霊能少女「本当の戦いはこれからってやつかな」 (384レス)
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1: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/09(金) 22:59:26.00 ID:YTkI/AaLo(1/33) AAS
▢▢▢▢ 一日目 ▢▢▢▢
女「…」
女「…」ソワソワ
ピンポーン
女「」ピクッ
女「は、はーい!」ダッ
ガチャッ
女「お、お待ちしておりました。どうぞ、入ってください」
和尚「…失礼します」ペコリ
弟子「…」ペコリ
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360: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:19:42.21 ID:NeYATrVbo(27/44) AAS
霊能少女「本当の戦いはこれからってやつかな」
おわり
361: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:20:33.21 ID:NeYATrVbo(28/44) AAS
……………………………………………………………
………………………………………………
362: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:21:42.88 ID:NeYATrVbo(29/44) AAS
▢▢▢▢ 16日目 ▢▢▢▢
女「あっ、もうすぐ新幹線が来るみたいですね」
霊能少女「うん、もうお別れ」
女「もう少しゆっくりしていったらどうですか?先生もかなり体力を消耗しましたし、もう一週間は家で休んでも…」
霊能少女「…ごめん、それは出来ない」
霊能少女「神彁混が世に放たれてしまった今、急いでそのことを知らせないといけない。対策も練らないといけないし、ゆっくり休んでいる暇はない」
女「…そう、ですよね。ごめんなさい」
女「あの、先生。今回は本当にお世話になりました。私、先生にこの二週間ちょっとで何回助けられたか…先生は命の恩人です」
女「あれ?前にもこんなこと言ったような…」
363: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:22:52.46 ID:NeYATrVbo(30/44) AAS
霊能少女「…私も礼を言わせてもらう。アナタがいなければ、あの神彁混に殺されていたかもしれない。アナタの勇気が、私を救ってくれた」
霊能少女「ワタシには力がある。でもアナタは力を持たずにあの化け物に立ち向かった。どれほどの恐怖や葛藤があったのかはワタシには想像がつかない。アナタのことは…一生忘れない」
霊能少女「ありがとう。アナタに出会えて本当に良かった」
女「…!そ、そんな真顔で恥ずかしいこと言わないでくださいよ。こっちが恥ずかしいです」
女「あ、これ……先生にいつか渡そうと思っていたんですけど、機会がなくて。はい、どうぞ」スッ
霊能少女「…?なにこれ」
女「今回のお礼というか…依頼料みたいなものです。さすがに何も渡さないのは私の気が晴れないので、黙ってもらってください」
霊能少女「…ちょっと手貸して」
女「え?手って…はい、これでいいですか?」
364: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:23:40.89 ID:NeYATrVbo(31/44) AAS
グイッ
女「うわっ!?」ギュッ
霊能少女「…お礼はこの握手でいい。ワタシは…人を守る為にこの仕事をしている。アナタのこの温もりこそが、何よりの褒美」
霊能少女「それに、既に私には和尚から指名料としてお金が振り込まれている。もうこれ以上は必要ない。そのお金で、母親と温泉旅行にでも行ってほしい」
女「…!わ、分かりました!来週さっそくいってきます!」
霊能少女「それでいい。楽しんでね」フッ
ピーッ
霊能少女「…ん、もう時間か。じゃあこれで本当にお別れ」
365: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:24:47.88 ID:NeYATrVbo(32/44) AAS
女「…あの!先生!最後にお願いしてもいいですか」
霊能少女「お願い?」
女「私が言うのもなんですけど…あんまり無茶はしないでください。先生にこんなことを言っても効かないって分かっています。でも…自分の身は大事にしてください」
女「もし先生が死んだら私、すごく…ものすごく悲しいですから」
霊能少女「……」
霊能少女「…ごめん、それだけは守れない」
