[過去ログ] 葉鍵コテロワイヤル (966レス)
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217: 第11話 1/4 [sage] 04/12/27 00:04:08 ID:vTX++OgR(1/4)
「さいかちゃん、大丈夫?」
「うん……でも、ごめんなさい……おにいちゃん」
それまでの極度の緊張が祟ったのだろう。行動を共にするようになってすぐ、
さいかは歩けないほどの疲労を示すようになった。
今その小さな体は京大繭の背中に負われていた。
見晴らしの良い場所は避けるように進路を選んできたこともあって、
幸いにも他の参加者と接触することはなかった。
しかし、このまま悪路を進み続ければいずれ自分も消耗しきってしまう。
それまでに水とせめて寝床は確保しないといけないだろう。
あるいはこれ以上動かない方が賢明かと考えた時、前方に人工物らしきシルエットが見えた。
省15
218: 第11話 2/4 [sage] 04/12/27 00:04:39 ID:vTX++OgR(2/4)
ひゅん ずぐっ
「あぐっ!」
飛来した石が右肩甲骨付近にヒットした。骨が砕けるとまではいかないが相当の痛みだ。
(これ以上は耐えられない……やるしかないのか?)
京大繭は決断を迫られた。
だが、その一撃を最後に投石は止んだ。
家の窓からは、にょわ〜、とか、うに〜、とかいう困惑しきった声が漏れ聞こえてくる。
どうやら弾切れのようだ。
「さいかちゃんはそこに隠れてて」
さいかを木陰に遣って、京大繭は家に向かって駆け出した。
省14
219: 第11話 3/4 [sage] 04/12/27 00:06:36 ID:vTX++OgR(3/4)
「離せ、離せ、離せ、離せ〜」
京大繭に捕まったみちる(099番)は、短い手足を振って盛大に抵抗した。
「分かった、離すから、落ち着いてくれ。君に危害を加えるつもりはないんだ」
「だったら、さっさと、は・な・せ〜〜〜!」
「今離すよ。ほら離した。もう何もしない。これでいいかい」
「はあ〜はあ〜はあ〜」
ようやく落ち着いたみちるは尋問するような口調で問い返してきた。
「ほんとか?」
「本当だよ。だから俺の話を聞いてくれ」
「分かった。言ってよし」
省11
220
(1): 第11話 4/4 [sage] 04/12/27 00:09:43 ID:vTX++OgR(4/4)
「あ、みさお」
みちるはトコトコと部屋に入っていった。京大繭もそれに倣う。
部屋のベッドの上には026番、折原みさおの姿があった。
さいかよりも一つ二つ上ぐらいに見えるが、そのやつれた顔には年齢以上の分別が宿っていた。
「その女の子、助けてあげましょ」
「だめだよ、みさおは寝てなきゃ」
忠告に従わず、みさおはみちるの説得を続けた。
「ね、お願い。助けてあげて」
「……うん、わかった」
みちるは一転して素直に頷いた。
省14
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