【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その3だよ」【×影牢】 (759レス)
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578: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:43:31.53 ID:+ekmNVAbo(1/16) AAS
>576-577
すみません、お待たせしております。
短いですが続きです。
579: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:44:18.38 ID:+ekmNVAbo(2/16) AAS
* 鎮守府内連絡通路 *
朝潮「迷子ですか?」
由良「そう。そういうわけで、その深海棲艦を保護したんだけど」
提督「迷い込んできた深海棲艦……なあ」
朝潮「もしかして、外海の深海勢力からの使者でしょうか?」
由良「そういうわけでもないみたい。ただ、こちらに害意はないから、食堂の外のウッドデッキに案内して、休んでもらってるんだけど」
由良「提督さん、とりあえず会ってもらえないかしら。拍子抜けするくらい友好的だから」
提督「……まあ、そういうことなら話は早そうだな」
* 食堂外 テラス席 *
軽巡棲鬼「コレ、オイシーー!」モグモグ
マーガレット「それは良かったです! いっぱいありますから、たくさん召し上がってくださいね!」
提督「……あいつか?」
由良「はい、この前海軍からいただいた資料によれば、あの個体は軽巡棲鬼と呼ばれている深海棲艦ですね」
由良「ただ、髪型がちょっと違ってて……資料の写真には髪をまとめてお団子にしてるんですが、あの軽巡棲鬼にはそれがないんです」
580: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:45:16.14 ID:+ekmNVAbo(3/16) AAS
提督「ふーん……なんつうか、深海棲艦らしくねえ深海棲艦だな?」
朝潮「朝潮も同感です。あんなににこにこ笑ってる深海棲艦は珍しいと思います」
提督「……まあいいや。ちょっと邪魔するぞ」
朝潮「失礼いたします!」
マーガレット「あっ、マスター!」
軽巡棲鬼「ワァ!? 艦娘ト……人間ノ提督サン!? 深海棲艦ガイルノニ!? ココッテ、ドウイウトコロナノ!?」
提督「俺は提督。こっちは今日の秘書艦の朝潮だ」
朝潮「駆逐艦、朝潮です!」ビシッ
提督「この島にはちょっと特殊な事情があって、深海棲艦と艦娘の両方が暮らしてる。俺はそのまとめ役みたいなもんだ」
マーガレット「私たちメディウムのマスターで、魔神様ですよ!」エッヘン
提督「ややこしくなるから、そっちの話はあとでな。で、お前は一体何者だ? とりあえず名前は?」
軽巡棲鬼「私、最新鋭深海棲艦ノ、阿賀野デース!」
提督「阿賀野? 軽巡級にそんな名前の艦娘がいたな……?」
朝潮「しかも、最新鋭深海棲艦、と言いましたね」
581: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:46:00.87 ID:+ekmNVAbo(4/16) AAS
提督「とりあえず、阿賀野……でいいのか? お前が何でこの島に来たのかを知りたいんだが、話せるか?」
軽巡棲鬼「ハーイ、エーットネェ……アレ? 阿賀野?」
提督「うん?」
軽巡棲鬼「……イマ、私、自分ノコトヲ、阿賀野ッテ言ッタノヨネ?」
提督「ああ、言ったな」
軽巡棲鬼「エエエ!? アレ? ドコカラ出テキタンダロ……」オロオロ
提督「……大丈夫か?」
朝潮「自分で言ったことに混乱しているんですか?」