霊能少女「ワタシは…戦わなければいけない。今までも、これからも、それが私の役目だと思っているから」
霊能少女「その過程で命を落とすことになったとしても、何の後悔もない」
女「…っ。そ、そうですよね。ごめんなさい」
366: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:26:53.64 ID:NeYATrVbo(33/44) AAS
女「じゃ、じゃあ…!たまに、たまにでいいですから、連絡してもいいですか?」
女「無事を確認したいっていうか、友達になりたいっていうか…あーっ!ご、ごめんなさい。何言ってるんだろ自分、忘れてください!」
霊能少女「…どうだろ。ワタシは忙しいから、あまり返事が出来ない」
霊能少女「それに……そういうことをするのに慣れていないというか、やり方が分からない」
霊能少女「……でも」
霊能少女「たまに…本当にたまにでいいなら……構わない」
女「!」
女「分かりました!また落ち着いたらメール送りますね!」
367: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:28:19.00 ID:NeYATrVbo(34/44) AAS
プルルルルルルル…
霊能少女「…じゃあこれで、さようなら」
女「はい!先生もお元気で!」
女「あっ…そうだ。妹さんとも仲良くやってくださいね!」
霊能少女「……善処する」
プーーーー
バタンッ
ブオオオオオオオオオオ
女「…!」フリフリ
女「…行っちゃった。これで本当に…お別れか」
女「…ありがとうございました。先生」
368: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:29:47.88 ID:NeYATrVbo(35/44) AAS
女(こうして、私が体験した恐怖の二週間は終わりを告げた)
女(でも、まだ全てが終わったわけではない。先生はこれからも…戦い続けるんだろう。その身を犠牲にしたとしても)
女(―――先生の顔を直接見たのは、この日が最後だった)
369: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:30:54.77 ID:NeYATrVbo(36/44) AAS
…………………………………………………………
………………………………………
霊能少女「牛鍋弁当と、そぼろ弁当ひとつ。あ、あとお茶も」
霊能少女「…さて」モグモグ
霊能少女(…この紙、あの自殺した教祖の部屋で見つけた物。拳銃と一緒に落ちていたから、その時は何となく、ついでに回収しておいたけど)ペラッ
霊能少女(…正解だった。これは......とても重要な鍵になる)
370(1): ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:35:35.56 ID:NeYATrVbo(37/44) AAS
■■■■■■■■■■■■■■■■■■
1978 ○ קין
1987 ×
1993 ×
1994 ×
1997 ×
2000 ×
To the next level.
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371: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:37:24.74 ID:NeYATrVbo(38/44) AAS
霊能少女「……」
霊能少女(これは恐らく、奴等の計画の一部。もっとも、最後の文…『次のレベルへ』と書かれていることから、最新のものではないと思われるけど)
霊能少女(気になるのは…この数字と○×)
霊能少女(数字の方はこの並びだと西暦か…?この年に何かあったという意味か)
霊能少女(…上にある文字のような記号も分からない。後で調べてみるか)
霊能少女(とにかく、これを手に入れられたのは大きな収穫だ。『天国の扉』…奴等の計画がこれで終わりだとは思えない)
霊能少女(あの教祖は…この世界に扉を開けると言っていた。ワタシの勘だと、扉というものが開いたのは一瞬でしかない。その一瞬に…『神彁混』は出てきた)
霊能少女(…いや、元々あの『神彁混』しか呼び出す予定はなかったのか?地下に閉じ込められていたあの妊婦…あの人は助けを求めていた、教団の関係者ではない可能性が高い)
372: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:38:51.58 ID:NeYATrVbo(39/44) AAS
霊能少女(『神彁混』を呼び出す方法は…まず妊婦を用意して、その周辺で多くの死を起こす。そして、その妊婦の腹が扉となり、『神彁混』が出てくる…)
霊能少女(…つまり、死を産み堕とすことによって、扉は開かれる…?)
