安価とコンマで異世界転生!その10 (621レス)
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1: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/02/06(火) 18:20:52.05 ID:aT2Wc+nu0(1/8) AAS
〜前回までのあらすじ〜
異世界に転生した男は仲間を募り、
世界を救うことを目標に行動する
仲間が突如救世主や魔王の力に目覚めたり、
彼も多くの神を奉ずる教団を創立したりしているが、実際に神の奇跡を代行することができる
現在はフェニックスの素材を手に入れるため極北への旅路の中におり、旅の中で出会った魔法人形にヒトの感覚を取り戻させるため魔獣の肉をオークションで落札した所である

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597: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/16(日) 03:29:44.35 ID:n3xV5Qrj0(1/5) AAS
やる気「お寿司っすよ」

男「おっ、マジか!いいね!」

テーブルの上には、大量の寿司が並べられていた
専用の容器に入ったそれらの彩りは眩しく、
鮮度も良好であることがうかがえる

ぶりっ子「すごいですよねぇ。それに、どうやって新鮮な魚をここまで運んできたのかも気になりますぅ」
598: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/16(日) 03:33:48.78 ID:n3xV5Qrj0(2/5) AAS
確かに、この街はかなり内陸の位置にある
いくら運送ギルドが急いだとしても、
これだけの鮮度の魚を用意するのは難しいはずだ

市長「お答えしましょう」

モニターに表示された無機質な顔が喋り出す
しかし、市長と付き合う中で、
不気味さは感じなくなっていた

怪盗「びっくりした……」

市長「養殖によって、魚は調達しています。ただし、スペースの都合上……あまろに広い距離を動き回らなくてはならない魚や、まだ養殖法が確立していない魚はご用意できませんでした」
599: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/16(日) 04:30:32.28 ID:n3xV5Qrj0(3/5) AAS
本日はここまでです
ありがとうございました
600: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/16(日) 19:02:49.84 ID:n3xV5Qrj0(4/5) AAS
狙撃少女「お寿司……食べたことないです!」

男「……それにしても、見事な出来だ。素晴らしい職人がいるのだろうか?」

市長「文献を参考に、私が握りました」

炎魔「なんでもできますね!」

市長「お褒めにあずかり光栄です」

市長は愛想よく笑ってモニターを切った
601: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/16(日) 19:49:53.60 ID:n3xV5Qrj0(5/5) AAS
それから、一行は寿司を食べ始めた
この世界における寿司といえば、海沿いの街でしか食べることのできない料理であり、そのくせ高い
なので、寿司を食べられるのは非常に貴重な経験なのだ

中華「やっぱり、市長は料理もできるんだね」

氷魔「……なにか……できないことはあるのでしょうか……?」

やる気「あー、それ気になるっすね」

ぶりっ子「欠点の一つでもあったほうが、可愛げがありますよねぇ」
602: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/17(月) 03:40:26.35 ID:4CSCZw7/0(1/2) AAS
本日はここまでです
ありがとうございました
603: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/17(月) 19:45:43.39 ID:4CSCZw7/0(2/2) AAS
それから話は、市長ができないことはあるのか、という議題になった

怪盗「……戦えるんでしょうか、市長?」

狙撃少女「どうなんでしょう、それなりにはやれそうですけど」

男「これで腕っぷしまで強かったら、俺たちもちょっと肩身が狭いよな」

中華「聞いてみる?」

問いかけつつ、返事は聞かずに中華はモニターのスイッチを入れた
604: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/18(火) 03:22:38.39 ID:TqpD4Onh0(1/4) AAS
市長「……お代わりでしょうか?」

モニターが完全に起動すると、
落ち着き払った様子で質問をしてきた

氷魔「……あ……いえ……」

やる気「そういやお代わりも欲しいっすね、同じ大皿もう一つ頼むっすよ」

市長「承りました。今すぐご用意します」
605: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/18(火) 03:42:44.36 ID:TqpD4Onh0(2/4) AAS
本日はここまでです
ありがとうございました
606: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/18(火) 19:19:03.77 ID:TqpD4Onh0(3/4) AAS
市長はなにやら操作して通達している

ぶりっ子「そういえばぁ、市長に聞きたいことがあるんですよぉ」

市長「なんでしょうか?観光案内なら得意ですが」

怪盗「市長って戦えるんですか?」

市長「>>下1」
607: [sage] 2024/06/18(火) 19:55:05.29 ID:ZSuihmsU0(1) AAS
機械の身体ですので、相手の生死を問わなくて良いのであれば可能です
608: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/18(火) 21:28:22.56 ID:TqpD4Onh0(4/4) AAS
市長「機械の身体ですので、相手の生死を問わなくて良いのであれば可能です」