軽巡棲鬼「チョ、チョット待ッテ……エット、ウン、ダンダン、ナントナク、ワカッテキタ……ドコカラ話シタライイノカナ」
提督「覚えてるところからでいいぞ。順番は後で整理すりゃいい。話せるだけ話してみてくれ」
軽巡棲鬼「ウン……私、今ハ深海棲艦ナンダケド、艦娘ダッタコロノコト、少シ覚エテテ」
提督「は? 艦娘だったって!?」
軽巡棲鬼「ソウナノ! 確カ……私、事故カナニカデ両足ガ動カナクナッチャッテ、スッゴイ落チ込ンデタノ!」
582: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:46:46.00 ID:+ekmNVAbo(5/16) AAS
提督「事故? どんな事故だ?」
軽巡棲鬼「ソコマデハ覚エテナインダケド。デモ、杖? ヲ、ツイテタコトハ覚エテテ」
軽巡棲鬼「背中モ痛クテ、歩ケルカドウカモワカラナイ、ッテ言ワレテタヨウナ、気ガスル」
軽巡棲鬼「ソレガスゴク悲シクテ、夜、海ノ近クデ泣イテタコトハ覚エテルノ」
提督「……そのあとは?」
軽巡棲鬼「ソノアトガヨク覚エテナクッテ……気付イタラ海中ニイテ、苦シクテ、意識ガ真ッ暗ニナッテ……」
軽巡棲鬼「イツノ間ニカ、コウナッテタ気ガスルノヨネー」
提督「お前が覚えているのは、そのあたりの記憶と、名前だけか?」
軽巡棲鬼「ソウネエ? ホカニ覚エテルコト……ウーン、スグニハ出テコナイカナア?」
提督「そうか。まあ、無理に思い出さなくていいぞ。忘れたってことは思い出したくない過去なのかもしれねえし」
軽巡棲鬼「ソウ? ソレジャ、マタ、ケーキ食ベテイイ?」
提督「……いいけどよ……切り替え速すぎんだろ」
由良「なんだか、いつもの質問、聞かなくても良さそうですね?」
提督「そうだなっつうか、すでに一回死んでるようなもんだしな……ん? お前、脚がないのか?」
583: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:47:31.04 ID:+ekmNVAbo(6/16) AAS
軽巡棲鬼「ア、コレ? 心配シナクテモ大丈夫ヨ? コレ、モトカラダシ、私、浮イテ移動デキルカラ」
提督「どうなってんだそれ……」
軽巡棲鬼「ン−トネ、ヨイショ、ット……コウナッテルノ。見エル?」グイ
提督「……脚の切り口っつうか、断面がなんかの噴射口みたいだな? ここから何か噴き出して浮いてるってか」
軽巡棲鬼「ソウナノ。タダ、ソノセイカ、移動スルダケデ、スッゴイエネルギー使ッチャウミタイデ、疲レルノヨネ〜」
提督「それ、艦娘のときに脚を怪我してたことが由来してんのか……?」
由良「いえ、軽巡棲鬼はもともとこういう見た目ですね。フロート船みたいに海の上を浮いて滑走してるようです」
提督「もとからなのか」
軽巡棲鬼「タブン、ソウヨ〜。私、自分ノ姿ガオカシイトカ思ワナカッタモン」
提督「なるほど……昔のことはとりあえずそこまででいいか。じゃあ今は今で、どうやってこの島に来たんだ?」
軽巡棲鬼「……ウーント、海ノ中デ気ガ付イテ、フラフラ〜ット海面ニ顔ヲ出シテ。デモ、誰モイナクテ……オカシイナ、ッテ思ッテテ」
軽巡棲鬼「キット私、イツモ誰カト一緒ニイタノヨ。艦娘ダッタ頃ニ、一緒ニイタ人ガ、イッパイイタハズナノ!」
由良「ってことは、どこかの鎮守府に所属していた、ってことですよね?」
提督「そうっぽいな。で、それからどうしたんだ?」
軽巡棲鬼「ソノアトハ、ヒトリナンダ〜ッテ思イナガラ、コレカラドウシヨウ、ッテ。ボンヤリシテタラ、オ腹ガ鳴ッチャッテ……」ポ
584: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:48:15.88 ID:+ekmNVAbo(7/16) AAS
