都市伝説 (11レス)
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レス栞
1: デアカルテ [] 「ワタシ、キレイ?」 それは、艶のある若い女性の声だった。 スーツ姿のその男は、夜道を急いでいた。 男の自宅までは駅から徒歩だと30分は掛かる。 しかし、残業帰りで遅くなってしまい、終バスが行ってしまった後だった。 普段、終バスを逃してしまった時はタクシーを拾うのだが、この日に限って全く来る気配が無い。 わざわざ電話で呼び付けるぐらいなら、その時間で歩いて帰った方が早いと思ったのだ。 そして、疲れと遅い時間への焦りから、いつもは通らない道を選択した。 歩いて30分というのは、街道沿いの比較的開けた道を通っての話。 男の自宅と駅の間には大きな森があり、街道はそれを迂回する形で走っている。 生い茂る森の中を抜ける、街灯の少ない裏道を通れば少なくとも10分は短縮出来るのだ。 人気が全く無い森の中の夜道。公園としても体裁は取っているが実質、ただの広い森。 歩道も舗装されているわけではなく、石畳が敷き詰められているだけ。 そこで突然、男は背後から声を掛けられた。男は、後ろから聞こえたその声につい、反射的に振り向いてしまう。 「・・・う」 男はしまった、と思った。 こんな真夜中。その夜道で、"そんな言葉"で男に声を掛ける女が尋常であるはずがない。 男の予想は当たっていた。 センターで分けられた肩まであるセミロングの美しい髪。 しかし、サングラスとマスクで完全防備されていて顔が全くわからない。 更に驚くべきは、身体全体を覆う大きなトレンチコート。 前が完全に閉じられているので中身は見えないが、シルエットから中に衣服を着込んでいるらしいのがわかる。 男の脳裏を過ぎったのは、あの有名な『都市伝説』・・・。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/1
2: デアカルテ [] 「わたし、きれい?」 首だけで後ろを振り向いた男に、女は再び問い掛けた。 そして、女はおもむろにサングラスを外し、コートのポケットに仕舞う。 サングラスの下から現れたのは、切れ長の綺麗な瞳だった。 「私、綺麗?」 その瞳に魅入られるように身体ごと後ろを向いた男に、女は再び問い掛ける。 今度は、その口を覆ったマスクを外す。 男はヤバイと思いながらも、一歩も動けずに居た。 しかし、マスクの下から現れたのは、口紅に彩られた小さな、綺麗な唇だった。 「・・・ふふ、口避け女だと思った?」 女は男を見透かしたかのように言うと、マスクも同じようにポケットに仕舞う。 だが、男はまだ安心してはいなかった。現に、緊張は解かず、むしろ身構えている。 ここから突然、ガバァッと口が頬まで裂けて襲い掛かって来る、なんてのはよくある怪談の手法だ。 しかし一方で、男はある期待を感じてもいた。 そう、目の前の女がストリーキングである可能性だ。露出狂と言い換えても良い。 露出狂に大きなサイズのトレンチコート。果たして、口避け女とどちらが遭遇する確率が高いだろうか。 『都市伝説』と変質者。夢物語と現実の犯罪者。 目の前の女はどちらなのかという怖いもの見たさ、そんな気持ちが男を突き動かす。 「綺麗かどうかなんて、そんなコート着てちゃわからないな」 男は敢えて、女を挑発するようにそう言った。 「ふふふ」 女はただ笑うだけ。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/2
3: デアカルテ [] 女の手がコートの胸のボタンに掛かる。首までキッチリと嵌っていたボタンが、上から順に外されて行く。 何と、意外や意外。コートの下は素肌だった。 しかし、胸元が曝け出された洋服なんて幾らでもある。男はそう自分に言い聞かせる。 過度な期待をしていて、実は中に服を着ていてドッキリでした、なんて可能性もあったからだ。 それに、冷静に考えれば、女の身体はシルエット的に裸では在り得ない。明らかに着太りしている。 ぶよん。 そんな効果音が聴こえて来そうな、そんな弾力感。 丁度、上から三つ目のボタンが外されたところで、女の胸が弱まったコートの抑圧に反発を始めたのだ。 コートから見えるのは明らかに谷間。暗がりでもハッキリとわかる立体感。 輪郭からして、メロンを思わせるような美爆乳が、コートの隙間に深い谷間を作っている。 四つ目のボタン。 それが外された時、その下に隠れていた紐らしきものが見えた。恐らくは、ビキニか何かを着ているのだろう。 男は俄かに落胆した。しかし。 じゃあ、その下はどうなっているのだろうか? 上がビキニだとすると下は? 「ふふふ」 生唾を飲み込む男を尻目に、女はただ笑うだけ。 五つ目のボタン。 街灯が少ないため、爆乳の陰になっているが、女のお腹に妙な立体感を男は感じた。 六つ目のボタン。 それを外し終わると、女の下腹部が露になった。 コートを完全には脱いでいないが、女が穿いているものは確かにビキニのパンツ。 「ねえ、私って・・・綺麗?」 「まだ、答えられない・・・な」 男の言葉に、女はコートの裾の内側に両手を掛けた。 「・・・そう。じゃあ、見せてあ・げ・る」 女はしなを作るように、おもむろに掴んだ裾を広げる。 しかし、それと同時に男に対して背を向けてしまった為、女の身体が広げられたコートの裏に隠れてしまった。 「それじゃあ、よく見えない・・・な」 男は徐々に自分が興奮して行くのを感じていた。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/3
