU/Vo(1) AAS
ああ、謎の少年の正体はいったい!?って引きで本編が終了したと思ったら
次回タイトルが「僕はベジータの息子です」だった的なアレか
768: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/10(土)18:43 ID:OZavfHOz0(1) AAS
『チャーラー、ヘッチャラー♪』

鋼「ザルバ、曲が違うぞ。」

『あーたーまかーらっぽーのほーうがー、ゆーめつめこめーるー♪』

ほ「あなたが歌うとブラックジョークにしか聞こえないわね。」
769: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/11/11(日)08:06 ID:0RSjRk8AO携(1/2) AAS
杏子「ザルバに百円入れると何でも歌ってくれるって?」

ザルバ『ふざけるな!俺様がいつ…』

杏子「ほれ」チャリン

ザルバ『♪解きっ放ってよ〜♪燃える小宇宙(コスモ)ぉ〜♪』

杏子「おうww」
770
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/11/11(日)08:13 ID:OnBy+z3uo(1) AAS
そういうスレでもないんだしキャラ崩壊のレスは自重して欲しい
771: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/11/11(日)23:08 ID:0RSjRk8AO携(2/2) AAS
>>770
ごめん。
772: ◆ySV3bQLdI. [sage saga] 2012/11/12(月)02:23 ID:XSni0RCpo(1) AAS
明日か明後日あたりにはなんとか
773: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) 2012/11/12(月)21:40 ID:bRoVQXc9o(1) AAS
行け疾風の如く宿命の剣士よ〜
774: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/11/12(月)21:47 ID:kEc1eTqyo(1) AAS
牙狼も好きだけど我が名は牙狼はもっと好き
775: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2012/11/12(月)21:57 ID:iG0sw/two(1) AAS
僕はまだ恋をしてはいけない(戒め)
776: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/11/13(火)00:31 ID:NOF8ohUL0(1) AAS
零が剣一本でもイマイチピンチに感じないのは1期最終回でモロクより格上のガルムを
鎧無し、剣一本で「じゃあな小番犬ちゃんよ」回転刺で倒した印象が強いからだと今更気付いた。
パチネタで申し訳ないが一応ホラー+αの強さランク的なもの

一期ver(パチンコオリジナルキャラは省く)
S:メシア
A:魔戒樹、レギュレイス、融合巨大ホラー
B:ガルム、コダマ、グラウ竜、アスモディ、ハンプティ
〜ストッパーの壁〜
C:アングレイ、イシュターブ、モラックス、パズズ、ウトック、モロク、ダンタリアン、ノウル、ガーゴイル
 ボナファルツ、エルズ
D:森のホラー熊、素体ホラー
E:魔天使
ルナーケンとハルはパチンコ未登場につきランク不明。まあ多分Cだと思う。

2期ver
A:エリンネグル、カゲミツ、ザジ、ヤシャウル、ライゾン、リグル
B:シガレイン、ルーザギン、ギギ、ギギル
C:レベッカ、アグトゥルス、ズフォーマー、セディンベイル、鉄騎
D:メルギス、ゲノジカ、テルボ(デスホール)、号竜人

1期verはアスモディとパズズのランクが逆じゃね?って位でまあ概ね妥当だけど
2期の方は突っ込み所多数。まあ飽くまでパチの話ですが
777: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) 2012/11/13(火)02:37 ID:6Y/Nbi1P0(1) AAS
ただ二期の場合、「負ける」んじゃなくて「取り逃がす」わけだからそこまでイメージの崩れる話じゃない。

まぁどっちにしろ原作を見ている人間からすれば「ねーよwwww」って話ですがね。
まぁでもシガレインとルーザギン以外は意外と妥当かと。
778: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/14(水)02:21 ID:fguhyBUEo(1/6) AAS


 さやかを解放した後、怒り心頭の杏子は躍起になって零を探し回った。
 とはいえ闇雲に探して見つかる訳もなく、知恵を絞った結果、ひとつ候補に思い至る。
 さやかがハズレなら、ホラーはもう一人の女。敵を連れて、そう遠くにはいかないはず。
 近場で戦いに向いた場所。人の来ない、邪魔の入らない場所。

 昨日、零を見つけた時に気になっていた廃ビル。
 魔女のいそうな禍々しい気配を感じた。ひょっとしたら、ホラーのものだったのかもしれない。
 ぬるりと粘りつくような嫌悪感。
 危険を感じた杏子はすぐには近寄らず、まずは外観を見渡せる場所を探す。

 魔女ならまだしも、相手はまったくの未知の魔獣。慎重になって足りないことはないだろう。
 杏子は粗暴で短気を自覚しているが、馬鹿でも無謀でもない。
魔法少女として経験を積んできた以上、それなりの警戒心と思考力は持ち合わせている。
でなくては、とっくに喰われて死んでいた。

 近付いて改めて感じた。あのどこかに零はいる。そして、彼が追うホラーも。
 迂闊に入っていけない。そんな気がした。
 根拠はなく、魔法少女の勘としか言いようがなかったが。

 隣のビルの屋上から様子を窺っていると、ややあってガラスが立て続けに割れた。
何枚も、何枚も。内部の異常を外に知らせるように内側から。
 火球が飛び出してくることもあり、ビル内では朱の炎が明滅していた。
ここからでは詳細は不明だが、激しい戦闘を繰り広げている。

 そして見慣れない、鮮やかな緑色の炎が輪を描く。
 炎に照らされ、傍らに立つ顔が露わになる。
 その人物は――涼邑零。
779: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/11/14(水)02:23 ID:fguhyBUEo(2/6) AAS
 その目は杏子を見返し、その口は薄く微笑んでいた――ように見えた。
 何故こちらに気付いた? その意図は?
 考えるより先に、杏子は魔法少女の衣装を纏っていた。

 零がいるビルに背を向け、屋上の端まで全速力。
 振り返って槍を構え、魔力を全身に滾らせる。

――あれは挑発だ。あたしを誘ってやがる。来れるもんなら来てみろ、って。

 わかっていても止められない。

――このまま指を咥えて見てりゃ、あいつの思惑に乗せられることはない。
 ただし、見返してやることもできない。
 一泡吹かせるとか、この落とし前をつけさせてやるなんて絶対に無理だ。

 行けばあいつの思惑通り。危険も大きい。
 けど、メリットもある。
 ホラーの存在が今の見滝原では避けて通れないってんなら、知っておく必要はある。
 それに、これは無謀な賭けじゃない。

 もし野郎が本当に絶体絶命のピンチだとしたら。
 で、あたしが加わってもどうにもならないなら。
 あそこに呼び寄せるはずがないんだ。

 あたしが加勢するか、"使う"ことで、"楽に"勝てると踏んだから呼んでる。
 あたしを盾にするとか、囮にして自分だけ逃げるとか、まず確実に死ぬ状況も作らないだろうさ。
 いけ好かない奴だけど、なんとなくわかる。あいつはたぶん、そういう奴じゃない。
 もっとも、いいや、だからこそ……――
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