[過去ログ] 【ファンタジー】ドラゴンズリング2【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (368レス)
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1: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/01(日)23:57 ID:96Qz7rYm(1) AAS
――それは、やがて伝説となる物語。

「エーテリア」と呼ばれるこの異世界では、古来より魔の力が見出され、人と人ならざる者達が、その覇権をかけて終わらない争いを繰り広げていた。
中央大陸に最大版図を誇るのは、強大な軍事力と最新鋭の技術力を持ったヴィルトリア帝国。
西方大陸とその周辺諸島を領土とし、亜人種も含めた、多様な人々が住まうハイランド連邦共和国。
そして未開の暗黒大陸には、魔族が統治するダーマ魔法王国も君臨し、中央への侵攻を目論んで、虎視眈々とその勢力を拡大し続けている。

大国同士の力は拮抗し、数百年にも及ぶ戦乱の時代は未だ終わる気配を見せなかったが、そんな膠着状態を揺るがす重大な事件が発生する。
それは、神話上で語り継がれていた「古竜(エンシェントドラゴン)」の復活であった。
省29
2: 2017/01/02(月)00:03 ID:TulIvSlj(1) AAS
おつ
3: 2017/01/02(月)08:01 ID:RUmTO285(1) AAS
ジェンスレ思い出した
4: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/03(火)23:21 ID:rIEwX2bO(1/2) AAS
第一話『灼熱の廃都』(1スレ目〜89)

赤い風の吹き荒ぶ、灼熱の聖域――イグニス山脈。
ヴィルトリア帝国南部に連なるその魔境に、ただ一人で歩を進める男が居た。
彼の者の名は、アルバート・ローレンス。帝国が誇りし七人の黒騎士の一角であり、黒竜騎士の称号を持つ男だ。
そんなアルバートは、世界中を震撼させている古竜(エンシェントドラゴン)をも操ることが出来ると言われている竜の指輪の捜索を命じられ、遥々このイグニス山脈にやって来たのであった。

そして、アルバートが山道を歩いていると、彼を獲物と見なしたジオリザードマンたちが現れた。
それらを魔剣レーヴァテインで蹴散らしている最中、自らをハイランド連邦共和国の名門魔術学園であるユグドラシアの導師だと名乗ったエルフ、ティターニアと邂逅する。
省25
5: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/03(火)23:28 ID:rIEwX2bO(2/2) AAS
第二話『海精の歌姫』(1スレ目90〜262)

イグニスが遺した言葉を手掛かりに水の指環があると思われるアクア海溝を目指すことにした一行は
海溝に向かう船を手に入れるために自由都市カルディアを訪れた。
街の中を歩いていたところ、物乞いらしき少女が店主に痛めつけられている現場に遭遇。
なんだかんだで少女を助けた一行は、少女から遺跡や指環に関する情報収集を試みる。
情報提供として少女が歌った歌は素晴らしく美しく、歌詞には「ステラマリス」「人魚」という言葉がちりばめられているのであった。

そんな中、街の衛兵が少女を監視していることに気付き警戒していたところ、港で爆発火災が発生。
省30
6: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/06(金)01:44 ID:FALY+Lj6(1/3) AAS
名前:ミライユ・ヴィ・エルジュ
年齢:23
性別:女
身長:167
体重:54
スリーサイズ:90/57/87
種族:人間
省14
7: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/06(金)01:45 ID:FALY+Lj6(2/3) AAS
>>294【了解です!】

>「……行っちゃったよ」

ラテがギルドの会員証を持ったまま、ブツブツと何やらつぶやきながら何かを考えている。
それをティターニアたちの方に向かいながらミライユは気にしていた。
ラテは確か受け取る際に少し抵抗したはずだ。

もしかしたら、何か勘違いしているのかもしれない。
ミライユとて鬼ではない。素早く戻ると、軽く声をかけた。
省18
8: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/06(金)01:46 ID:FALY+Lj6(3/3) AAS
>「実はこのところ研究のために放浪しておったのだが
最近洞窟から強いモンスターが出てくるようになって被害が出ているということで舞い戻ってきたところなのだ。
同行はやぶさかではないのだが洞窟探索には危険が伴うと思うが……それでも良いのであれば共に行こう」