4: デアカルテ [] こんな真夜中の人気の無い、森の中の街灯の少ない暗い裏道。 そこで、コートの下にビキニの上下しか着けていない露出狂の美女が、自分に対してモーションを掛けている。 男はいつしか、そう思うようになっていたのだ。 「振り向いたら、ちゃんと答えて・・・ね?」 「ああ、答えるさ」 女は背を向けたまま、コートを持つ手を放した。 コートが地面に落ちるその刹那。限りなくゼロに近い一瞬。 男の脳裏の片隅にこびり付いていた違和感がフラッシュバックする。 男は最初に女を見た時、コートの下に服を"着込んで"いると思った。確かに、そういう"シルエット"だった。 じゃあ、太っているのか? だが、それは違う。 爆乳とは裏腹に、少なくとも下腹部には脂肪らしきお腹の出っ張りはなかった。多少、"陰影が付いていただけ"だ。 じゃあ、腕や肩だけが太っているのか? 確かに、腕や肩はコートに隠れて見ていない。 だが、そんなことが在り得るだろうか? ビール腹というようにお腹だけ太ることはあるかもしれない。 しかし、腕か肩だけ太るなんていうのは聞いた試しがない。 「約束・・・よ」 バサッとコートが地面に落ちる。 「・・・!!?」 さすがに暗がりとはいえ、"それ"が脂肪でないことは男にもありありとわかった。 扇を広げたように、脇の後ろ辺りから弧を描くように大きく、広く盛り上がる広背筋。 腰の括れからまた広がるように大きく発達した大臀筋。 そこから伸びる電柱のような極太の太腿。ふくらはぎには、ヤシの実を思わせるような隆起。 小さなハイヒールの対比が、下半身の大きさを物語っていた。 「・・・あ、う・・・・・」 男はあまりの事態に、口をパクパクさせている。 そして、ついに女が振り向く。 振り向いた拍子にユサッと揺れる爆乳。しかし、それ"以外"の部分があまりにも凄まじ過ぎた。 男は、爆乳をメロン大だと感じた自分の感覚に間違いはない、そう自覚している。 じゃあ、"あれ"は何なのだろうか?その"メロン大の爆乳と同じ"大きさの、腕の盛り上がりは。 女がその特大の力瘤を誇示するように両腕を折り曲げ、ダブルバイセップスのポーズを取る。 僧帽筋、三角筋、上腕二頭筋からなる筋肉山脈は、人間が身体で表現出来る凹凸の限界を超えていた。 次に、女は腰に手を当て、お腹を強調するポーズを取る。 隆起に伴い、堀が深くなる腹筋を見て男はやっと気付いた。 さっき見えた"陰影"、それはまさしく腹筋の隆起によるものだったのだ。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/4
5: デアカルテ [] 「さぁ、約束よ。聞かせて」 「・・・・・え」 「私、綺麗?」 「あ、う・・・・・うぁっ」 男はにじり寄る女に気圧され、尻餅を付いてしまう。 「もう、しょうがないわね」 女は中腰になると、右手で男のネクタイの根元を掴む。 そして、片手でヒョイッと、男の身体をいとも簡単に持ち上げてしまった。 「う・・・ぐ、ぐるじ・・・」 ネクタイで宙吊りにされた格好になり、男は呼吸もままならない。 「さぁ。早く答えないと窒息しちゃうわよ」 女は男の腰に空いた左手を添えると、男の身体を手前に寄せるように力を篭める。 ギリギリギリ、と男の腰が締め上げられる。 「う、あぁぁぁっ! こ、答える! 答えまず・・・がら」 「あら、そう」 女が両手を放すと、ドシャッと男が地面に叩き付けられた。 「私、綺麗?」 それは、答えなければ絞め殺す、そんな怒気を含んだかのような質問だった。 「き、きれい・・・で・・・す」 「どこが一番、綺麗?」 「・・・え? え・・・と」 まさか、更に質問が重ねられると思っていなかった男は、つい本音を言ってしまった。 「か、顔が凄く、綺麗・・・です」 「何ですって〜〜〜っ!」 男はしまった、と思った時は既に遅かった。 「この私の! 筋肉を見て! それなのに! それを差し置いて、顔が綺麗ですって!?」 男は理不尽だとは思ったが、そもそも顔に一番自信があるなら、わざわざ半裸を晒したりはしないだろう。 「この私の筋肉の素晴らしさが見てわからないなら、直に味合わせてあげる!」 「ひいぃっ!!」 へたり込んだまま後ずさろうとする男の頭を、女は抑え付けるように右手一本で持ち上げた。 「これが腹筋よ!」 ゴシャッ、という鈍い音。 男の顔が、女の手によって腹筋に叩き付けられた音だった。 「これが太腿!」 ゴシャッ! 「これが、上腕二頭筋!」 ゴシャッ! たった三撃。たった三度、女の鋼鉄のような筋肉とキスをした男の顔は、既にグシャグシャになっていた。 男の意識はもう、既に無い。 「あら? 遣り過ぎちゃったかしら?」 