軽巡棲鬼「行ク宛テモナイシ、仰向ケニ水面ニ浮イテ、波間ヲ漂ッテタノ。オ空ガ綺麗ネ〜トカ、オ腹スイタナ〜トカ思イナガラネ」
軽巡棲鬼「デ、プカプカ浮イテタラ、イツノ間ニカ、コノ島ニ流レ着イテテ。ソコデ出会ッタ潜水艦ノミンナニ見ツケテモラッテ……」
提督「潜水艦?」
軽巡棲鬼「ソウソウ。イキナリ魚雷ヲ構エラレチャッテ、ビックリシタケド、待ッテ待ッテーッテ叫ンダラ、ワカッテクレテ!」
軽巡棲鬼「モー、同ジ深海棲艦ダカラ撃タレナイト思ッテタノニ、ソンナコトナインダモン。ドウナルコトカト思ッタワヨ〜」
提督「お前、どこかの深海勢力に所属してるとかはないのか」
軽巡棲鬼「所属? ソウイウノ、深海ニモアルノ?」
提督「ああ。ここだと泊地棲姫が深海棲艦のまとめ役だな」
軽巡棲鬼「フーン、ソウナンダ? 挨拶トカ、シテキタ方ガイイ?」
提督「そうだな。この島の立ち位置が他の拠点とだいぶ違うから、面通しはあったほうがいいな。つうか、さっきいたはずだが」
由良「あれ? 泊地棲姫ってさっき厨房に……」
泊地棲姫(可愛いエプロン装備)「コーヒーヲ持ッテキテヤッタゾ」
軽巡棲鬼「キャーー、アリガトーーー!」
由良(ほぼ裸みたいな姿にフリフリヒラヒラのエプロン姿……この前までエプロンなかったのに)タラリ
585: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:49:01.18 ID:+ekmNVAbo(8/16) AAS
朝潮「……どうして厨房から泊地棲姫さんが?」
提督「好きなことやっていいぞ、って言ったらこうなってな……そういや朝潮はコーヒー飲めないんだっけか」
朝潮「はい、そもそも間食を控えていたため、こちらに来る機会を逸しておりました!」
提督「そこまでガチガチに真面目にならなくていいんだぞ?」
朝潮「司令官がお食事以外はお水しか口にしておられませんでしたので、それに倣っていました!」
提督「……俺もたまにこっちに来るか」
泊地棲姫「アア、来ルトイイ。歓迎スルゾ?」ククッ
マーガレット「泊地棲姫さんは、今やこのカフェのマスターですよ!」
軽巡棲鬼「エ、一番偉イ人ガ、カフェノマスター、ヤッテルノ? スゴーイ、格好イイ!」キャー!
泊地棲姫「コーヒー専門ダガナ」フフン
マーガレット「お茶菓子は、私や間宮さんが担当です!」エヘン!
提督「なんでかんで間宮も馴染んだみたいだな」
朝潮「ちゃんと役割分担ができてて、朝潮も感心しました!」
586: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:49:45.98 ID:+ekmNVAbo(9/16) AAS
提督「それにしても、艦娘のときの記憶を持った深海棲艦なんて、初邂逅だな。丁度いい、泊地棲姫も話を聞いてくれ」
泊地棲姫「ナンダ?」
提督「さっきお前がコーヒーを出した深海棲艦……」
泊地棲姫「軽巡棲鬼ネ?」
提督「ああ。どうやら、元艦娘だってのは間違いなさそうだ」
提督「怪我してたとか、他の誰かと一緒にいた、って話してたから、もともと人間社会にいたことは違いない」
提督「その後、何があったかはわからないが、おそらくあいつは何らかの形で轟沈してると思っていいだろう」
朝潮「司令官? これまでは艦娘が轟沈して砂浜に打ち上げられても、みんな艦娘のままだったと思うのですが……」
提督「そこはおそらくなんだが、そいつらは轟沈してからそんなに時間をおかずに浜に打ち上げられたんじゃないか、と思うんだ」
提督「由良にしても朝潮にしても、一度は沈んだとはいえ、そこまで長時間海底に沈んでたわけじゃねえだろ?」
由良「うーん、わからないけど……そういうことになるのかな」
提督「それ以外にも、川提督んとこの蒼龍に言われたんだよ」