霊能少女(さしずめ、『堕死者』と言ったところか。あー…頭が痛くなる)
霊能少女(…もし、次にあの『神彁混』と対峙する時が来たら…今度は簡単にはいかないな。ワタシと殺り合ったのは、まだ扉から出てきてすぐの状態。言うなれば、この世界に馴染んでいない状態であの強さだった)
霊能少女(誰か…協力者がいる。ワタシと同等の力を、いやそれ以上の力を持っている者ではないと、仕留められない)
霊能少女「…ちょっと相談してみようかな。デッキに行こう」スッ
373: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:39:36.68 ID:NeYATrVbo(40/44) AAS
プルルルルルルル…
ピッ
霊能少女「あ、もしもし…ワタシだけど」
プツッ
ツーツーツー
霊能少女「……」
霊能少女「…やっぱり切られた。当分は仲良くなんて無理か」
プルルルルルルル…
霊能少女「ん、誰だ」ピッ
霊能少女「…もしもし?」
374: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:40:45.51 ID:NeYATrVbo(41/44) AAS
霊能少女「あーうん、今朝メールで送った通り、無事に依頼は終わった。今は帰りの新幹線に乗っている」
霊能少女「…え?追加の依頼?ちょっと待って、そんなことをしている時間はない。急いで知らせたいことが……」
霊能少女「…廃病院に住み着く霊?だから待ってって言っているでしょ。そもそも、もう道具を使い果たしてもほとんど残ってない。ボトルが数本と塩くらい」
霊能少女「ただの幽霊だから大丈夫だって……はぁ、分かった。で、場所は―――」
おわり…?
375: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:41:50.47 ID:NeYATrVbo(42/44) AAS
ってことで終わりです
実はこれ一年半くらい前に書いた
幼女幽霊「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!」DQN幽霊「!?」
vip2chスレ:news4ssnip
の前日譚みたいな内容になってます。本当はもっと早く投下する予定だったんですけど…いつの間にかこんなに伸びてました
吸血娘「死なないハゲってさ、不老不死ってより不毛不死だよね」屍男「…」
vip2chスレ:news4ssnip
ついでに関連作としてこんなのもあります。これで人間幽霊怪物3つの視点で一つの物語になると思います
多分この三作を読んでもらえたら、散らばってるある程度の内容は把握してもらえると思うんですが…予定だと全体でまだ半分以上あるので、かなり長くなると思います
しかもこの春からかなり書きづらくなる環境になるので、続きが出来るまでだいぶ時間がかかるかもしれません…
次は幼女幽霊の方を書こうと思っているので気長に待ってくれると嬉しいです
376: [sage] 2018/03/29(木) 12:46:24.58 ID:dlb0nB+L0(1) AAS
完結おめでとうございます、続編を書く予定だったらまた見に来ますね
今ままでお疲れ様でした
377: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 12:54:00.50 ID:NeYATrVbo(43/44) AAS
ごめんなさい最後に自分の専ブラだと>>370のところがバグっているので分かりにくいことになっているかもしれないです
画像リンク[jpg]:i.imgur.com
画像だとこんな感じになってます
特に深い意味はないです
378: [sage] 2018/03/29(木) 13:01:29.66 ID:/fo8R6I60(1) AAS
乙
ゾクゾクした
379: ◆gqUZq6saY8cj [saga] 2018/03/29(木) 13:09:24.40 ID:NeYATrVbo(44/44) AAS
あ、ごめんなさいこれで本当の本当に最後なんですけどこのSSには元ネタになってる二つの映画があります
序盤から中盤は『カルト』終盤は『VHS ネクストレベル』の『Safe Haven』という作品からかなり影響受けてます
多分知っている人から見たら思った以上にまんまだと思います
とても面白い映画だと思うのでもし良かったら見てください
380: [sage] 2018/03/29(木) 13:39:38.67 ID:Ajfm76kDO携(1) AAS
乙
面白かった
381(1): [sage] 2018/03/29(木) 13:43:51.04 ID:waLv/id2O携(1) AAS
少女幽霊の子分元気にしてるんかなw
呪い系のssはキムさんも好きだなぁ
382: [sage ] 2018/03/29(木) 13:57:48.83 ID:7lsCnehJ0(1) AAS
幼女幽霊の方も読みました、霊能少女病院で幼女幽霊と戦った時は本調子では無かったですね
それどころか体力も消耗してろくな道具もない状態で戦っていたとは驚きです
383: [sage] 2018/03/29(木) 15:03:59.52 ID:5+4Y8CkPO携(1) AAS
乙
幼女も面白かったしこれも良かった
吸血娘はこれから読んでくる
384: [sage] 2018/03/30(金) 16:38:55.47 ID:MxifRZEiO携(1) AAS
>>381
マサさんじゃない?
祟られ屋ならね
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