パンッパンッと二度、空いた左手で男の顔を平手打ちしたが、反応はなかった。 「じゃあ、私自慢の背筋で最後にしてあげる」 そういうと、女は器用に男の身体を持ち変える。 右脇に男の首を挟み込む。 背筋の広がりが凄まじいため、首がまるで最初からそこに嵌るパーツだったかのようにガッチリと嵌った。 そして、力瘤と爆乳の二つのメロンで男の頭をプレスする。 まだ力は入れていないのだが、既に男の身体中から骨の軋む音が聴こえた。 今度は逆の左脇に男の太腿を抱え込み、男の身体が仰向けに、女の背中から脇を通って巻き付く形になる。 「私の筋肉を味わいながら、良い夢を見なさい・・・・・フンッ!」 女が一気に、全身の筋肉に力を篭める。 モリモリモリッ、と全ての筋肉が大きく盛り上がり、女の身体を一際大きくなったその瞬間。 バキバキバキ、メリッ、ゴキゴキッ、グチャッ!! 男の身体、骨や血肉に一片に至るまで、その全てが磨り潰されるかのような、そんな破壊音。 翌日、その森の隅っこから、人のモノらしき肉塊が発見された。 目撃者はなく。そもそも、"それ"が人で在ったのか、"それ"は人に襲われたのか、誰にもわからなかった。 野犬が喰い荒らされたせいで損傷が激しかったが、それだけでは説明が付かないのだ。 何故なら、骨と呼べる骨が"圧し潰されて"いたからだ。野犬が噛み潰したような歯型も、骨には付いていかった。 そのあまりにも奇妙奇天烈な"残骸"は、いつしかネットで新たな『都市伝説』として語り継がれることになる。 そう、『怪奇・・・ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/5
6: デアカルテ [] 中途半端に見えてしまうかもしれませんが、前レスでこのお話は終わりです。 (意図した終わり方であって、書いた途中で投げ出したわけではありません) 『才能』の筆休めでサクッと書きました。 よよよさんに触発されてライブ感を重視したんで、細かい設定等は全くありません。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/6
7: アド・マイヤー [] これと似た設定が、ここにあります。ただし、こちらでは男の人は殺されはしないようですが。 私はこの女性が筋肉好きな男の人と出会ったらどうなるか、ちょっと書いてみたくなりました。それこそアナザーエンドということで。よろしいでしょうか? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/7
8: アド・マイヤー [] リンクを張ろうとしたらばNGワードといって貼らせてもらえません。 「モンスター娘百覧」というサイトの中の「アナザー百覧」の中にある「マッシヴさん」という項目 が当該項目です。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/8
9: デアカルテ [] >アド・マイヤーさん >「モンスター娘百覧」というサイトの中の >「アナザー百覧」の中にある「マッシヴさん」という項目 私はこのサイトのことは知らなかったんですが、確かにネタがモロにそのままですね・・・。 もしかすると、着想が『口裂け女』だという点で同じなのかもしれません。 元々、「どう答えるか」で分岐させるか、続編を書こうと思っていた作品だったので、 アド・マイヤーさんがアナザーエンドを書く分には別段、問題ありません。 ただ、判断は管理人のなぶりさんに任せることになりますが、 これだと盗作だと思われても仕方ないので もしかすると、このスレは削除してしまった方が良いのかもしれません。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/9
10: なぶり [] URLは業者やブラクラなどの対策、また無断リンクでのトラブルを防止するため許可していません。 デアカルテさんの発想から形にするまでのスピードは見習うべき点です。 盗作かどうかですが、両作とも昔から伝わる怪談のパロディのようなものですし デアカルテさんも見てから書き写したような経緯ではないようなので 削除まではしないことにします。 ただ、サイトへの掲載は見合わせようと思います。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/10
11: デアカルテ [] 何度も書くと、余計に言い訳に聞こえてしまうかもしれませんが、 私自身、本当に「モンスター娘百覧」というサイトは知りませんでした。 こういったサイトを探す際も、「モンスター娘」という語句では検索を掛けないので・・・ そういう意味では、勉強になりました。 今度からこういった在り来たりなネタを使う場合はもっと調べてから書くようにします。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/3539/1257333528/11
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