提督「轟沈した艦娘が深海棲艦になるというのなら、どうして埋葬した艦娘たちは深海棲艦にならなかったのか、って」
提督「ある程度、時間が経たないと深海化しないとすれば、泊地棲姫が目撃したことがない、って言う話の裏付けにもなるんだけどなぁ」
泊地棲姫「ソコハソウダナ」
587: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:50:31.60 ID:+ekmNVAbo(10/16) AAS
由良「……その理屈だと、潜水艦の子たちは大丈夫なのかしら」
提督「そこは妖精たちが対策取ってんじゃねえか? でなきゃ今頃、世界中の潜水艦娘が深海化してるはずだ」
提督「その妖精たちの取った対策が、攻撃を受けて崩されて……加護がなくなって沈むと轟沈、って扱いになるんじゃねえかな」
提督「その状態で、艦娘が海底に留まり続けていると深海棲艦化する……ってのが、俺の考えてる説なんだが」
泊地棲姫「ソウダナ……アリ得ナイ話デハナイカモシレナイ」
由良「!」
泊地棲姫「深海ノ特ニ暗イトコロ……多クノ艦ガ、沈ンダ海域カラハ、強イ深海棲艦ガ現レルコトガ多イ」
泊地棲姫「ソコニ轟沈シタ艦娘ガ迷イ込ンダトシタラ……」
朝潮「し、深海棲艦になるんですか?」
泊地棲姫「……カモシレナイナ。ソレカ、ソコニ棲ム深海棲艦ノ餌ニナルカ……」
朝潮「餌……ですか」
泊地棲姫「餌ニナッタ艦娘ノ特徴ヲ引キ継イダリスレバ、転生シタヨウニモ見エソウジャナイ?」
由良「ぞっとしないわね……」
泊地棲姫「タダ、ソレモアクマデ、私ノ想像ダ。ソウイウケースヲ、ジカニ見タワケデハナイカラナ」
朝潮「……そう考えられる、ということですね?」
588: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:51:16.13 ID:+ekmNVAbo(11/16) AAS
泊地棲姫「タブンネ。ソノ話ヲサテ置イテモ、人間ニ対スル憎悪ヤ反感ヲ抱イタ深海棲艦ガ、鬼級ヤ姫級ニナッテイルノダカラ……」
泊地棲姫「ソウイウ『素養』ノアル艦娘ガ、ソウイウ海域デ沈メバ、ソウイウ深海棲艦ニナル、トイウノハ、アリ得ルカモシレナイ」
提督「けどよ、今回の軽巡棲鬼……阿賀野の場合は、阿賀野自身が人間に対して憎く思ってた感じじゃないよな?」
泊地棲姫「ソウ……ソコガワカラナイ。ソモソモ、深海棲艦デアリナガラ、アンナ風ニ明ルク振舞エル者ハ、私モ初見タコトガナイ」
マーガレット「あのぉ……でしたら、一度、魔神様があの人の魂を見てみたらいいのではないでしょうか?」
提督「……それしかねえかなあ」
泊地棲姫「アラ、躊躇シテルノ? アノ大和タチノ頭ノナカモ、イジクッタンデショウ?」
提督「敵だったからな。そうでもない他人の頭ん中を覗き見するのは、やっぱりちょっとなあ」
泊地棲姫「訊イテミレバイイジャナイ。軽巡棲鬼?」
軽巡棲鬼「モグモグ……エ? ワタシ?」
提督「なあマーガレット、あいつに出したケーキ、何個目だ?」
マーガレット「えっと、今のでホールケーキまるっと1個分ですね!」
提督「……」アタマオサエ
589: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:52:01.56 ID:+ekmNVAbo(12/16) AAS
泊地棲姫「トリアエズ、訊クダケ訊イテミレバ?」
提督「ああ……食ってる途中で悪いが、お前の昔のことを知りたい。協力してもらえないか?」
軽巡棲鬼「ンー、イイケド、私、アマリ覚エテナイヨ?」
提督「とりあえず、昔のことを調べるのは問題ないんだな?」
軽巡棲鬼「イイワヨー。私モ、私ノ昔ノコトハ知リタイシ!」
提督「よし、同意を得られたな」ガシッ
軽巡棲鬼「エ?」アタマツカマレ
ズヴュッ!