ミライユの同行をあっさりと承諾するティターニア。これなら目標としては達成だ。

「研究……ですか!? それは、一体、どのような!? あぁっ、そういった内容は後にしましょう!」

一瞬だけミライユの頭で「指環」の存在が首を擡げたが、慌てるのもよくない。

>「ジャン殿もよいな? さっきの戦いぶりを見ておっただろう、きっと頼りになるぞ」
省22
9
(1): ◆ejIZLl01yY 2017/01/06(金)07:00 ID:QmQFQmYi(1) AAS
あ、なんか丁度よく合流出来そうな気がするので
ここらで割り込ませてもらってもいいですか?
投下には3日もかからないと思います
10: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/06(金)08:05 ID:H9lZqN73(1) AAS
>9
ではよろしく頼む! ミライユ殿がうまく誘導してくれたな!
11: ◆ejIZLl01yY 2017/01/06(金)19:31 ID:07vFe33q(1/5) AAS
っと、そう言えばあの女の子は大丈夫かな?
あの歳であんな馬鹿でかい魔物に襲われたんだ。さぞや肝を冷やしただろう。
私があの子だったら多分ちびってたね。

えーと……うん、もうお母さんと会えたみたい。
逃げる時に手を離しちゃったのか、泣きながら謝ってる。
ろくに息も出来ないんじゃないかってくらい泣いてるせいで、逆に女の子が慰めてるよ……。
アンデッド系の魔物が出て来るダンジョンとかでも、自分よりビビってる人がいるとなんか冷静になるって言うよね。
省14
12: ◆ejIZLl01yY 2017/01/06(金)19:33 ID:07vFe33q(2/5) AAS
>そういうことですから、もしソレを"失くす"などということがあれば、「組織を抜けた、裏切った」ということになりますので、
 くれぐれもご注意を。勿論、持っていて犯罪を犯しても同じです。私、仲間割れって、嫌い、なんですよ〜」

「……やだなぁ!やっと冒険者になれたのに失くす訳ないじゃないですか!もー!」

……なんて一瞬でも思った私が馬鹿だったね、こりゃ。

レンジャーの訓練を積んだ私の前で、殺気を隠そうともしないのは、見くびられているからかな?
それとも隠そうとして、それでも隠しきれなかった?
さっきは失礼だからって言葉にしなかった事を改めて書き留めておこう。
省30
13: ◆ejIZLl01yY 2017/01/06(金)19:36 ID:07vFe33q(3/5) AAS
察しのいい人はもう分かっただろう。
私達レンジャーは、そのマナの風景に溶け込むように、魔力の迷彩布を被るのだ。
なにしろ空間そのものと同化するから、今の私は例え視界に映っていても、気付けない。
路傍の石ころ同然だ。
この世界の何処かにある和国出身のレンジャー、ニンジャ達はこのスキルが凄い上手で、固有の別スキル扱いまでされてるとか。
あ、勿論足音や呼吸にも気を使ってますよ?そこは基礎中の基礎。

ちなみに一流のアサシンともなると、そこにいると言われてもなお、目を凝らしてやっと見えるくらい。
省28
14: ◆ejIZLl01yY 2017/01/06(金)19:37 ID:07vFe33q(4/5) AAS
もう一つは……実力を知ってもらう為だ。
不意の突けないレンジャーとか、ねえ?
その点ではさっきの私はかなり上手く出来た気がする!
この人達もかなりの手練っぽいけど、最悪でもちょっとビクッとくらいは……したよね?ね?
私みたいな村娘Aはかなり背伸びしないと舐められがちなのです。

