[過去ログ] 葉鍵コテロワイヤル (966レス)
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133: 第3話 1/2 [sage] 04/12/26 09:04:48 ID:URBGssHH(1/6)
漆黒の闇を満たす、無数の瞬かぬ光源。
その無数の星々が、後方へ流れる光の帯と化し、
未だ見ぬ空の果てへと続く航海者達の姿が
ハイパースペースドライブ
超空間航法の引き起こす宇宙蜃気楼の霞に消えて―

掌に収まるペーパーのカバーが、
柄の割に大袈裟な溜息ひとつついて、ぱたりと閉じられた。

短い休みと軽く見て、少なめに選んだ、この冬のためのストック。
ほんの気まぐれで手に取った後は、
底をつくまでには丸一日も要しなかっただろうか。
省11
134: 第3話 2/2 [sage] 04/12/26 09:07:52 ID:URBGssHH(2/6)
しこたま買い込んだはいいが、受け取ったレジ袋が足りなかったようだ。
硬く尖ったパッケージのエッジが押し合いへし合い、薄いポリエチレンをナイフのように引き裂こうとする。

最初に見つけたベンチの設置された公園に、人影はなかった。
だだっ広いその敷地を強い季節風が吹き渡り、
暮れの迫った街の空に向かって葉を失った枝葉を伸ばした木立を、ざわざわと揺らす。

襟を立てながら、破綻しかけた買い物袋の内部構成を確認し、応急処置の方途をさぐった。
とりあえず破れ目に内側からハンカチを当て、
その部分には過度の丸いパックが当たるようにする。これで何とかなるか―

作業に熱中する間、周囲への注意は散漫になっていたかもしれない。
たとえなったところで、住宅地の真ん中にある真冬の公園に暫し身を置くのに
省8
135: 第4話 1/3 [sage] 04/12/26 10:30:45 ID:URBGssHH(3/6)
「汐…なのか?」
なおも理性に拘泥しようとする俺の脳味噌でなく、俺の喉が、あり得ない筈のこの言葉を絞り出した。
「そうだよーー」
「どうして…」 「わからないー」愛らしい瞳がくるくると動いて周囲を見渡す。

「ことみちゃんとごほんよんでたー
「そしたらきゅうにそとがばたばたしてー 
ことみちゃんにだんごもたされてーまわりがぴかーーって…

…それより、ここはどこ? おにいちゃん、だーれ?」

「どこといわれてもな…ここは21世紀の日本だし…
俺は…(名前入力)
省11
136: 第4話 2/3 [sage] 04/12/26 10:34:19 ID:URBGssHH(4/6)
「おめーは、不幸や苦痛を食らって肥え太る化け物の話を聞いたことがあるか…」
「んーー…あるような、ないような…」
「フン、SFの古典も遠くなりにけりだな…

とにかくだ。命の断末魔を一番の御馳走にして、悪知恵をつけながら
際限なく肥え太って行く目に見えねえ化け物なんてもんがいたら、どういう使い道があると思う?」

「SF的に考えれば…まあ、どこかの文明に投げ込んで、衰退を早めさせるとか…」
「まあ、そういったことも考えられるだろうな…とにかくその種のことを考える奴がどっかにいた。
その目的のためにはまず餌が必要って訳だ…ぐっ…」

その口元から、紅いものが僅かに…ま、まさか!?

「そう、俺らこそがその餌ってワケだ。光に祝福された町の幸せ家族ほど、
省9
137: 第4話 3/3 [sage] 04/12/26 10:41:03 ID:URBGssHH(5/6)
飛びのいたオッサンのいた所に、一瞬の間をおかず数本のナイフがたてつづけに刺さった。
物陰から、禍々しい笑みを浮かべ、ゆらりと立ち上がったのは、紛れもないあの死神…

「いいか小僧!汐の持ってる装置でもう1度時空を飛べる!こいつを持って行け!」
ブンとうなりを上げて投げつけられる黒い物体。手にずしりと重みが加わる。

「そして事情を知る者として向こうに飛び、一ノ瀬のお嬢ちゃん他の協力者を見つけて、この陰謀を食い止めるんだ!
そして…娘を、頼んだぞ!」

「行かせはせん。お前らここで全員死だ。ケケケケケ…」
「待ちやがれ!おめーの相手はここだ!」「その体で丸腰で、何ができるつもりだ?ヒヒヒヒヒヒヒ… な、何ッ!?」
「行けーーーー!」「オッサン!」「あっきーー!」

その瞬間、汐のぬいぐるみから、激しい光が放たれる。
省5
138
(1): 名無しさんだよもん [sage] 04/12/26 10:44:15 ID:URBGssHH(6/6)
なお、
034日報代理
077日報代理
と重複しているようなので、
077 一ノ瀬ことみ
と修正させて頂ければと
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