狙撃少女「お……恐ろしいこと言いますね」

人間が筋肉を操作してやるような、細やかな手加減はできないということだろう

炎魔「確かに、鉄の塊に殴られたら普通の人は死にますね」

市長「そうですね、別に武器も内蔵されていますが」
609: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/19(水) 00:59:13.61 ID:Gp9Ffsyf0(1/3) AAS
男「やっぱ、ビームとか出るのか?」

市長「最初は搭載を検討していましたが……燃費と威力の兼ね合いから、その案は却下されました」

中華「ドラゴンの熱線とかも、よっぽど強いドラゴンじゃないと乱発できないもんね」

市長「……あと、私はどれも同じ見た目ではありますが、兵装に関しては差異があることもあります」

氷魔「……単なる警備に……殺人兵器を持ち出すのは……やりすぎですしね……」
610: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/19(水) 01:33:45.51 ID:Gp9Ffsyf0(2/3) AAS
本日はここまでです
ありがとうございました
611: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/19(水) 19:20:02.77 ID:Gp9Ffsyf0(3/3) AAS
市長「そうですね、無駄は減らしています」

できる市長の顔をして、冷静に告げた

ぶりっ子「それでですねぇ……市長さんにできないことなんてあるのか、って話をしてたんですよぉ」

市長「なるほど……実は、市民にも聞かれたことがありますよ」

ぶりっ子「なんかあるんですかぁ?」

市長「大抵のことはできますが……実は、>>下1だけはできません」
612: [sage] 2024/06/19(水) 20:27:58.59 ID:WHvjPi8DO携(1) AAS
芸術
613: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/20(木) 01:17:01.37 ID:T4Qg0nF50(1/4) AAS
市長「芸術だけはできません」

怪盗「はぁ、なるほど……」

狙撃少女「絵や文学ができないのですか?」

市長「完全で、完璧で、合理的なことしか私は目指せないのです。芸術の美しさとは、理論的な点数では表せないものですから」

男「型を破れないのか」

市長「そうですね、適切な表現だと思います。私は、型を真似ることはできても、それを創造することはできないのです」
614: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/20(木) 01:20:36.43 ID:T4Qg0nF50(2/4) AAS
中華「なるほどねー……」

中華はなにか複雑そうな顔をしている
おそらく、料理と芸術との関係を脳内で模索しているのだろう

市長「見てください、これが私の制作した音楽です」

彼女はモニターにいくつかの五線譜を映した
非常に整ったよい楽譜で、それらが一つの曲を構成していた

男「いいんじゃないか」

市長「……誰もが知るコード、恋のクリシェ、メジャーな楽器……私には、それしか使えません」
615: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/20(木) 01:24:21.42 ID:T4Qg0nF50(3/4) AAS
本日はここまでです
ありがとうございました
616: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/20(木) 19:26:55.53 ID:T4Qg0nF50(4/4) AAS
それから、芸術について軽く論じて夕食は終わった
そのまま一行は入浴の時間となった

やる気「今日はとんでもない目に遭ったっすね〜」

男「全くだなぁ。だが、面白いものも見られた」

中華「あの大きな書庫とか、すごかったよね」

今でも、あの異様なほど緊張感のある書庫がありありと思い出される
617: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/21(金) 03:00:53.29 ID:Vn8ueUPC0(1/2) AAS
やる気「しっかし、これからどうするんすかね……」

男「ああ、この禁域の話にどこまで踏み込むかだな」

中華「僕たちの目的は、あくまで極北……禁域は、さらに大きな問題な気がするよね」

成り行きで動くのはいつものことだったが、
流石に自発的に指針の変更を図らなくてはならないと、三人は思い始めた
女性陣でも、氷魔やぶりっ子はそのような気持ちが高まりつつあるのだ
618: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/21(金) 03:01:40.81 ID:Vn8ueUPC0(2/2) AAS
本日はここまでです
ありがとうございました
619: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/21(金) 19:35:09.64 ID:Yf8wyvyTO携(1) AAS
それから自分たちの部屋に帰ると、氷魔たちがなにやら本を読んでいた

やる気「んー……?なに読んでるんすか?」

氷魔「……実は怪盗さんが……こっそり……あの書庫から本を持ち出していたんです……」

男「相変わらずだし、反省してないなぁ。まぁいいけど……なんて本?」

怪盗「読めないです!」

男「ああ、そういえばそうか……」

男は本のタイトルを上から覗き込んだ
そこには、>>下1と書いてあった
620: [sage] 2024/06/21(金) 19:45:11.83 ID:8h4O+wBq0(1) AAS
凍てつく波動
621: ◆UEqqBEVZVY [saga] 2024/06/21(金) 21:13:59.16 ID:yQTJmdnXO携(1) AAS
凍てつく波動と書いてあった

ぶりっ子「で、なんて書いてあるんですかぁ?」

男「凍てつく波動だって」

狙撃少女「なんですか、それ……」

氷魔・炎魔「……凍てつく波動……!!」

二人が顔を見合せて目を輝かせている
確かに、とても好きそうだ
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