「あ、もしお宝があっても、それはそっちの取り分で構いません!
 私一人じゃそもそも深い所まで行けないだろうし、
省33
15: ◆ejIZLl01yY 2017/01/06(金)19:38 ID:07vFe33q(5/5) AAS
そんな感じでとりあえずパーティ申請送りました
ふと気づいたけど私も結構怪しい奴だこれ!
16: ジャン ◆9FLiL83HWU 2017/01/07(土)16:57 ID:AenxSHOl(1/3) AAS
名前:ジャン・ジャック・ジャンソン
年齢:27歳
性別:男
身長:198
体重:99
スリーサイズ:不明
種族:ハーフオーク
省13
17: ジャン ◆9FLiL83HWU 2017/01/07(土)16:58 ID:AenxSHOl(2/3) AAS
>「ソルタレクの冒険者ギルド……か。まあ適当に話を合わせてくれ」

小声で返ってきた返答に、小さく頷いてティターニアの後ろへ一歩下がる。
二人は護衛対象と護衛という関係である以上、ジャンは必要以上に声を出す気にならなかった。

そうして二人の会話を眺めていると、どうやらこのミライユと名乗った女性もこちらに同行してくるようだ。
武器の腕前は問題なく、魔術の扱いにも慣れている。

>「ジャン殿もよいな? さっきの戦いぶりを見ておっただろう、きっと頼りになるぞ」

「ああ、俺としても歓迎だ。魔術も武器も使える奴ってのは貴重だからな」
省33
18: ジャン ◆9FLiL83HWU 2017/01/07(土)16:59 ID:AenxSHOl(3/3) AAS
「ティターニア、レンジャーってのは一人いるだけで安定するもんだ。
 魔術に頼った偵察が罠を見抜けずに踏み抜いた、なんて例はたくさんあるんだぜ」

いかに職業としてのレンジャーが有用であるかをティターニアに語っていると、ふと腹の音が鳴った。
昼に屋台でイモガエルのもも肉串を食ったばかりのジャンではなく、ティターニアでもないようだ。
ラテでもなかった。では誰かというと……

>「……はッ!」

分かりやすく顔を赤く染めている。刺客とは思えないほど感情を表に出すミライユに、ジャンはもしかすれば
省18
19
(1): ◆ejIZLl01yY 2017/01/07(土)19:43 ID:sAdh7jqa(1) AAS
(この人用途が分からない他人の装備は全部鈍器扱いしてる・・・?)
20: 2017/01/07(土)22:44 ID:rCRuv5O1(1) AAS
>>19
黙ってろ
21: ティターニア ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)21:27 ID:+bm/sbWr(1/7) AAS
>「いえいえ、こちら側が勝手に視察を行っただけですから、私についてはお構いなく。
ギルドでは有名ですよっ! 特にマスターの部屋なんかにはティターニア様の……あっ」

世の中には部屋中に好きな吟遊詩人の肖像画を貼る人種も存在するがその類だろうか、と思うティターニア。
少し気にはなるも、うっかり口を滑らせたようだったので詮索はしないことにした。

>「ああ、俺としても歓迎だ。魔術も武器も使える奴ってのは貴重だからな」

おおかた意図は伝わったようで、ジャンもミライユの同行を承諾した、その時だった。

>「どーもこんにちわ!お話中にすみませんが今、洞窟の話をしてましたよね!」
省17
22: ティターニア ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)21:31 ID:+bm/sbWr(2/7) AAS
閑話休題――ラテと名乗った少女は、自分の目的地もテッラ洞窟だと言って、同行を申し出てきた。
只でさえかなり怪しい人物の同行を承諾した直後であり、ついでではないが心理的ハードルが下がっている。
その上密やかに行使されたヒュミントの効果もあり、ジャンがかなり承諾の方向に傾いている。
増してや――本人に自覚は無いが端から見ていればもうお気づきであろう。
ティターニアは可哀そうな子どもや危なっかしいドジっ娘や健気に頑張る若者には滅法弱い。

「我はティターニア。以後よろしく頼む」

ティターニアはラテの作戦の前にあっさり陥落した。効果はてきめんだ。
省27
23: ティターニア ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)21:36 ID:+bm/sbWr(3/7) AAS
「ほほう、ミライユ殿はたくましい男性が好みか。
ああ、念のため申し添えると我とジャン殿は別に恋人関係というわけではないゆえ遠慮しなくても良いぞ」