軽巡棲鬼「ア゜ェッ?」ビクッ
朝潮「!?」
提督「……んー……」
軽巡棲鬼「……」ビクビクッ
由良「ねえ、今の音って何……?」タラリ
泊地棲姫「……フーン、ソウヤッテ頭ノ中ヲ見テイルノネェ」
ズリュッ
軽巡棲鬼「オ゜ッ?」
590: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:52:45.88 ID:+ekmNVAbo(13/16) AAS
提督「……ふう、なるほど」
軽巡棲鬼「」シロメ
由良「何をしたんですか……」
提督「魔神の力で、魂の色とこいつの過去を探ってみた」
泊地棲姫「ナニカワカッタノ?」
提督「阿賀野はどこかの鎮守府で療養中だったみたいだな。事故で背骨をやったらしくて、そのリハビリ中だったようだ」
提督「けど、リハビリも難航してたらしく、松葉杖つきながら港に来て自分を責めて泣いて……そこで足を滑らせて海に落ちたらしい」
提督「そのまま意識を失って、沈んだところに深海棲艦の魂が入ってきて、今の姿になったみたいだな」
朝潮「深海棲艦の魂が!?」
提督「まあ、深海棲艦とは言ったが、いわゆる戦争時の戦没者の無念の魂みたいなんだ。それも、飢えの苦しみを味わった者たちのな」
由良「飢え、ですか……」
提督「そういう無念の魂が寄り固まって生まれるのが、深海棲艦……ってことなんだろうな、多分」
泊地棲姫「私モ、ソウナノカ……?」
提督「そりゃわからねえが、お前もお前で、人間に対する恨みというか、嫌な思いはあったんじゃねえか?」
泊地棲姫「確カニ、ソンナ感情モ、アッタヨウナ……」
591: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:53:31.32 ID:+ekmNVAbo(14/16) AAS
提督「で、あいつの頭の中っつうか、魂を見てみたんだが」
提督「ここでまともなもの、と言うよりケーキみたいな贅沢品が食えたのが幸いしたんだか、思ったより魂の色が穏やかな色調だった」
提督「あいつが深海棲艦になり得る感情ってのも、自分の無力さとか肝心な時に動かない自責の念からくる自己嫌悪が大部分みたいだったし」
提督「軽巡棲姫と比べても暗い色の魂がかなり少ないから、姿こそ深海棲艦だが、かなり艦娘寄りと言えそうだったな」
泊地棲姫「見タ目ダケガ深海棲艦、トイウ感ジカ?」
提督「そこまで……いや、そう言ってもいいかもしれねえな。とりあえず、しばらくの間は様子見しようと思う」
朝潮「承知しました!」ビシッ
マーガレット「あのぉ、魔神様? さっきからこの人の意識が戻ってきてないんですが……」
軽巡棲鬼「」シロメ
泊地棲姫「オイ提督、オ前ノヤッタコトダロウ」
提督「わかってるよ……おーい、阿賀野ー?」ユサユサ
軽巡棲鬼「……ハウッ!? コ、ココハドコ!? 私ハ最新鋭!?」
由良「こんなときにまで最新鋭にこだわるの!?」
軽巡棲鬼「ナ、ナンカ、イマ、阿賀野ノ大事ナトコロニ、ハイラレタヨウナ気ガ、シナイデモナインダケド!?」モジモジ
朝潮「……」
由良「……」
泊地棲姫「思ワセ振リナ、言イ回シダナ」
592: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:54:16.35 ID:+ekmNVAbo(15/16) AAS
提督「あー、それよりもだ。軽巡棲鬼……っつうか、お前のことはどう呼んだらいい? 阿賀野って自覚があるなら阿賀野と呼ぶが」
軽巡棲鬼→深海阿賀野「エ? ソウネェ……ソレジャ、阿賀野デオ願イシマース!」
提督「おう、んじゃこれからよろしく頼むぜ」
朝潮「司令官。今度、あの阿賀野さんに先程やったことと同じことを、朝潮にも試してみていただけますでしょうか」キリッ
マーガレット「え、あの頭の中を見るあれですか!?」
提督「別に試す必要ねえだろ……」アタマカカエ
朝潮「司令官には、この朝潮のことをもっと深く知っていただきたく!」ズイッ!
提督「わかったわかった……そのうちな、そのうち」ガックリ
軽巡棲姫「私ハ、ヤッテモラッタコト、アルワヨォ?」ヒョコッ
朝潮「本当ですか!!」
由良「……」
提督「お前もいきなり出てきて煽ってくれてんじゃねえよ……」アタマカカエ
593: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2024/06/07(金) 23:55:01.08 ID:+ekmNVAbo(16/16) AAS
ということで、今回はここまで。
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