[過去ログ] さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜 (1002レス)
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351: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/06/28(木)03:15 ID:2bCS3gDYo(5/8) AAS
「でも、感情の有無がそんなに大事なことかな? 
少なくとも、僕たちは良好な関係を築けていたじゃないか。
僕は君の、君は僕の、お互いに利益となってきたはず。
愛、なんてあやふやなものがないくらい、何の問題もないと思うけどね」

 キュゥべえは、そんなマミを見下ろして平然と告げる。
 痛みを痛みで紛らわせても相殺しきれず身悶えるマミに、キュゥべえの言葉を受け止める余裕はなかった。
それでも心と別に、思考は薄ぼんやりと理解してもいた。

 キュゥべえの言葉は、それでも間違ってはいないのだと。

 知らなければ、ずっと彼を友達と信じていられた。小さな棘のようなわだかまりは胸に刺さったままでも、
自分が死ぬか壊れるまで騙し騙しやっていけたと思う。
 キュゥべえは、騙していたという認識などないのだろう。感情がない彼は常にあるがままだった。
ただ役目を果たしていた彼を、友達として見ていたのはマミの方。

――そう、だから悪いのは私……。
 キュゥべえは蓄積したそれらしい反応を、状況に合わせて見せていただけ。
 それを唯一無二の好意と勘違いして、私が勝手にショックを受けているだけ。
 でも、それはあくまで理屈。
 そして、この気持ちは理屈じゃない――

 だからこそ、こんなに胸が苦しい。
 彼も、あの日々も、最初から虚構だった。もう二度と戻ってこない。
 キュゥべえは、これまで通りの日常を送ることを拒まないだろう。
しかし、マミには到底、許容できなかった。
 
「もういいわ……。結局、私の一人遊びだった訳ね」

 マミが静かに、自嘲気味に呟く。
 口に出して、少しだけ心が諦めに傾いた。
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