学園のある種のサークルが作る自主制作の薄めの冊子の中ではそのようなジャンルも確立されているが
実際にはそのようなカップルが成立するのは非常に稀と思われる。
ただでさえエルフが他の種族とカップルになるのは珍しいというのもあるが、それに加えて。
これまで旅をしてきてなんとなく分かったのだが、どうやらエルフとオークでは美的感覚が決定的に違うようだ。
エルフが一般的に美しいとされるのは人間から見た時の話であり、そういう美的感覚を持つ人間が比較的多いからに過ぎない。
省11
24: ティターニア ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)21:42 ID:+bm/sbWr(4/7) AAS
さて、取ってある部屋は4人部屋であった。
特にミライユには警戒は必要になるが、いい方向に考えれば話すことで人となりを見極める良い機会でもある。
本当なら学園に寄って挨拶がてら報告もしたいところだが、後をつけられでもして今の時点で核心に気付かれてもよろしくない。
いつのも伝書フクロウ便でまあいいか――ということで、そのまま泊まることにした。
とはいえ、寝るにはまだ早い。
皆がひと段落ついた頃、ティターニアは自分のベッドのふちに腰かけ、学者の間で一般的に知られている知識の範囲で話し始めた。
一応ミライユからインタビューを受けるという名目になっているのと、こちらもミライユ達の反応を見るのも兼ねて、だ。
省18
25: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)22:25 ID:+bm/sbWr(5/7) AAS
【一応テンプレ】

名前: ティターニア・グリム・ドリームフォレスト(普段は名字は非公開)
年齢: 少なくとも三ケタ突入 外見は若いが醸し出すオーラから年齢不詳な印象も受ける
性別: 女
身長: 170
体重: 52
スリーサイズ: 全体的に細身(エルフの標準的な体型)
省22
26: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)22:26 ID:+bm/sbWr(6/7) AAS
【ついでにラテ殿のも】

名前:ラテ・ハムステル
年齢:18
性別:女
身長:153cm
体重:54kg
スリーサイズ:わりと健康的
省23
27: ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)22:27 ID:+bm/sbWr(7/7) AAS
『未鑑定投射武器【不銘】』
町に持ち帰って色々調べても未鑑定なままの武器。弓のような銃のようなパチンコのような?
間近で見ても輪郭がはっきり捉えられない。少なくとも私にはわかんない
でも未鑑定って事はつまり色んな可能性を秘めてるって事で、この武器はなんでも投射出来る
ちょっとお高い鑑定士に頼めばハッキリしそうだけど、鑑定が難しいって事は最悪とんでもなく呪われてるって事
呪われてるかどうかも未確定のままにしときたいからこのままでいーや

『呪われた予言の石版』
省14
28
(1): ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/09(月)01:52 ID:TGmddEgC(1/5) AAS
(……ん? あれは……)

先ほど別れたはずの1188番のラテ・ハムステルの気配がミライユの横にスライドし、
一瞬でティターニアの正面へと移動する。
ミライユはそれを目線だけで追っていった。

(へぇ……あの女、なかなかの使い手じゃないですか)

>「なので……もし良ければ私もそちらのパーティに混ぜてもらえませんか?」
「あ、もしお宝があっても、それはそっちの取り分で構いません!
省31
29: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/09(月)02:56 ID:TGmddEgC(2/5) AAS
>「このジャン殿は気は優しくて力持ちを地で行くとてもいい奴でな――
我は一応研究費を貰える身ゆえジャン殿には臨時助手ということで護衛をしてもらっておる。
……といっても上司部下といった堅苦しい関係ではない」
「ほほう、ミライユ殿はたくましい男性が好みか。
ああ、念のため申し添えると我とジャン殿は別に恋人関係というわけではないゆえ遠慮しなくても良いぞ」

「勿論、たくましい男性が好みです! ただ、私は、先約がありますので、別にお付き合いしたいとかでは……
お二人ともやっぱり付き合うならたくましい男性が良いですよね、ね!?」
省27
30: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/09(月)02:57 ID:TGmddEgC(3/5) AAS
「あぁー、重い重い! こうやって武装を取るとスッキリしますね!」

