[過去ログ] さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜 (1002レス)
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123: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2012/04/23(月)01:27 ID:wsWWwCFYo(3/7) AAS
「薔薇……そう、薔薇に囲まれて、薔薇で飾られた巨大な何か……」

 曖昧な記憶を辿っているらしい。額に指を当て、ぽつり、ぽつりと言葉を紡いでいく。

「蠢くそれの周囲には白い……タンポポの綿帽子に髭と鋏をくっ付けたような……何だろう、ともかく変なモノがいたわ」

「魔女と使い魔……」

 呟くマミ。僅かに喜色の混じった声遣いは、倒した魔女で良かったという安堵。
これで彼女が危険に遭うことはもうないだろう。それが素直に嬉しかった。
 すると、マミの小声の呟きを拾ったのか、命が身を乗り出してくる。

「やっぱり! あれが、その魔女っていう怪物なのね!?」

「しっ! 声が大きいです……!」

 マミは慌てて命を宥めて身体を押し戻す。彼女はばつが悪そうに着席した。
 周囲を見回して、こちらを見ている人間がいないことを確認すると、マミは続ける。

「安心してください。魔女は……"私が"、倒しましたから。夕木さん、今でも自殺したいと思いますか?」

 命はぶるぶる首を激しく横に振った。

「まさか! あんなの一度でたくさん。思い出すだけで身震いするわ……」

「なら、私も戦った甲斐がありました。でも、魔女が死に絶えることはありません。
そうそう出くわすものじゃありませんけど、これからも人気のない暗闇や怪しい場所には注意してくださいね?」

「ええ、なるべくなら二度と近寄りたくないわね。でも……もしもの時はまた助けに来てくれるのかしら?」

「え、それは……」
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