チラリ、とジャンの方を見て、目を合わせる。折角の機会なのだ。さらにティターニアの方を見て、
右隣のラテにも見せびらかす。スタイルなら勝ってはいるだろう。スタイルなら。

>「我の専門は考古学でな、と一言でいってもまあ節操のないもので世界の謎を解き明かす学問、とでも言おうかな。
この世界と魔力や魔術は切り離せぬものであるゆえ魔術学園でも研究対象となっておるわけだ」

ティターニアが眠るにはまだ早いとばかりに薀蓄を垂れ流しはじめる。
ミライユはそれを聞き流しつつ、下着の上から直接スカートを履き、ローブを着る。こうなると今までのミライユとは印象もだいぶ違う。
省30
31: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/09(月)02:58 ID:TGmddEgC(4/5) AAS
「指環……ですか。フリーの頃に聞いたことがあります。ワクワクしますね。
お手伝いします! ご一緒に気合、入れて、探しましょう!」

勿論嘘だ。指環などを見つけたら……

(殺してでも、奪い取らなくてはなりませんね……!)

ミライユの心は先ほどのミスと指環の話で少々、動揺していたが、
止めどなく続けられる薀蓄に、少しずつ心が安らいでいくのだった。

>「そうそう、古代都市といえば明日行くテッラ洞窟、地底都市への入り口があるとかいう都市伝説が学園生徒達の間でまことしやかに囁かれておるぞ。
省21
32: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/09(月)09:41 ID:TGmddEgC(5/5) AAS
【用語のミスがありましたので訂正を。】

>>28 上から目線も様になっている。→上目遣いも様になっている。
33: ◆ejIZLl01yY 2017/01/10(火)19:25 ID:sFDXsjz1(1/5) AAS
>「ティターニア、レンジャーってのは一人いるだけで安定するもんだ。
 魔術に頼った偵察が罠を見抜けずに踏み抜いた、なんて例はたくさんあるんだぜ」

>「うむ、高度な魔術罠を見破れる魔術師が超単純な物理罠を見抜けるとは限らぬからな。
  頼りにしておるぞ、ラテ殿」

「やった!ありがとうございます!まっかせといて下さい!」

やったー!自分の実力が認められるって嬉しいよね!
いやー洞窟探索に向けて心強い仲間が出来たなぁ。
省36
34: ◆ejIZLl01yY 2017/01/10(火)19:25 ID:sFDXsjz1(2/5) AAS
……あ、この猛火牛のフィレ肉のグリルめちゃくちゃおいしい!
猛火牛ってのはその名の通り、とんでもない勢いの炎を吐いたり、炎を纏っての突進をかましてくるモンスター。
その火力の秘密は体中に溜め込んだ燃料……つまり脂なのだ。

だから猛火牛のお肉ってすんごいおいしいの。
口の中でとろけるって表現はこの牛の為にあると言ってもいい。
仕留めた剣を思わず舐めたくなるなんて噂まで聞くけど、これは確かに舐めちゃうかもしれない!

でも猛火牛は戦闘態勢に入ると体内の脂を放火用の臓器や角などに移動させちゃう。
省31
35: ◆ejIZLl01yY 2017/01/10(火)19:26 ID:sFDXsjz1(3/5) AAS
そんな訳でお部屋へ。なんかもうドアの時点でそこらの安宿とは違う。
蹴れば破れるような薄板じゃなくて、重厚そうな……これはフェアリーズベッドかな。

めちゃくちゃ硬い上に強靭、しかも磨くとすごくきれいな艶が出る木なんだけど、
妖精の寝床って呼ばれるだけあってあんまり背が大きくならないんだよね。
木一本からこのドア一枚削り出してるレベルなんじゃないかな。
このドアのお値段だけで、私が普段泊まるような宿屋なら二週間くらい泊まれちゃうかも。

そんな事を考えてると、ドアの解錠音が聞こえた。
省34
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